09/06/30 仕事で成果!+現代劇版「桜姫」千穐楽+母の骨折騒動=超疲労




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09/06/29 実家の母の右手首骨折の騒動


仕事のペースが上がりかけていた昼前に何やら携帯に電話が入る。取ってみると母親のかかりつけの整形外科医院から。
先方「お母様が手を骨折されました。ご家族に電話をして欲しいということでかけさせていただきました。タクシーでお家に帰しますのでよろしくお願いします」
私「(一瞬パニクる)・・・・・・(落ち着け、落ち着くんだと心の声)。ご連絡有難うございます。本人に代われますか?」
先方「今ギプスをつけているので無理です」
私「それでは電話できるようになったら、本人からかけさせてください。お願いします。それと手は右ですか?左ですか?利き腕かどうか知りたいので」
先方「右です。それでは処置が終ったら電話してもらいます」

即、妹2に電話。彼女は今日は午後から人工透析で対応不可能だが、夜帰ってくる頃に連れてきてくれれば自宅で面倒を看るという。私はどうしても今日は夜まで無理そうなので、娘を派遣することに決定。
私は娘へ、妹2は名古屋の妹1へ手分けして連絡。

昼夜逆転状態の娘だが寝ていなかった!事情を話してすぐに実家に行く準備を初めてもらう。

しばらくして母親から私に電話が入る。名古屋の妹1にきてもらえないか連絡を取って欲しいという。既に姉妹3人で相談をすすめているけれど、とりあえず私の娘を行かせるから安心して!私は夜行って御飯つくるからそれまで二人でなんとかしていてねといいきかせた。そういえば携帯からの電話ではない。
私「携帯は家に忘れたのね」→母「うん」→私「自宅に着いたらで電話してね」
娘には準備の進捗状況を確認し、今日は動かせないかもしれないから泊まって付き添ってもらうかもしれないからその用意もしてねと追加で頼む。そのことを透析に行く前の妹2に伝え、それなら明日車で迎えに行ってもいいねと確認。

ちっとも母親から電話が入らないので自宅にかける。
「妹1が明日なんとか来てくれるって」
やっぱり泣きついたな!であれば、今日をしのぐことだ。

実家に到着したら8時前になってしまったが、冷蔵庫の中のものとレトルトのお粥でなんとか作って3人で食事。
いろいろ聞いた次第は以下の通り。いつもの整形外科の通院後、急いで帰らないといけないので近道をしてスロープではなく階段を下りて足がひっかかって転んで手をついてしまったという。すぐに検査して骨折と確認しギプス処置。熱が出るだろうけれど解熱剤や痛み止めは治りが遅くなるので禁止。化膿止めだけ処方されたらしい。夜中でも我慢できなくなったら自宅に電話してくれていいと先生が名刺をくれたと感謝していた。
確かにもっと別の場所で転んだら救急車でどこに連れていかれたかわからない感じだったので、不幸中の幸いというべきか。母親にとっても人生初の骨折だという。
転んだ時、よい方の膝もしたたかにぶつけたらしく、最初はトイレに行く移動にも肩を貸した。とにかく保冷剤で冷やしていたら、なんとか家の中でも杖を使えば移動できるようにはなった。

なんとか娘もお役に立ったのがちょっと嬉しい。「お婆ちゃんを頼むね」と言って武蔵野線の終電近くに帰宅。
もう寝ないとさすがにまずい。明日はちょっと大仕事あり!
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09/06/21 歌舞伎座昼の部③仁左衛門の一世一代の「女殺油地獄」


「片岡仁左衛門一世一代にて相勤め申し候」が外題の後につく特別の公演。少しずつ書き足している間に案の定長くなってしまったので、斜め読みでも時間のある時にでもお好きな読み方でお願いしますm(_ _)m

