愛しきものたち

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桜井市 破れ不動石仏

2006年09月12日 | 石仏:奈良

桜井市の南に高く聳える御破裂山(ごはれつやま)の多武峰(とうのみね)には藤原鎌足を祀った談山神社があることで有名なところです。

御破裂山は、国家の非常時の時には、山が鳴動すると言う事からのネーミングで、醍醐天皇の時代 昌泰元年(898年)2月7日 最初の現象があり、慶長13年(1608年)までの間に、約40回ほどそんな現象が起こったと云われています。

この談山神社に続く百市の街道筋に大きな杉木立が在り、山から落ちてくる谷川、不動の滝横手に「破れ不動」と呼ばれる不動磨崖石仏がある。

杉の巨木の下の巨岩に、滝にはこれが付物といわんばかりの不動石仏が刻まれている。

今でもしっかり信仰厚く、周りはきれいに清掃され、新しい花が手向けられていた。

彫りは稚拙ながらも、室町期の像立。

この、石仏の彫られた岩は、石仏の背後で二つに割れており、慶長13年(1608年)4月、御破裂山が鳴動したときに破裂したものだと伝えられている。

ここから、約50m程上手の道筋には、南無阿弥陀仏岩と言われる地蔵磨崖石仏、天文二十三年(1554)もある。

撮影 2006.6.24

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