ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記

宝塚から始まった観劇人生。ミュージカル、ストレートプレイ、歌舞伎、映画やTVドラマ等も書きます。

07/01/31 「コリオレイナス」が観たいと言われて

2007-01-31 23:59:11 | 観劇

1/28にさいたま芸術劇場で蜷川シェイクスピア「コリオレイナス」でガツーンとやられた。これは傑作だ。しかしながら流血物3本連続観劇がさすがに身体に応え、暖冬で1月から飛び始めた春の花粉による症状が出て青息吐息状態に入ってしまった。感想はまたちゃんと書くつもりだ。

ブログに何か感想をと思う矢先に友人から電話が入る。
友人「コリオレイナスが観たいんだけど、そうしたら近くに行ってるんだからご飯でも一緒に食べない?」
きっと仕事バリバリの彼女のことだから日経新聞の文化欄か何かで褒めていたのを読んだんじゃないかなぁと思いながら、
私「いいよ、いつとってあるの?」
友人「それがとれてない。電話したけど完売だって」
そういえば都心からは離れた劇場なのに、私が観た日曜日もけっこう立ち見が出ていたなぁ。話題作ってことだ。確かにそうだったし!
私「それなら譲渡サイトかオークションで探してみた?」
友人「そういうの、やったことない」
.....ということだったので早速探してみる。確かに土日で出ている件は交渉中の表示か、オークションは安いのは入札者がたくさんいるし高値設定か。探し方を伝授。チケットがとれたら連絡をもらうことにした。でも彼女が面倒くさい登録などをしてまでオークションに参入するだろうか?確率は半々か?

追記
2日後、電話を入れた。土日のオークションに出ていた件は早めに入札を入れてしてしまって後から250円差で別の人にもってかれたという。次に平日夜でオケピさんのところで連絡入れて返事待ちだという。
やはりどうしても欲しいと思ったら、人はやったことないことも頑張りますね。私もそうだったから一緒か。
写真はウェブサイトよりチラシ画像。

07/01/30 「ジキル&ハイド」チケットGET!

2007-01-30 23:47:47 | 観劇

鹿賀版「ジキル&ハイド」が4演にしてついにファイナル公演となった!
3演目の千穐楽の感想はこちら
4/5(木)~29(日)に日生劇場で上演される。千穐楽チケットをねらっていったがあえなく玉砕していた。
しか~し、ようやく本日GET!千穐楽をヤフオクで定価で落札できてしまった。
う、うれしい~。

腹をくくってS席で買ってしまった。前楽は3階B席で娘と観ることにしているので、2レンチャンとなる。
実は、今日も娘は学校に行かず。月4回の授業をまるまる行かなかったのは初めて。やめることに決定。S席チケでオークションに参戦というのも頭にきていたのでその勢いをかってということもあるかな。

しか~し、レミゼ以来の鹿賀ファンでジキハイもこれまで全部の公演を観ているものとしてはその締めくくりの日にどうしても鹿賀さんと同じ場所にいたかった!!
これで名古屋の妹の家に遊びにいくのはGWの後半ということで決まり。
やはり鹿賀さん優先の私であった。

写真はCNプレイガイドのサイトよりの宣伝画像。
追記
①私がとったのは東京千穐楽。公演は東京→大阪→名古屋と巡演していくので大千穐楽は名古屋。GWならいけるがそれはそれは残念~。
♪~様のこちらの記事を読んで、、「スウィーニー・トッド」で日生劇場に行った時にホリプロの特設デスクでリクエストして2公演を盛り込んだ大判チラシをいただいてきた。赤と青のイラストがとっても素敵~。