【女殺油地獄(おんなごろしあぶらのじごく)】近松門左衛門 作
公式サイトよりあらすじと今回の配役を以下に引用、加筆。
「河内屋の放蕩息子与兵衛(仁左衛門)は、馴染みの芸者小菊(秀太郎)の客に喧嘩を売ろうと、善兵衛(右之助)や弥五郎(市蔵)と共に待ち構えている。
豊嶋屋のお吉(孝太郎)が娘のお光(千之助)とその場に居合わせ、与兵衛に意見するが、やがて喧嘩が始まり、与兵衛の投げた泥玉が馬上の侍・小栗八弥(新悟)に当り、供についていた与兵衛の叔父山本森右衛門(彌十郎)は、甥を成敗しようとする。これを参内前に流血は不吉と八弥が止め、叔父に後から討たれると与兵衛は震え上がっている。お吉は茶店で与兵衛の衣服の乱れを直してやるが、夫の七左衛門(梅玉)が追いついて来て、妻の振舞いを知ってたしなめる。
その後、与兵衛の行状が継父の徳兵衛(歌六)や兄の太兵衛(友右衛門)にも知られてしまいます。しかし当の与兵衛は妹のおかち(梅枝)を利用しての悪巧みを思い付き(妹に亡夫の霊が取り付いて与兵衛に家を継がせるように言わせる狂言をうたせる)、これが失敗に終わるとその腹いせに継父と妹を足蹴にする。そこへ母のおさわ(秀太郎)が現われて与兵衛を天秤棒で打ちすえて勘当を言い渡す。そこでついに継父も与兵衛を打擲して意見をする。与兵衛はついに家を飛び出していく。
その日の夜、借金返済の刻限が迫る与兵衛は、お吉を頼ろうと豊嶋屋にやってくると、綿屋小兵衛に遭遇し返済をたたみかけられ、偽判も明らかになると脅される。途方にくれるところに徳兵衛が豊嶋屋にきて...。

序幕の徳庵堤のところに悪友たちとともに登場する場面、仁左衛門は無分別の若者・与兵衛そのもの。芸者小菊に入れあげていての喧嘩騒動だが、小菊は自分に惚れていると勝手に思い込んでいて、いいようにあしらわれているのに気づいていない愚かさ。「自分はけっこうカッコイイ商家のぼん」で男が立つとか立たないとかが一番大事と思っているらしい。顔もカッコもいいがあきれた阿呆野郎だ。
隣家のよしみで豊嶋屋お吉が世話を焼いてやるが、孝太郎はしっかり者の商家の女房の風情が出ていてよかった。父の仁左衛門の与兵衛よりちゃんと年上に見えたから本人の努力の成果だろう。千之助の娘お光も素直で愛らしい。梅玉の豊嶋屋七左衛門は娘の言葉で誤解して妻の浮気と思い込んであわてるところが可愛く笑えた。その夫の姿にお吉の魅力が増す。

2幕目の河内屋内の場では、白稲荷法印とのやりとりのチャリ場は文楽より抑え目。偽狂言がバレての家庭内暴力シーンとなる。なぜここまで与兵衛が家の中でいばるようになってしまったのかと思いながら観ていくと、やりとりの中で複雑な家族関係があったことがわかってくる。それにしてもいろいろな嘘がバレて異父妹や継父、実母に心からの意見をされてもまともに耳を傾けず、腹ばいになって算盤をはじきながら借金返済の算段を上の空でしている与兵衛の極楽とんぼさ!ここまでくると漫画的デフォルメを感じる。
主人公与兵衛のお馬鹿度最高潮であきれながらも可愛く見えてきてしまうのは仁左衛門だからだろうか(^^ゞ

3幕目の豊嶋屋油店の場。与兵衛が花道の出は夢遊病のようだという。過去の舞台写真をポスターにしている場面がそうだが、残念ながら私の席からは見えない。七三で止まり、せっぱつまって拗ねたような表情で客席の方に目をやるあたりはしっかりチェック!自分が悪いのに拗ねてる表情に陰のある男の魅力も感じさせてしまう仁左衛門。私には最初で最後のナマの観劇なのでしっかり目に焼き付ける。やはり役者の魅力で見せるのが歌舞伎ということになってくる。

