ザ・クアトロ

クアトロの父のたわごと

花の香りに包まれて

2009年04月17日 | 食の話

Photo 先日、増尾で再開したフランス料理のお店に出向く。再開して間もなくということもあり、店内にはお祝いの花で一杯だ。業者さんのお祝いだけでなく、かつての常連のお客様からのお祝いが多い。シェフであるご主人が亡くなって休業していたお店だが、沢山のお客様がこのお店の再開を待ち望んでいた証しである。
お店を再開させた奥様とお嬢様の持てなしは心温まるものだった。たくさんの花に囲まれて、ワインと料理を楽しんでいると、ひょっこりと亡きシェフが挨拶に現れそうな錯覚を起こす。
今日のクアトロのお勧めは、フランス料理だと定番の舌ヒラメのムニエル。舌ヒラメの白身に粉をまぶし、バターでソテーしその繊細な味わいを閉じこめて、濃厚なソースでいただくという料理だ。
舌ヒラメには赤舌と黒舌があり、ムニエルとなると黒舌が最高である。クロウシノシタと云う呼び名があるように、牛の舌に似た形の魚だ。表になる黒い皮を剥ぎ、裏になる白い皮も剥ぎ、五枚おろしにして、得られる身の部分は少ない。一人分の舌ヒラメのムニエルを作るのに大変な手間がかかるものだ。
今日はその黒舌ヒラメのムニエルにウニのソースを合わせてみた。そして、白い花のような香りが素晴らしいワイン・プイィ・フュイッセをこの料理に合わせる。
「美味しいことは幸せなこと」増尾で再開したフレンチで教わったことに近づきたいと思うクアトロである。

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