07/01/28 TVで勘三郎、そして吉右衛門

2007-01-29 23:59:46 | テレビ

1/26(金)NHK総合22:00~
にんげんドキュメント「そして映画が生まれる~勘三郎と仲間たち~」
勘三郎がヤジキタ映画を撮っているという話はきいていて、この番組の宣伝を見て、しっかりとビデオ録画!「スウィーニー・トッド」を観劇して帰宅した後、遅い夜ご飯を食べながら見た。
撮影現場に密着したドキュメント。勘三郎がヤジさん、柄本明がキタさん、小泉今日子がヤジさんに足抜けを頼む花魁という配役。大手の映画会社で作っているのではないらしい。プロデューサーも監督も個性あふれる面々。勘三郎という名優と柄本明という怪優の共演というたとえが出ていたが、確かにその通り。毎年2月の演舞場での共演は二人の息もぴったりの抜群のコメディコンビ。
昨年2月の「ヨイショ!の神様」の感想はこちら
「今度は柄本さん出ないんだなぁ」と思っていたら、腰が悪くて手術したとTVで初めて知った。確かに目いっぱい身体に無理をさせるような怪演で笑いをとっていたもんなぁと思い出す。「役者になったのは失敗だった」というご本人の弁だったが、「でもやめらんないんだよ」という声も聞こえてきたような気がした。
ある撮影場面。勘三郎のヤジさんが夢に出てきた子どもをかき抱いて涙する場面。細かい場面割をした撮影なのに芝居に入ってすぐに本当の涙を浮かべて演技する勘三郎。娘は「どうしてこんなにすぐに感情移入できるの?」とびっくり。
私も舞台ではこういうお姿を見て一緒に涙してきたが、あまりの感情移入の早さに驚かないまでも感心。やっぱり相当熱い人なんだ!
スタッフの熱意にも心動かされ、しっかり観にいこうとすでに心に決めてしまった。

1/28(日)NHK教育22:00~芸術劇場
中村吉右衛門インタビュー
「籠釣瓶花街酔醒」吉右衛門・福助・梅玉・幸四郎
年末年始のテレビで歌舞伎の情報をかしまし娘さんのブログでしっかりチェック。紙にプリントアウトして冷蔵庫に貼ってあったのに~。金土日の3日連続観劇をして「朧の森に住む鬼」の感想を書いていて忘れました(T-T)
気づいたら月曜日!
「籠釣瓶~」は舞台をしっかり観ているのでまだ我慢できる(感想はこちら)。しか~し、インタビューが~。ご覧になったかしまし娘さんがしっかりと記事をアップされていた(こちら)。
そちらを読んで少し救われた。でも見たかったなぁ。どなたか録画を貸していただけませんか~と書いてみますm(_ _)m

07/01/27 「朧の森に棲む鬼」千穐楽で満足

2007-01-28 22:17:17 | 観劇
劇団☆新感線の舞台を観るのは4作目。“いのうえ歌舞伎”としては「阿修羅城の瞳」についで2作目。「阿修羅~」にはハマれなかったので今作ではどうか少々危惧していたが、プレビュー公演で杞憂になったと胸をなでおろす。千穐楽に2回目の観劇。
染五郎主演のシリーズを新感“染”ともいうらしいが、染五郎に徹底的な悪役を演じさせようというのが今作のコンセプト。酒呑童子の世界でシェイクスピアの「リチャード三世」的な話にするということで、市村正親リチャードを初演・再演ともしっかり観た私。どう料理してくるかと興味津々。
私なりに物語を追っていくと.....。