豊嶋屋のお吉の人柄を見込んで、継父徳兵衛と母おさわが続けてやってきて内緒で与兵衛にやる金を預けて他人様から意見をしてやって欲しいという頼みごと。秀太郎のおさわは初役だというが、この兄のおさわで仁左衛門一世一代の舞台に一緒に立つというのも観ている方の感慨も深い。歌六の徳兵衛ともども老いた親たちの子どもへの深い情けの芝居は胸をゆさぶる。
それを立ち聞きしていた与兵衛は二人が帰っていった後、お吉に救いを求めるが、さすがに与兵衛でも神妙になって改心を誓う。お吉は二人から預かったお金を渡す
が、借金の支払いにあと弐百が足りない。その分を貸して欲しいと、持ってきた脇差を覚悟の自害用に持っていると必死に頼み込み、お吉も心を揺らす。ところが夫への気兼ねから土壇場で思いとどまる。徳庵堤の一件が不義の疑いを招いたというのだ。
その「不義」という言葉に閃いて、与兵衛の目に宿る妖しい光!「不義になっても貸してくだされ~」このお吉だったらそういう仲になってもいいし、若くてカッコイイ自分ならまぁ落せるだろうという自信があるようなニヤケた表情。うまい、うますぎるぞ仁左衛門!!
ところがお吉は落ちない。必死に頭をめぐらせて与兵衛はハッと思いつく。その一瞬の表情もチェック。そしてあきらめたと見せて芝居をうつ。持ってきた油の二升桶に油を分けて欲しいと頼み、お吉が快く作業を始める。店先に与兵衛が背後でかざす刃の光が闇に映え、それで殺意に気がつくお吉。とがめだてをして騒ぎ出し、外に逃げるところを後ろからまず刺されてしまう。
そこから手負いのお吉を殺すまでが外題となった油地獄の殺し場。店の大きな油桶を倒しながら与兵衛を防ぐお吉。照明に反射するようにふのりに油を何種類か混ぜてつくるらしく、仁左衛門が油の混ぜ具合まで天候によって変えているという。その効果満天で二人が逃げつ追いつの中で転んで油まみれになり、衣裳も肌も床も妖しく光る。
      
与兵衛はとにかく殺してでも金をとる気になって一線を越えたのに、手負いの意外な抵抗に驚き、なかなか死なないので早く止めを刺したいとあせる。お吉は乳飲み子も含めた子どもたちがいるので今死ねないという生への強い執着心を身体中から立ち上らせての抵抗。与兵衛はそんなことは知っちゃいねえという気で追い詰めるうちにハイになってくる。鼠をなぶる猫になっている与兵衛。帯が解け、踏みしめながらお吉に迫る仁左衛門の正気の世界からあっちへいっちゃっている笑顔がまた実に絵になっている。さらに追い詰めたぞという狂気の目で上で極まり、下でお吉の孝太郎の海老反り。殺し場の美学の究極のような場面も目に焼き付ける。

お吉に止めを刺すとゆっくりと海老反りからくずおれる。女方の死に方の基本。与兵衛はこっちの世界に意識が戻っても脇差から手が離れず、ようやく指を開いて離し、鞘に収めるにも反対の指との必死の共同作業。異常な興奮から身体が解放されていない。このあたりの手順も再演を重ねるうちに身体にしみこんでいるというような感じ。
お吉の亡骸から鍵をとり、引き出しから出した金も加え、親たちの金と一緒に懐にねじ込む与兵衛。穴銭に紐を通しての金の束をいくつもねじこむのだが、私が観た日は懐から一本が床に落ちてしまい、流れの中でそのままにしていた。まぁ、大目に盗んでいるから借金には足りるだろう(^^ゞとにかく誰にも見つからないように逃げ延びなければとびくついている。

大体、伯父に首を斬られると言われただけで腰をぬかさんばかりだった与兵衛だ。こんな大それたことをやってすぐに立ち直れない小心者なのだ。早く逃げたくても足はもつれ、身体全体がぎくしゃくしてしまっている。全身でその動揺ぶりも見せ場にしての最後の花道の引っ込みだ。花道に入るところまでもたっぷり見せて、しっかり極まってみせて、3階席の視野からはさようならだ。視界に入る観客の拍手と溜息を聞きながら、余韻にひたるのみ・・・・・・。
一世一代の舞台、NHKのオンエアで最後まで観ることができることを期待である。

筋書に廓正子さんの「時分の花から一世一代まで 孝夫から仁左衛門の河内屋与兵衛」という文章がある。「仁左衛門歌舞伎」で観た初演からのことを書いている。仕事冥利だとあった。そういう幸福もあるだろう。それにしても初演の20歳の頃の与兵衛の白黒写真は十三代目にそっくりだったけれどなんて垢抜けていないのかとびっくり。「時分の花」の魅力にあふれていたらしいが、写真で見る限りは今の方がずっといい。顔の拵えも台詞術も演技も工夫を重ねた結果だろう。この役については仁左衛門のこだわりでは若さが第一ということで今回で終るのだが、今の若手でもしばらくは観たくない感じだ。

