13/04/25 歌舞伎座こけら落し四月公演(6)「盛綱陣屋」仁左衛門の知将、吉右衛門の猛将が並び立つ至福


2008年の秀山祭で吉右衛門主演の「盛綱陣屋」を観ているが、今回は吉右衛門が和田兵衛秀盛にまわって、仁左衛門が盛綱で主演。その逆の配役は役者のニンとの関係でまずはないだろう。
この「盛綱陣屋」で歌舞伎座こけら落し四月公演の記事アップは完結。頑張ろう!
<第三部>
【近江源氏先陣館 盛綱陣屋】
今回の主な配役は以下の通り。
佐々木盛綱=仁左衛門 微妙=東蔵
篝火=時蔵 早瀬=芝雀
伊吹藤太=翫雀 信楽太郎=橋之助
竹下孫八=進之介 古郡新左衛門=錦吾
四天王=男女蔵、亀三郎、亀寿、宗之助
高綱一子小四郎=金太郎
盛綱一子小三郎=藤間大河
北條時政=我當
和田兵衛秀盛=吉右衛門

仁左衛門は目の覚めるような白塗りのきりっとした盛綱で、高い調子で惚れ惚れするような台詞を響かせる。その盛綱の陣屋に、高綱の使者として和田兵衛が生け捕られた高綱一子小四郎を取り返しに単身で乗り込んで来る。吉右衛門の和田兵衛が赤っ面で黒、赤、金の衣裳がよく似合う猛将ぶり。第一部の「熊谷陣屋」ともども、いま義太夫狂言ならこの二人という大立者が舞台二重で並んで極まるとそれだけでぐっときた。こんな大歌舞伎を観ることができるのはなんと贅沢なのだろう。

弟高綱が小四郎への執着から忠義をつくせぬことをおそれ、小四郎を切腹させるよう盛綱は母の微妙に頼み込むが、その東蔵が初役だというのにどっしりとして情が深い。
御曹司の子役二人がまたよい。金太郎が染五郎によく似た細面で父高綱の計略を健気に遂行する小四郎を演るので観る方はそれだけでぐっときてしまう。さらに驚いたのは小三郎で出てきた藤間大河。この間、丁稚役などでの活躍もみてきたが白塗りの顔が祖父の辰之助の面差しと重なって唸ってしまった。嗚呼!

相嫁(兄弟の妻どうし)の篝火、早瀬の時蔵、芝雀も揃う。高綱の首実検に現れた北條時政の我當は階段を上がる際に介添えが必要だったが、客席に響きわたる声と不気味な存在感はさすがだ。
その時政を前にしての首実検は客席を向いているのがこの芝居のみそだ。
弟でもあり高綱の首は見たくない、ひと目で偽首であるがわかって声を殺しての笑い、それなのに小四郎は父の首だと言って腹に刀を突きたてたのは解せないぞ、小四郎、和田兵衛の所業の全て計略なのか?小四郎の健気さよ・・・、しかし主に真実を告げないのは不忠であるし・・・
ということを仁左衛門は顔の表情豊かに表現する。「顔で芝居をすることは云々」ともいうが、仁左衛門顔は遠目でも表情の変化がはっきりわかる顔立ちであるし、ここの心理変化が芝居の肝であるこの作品では実にわかりやすくてよい。

真田兄弟が東西陣営に分かれて戦ったことを踏まえた狂言で、時政は徳川家康、和田兵衛は豊臣方の後藤又兵衛に相当する。敵味方に分かれたのは一族の全滅を免れるためと言われていて、佐々木兄弟のいずれもがまさに知将タイプである。高綱の方は子どもの命を捨てさせることまでを計略に使うという極端ぶりだが、兄盛綱には知性に加えて情けの深さがあったというのがドラマになっている。
時政が去っていってから、篝火をも呼び出して小四郎への面会をゆるす。そこで今回の計略を見破った上でそれに騙されたふりをしたことを語り、小四郎の母・祖母・伯母がとりすがっているところに「褒めてやれ」。泣いた上で天地金の扇を開いてかざして小四郎と顔を見合わせての極まりの大きく派手なところがまた実に無類。