「いつとも知れぬ昔、どことも知れぬ森」にうち続く戦の中で死体漁りをするライ(染五郎)と弟分のキンタ(阿部サダヲ)が登場しての幕開き。ライだけが森のオボロの幻を見る。「マクベス」の魔女の予言のような場面。3人のオボロの挑発に心の奥の野心をめざめさせられ、「王になる野心をかなえる代わりに生き血をもらう」「自分で自分を殺さない限りは死なない」という契約を交わし、魔剣をもらう。もともと王族でもなんでもないライがのし上がっていく設定はマクベス的でもあり、リチャードの極悪人の宣言のようなものもこのやりとりの中で踏まえられる。ライは嘘のlieであり、ライ公と呼ばれれば頼光に通じている。
資源に富む小国オーエ国を侵略する大国のエイアン国。都ラジョウにある宮廷はイチノオオキミ(田山涼成)が中国の皇帝のような拵えで鎮座している。傍らには側室のシキブ(高田聖子)がいて和歌でオオキミをなぐさめている。四天王が戦を担当。渡辺綱ならぬツナ(秋山菜津子)はなんと女だてらに将軍。ツナの夫でやはり四天王だったサダミツがオーエ国に内通しにきた森の中、ライの魔剣の最初の犠牲者になる。ツナとシキブは幼馴染み。シキブはツナへの対抗意識が強く、それで側室にまで上っていった感がある。
オーエ国の首領も女でシュテン(真木よう子)。ライはサダミツに化けて血人形の契りを結び、両方の国の二重スパイのようになる。エイアン国の夜の世界を支配するマダレ(古田新太)とも義兄弟になって裏情報を把握。サダミツの死の報告をしに行って取り入ったツナのもとで、二つの国の戦を操りながら、エイアン国の中でのし上がっていく。その中でシキブもたらしこみ、オオキミも毒殺させて口封じ。ついにエイアン国の王にまで上り詰める。
弟分のキンタとは途中まで二人三脚でいくのだが、シュテンの血人形に隠された妖術の犠牲に巻き込んでしまって袂を分かつ。
途中までライに心を奪われていったツナだが、シキブが自殺に見せかけられたことからライの悪行を見抜く。さらに夫を殺したのもライだと知って深く憎む。ライは「愛するのでも憎むのでも、心を俺でいっぱいにしているということでは同じことだ」とツナを支配することに歓喜する。ライはマダレを幼い時に誘拐されたツナの兄にしたてあげようとしたが「嘘から出た真」となり、マダレはライに愛想をつかしてツナを兄として支えていく。反乱軍やオーエ国の残党はオボロの森に集結。
全てを敵に回して孤立したライ王は森そのものを焼き払って呪われた契約そのものも反古にしてしまおうとするが、本水を降らせた雨が邪魔をする。
「自分で自分を殺さない限りは死なない」という条件は、「自分でつくり出したことから死に追い込まれる」ということで満たされる。情を残したキンタは目をつぶされていたが生きてライへの復讐に燃えていたし、マダレを利用するための嘘も反対の結果を招いた。
壮絶な立ち回りの末にツナに刺されたライ。最後は雑兵によって滅多刺しにされてその血がオボロの森の川をまっ赤に染める。そしてオボロたちが勝ち誇ってみせる中での幕切れ。
「血よ。オボロの森を真っ赤な嘘に染め上げろ!それが俺の生きる証だ」というキャッチコピーがここで具現化するわけだ。

この「朧の森~」は従来よりももっと人間にスポットを当てて“大人のいのうえ歌舞伎”としての第2シリーズの初オリジナル作品とのこと。「阿修羅~」ではチャンバラや歌や踊りの遊び部分が長すぎて辟易したのがすっきり。人間ドラマが深くなっていて本当に引き込まれた。さらにオボロたちが「自分たちと同じ顔をした女たちに会う」と予言したツナ、シキブ、シュテンをそれぞれ自己主張の強い女3人にしたことによってより私好みの物語になっていたと思う。

ツナの秋山菜津子は「SHIROH」に続く客演ということだが、毅然とした美しさが際立っている。武人でありながらライに心奪われて迷う様子に観ているこちらが心奪われる。シュテンの真木よう子はプレビュー公演ではとにかく美人だったが台詞は棒読みでどうなることかと思った。千穐楽では情感が台詞にのった上で魅力的な低音が響いて一ヶ月の成長に目を見張った。3人のオボロの登場から秋山・高田から格落ちしていたのがしっかりと並んでいた。シュテンもよし。
高田聖子はハイテンションのシキブを楽しく哀れに熱演。その相手役の田山涼成(特命係長の禿の課長でおなじみ)のオオキミが可愛くてペーソスあふれていてすっかりファンになってしまった(夢の遊民社出身だったのね)。