海老蔵だとマッチョなので喧嘩をしても簡単に負けるという役にはちょっと合わない感じがするし、不自然な上方言葉の与兵衛は観たくない。染五郎が上方言葉を頑張っているので孝太郎とのコンビはけっこういいと思う。愛之助は真面目さが滲み出ないように軽薄な感じが出ればやはり孝太郎で観たいと思う。
といろいろ妄想しつつ、やはりしばらく仁左衛門与兵衛の余韻を楽しんで封印したい。
当日終演後の花道チェックの記事はこちら
2/19国立小劇場文楽「女殺油地獄」思い出し記はこちら
6/21昼の部①兄弟対決の「角力場」
6/21昼の部②「双蝶々」つながりの舞踊二題
6/27千穐楽に六月大歌舞伎を概観する
6/27千穐楽夜の部①高麗屋三代の「門出祝寿連獅子」
6/27千穐楽夜の部②吉右衛門の「極付幡随長兵衛」も堪能
6/27千穐楽夜の部③幸四郎の「髪結新三」
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09/06/27 千穐楽に六月大歌舞伎を概観


六月大歌舞伎千穐楽夜の部を観る前に、ご一緒するさちぎくさんとオフ会だけの玲小姐さんと3人のミニオフ会。私は娘を医者に行かせる大仕事を片付けてから(笑)合流。デニーズもドリンクセットがコーヒーしかお替り自由でなくなって注文少なく粘るお客を抑制するようになってしまった。それでもしっかり3杯飲んだけれど(^^ゞ

週末には風邪がぶり返して、減感作療法の注射を打ちに行きながら風邪の薬もいただいてきて飲んでいる。だから睡魔と闘いながらの観劇となった。

21日に観た昼の部の感想アップも途中だが、全体を通して感じたことだけ、まず書いておくことにする。歌舞伎座さよなら公演が続いているが、やはりさよなら公演ならではの演目が多いのだと実感。

「双蝶々曲輪日記 角力場」の吉右衛門の放駒長吉は、筋書の「花競木挽賑」で「『歌舞伎座さよなら公演』のこの機会にしか演れないと思っておりました」とご本人の弁が載っている。正月の曽我対面の五郎もそういう意識だったんだろうと推測できる。今回もそういうことで兄弟対決の「角力場」の実現。その「双蝶々」つながりで舞踊二題をその前後に置き、仁左衛門を口説き落として一世一代の「女殺油地獄」を実現。孝太郎・千之助と三代の舞台。

夜の部は四代目松本金太郎の初舞台ということで高麗屋三代が揃って披露の「門出祝寿連獅子」。一昨年の初お目見得、今回の初舞台となんとか今の歌舞伎座でと駆け込みセーフのラッキーなスタート!こういうのもあとから運がよかった役者ということになるのだろう(初お目見得の時は辛口で書いたが、今回は褒めよう)。
そして、同じ公演で初舞台の役者も一世一代の役者もいるということが感慨深い。

「幡随長兵衛」で芝翫のお時を初めて観るが、一幕の公平の劇中劇で福助・児太郎と三代揃った。さらに東蔵・松江・玉太郎の三代も揃う。
三代揃うのが4家もあって、歌舞伎は家で代々父から子へ孫へと継承していく伝統芸能ということを強く感じた。
また、子役の松本錦成が幸四郎の部屋子として披露されたこともあり、梨園出身でない人材もこうして加わって、歌舞伎の担い手が広がることも心強いと思えてよかった。

また、幸四郎の「髪結新三」への再挑戦も前回よりもずいぶんといい。こういうチャレンジ企画も歌舞伎座建替え期間の演舞場歌舞伎ではやる余裕がないかもしれないんじゃないかなどと推測してしまった。
なんだかんだとさよなら公演ならではの舞台を観ているのだなぁと実感した千穐楽だった。
写真は、今日の歌舞伎座前のカウントダウン時計。
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09/06/26 NHK教育TVで「第35回俳優祭」オンエア!


4/27の第35回俳優祭のTV放映を観てまた笑いました。
そのレポの記事にさっそく修正を入れておきました。
とりあえず、そのお知らせまで!
4/27の第35回俳優祭「灰被姫」の記事はこちら
(歌舞伎座千穐楽夜の部観劇、帰宅後に追記)
TV放映で有難かったのは、「歌江の幕間シアター」を観でることができたこと。1ドリンクつき1000円のチケットはすぐに売り切れだったので、出番まで待機中の歌江丈とツーショットを撮っていただいたが、あの髪飾りは電飾付だったのね!
模擬店のところ、やっぱり私は映っていませんでした(笑)
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09/06/25 カナムグラとの戦いにエールをいただく!


