愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

奈良県天川村、広瀬集落

2010年12月03日 | 街道街並集落 景観 

奈良県はその北端部、京都府県境にある奈良市を含んだ近郊地域の国中(くんなか)平地を除くともっぱら山また山で、その殆が深い山中に有ると行っても過言では無い。

奈良県のほぼ南半分を占める吉野郡の中央部に位置する天川村も深山幽谷の趣が強く、「近畿の屋根」とされる大峯山系の山懐に有って正しく秘境の名に恥じない。

天川村では唯一の信号だという村役場の有る川合の交差点で県道53号線に、離合も困難な狭隘路が多い天の川峡谷沿いに約20分、山肌にへばりつく様な集落が頭上遥か天上まで延びているのが見える。

山肌を縫うように走る集落へのジグザグ道でクネクネと高度を上げていくとポツポツと1曲がりごとに2~3軒の民家がが道路脇斜面に建っている。

本来村の中心はかなり上段にあったのだろう寺や民家は中段以上に集中しているが、それでも総戸数20軒足らず、他所者が集落を徘徊するのは憚れるが誰独りとして出会わなく静まりかえって、限界集落の感は否めない。

その昔は戦の必需品である弓竹の矢の産地としても知られ、南朝方、織田・豊臣両氏に矢竹を上納していたという由緒有る古い集落、山肌に耕地と呼べるようなものは無いに等しく,わずか民家の傍らで自給程度の野菜を作ってる民家も有った。

見下ろせば急峻な谷に沿って県道は遥か下界を走っていて交通量も殆ど無いに等しい。

道路に面しない民家にはまるで綱渡りの様な崖淵道が付けられている。

撮影2010.11.20



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