特に染五郎贔屓ではない私だが、ライ役は本当に魅力的だった。のし上がっていくごとに衣装もメイクも大きく変わり、最後の眉なしの国王の人間的でなくなってしまったような表情の凄みはなかなかのもの。プレビューではかすれていた声も千穐楽では低音もしっかり響いていて○(歌舞伎でも発声を頑張ってほしいと思う)。
大人計画の阿部サダヲは、いのうえひでのり演出の「天保十二年のシェイクスピア」のDVDで気じるしの王子でノックアウトされていた。今回もその魅力が炸裂。古田新太も渋い魅力。染五郎・サダヲ・古田の男3人組と上述の女3人組という魅力あふれる布陣も堪能できた。
追記
秋山菜津子は「ルル」という悪女のタイトルロールを演じた時の裸の背中の美しさが評判だった(私はその背中の写真が大きく載っていたチラシで見知っていただけ)。今回、武門の家の紋章としての背中から腕にかけての蛇の彫りものをあばかれる場面で、しっかりとその美しいお背中を拝見できて嬉しかった。また冒頭のオボロの妖かしのディープキス的なものも含め、濃厚なキスシーンが何ヶ所もあるのも美味しい舞台。官能的な美しさもテンコモリ(^^ゞ

これはゲキ×シネ必須鑑賞→DVD購入コースになるだろう。
写真は松竹の公式サイトよりチラシの画像。千穐楽カテコや煎餅撒きの話はこちら

07/01/27 「朧の森~」千穐楽煎餅、お茶会、地元新年会

2007-01-27 23:58:58 | 観劇
「朧の森に棲む鬼」を昨年末12/30のプレビュー公演2日目に観てから早1ヶ月。2回目は千穐楽という極端な観方(笑)。プレビュー公演では音響の調整が不完全で歌も聞き取れず、最後の決め台詞もききとれなかったという状態だった。それでも母娘ともどもかなり気に入って、千穐楽を楽しみにしていた。
そういう問題は全部クリアしていて大熱演の千穐楽を堪能できた。感想はまたあらためて書く。
写真は劇団☆新感線恒例の千穐楽煎餅。冠くんの歌も入る特別カテコがあり、染五郎の挨拶の後、「劇団☆新感線千穐楽恒例の煎餅投げをやります」という宣言後に舞台からの煎餅投げが始まる。2003年8月の「阿修羅城の瞳」の時も千穐楽を観たが、その時は舞台から投げるだけだった。今回は2~3階席には若い劇団員が配りにきてくれた。最近は2~3階の方がしっかりといただけるらしい。私もしっかりといただいてきた。

終演後にブログのお仲間で出入り口に集合。花梨さんにも初めてお会いしてご挨拶ができたのでよかった。そうこうしていたら、正面で入り口から幸四郎夫妻や内野聖陽が出てきて横からのお姿を拝見。「やっぱり千穐楽だわ」と盛り上がる。
真聖さん、お茶屋娘さん、うちの母娘の4人でお茶会。娘は古田さんが一番気に入ったらしい。やはり渋いおじさん好みなヤツだ。大阪公演にも行きたくなった、バイト代から出してもいいと息まいている。テンションが戻ってから一人で切符とって交通機関も確かめて行くことができるかどうかは甚だ疑問(笑)いつも楽しい時間を有難うございますm(_ _)m

散会後、娘とも途中で別れ、私は夜7時からの新年会に向かう。以前住んでいた町で娘が保育所に通っていた時の保護者会仲間の新年会だ。忘年会だったり新年会だったりするが、もう12年も続いている。今回は8人集まった。お互いに近況報告をし合って、私は定番曲のリクエストに応えて歌う。自分で入れなくても何曲かは絶対に歌わされる。そのための小道具の帽子は絶対に忘れないようにしている私(^^ゞ
こんなに長く続く集まりは貴重で有難い。それぞれいろいろな苦労をしょっていて励ましあえる。会場の関係で煙草の煙の濃度が高いのがひとつ難点だが、この日だけは我慢する。
夜中に帰宅。煙草臭い服は全て洗濯機に直行。
さあ、明日は自転車で10分のさい芸での「コリオレイナス」。3レンチャンがんば、自分!