(注)写真は天敵のカナムグラではなくクチナシですm(_ _)m
職場の近くに私の秋の花粉のアレルゲンのカナムグラが群生している。JR四ツ谷駅を下に見て渡っていく道路を仕切る金網にツルを伸ばしているのだ。
昼休みにその道を通ってしんみち通りなどにランチに行く際、天敵のカナムグラの葉が茂る様子を見ると退治せねばという気持ちが湧き上がる。
昨年秋の戦いの記事はこちら
今年もGW明けくらいにも通りかかって決意して指でツルを切ってやったのだが、敵はこの季節の雨を力に一層の勢いでツルを伸ばし葉を茂らせている。
今日はペンケースから金属製の定規を出してそれを使ってツルを切っていた。太いツルはそれでも切れないので、次はやはりハサミを持ってこようなどと考えていた時、声がかかった。配達のドライバー風の男性からだ。

男性「大変ですねぇ。その草はどんどんツルを伸ばして日陰を作って他の草を全部枯らしてしまうでしょう。すごい繁殖力で『藪枯らし』だって田舎で爺さんがいつも鎌でせっせと刈っていましたよ」
私「そうなんですか!実は私は花粉の喘息でこの草の花粉もアレルゲンなんです。だからつい憎らしくてやっつけようって頑張ってしまうんですよ」
男性「アレルギーの素なんですか?それも大変ですね」
私「ツルに棘があって、今もちょっと引っ掻き傷ができちゃって長袖の上着を着てやればよかったって思っていたところなんです」
男性「うわー、棘まであるんだ。」
私「カナムグラって言って、昔からこれが生えると究極の荒地だって話です。『百人一首』にも出てくるんですよ」
男性「へぇ~。そんな昔から有名な雑草なんですね。大変ですけど、頑張ってくださいね!」

まさか、こんな風に私のやっていることをわかってくれて応援してくれる方がいるとは思いもよらなかった。ちょっと嬉しい気分で満たされた昼下がりだった。

写真はその天敵のカナムグラではない。6/13に「炎の人」を観た銀河劇場の入るビルの周りの植え込みにあったクチナシの白い花。見事に咲き誇っていたのを撮影していたのにアップする機会がなかったので、嬉しい気分に合わせてこちらにアップ。
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09/06/21 歌舞伎座昼の部②「双蝶々」つながりの舞踊二題


昼の部の舞踊二題はいずれも観るのが二回目だが、初回は記事アップしないままだった(^^ゞ
そのため、公式サイトより内容と配役を引用しておく。
【正札附根元草摺(しょうふだつきこんげんくさずり)】長唄囃子連中
「曽我五郎時致(松緑)は、父の仇である工藤祐経の館へ向かおうとします。これを止めたのは、小林朝比奈の妹舞鶴(魁春)。女ながら大力無双の舞鶴は、五郎の持つ鎧の草摺を持って引き止め、その行く手を阻むのでした。」

初見は2005年9月歌舞伎座。曽我五郎は橋之助で舞鶴は今回と同様の魁春だった。
Wikipediaの「曾我兄弟の仇討ち」の項はこちら
曽我狂言の中に舞踊の場面が挿入される作劇上の決まりがあり、いろいろな曾我物の舞踊(歌舞伎美人の「今日の言葉」より)が生まれたという。筋書きにはこの作品が「双蝶々化粧曽我(ふたつちょうちょうよそおいそが)」の所作事として初演されたとあった。

ということは、今月の昼の部は「双蝶々」つながりの演目を3本並べたのだということがわかった。→「双蝶々曲輪日記」→「蝶の道行」=雄蝶雌蝶の連れ舞い。なぁるほどである。

魁春の舞鶴は、父の仇の工藤の舘に踏み込もうとする五郎時致を年上の女の分別をもっていさめる。五郎が言うことを聞かないので、女ながらの大力をもって身体を張って留め立てをする。力紙をつけて素襖をまとい大刀をさした女大力の拵えをしても抑え目で、その分別ぶりがいかにもという感じなのがいい。前回、確か舞台写真を買ってしまったと思う。
五郎と小林朝比奈の立役二人で踊る場合と違って、妹舞鶴の場合、力で対抗しても効き目がないとわかると女らしいクドキの手を使う。遊女と間夫のやりとりをなぞらえて勇み立つ時致を鎮める作戦だ。それでも鎮まらずに二人が勇壮に極まっての幕切れになるのだが、この女形が男勝りの姿から女らしい姿に変わってみせるというあたりの変化が面白い。頭につけていた紅梅の飾りも手に持って踊ると可愛い小道具になるのかと感心至極。

