チーズとワインのマリアージュはとかく話題になる。チーズやワインには色々な個性のものがある。芸能人同士の結婚のようなもので、人気者同士が一緒になれば良いものでもない。やはり、クアトロの父が掲げるマリアージュの法則を重視しなくてはならない。
マキはフランスのコルシカ島からクアトロにやってきた。コルシカ島はナポレオンが生まれた所として有名である。しかし、田舎である。マキにも田舎者という気後れがある。
「ワタスなんかに、マリアージュなんて無理ナンスカ」よくわからない訛りである。
マキは羊のミルクから出来たチーズである。ハーブに包まれ熟成する。その味わいは濃厚な羊のミルクの甘みと熟成された旨みにハーブの香りが加わりとてもエレガントである。とても田舎者とは思えないのである。
ワインと料理の仲人の達人、クアトロの父はアドバイスする。
「マキちゃん、もっと自信を持っていいと思う、ただ周りのハーブは外した方が良いかもしれない、君にプロポーズしたいと思っている赤ワインは数多い、ただ周りのハーブがちょっとじゃましているかもしれない」
充分に熟成したマキは、もうハーブの飾りは不要なのだ。マキとしっかりとした赤ワインのマリアージュにあなたも立ち会うべきである。
マキの本名はサヴール・デュ・マキという。“灌木の香り”という意味だ。
※マリアージュを待つクアトロのチーズたち
・ブリヤ・サヴァラン・アフィネ=美食家の名前を貰った上品なフレッシュ・タイプのチーズである。ちょっと気取っていて辛口の白ワインじゃなくちゃいやよなどと云っている。
・ロックフォール=羊の濃厚な甘みを持つミルクに青カビがピリッと効いている。世界三大ブルーとおだてられ、濃厚な赤ワインと極甘口の白ワインに人気がある。
・ミモレット・エクストラ=カラスミのような独特の味わいはとても個性的である。ワインは選ばずにそれぞれを引き立ててくれる八方美人でもある。
その他にも、マリアージュ待ちのチーズ達がいる。
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