07/01/26 亜門×市村×大竹×スウィーニー・トッド=○

2007-01-26 23:57:00 | 観劇
1981年の帝劇での染五郎(現・幸四郎)×鳳蘭の初演のチラシ、はっきりと覚えている。ミートパイの写真が組み合わされたもの。あらすじを読んで大量殺人→人肉パイ?!と引いてしまって観ていない。それ以来「伝説の舞台」と化してきた作品。プログラムを読んだら鈴木忠志演出だったという。ここで私が鈴木忠志との遭遇を逃していたことがわかった。

今回は、市村×大竹初共演!これは絶対観ないといけない!!亜門×ソンドハイムは「Into the Woods」(感想はこちら)がかなり面白いと思ったので躊躇せず。
そしていよいよ観てきたが結果は○。
ゆっくり書いている時間がないので、恐縮だがまず日生劇場の公式サイトよりの引用。
「太平洋序曲」でブロードウェイ演出家デビュー、トニー賞作品ノミネーションの快挙を果たした宮本亜門。ソンドハイム・ミュージカルで真骨頂を発揮する彼が、満を持して選んだ次作…それが「スウィーニー・トッド」だ!!
前世紀のロンドンに実在したといわれる殺人床屋と、殺した人肉でパイを焼いて大繁盛した女主人…めくるめく復讐のドラマがカタストロフィーに向かって疾走する。
世界中がテロにおびえ、各地で戦火が燃えさかる今、最も同時代性を感じさせる、ソンドハイム作品の中でもきわめつけの話題作を市村正親・大竹しのぶと超豪華、 実力派キャストで上演!!

今回のキャストは以下の通り。
スウィーニー・トッド=市村正親 ミセス・ラヴェット=大竹しのぶ
乞食女=キムラ緑子 トバイアス=武田真治
アンソニー=城田優 ジョアンナ=ソニン
ターピン=立川三貴 ビードル=斉藤暁
阿部裕、大須賀ひでき、岡田誠、越智則英、小関明久、さけもとあきら、中西勝之、水野栄治、山田展弘、秋園美緒、北澤装子、菅原さおり、高橋桂、福麻むつ美、三木麻衣子、山崎ちか

ところが冒頭の「スウィーニー・トッド」の話をきいてくれという合唱からいきなり違和感。不協和音多用の音楽なのか、耳障りで仕方がない。しかし「Into the Woods」でも冒頭の違和感があったことを思い出して我慢して聞いていく。
すると主要キャストの歌でどんどん物語に入っていけてしまう。ソンドハイムは芝居の要素をかなり重視しているので、市村と大竹の台詞を歌っているような歌い方がまことにハマっている。大竹は井上ひさしの「太鼓たたいて笛ふいて」で歌えるのはわかっていたが、本格ミュージカルは初めてだというのにこれほど歌えるとは畏れ入った。さすがに天才肌の女優だ。
そしてとにかくラヴェット夫人の大竹しのぶが可愛い女全開なのだ。市村のトッドが好きでどうしようもない感じがあふれている。ラヴェット夫人だけが普通のメイクで他の人は大なり小なりゾンビのような目の周りに隈を濃く入れたようなメイク。そういう顔の市村正親もけっこういい男に見えてしまって、年増の女にぞっこん惚れこまれるのも無理はない感じがしてよかった。このふたりの共演は大成功だ。

トッドの脱獄の旅の途中で知り合った水兵アンソニーの城田優が背の高い二枚目で歌も上手いのでどんな人かとプログラムで見るとテニミュに出ていた経歴の持ち主。なるほど~。トッドの娘でアンソニーと恋に落ちるジョアンヌのソニンの高い声がまた綺麗。多少ビブラートがかかりすぎるところもあったが許容範囲内。
トバイアス=トビーの武田真治が本当に少年っぽさがあってよかった。歌は多少今イチだが、この透明感は貴重。トート閣下を見ていないのだが今後の期待も膨らんだ。
敵役のターピンの立川三貴とトッドをゆすって殺された床屋の中西勝之はオペラっぽい歌い方。わざとそういう歌い方で敵役を際立たせたのかとか思ってしまった。「キャンディード」の時と違ってオペラっぽい歌い方もこれくらいの使い方ならば、ミュージカル全体の中で浮くということがない。
ビードルの斉藤暁も「亜門版ファンタスティクス」で観てから安心して観ていられる。キムラ緑子も井上ひさしの「夢の痂」で歌えるのがわかっているし、気の狂った乞食女、実はトッドの妻だったという難しい役をよくやっていた。

