愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

奈良県十津川村奥里集落

2010年12月06日 | 街道街並集落 景観 

十津川村は奈良県の五分の一 程の面積を有する日本最大の村で紀伊半島の中央部、紀伊山地の深い山々に囲まれた遥か辺境の地に有る山村です。

その中央部を深い谷になって流れる十津川は「遠つ川」とも呼ばれ、紀伊半島の分水嶺天辻峠付近に源流域を持ち、途中あの修験道発祥の地として名高い大峯山から流れ来る天の川や他の支流を集め十津川となり県境を越え和歌山県本宮付近で熊野川に合流、新宮付近の熊野灘へと注いでいる。

十津川に沿って走る国道168号線は酷道としても名高く、いつ走ってもどこかで補修工事が続いていて、紀伊半島山間部の自然環境の厳しさを思い知らされる。

十津川流域の集落は殆山肌にへばり付くように点在しており現在に於いては少なからず限界集落であり過疎の村々です。

奈良県五條市でR168に入って約2時間足らず、十津川の風屋ダム付近で左折、十津川の支流の滝川を遡る事約20分、この流域再奥集落の奥里集落に至る。

奥里集落は滝川の蛇行に橋をかけ南面する斜面の中腹を民家と民家を繋ぐジグザグ路が駆け上がって居る。

集落の外れには小規模ながら棚田、各民家の周囲には小さな耕地も持ち、自家栽培の野菜畑なども有って、里山と何ら変わらない風景も合わせ持って居る。

水田の少ない山岳集落にあって、水田を持っていることによって「天界の村」としては比較的裕福な集落であるのか?母屋も大きい。

しかし殆は棟が低く屋根の勾配もゆるく、学校の校舎を思わせる様な横に長い造りで板壁づくりの家が目立つ。

それはこの地方が降雨が多く風の通り道になる事への配慮なのだろう。

<強風や吹き上げるに耐える工夫がされている民家・・・・、しかし現在は廃家と成っているようだ>

やっぱり廃家も多く村人に出会うこともなく、ましてや若者の姿など見られない限界集落です。

それはそれで悲しくも美しい。

撮影2010.11.20



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