愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

橿原市見瀬八幡神社の勧請縄

2009年02月16日 | 勧請縄:山の神:野神:人形道祖神

橿原市は万葉の時代を偲ばせる大和三山(畝傍山:耳成山:香久山)のただ中にあり、その中央には約1300年前にわが国初の首都であった藤原宮跡があります。


その他、市内には歴史的文化遺産が点在していて、古代史ファンには垂涎の土地です。


神武天皇稜脇の橿原神宮の直ぐ近く、飛鳥散策の玄関口近鉄岡寺駅との中間辺りに位置する見瀬町の八幡神社に掛けられた勧請縄。



見瀬町付近は、新旧混在する町ですが、町の西方小高い丘の上に鎮座する八幡神社の杜だけは開発の波から逃れた別天地です。



大蛇を模したといわれる太い縄は参道から境内に上る石段の最後、石鳥居の前方両脇に有る二本の樫の木に取り付けられている。



大蛇といわれる綱の中央にはフングリと呼ばれる俵状の藁飾りが吊り下げ下げられていて小勧請はなく紙の幣が取り付けらている。


勿論フングリはフグリ(陰嚢)のことで♂のシンボルを現している。



ここから程近い飛鳥の稲淵集落の飛鳥川に掛かる勧請縄には♂のシンボル(陰茎)そのものの形をした藁飾りがつけられていて有名です。


地理的にも近いこの地では何故フグリなのか・・・・・。



いずれにせよ、命の再生産装置としてのフグリを着ける事によって子孫繁栄、五穀豊穣を願った物で有ることには間違いがないと思う。


縄としてはシンプルな造形だがそれだけにインパクトが有る。


撮影2008.4.13



MAP