冒頭に抱いた違和感は一幕終了の時点では全く払拭され、ソンドハイムの曲の中毒性が身体半分に沁みている。幕切れは幕開きに歌われた曲を「これがスウィーニー・トッドの話」だ~と歌うのだが、もうすっかりと虜になっている。

これがソンドハイムの魅力なのかなぁと納得する。しかし難曲揃いだった。これは歌うほうはかなり大変だと思う。千穐楽近くでこんな感じだと初日すぐだと虜にならなかったかもしれないとは思ってしまった。再演があったら一度は観るだろう。
おおっと、その前にジョニー・デップ主演の映画が公開されるだろう。それも絶対に観ることにしよう。
追記
①TBをいただいたbutlerさんの記事のコメントのやりとりのところで「オリジナルは黄泉の国から死人が甦るところから」ということが書かれていて、ゾンビメイクにようやく納得できた。再演では演出でそのあたりもわかりやすくされることを期待する。
②ソンドハイムについてウェブ検索したら宮本亜門氏の文章がヒット!またまた勉強できてしまって嬉しい限り!!(→こちら
写真は日生劇場の公式サイトよりのチラシの画像。
さてさて、明日は「朧の森に棲む鬼」千穐楽だ~。その次の日は蜷川シェイクスピア「コリオレイナス」。大丈夫か、自分(笑)

07/01/25 コクーン歌舞伎は「三人吉三」→NY公演は何かしら

2007-01-25 23:59:42 | 観劇
今年のコクーン歌舞伎は6月に「三人吉三」を再演することになったようだ。浅草歌舞伎やシアターコクーンに速報チラシがあったとのこと。お正月に「勘九郎箱」のDVDを観た感想をアップした時に再演の希望も書いたが、すぐに本当になってしまった。

昨年のコクーン歌舞伎「四谷怪談」の後、2007年は北番中心に再演し、それをNY公演に持っていくという話があったと記憶している。しかしまぁ、物事というのはいろいろ変わるというのが常である。私は「三人吉三」の再演の方が嬉しいので有難い限りだ。
そこで、私の未熟な失敗!以前の「夏祭」の時も「平成中村座→NY公演」だったし、昨年「コクーン歌舞伎→NY公演」という話をされていたのを延長して考えてしまった。今年のNY公演は「三人吉三」ではないかと思い込んでしまった。そしていろいろな方にコメントしてしまっていた。
ところが必ずしもそういう単純なものではないというご指摘があった。あるブロガーさんからいただいたアドバイスで、本当に感謝に耐えないm(_ _)m
み、みじゅくもの~。
と恥じ入るばかりだ。「お先っ走り」以外の何者でもない。「半分は本当で半分は思い込み」のお知らせをしてしまった皆様にはここにお詫び申し上げますm(_ _)m

さあ、勘三郎丈のNY公演は何をやっていただけるのか。「平成中村座」や「コクーン歌舞伎」ではない演目かもしれない。とにかく、楽しみ~に待つとしよう。

さあ、明日から3レンチャンの観劇が続く。感想アップが滞ってきているのも気になっておりますm(_ _)m

07/01/24 gooのTBフィルター機能アップで事前承認やめま~す

2007-01-24 23:59:47 | つれづれなるままに
昨年12/15に、迷惑TBがあまりの件数になったために「トラックバックの事前承認機能」をつけさせていただくとお知らせした(こちら)。最新のTB一覧の欄が全部アルファベット軍団に占拠されてしまっていたこともあった。
そのような事態の改善を希望していたら、gooの方で「TBフィルターの機能アップ」をしていただいたらしい。私はgooの無料サービスしか利用していないのだが、有難いことではある(もう少し早かったらもっと有難かったんだけど)。