甥の健気さに不忠を犯した申し開きに切腹しようとするところに和田兵衛から声がかかる。敵味方として正々堂々を戦う中、高綱が生きていることに時政が気づいた時まで止めてみぬかというのだ。最後に二人が揃って絵面に極まっての幕切れ。
やはり、義太夫狂言を観るならいまはこの二人だとつくづく噛みしめる至福の時だ。

東京新聞<幕の内外>の「盛綱陣屋」の和田兵衛情報が面白かった。

冒頭の写真は、今回公演のチラシ画像。新しい歌舞伎座は後ろに聳えるタワーとセットの複合ビルなのだなぁと思い知らされる。後ろのタワーとの関係で劇場部分のロビーや売店配置などのスペースをコンパクトに納めるために3階に「吉兆」が入り、以前は1階にあったような土産店がめで鯛焼き屋と並んでいるのだと納得。

4/14歌舞伎座新開場杮葺落四月大歌舞伎(1)第一部の前半の記事
4/14歌舞伎座新開場杮葺落四月大歌舞伎(2)贅沢な大顔合せの「熊谷陣屋」
4/14歌舞伎座新開場杮葺落四月大歌舞伎(3)菊五郎の至芸「弁天娘女男白浪」
4/14歌舞伎座新開場杮葺落四月大歌舞伎(4)玉三郎×松緑の「忍夜恋曲者」
4/25歌舞伎座新開場杮葺落四月大歌舞伎(5)「勧進帳」
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13/04/25 歌舞伎座こけら落し四月公演(5)「勧進帳」


昨年の芸術祭十月大歌舞伎は「七世松本幸四郎追遠」と銘打たれ、その孫にあたる團十郎と幸四郎が昼と夜で弁慶と富樫をダブルキャストでつとめた。私は昼の部だけ観たが、それが團十郎の弁慶を観た最後となってしまった。(Wikipediaの「松本幸四郎」という名跡の項はこちら)
歌舞伎座こけら落し公演では、当代の役者で弁慶役での上演回数を更新し続ける幸四郎が弁慶。28日の千秋楽で1100回を達成したという。

その日の映像がNHKでオンエアされているのを観たが、幕外の引っ込みでは手拍子が起きてしまっていて、私としては残念に思った。幸四郎の弁慶ではそれが定着しつつあるというが、歌舞伎の様式美を大事にしたい贔屓たちにとっては嘆かわしく、他の役者の時にも手拍子が起きたらどうしようと心配だねぇと話題になっている。

私が観た25日には手拍子が起きず、また噂になっている変な高麗屋贔屓の大向こうさんの声も響かなかったので安堵した。

<第三部>
【歌舞伎十八番の内 勧進帳】
今回の主な配役は以下の通り。
武蔵坊弁慶=幸四郎 源義経=梅玉
亀井六郎=染五郎 片岡八郎=松緑
駿河次郎=勘九郎 常陸坊海尊=左團次
富樫左衛門=菊五郎 太刀持音若=玉太郎

今回の特筆は四天王。こけら落し公演ならではの顔ぶれが揃った。染五郎、松緑、勘九郎といずれも弁慶や富樫をやってくれそうな若手が幸四郎・菊五郎の丁々発止の姿をじっと見たり耳をそばだてたりしている。こうして芸の継承がされるのかなぁとゾクゾクしてしまった。富樫の太刀持の玉太郎も立派になってきたと初舞台を観ているので感無量(2009年1月の「鏡獅子」の胡蝶でも言及あり)。

NHKのオンエアで幕外の引っ込みで鳥屋に入った幸四郎の姿に驚いた。息が上がってしばらく鳥屋から動かない。シネマ歌舞伎「わが心の歌舞伎座」では團十郎の弁慶が引っ込みの後に苦しそうにしている映像があったが、幸四郎もやっぱり苦しい年になっているのかぁと、役者の芸の精進と加齢による身体の衰えとのせめぎあいを見せつけられるように思えた。