松緑の曽我五郎時致は隈をとった荒武者ぶりが実に立派。前回の橋之助よりも稚気があふれるのが好ましい。松緑のどんぐり眼は実に荒事に威力を発揮すると感心。最近台詞回しも以前よりよくなって、安心して荒事の雰囲気にひたりながら見せてもらえるのが嬉しい。

【蝶の道行(ちょうのみちゆき)】
構成・演出=武智鉄二 竹本連中
「春の野辺に助国(梅玉)と小槇(福助)が姿を現します。この世で結ばれることのなかったふたりは、蝶の姿となって戯れ遊びますが、地獄の責めに遭い、その羽ばたきを止めるのでした。」
Yahoo!百科事典の「蝶の道行」の項はこちら
詞章の詳しいサイトもご紹介
初見は2005年9月歌舞伎座。助国は染五郎で小槇は孝太郎だった。前回同様、真っ暗な中に蛍光で彩られた大きな雄蝶と雌蝶が舞台中央を舞い飛ぶ開幕。前回は途中で変なレーザー光線のような照明がおかしかったが、今回はそれはなかったと思う(何回も睡魔に襲われて自信がない(^^ゞ)。
舞台が明るくなるとやたらに大きな牡丹の花が目につく。福助が花の書割の後ろに回って花の合間から梅玉の方を覗く場面もあり、人間が蝶になった時の大きさのバランスを考えているのだろう。しかし何か違和感のある装置だという印象。
その後、やたらに眠気に襲われ、続く「女殺油地獄」に余力を残すために眠気と闘わなくていいやと最初から思ってしまったため、引抜いて蝶の羽根のような模様の袖になるのも綺麗だなぁとかの切れ切れの記憶しかない。申し訳ないm(_ _)m

しかし、前回の染五郎・孝太郎コンビの方が、生きて結ばれることのなかった若い二人の哀れな感じがしていたなぁという気がする。
並んで観ていたさちぎくさんに以前、ご自分が助国を踊られた時のお話をうかがったことの方が面白かった。最後に折り重なって死ぬときに下になるのが今回の逆だったとのこと。どちらの振り付けもありなのか、振り付けの間違いなのか、それはわからないが・・・・・・。

さて、昼の部の最後はいよいよ仁左衛門一世一代の「女殺油地獄」だ。期待が高まる。

写真は公式サイトより今月のチラシ画像。
6/21昼の部①兄弟対決の「角力場」
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09/06/21 歌舞伎座昼の部①兄弟対決の「角力場」


昼の部で予想を上回って面白かったのが幸四郎・吉右衛門兄弟対決の「角力場」だ。
【双蝶々曲輪日記 角力場】
以下、関連の記事のリンク。あらすじ等は今回は省略。
2006年6月の高麗屋父子対決の「角力場」の記事はこちら
同年9月の吉右衛門の「引窓」の記事はこちら
2007年4月の錦之助襲名の「角力場」の記事はこちら
今回の主な配役は以下の通り。  
濡髪長五郎=幸四郎 放駒長吉=吉右衛門
山崎屋与五郎=染五郎 藤屋吾妻=芝雀
仲居おたけ=吉之丞 仲居おすず=歌江 
仲居おまつ=宗之助 茶亭金平=錦吾
平岡郷左衛門=由次郎 三原有右衛門=桂三

初見の舞台と同様に吾妻と与五郎がじゃらつく場面はなし。与五郎役者の見せ場を増やす調整の場面なのだろう。
角力場の外で吾妻が与五郎に早く会いたいと言って仲居三人組とやりとりする場面でまずなんて贅沢なんだろうと見入った。吉之丞と歌江が並んでいて大ベテランの女形芸にうっとり。おまつの宗之助よ、しっかり大先輩の芸を盗めよと心の中で声援。このスリーショットは記念にしっかり舞台写真を確保してしまった(^^ゞ吾妻の芝雀は身請け合戦が起こるのも無理はないと思える可愛さ。