そこで面倒だった「トラックバックの事前承認」の設定をはずすことにした。代りに「送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックを受け取らない」設定に変更。
これでアルファベット軍団の襲来は防ぐことができる。

皆様、コメント&TBは大歓迎です。よろしくお願いしま~す(^O^)/



07/01/23 2月の観劇予定と↑↓の日々

2007-01-23 23:59:31 | 観劇

浅草歌舞伎昼の部から帰宅してから一昨日は久しぶりにお芝居や映画関係のチラシ整理をしていて、「ゲキ×シネ連続企画」のチケットをとり忘れていたことに気づく。あわてて電子ぴあでとって大失敗。手帳に書き忘れていた「ひばり」観劇日とダブらせてしまった。
空席救済の「おけぴネット」で交換を両方の交換を掲示したら「ひばり」の方を交換していただけた。その方と「おけぴネット」に感謝である。

そして2月の観劇などの予定は以下の通りとなった。
1(木):紀伊國屋サザンシアター「私はだれでしょう」
10(土)夜:新橋演舞場「殿のちょんまげを切る女」
11(日)昼:シアターコクーン蜷川幸雄演出「ひばり」
12(月)国立劇場小劇場2月文楽の一部と二部
18(日)歌舞伎座昼の部
19(月)国立劇場小劇場2月文楽の三部
22(木)ゲキ×シネ「アカドクロ」
25(日)歌舞伎座夜の部

そして本日は歌舞伎座夜の部でテンションを上げて帰宅すると.....。娘は今週も学校に行かなかったことが発覚。これで今月3回とも欠席。これまでも出席率は50%くらい。一ヶ月2万円.....。「こんなに行かないのなら親のお金を使うな。自分のバイト代から出せ」「嫌だ」とずっと平行線状態が続く。いつまで続く.....。

07/01/22 玉三郎のDVD「鏡獅子」で予習!

2007-01-22 23:58:53 | 観劇
明日は歌舞伎座夜の部の観劇を予定。いよいよ勘三郎の「鏡獅子」だ。これからの舞踊観劇の予習用に欲しかったDVDの玉三郎舞踊集を年末にエイっと買ったのは今回に間に合わせるためだ。
「鏡獅子」を字幕付きで一度観た。そして詞章が載っているサイト(→こちら)をみつけてプリントアウト。字幕とこの紙の両方で予習!さてさて明日が楽しみだ。

写真は玉三郎のDVD「鏡獅子」の扉写真。
玉三郎の「鏡獅子」の感想を簡単に書く。
前半の小姓弥生。黒地の衣装でいつもより余計にほっそりと見える。袱紗を扱う指先の細くて美しい動き。手踊りも扇子を使った踊りもとにかく美しいのでくだくだ書かない。
後半の獅子がまた予想以上にいい。身長があるので衣装を着ると見栄えもしっかりしている。お顔も二枚目の隈取。なんだか宝塚の男役トップスターの雰囲気をイメージしてしまった。ただし、登場の場面の足取りがやはり優しい。所作台をしっかりと踏むところなどは決まるのだが、移動の際の足取りもとても優しい。やはり真女形の獅子だなぁと思う。しかしやはり身長があるのでビジュアル的にはとても満足できてしまう。
だんだんミーハーになってくるのでやめておこう。
それでは渡辺先生も褒めていた勘三郎の「鏡獅子」、明日しっかりと観てこよう。

追記
職場の年末の納会でモダンダンスを長くされている女性が「TVで勘三郎の舞踊を観たらすごくよかったので一度舞台を観たい」と言ってくれた。歌舞伎座の幕見のしくみを説明したらそれで観たいという。年明けにはしっかりとチラシを届けておいた(こうして歌舞伎を楽しむお仲間づくりにも思わず頑張ってしまうのだった)。そうしたら今日仕事帰りに行くとのこと。どうだったかな、今度聞いてみよう。