冒頭の写真は、前の記事で第二部の幕間で撮影した絵看板に続けて開演前に撮影した第三部の絵看板。
また、下の写真は新しい歌舞伎座の花道を14日の第二部幕間で撮影したもの。真新しい木の質感がうまく出なかったが一応アップ(^^ゞ

4/14歌舞伎座新開場杮葺落四月大歌舞伎(1)第一部の前半の記事
4/14歌舞伎座新開場杮葺落四月大歌舞伎(2)贅沢な大顔合せの「熊谷陣屋」
4/14歌舞伎座新開場杮葺落四月大歌舞伎(3)菊五郎の至芸「弁天娘女男白浪」
4/14歌舞伎座新開場杮葺落四月大歌舞伎(4)玉三郎×松緑の「忍夜恋曲者」
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13/04/14 歌舞伎座こけら落し四月公演(4)玉三郎×松緑の「忍夜恋曲者」

冒頭の写真は、歌舞伎座前の絵看板。以前の歌舞伎座と同じように鳥居清光さんの絵が並ぶのが嬉しい。ガラスに向こう側の景色が写りこんでしまって綺麗な画像にならないことが多かったのだが、今回うまく撮れたのが嬉しい。

<第二部>
【忍夜恋曲者(しのびよるこいはくせもの) 将門】
今回の配役は、傾城如月実は滝夜叉姫を玉三郎、大宅太郎光圀を松緑。

2006年12月の歌舞伎座で観た時は時蔵×松緑だった。
その後、2010年の新春浅草歌舞伎で七之助×勘太郎で観たが、玉三郎の滝夜叉姫は初見。
暗い中で面灯りで照らしだされながら花道スッポンを傾城姿の滝夜叉姫で出てくる玉三郎は溜息が出るくらい美しい。いかにも歌舞伎の女方という古怪さからは遠いが、玉三郎の美の世界で歌舞伎座が支配されるような感じ。
松緑は昨年1月の「妹背山婦女庭訓」で玉三郎のお三輪に鱶七で共演して以来、どんどんと玉三郎の相手役が似つかわしい立役になってきていて、嬉しい限り。歌舞伎座こけら落し公演の「将門」の光圀も実に立派でよかった。

相馬の古御所まで光圀を見初めて追ってきた傾城如月という玉三郎のくどきに見惚れ、平将門を討伐した戦物語の松緑になかなか立派でよいとニコニコしていると、将門が討ち取られたくだりで如月が泣くことで正体が見破られる。将門の遺児滝夜叉姫は大蝦蟇の妖術を使うので、ぶっかえって本性を顕すと如何にも忍者のような鎖帷子がくつろげた襟元や腕からのぞくのも目つきの鋭い表情に変わるのも、傾城姿の対極にあって歌舞伎味を感じさせて大満足だ。

薄暗い古御所が壊れていく屋台崩しは、前の演目のがんどう返しとともに新しい歌舞伎座の舞台装置のお披露目にもなっていて、それもまた贅沢なのだと思える。しかしながら新しい歌舞伎座でも3階B席からは屋根の上に大蝦蟇とともに姿を現す滝夜叉の姿は全部見えないことがわかり、それは残念。
下の写真は第二部の幕間に地下の木挽町広場にコーヒーを買いに行った際に撮影したもの。ピンクのチケットに歌舞伎座の座紋「鳳凰丸」のデザインが入っているのを入り口の幕の座紋と並べて撮影してみたもの。


4/14歌舞伎座新開場杮葺落四月大歌舞伎(1)第一部の前半の記事
4/14歌舞伎座新開場杮葺落四月大歌舞伎(2)贅沢な大顔合せの「熊谷陣屋」
4/14歌舞伎座新開場杮葺落四月大歌舞伎(3)菊五郎の至芸「弁天娘女男白浪」
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13/04/14 歌舞伎座こけら落し四月公演(3)菊五郎の至芸「弁天娘女男白浪」


