近江八幡市南部に位置する武佐の集落はその昔中山道六十七次の宿場町として栄えた町で雰囲気のある町並みが残っている。
国道8号線の友定町の交差点を南折、300mも走ると左側に武佐町の大きな案内板が見える.
勧請縄のある武佐神社は、その武佐交差点を左折して暫く行くと右手に広く開けた境内が見える。
明るく開けた境内は鎮守の杜という雰囲気はなく誰でもが散歩途中にでも気軽に立ち寄れそうな神社でその分少し厳かさには欠けるかもですが???。
石造りの大きな鳥居を潜ると境内奥の正面に二本の大きな樹が聳えていてその間に勧請縄が湖東の強風に翻っていました。
向かって右側の樹はかなりのケヤキの巨木で、見た目にはほとんど変わらなく見えるのですが右側はムクの大木です。
太縄の中央には蔓で環を造り杉の小枝で覆って、環の左右太縄の上部には棒にさした幣を立てていて、左右には6本づつの小勧請を吊り下げ、榊の?葉を挟んでいる。
中央の環と上部の幣を鬼と呼んでいると言う事のようですが、ちょうどこの勧請を掛けたと言う年配の氏子の人が居られたので少し話させて戴き、真ん中に吊り下げられた環をどう呼んでいるのか訊ねて見ましたが特別な呼び名などないと言うことでした。
それより、この縄はつい最近までは別の場所に掛けていたのですが、最近になってこの場所に架けかえて人目にもつく様になって、造りがいも有るようになったと言うことでした。
ただ見る分には良いけど造るのは大変で、いつまで続けられるかは、わからないということでした。
ここで教えてもらったのですが、この武佐にはもう一つ勧請縄が掛けられているということでそちらの方にも伺って来ました。
神社と交差点の中ほどの町並の中を南にに折れるとすぐにこの勧請縄が見つかりました。
小さなお堂の有る四つ辻の電柱と杉の木の間にこの勧請縄が掛けられていて、その形状は神社の縄をそのまま少し小振りにした縄でした。
本来、神社の縄もこうした集落の辻屋入り口の道路上に渡されていたものだったはずです。
撮影2009.1.24