大柄な体格の吉右衛門の放駒長吉はいいだろうと思ってはいたが、予想をはるかに超えていい!素人角力が強い丁稚上がりの長吉が大金星の思わぬ勝利に素直に喜ぶ様子が稚気のあふれる若者ぶりでいいのだ。大前髪の下の素直な笑顔がここまで可愛いとは思わなかった。丁稚時代のチョコチョコ歩きが抜けなくて花道をチョコチョコ引っ込むあたりの可笑しみも最高だ。
今年は正月の曽我狂言の五郎も高い声を精一杯張って頑張っていたし(これは後輩たちにみせる効果が大だったと思う)、4月の「毛谷村」の六助も気は優しくて力持ちの好青年ぶりが実によかった。60歳を超してここまで続けざまに大柄で稚気にあふれる剛の若者役を魅力的に見せてくれるとは、吉右衛門、おそるべしである。

染五郎の与五郎はつっころばし一役に専念するほうが余裕があっていい。上方言葉もより流暢になってきたと思う。
幸四郎の濡髪は前回よりもさらにいい。吉右衛門と共演するとより芝居に重厚感が出てくるのだ。吉右衛門の芝居に対抗するようにためをきかせている感じがある。まさに相撲の立会い前に両者がぐっと腰を落す感じ。
昨年の6月は「新薄雪物語」がよかったなぁなどと思い出す。兄弟で共演してくれるようになって、観客も嬉しいが後輩の役者たちにもいい影響を及ぼしていると思える。
兄弟共演も含めて実にいい役者が揃って贅沢な舞台にホクホクとなって幕間へ。

写真は今月の筋書の表紙を飾る川端龍子の「青獅子」。歌舞伎座の階段の踊り場にある非常に大きな絵で大好きな作品だ。
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09/06/21 歌舞伎座「女殺油地獄」終演後の花道、ほか


観たぞ観たぞ、仁左衛門の与兵衛!
観たぞ観たぞ、孝太郎との油まみれの殺し場!!
贅沢な配役だった。仁左衛門の一世一代の舞台には孝太郎お吉と千之助お光と三代揃っての場面もしっかりあった。秀太郎が小菊とお沢の二役!
3階で感情移入しすぎないように観た。仁左衛門は実に表情が豊かなので双眼鏡でじっくり表情の変化も追っていく。仁左衛門の役作りの見事さをじっくり堪能してしまった。

しっかり舞台写真も2枚GET!頬かむりの花道での横顔と油まみれになっての殺し場の写真。お吉の帯を解いて引き寄せながら手負いの女の止めを刺すまでを楽しむような狂気の笑いを浮かべた場面。実に絵になっている。
目にもしっかり焼き付けた満足感で一杯で打ち出されたが、ここで油まみれの花道の引っ込みの跡をチェックせずにはいられない。三階からのアップの撮影はうまくいかなかったので、一階の舞台に近い入り口から携帯を構えて花道をモップで掃除する大道具さんを撮影。なんとか雰囲気はわかっていただけると思う。

演舞場で「NINAGAWA十二夜」を観てきた北西のキティさんとデニーズで待ち合わせしてお茶会。娘さんと一緒に観ていただいたが歌舞伎初心者でも大丈夫だったということで強くおすすめした私としてはホットとた。残念ながら娘さんは次の予定が入っていてご一緒できなかったが直接娘さんの感想を聞いてみたかったなぁ。

昨日は実家で妹2と合流し、母を連れ出して親孝行。妹2のツレアイくんの財テクの成果の株主優待券を活用して「ジョリーパスタ」でランチ。母が妹には靴を私には何か服を買ってくれるというので、まずは越谷レイクタウンにもいくはめになり、私は途中で吹き抜けのテラスで座って居眠りしていた。
結局ダイエーに回ってそれぞれ一点ずつ買ってもらってから帰宅。昔のPTAで一緒だった人の近況ならいいが悪口を聞かされたりということもあると嗜めたりもしなければならず、気力がない時は母のところに行くのが負担になる。
また風邪がぶりかえしてきたようでちょっと心配だ~。
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09/02/19 国立小劇場文楽「女殺油地獄」思い出し記


明日は仁左衛門一世一代の「女殺油地獄」の与兵衛を観に行く。歌舞伎で観るのは初見。したがって仁左衛門の与兵衛も最初で最後となるはず。しっかりと目に焼き付けてくるつもりだ。
「女殺油地獄」を初めて観たのは今年の国立小劇場の2月文楽公演の第三部。記事アップをしていなかったが、明日の予習のために書いてみよう。