2008年の歌舞伎座團菊祭で「通し狂言 青砥稿花紅彩画」が上演され、その時が菊五郎の一世一代の弁天小僧になるのではないだろうかと思われて、そのように記事を書いている
ところが歌舞伎座こけら落し公演の弁天小僧も菊五郎ときた。70歳での弁天というのはかつてないことらしい。團十郎が演るはずだった日本駄右衛門を吉右衛門が代わっている。菊之助が浜松屋宗之助ということで、父と岳父と同じ舞台に立つ楽しみな演目となった。

<第二部>
【弁天娘女男白浪】
「浜松屋見世先の場」より「滑川土橋の場」まで
今回の主な配役は以下の通り。
弁天小僧菊之助=菊五郎 南郷力丸=左團次
日本駄右衛門=吉右衛門 赤星十三郎=時蔵
忠信利平=三津五郎 浜松屋幸兵衛=彦三郎
浜松屋宗之助=菊之助 鳶頭清次=幸四郎
岩渕三次=錦之助 関戸吾助=松江
狼の悪次郎=市蔵 木下川八郎=團蔵
伊皿子七郎=友右衛門 青砥左衛門藤綱=梅玉

武家娘に化けて花道を登場した菊五郎の弁天は、可愛い娘には見えないが、左團次の力丸との台詞のやりとりが絶妙で芝居の世界に引き込まれれば全く気にならない。
浜松屋見世先での橘太郎の番頭以下とのやりとりも観ていて気持ちがいい。幸四郎の鳶頭だけがどうにもちょっと浮いているが(^^ゞ
彦三郎の幸兵衛が出て二人の強請が成功と思いきや、吉右衛門の駄右衛門が弁天の正体をあばいての菊五郎の名台詞。弁天小僧を初演した五代目菊五郎の芸風を継承する当代のこれが本当の一世一代になるのではないだろうか。
こんなに台詞を聴かせる菊五郎の至芸の弁天小僧を堪能できた幸せを噛みしめる。

「稲瀬川勢揃の場」は、菊五郎、左團次、三津五郎、時蔵、吉右衛門が揃う贅沢なもの。3階B席では以前よりは花道の七三がみえるものの、ズラリと並ぶ様子は見えず、台詞が響くのに聞き惚れるだけだが。正面に揃い直して立ち回り、絵面に極まるのを観る楽しさ、感無量。

大詰、「極楽寺屋根立腹の場」は菊五郎の70歳の奮闘ぶりが伝説となるだろう。悪次郎に重宝の香合を川に落とされて、絶望の果ての立ったままの切腹自害。大屋根ががんどう返しになる中を最後までふんばる姿は忘れない。
仕掛けが大きくせり上がっての「極楽寺山門の場」は「楼門五山桐」の五右衛門のように日本駄右衛門が門の上から台詞を響かせる。名場面は異なる狂言でも多用するというのが歌舞伎の融通無碍というところだ。気力がみなぎる吉右衛門の駄右衛門、美味し過ぎる。

「滑川土橋の場」で家来が拾い出した香合をもった青砥左衛門藤綱が登場して駄右衛門と天地で極まる。潔く捕縛される覚悟の駄右衛門をいったん解き放つ放生会という歌舞伎のお約束の幕切れ。2008年の舞台では富十郎が演っていた青砥を梅玉。ここのところ、舞台を締めくくるにふさわしい品格と貫目が出てきたようで喜ばしい。

かくして第二部の「弁天娘女男白浪」も堪能。敬意を表して歌舞伎座新開場杮葺落記念のホログラムのしおりを買ってしまった。角度を変えて撮影した2枚の写真を組み合わせて冒頭にアップしてみた。
4/14歌舞伎座新開場杮葺落四月大歌舞伎(1)第一部の前半の記事
4/14歌舞伎座新開場杮葺落四月大歌舞伎(2)贅沢な大顔合せの「熊谷陣屋」
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13/04/14 歌舞伎座こけら落し四月公演(2)贅沢な大顔合せの「熊谷陣屋」


