クアトロの父が高校生の頃、カウンター席だけのラーメン屋さんがあった。やたらに美味しいラーメンだった。いつも満杯で活気があったのを覚えている。そのお店もいつのまにか、大きなビルになり支店も多くかかえる有名な中華料理屋になった。柏の名店「知味斎」である。ここの木村シェフは、「料理の鉄人」や「チュウボウですよ」などのテレビでも活躍。
その知味斎の原点であるカウンター席のラーメン屋さんのなごりを残すのが、そごうデパートの地下にあるお店。ちょっと涼しい今日のお昼はラーメンが食べたかった。年をとると、流行のトンコツなどのこってりスープよりも、シンプルでもしっかりしたスープのラーメンが良い。デパ地下の知味斎は、本店に比べ価格も安くボリュームも控えめに設定されている。やや年配のお客様が多く、買い物のついでに軽く食べられるのが嬉しい。
作っている人は、本店から修行を兼ねて回されてくるようだ。メインに調理をするベテランとメン茹でに専念する新人のコンビで10数人の客席をまかなう。作っているところは、カウンター越しによく見える。一杯のラーメンごと丁寧にスープの味見をしているベテラン。一本のメンをすすり堅さをチェックしている新人。サービスの方が手を取られていると、出来上がったラーメンは素早く調理場の人が出てきてお客様に届ける。
奥の方で、知味斎の社長がウロチョロしている。この社長は、昔のようなこのカウンターのラーメン屋さんが好きだという。
商いはいくら大きくなっても、お客様との対面での商いが基本のようです。
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