【女殺油地獄(おんなころしあぶらのじごく)】近松門左衛門=作
まずWikipediaの「女殺油地獄」の項はこちら
最後の「逮夜」の場(お吉の葬儀の前夜に与兵衛の悪事がばれて捕まる)だけがなくてほぼ通し公演だったと思い出す。明日の歌舞伎でも同様の流れのようだ。
<主な人形役割>
河内屋与兵衛=桐竹勘十郎、豊島屋女房お吉=桐竹紋寿
河内屋お沢=吉田玉英、河内屋徳兵衛=吉田玉也
河内屋太兵衛=吉田玉女、河内屋おかち=豊松清十郎
天王寺屋小菊=吉田勘弥、山本森右衛門=吉田玉志
<徳庵堤の段>野澤喜一朗、役ごとの大夫
お吉=竹本南都大夫、与兵衛=竹本三輪大夫
小菊=豊竹呂茂大夫、山本森右衛門=竹本津国大夫、ほか
<河内屋内の段>
中:竹本相子大夫、竹澤団吾
奥:豊竹呂勢大夫、鶴澤清治
<豊島屋油店の段> 豊竹咲大夫、鶴澤燕三

近松最晩年期の作品で人形浄瑠璃で初演、歌舞伎にもなったが評判がよくなくて上演が絶えていたのを明治に入ってから再評価されてまず歌舞伎で復活、その後文楽でもとなったという。Wikipediaの説明で「評判が芳しくなかった理由は未詳だが、近松作品の特徴である“恋のもつれ”が無く、更に主人公・与兵衛が救いのない不良で観客の同感を寄せにくいキャラクターであったからと思われる」とある。なんとなく観る前には隣家の人妻に少しは恋慕の情もあった上での凶行ではないかなどというイメージがあったのだが、序盤から見事に打ち砕かれた。
与兵衛は母親の再婚相手を馬鹿にし、継父が遠慮をするのをいいことにつけ上がり、放蕩三昧。廓通いで馴染んだ小菊が田舎客と野崎参りに行くと嫌がらせに途中で待ち伏せて喧嘩をふっかけるという実に「小さい男」なのだ。こてんぱんにやっつけられて泥を投げたら伯父の主で高槻家家中の小栗八弥の衣服を汚し、無礼討ちにされそうになって震え上がる始末。伯父は責任をとって職を辞してしまうし、彼の家にとっては問題児以外の何者でもない。兄の太兵衛が義父に勘当をすすめるのも無理はない。

この芝居で一番胸を打つのはそんな与兵衛でも母親のお沢と継父の徳兵衛、異父妹のおかちが真人間になってもらいたいと心から思い、かばい、実を尽くすところだ。お沢の息子を思うクドキには目頭が熱くなる。
しかし、勘十郎の与兵衛はあきれるほど我侭だし弱い者には平気で暴力を振るうし強者にはびくつく小心な悪者。小気味よさのかけらもなくただの薄っぺらなしょうもない若者ぶりが際立つ。
隣家のお吉は良い人過ぎたのが与兵衛につけこまれるという不幸を招いたとしか思えない。
豊島屋油店の段は、人形ならではの見事な緩急のついた展開だった。下手に出て見せてなんとかお金を借りようとして無理とわかると豹変する与兵衛。そこから先は店中を追い掛け回し逃げ回り油桶も転がし投げつけて・・・・・・どうやって油を滑るのかとワクワクしていたら、勘十郎たちが与兵衛人形をツルリスッテンダーッと手すりの上上手から下手へとをものすごいスピードで動かすのだ。いやぁ、ものすごい迫力!

殺意を感じて外に逃げる直前に脇差で刺されてからのお吉の必死の抵抗も物凄い。しかし苦しんだ末についに息絶えると紋寿たち人形遣いはいなくなり、残されたお吉の人形はまさに魂の抜けがら。この死んだ後の凄絶な空虚感は人形ならではのもの。
我に返ってだんだん恐くなりながらも、しっかり銀の包みを奪って逃げていく幕切れ・・・・・・。
なかなか凄いドラマなのだ。ただ、そんなにドヨーンとした気分に支配された記憶はない。ただただ与兵衛に呆れてしまったという印象が強い。
文楽の舞台として十分堪能したという感じなので、しばらくして上演されたら観るのは嫌じゃないなぁ。
さて、明日はどんな感じになるだろうか?
写真は公式サイトの過去の公演情報よりチラシの画像。
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