冒頭の写真は、こちらでのブログでは初アップの開場後の新生歌舞伎座の正面を道路向こうから撮影したものだ。以前の第四代歌舞伎座とほとんど変わらないのが実に嬉しい。並木に緑の葉が繁っていて建物を隠してしまうのが残念。葉を落とすシーズンまでの我慢をすればいいのだろうか(^^ゞ
さて、「杮葺落四月大歌舞伎」は4/14までお預け状態になったので、劇評を読んで期待を膨らませていた。ことに渡辺保「今月の芝居」の「2013年4月歌舞伎座第一部」の「熊谷陣屋」など、読んだだけで目頭が熱くなったくらいだ。以下、4/14に観たその「熊谷陣屋」について書く。

【一谷嫩軍記 「熊谷陣屋」】
今回の主な配役は以下の通り。
熊谷直実=吉右衛門 相模=玉三郎
源義経=仁左衛門 堤軍次=又五郎
藤の方=菊之助 白毫弥陀六=歌六
亀井六郎=歌昇 片岡八郎=種之助
伊勢三郎=米吉 駿河次郎=桂三
梶原平次景高=由次郎

歌舞伎座こけら落しということで、播磨屋一門に仁左衛門、玉三郎が並び、今後このような贅沢な大顔合せの「熊谷陣屋」はないだろうと思える。3月末に女婿になった菊之助が藤の方というのももう一つの贅沢(舅の胸を借りて頑張れ菊之助!)。

吉右衛門の熊谷と玉三郎の相模は後白河院の御所で不義密通の仲になった夫婦の十数年後の姿がさもあらんという感じがもてた。国立小劇場での五月文楽公演にも「熊谷陣屋」が出て、近い時期の観劇で歌舞伎と人形浄瑠璃のそれぞれの面白さが把握できたのだが、やはり歌舞伎の筋立てと演じ方は座頭の立役の悲劇性を際立たせるようになっている。

大体、自分の妻にいくら不快だからといって「ヤイ、女」はないだろうと思ってしまう。仁左衛門の熊谷は浄瑠璃と同じく「女房」という言葉を使っている。ところが、吉右衛門の熊谷であれば妻に対して「女が戦場にのこのこと出向いてくること」を赦せないという気組みが身体じゅうにあふれていて、「ヤイ、女」でもフェミニストの私にもふっと受けとめられてしまった。
その迫力に押されながらも、玉三郎の細い長身のしなやかな動きが一人息子を気遣う母としての一念に突き動かされて東国から京の戦場まで駆けつけてしまったという芯の強い女という相模像が浮かび上がる。二人に挟まれて苦慮する又五郎の堤軍次が忠臣でもあり、人柄のよい男であることをうかがわせてよい。
敦盛を討ったという話に藤の方が息子の仇と打ちかかり、それを制しての戦物語以降は怒涛の吉右衛門の熊谷だった。菊之助は、院に不義密通の二人の罪をゆるさせることができ、落胤の敦盛を産んだ寵姫にふさわしい。

戦物語も平板ではなく、敦盛を語りながら実は身代わりにした小次郎への情愛がにじみ出るようなドラマ性の深いもので堪能できた。
仁左衛門の義経が実に立派でまさに競演!高い音遣いの声を響かせ、一声二顔三姿の三拍子が揃ってカリスマ性の高い義経がそこにいる。その義経に制札の謎かけを受けた首実検で対峙する吉右衛門の熊谷。いま義太夫狂言ならこの二人という立役ががっぷりとぶつかり合って極まった時の贅沢さといったらない。院の御落胤でもある敦盛を助けるために熊谷に一子小次郎を身代わりにせよという義経の謎かけは残酷だ。主のその残酷な命令を熊谷が受けとめるのも仕方がないと思わせるようなカリスマ性が仁左衛門の義経にはあるのがすごかった。

首実検で我が子が身代わりになったことを知った相模。打掛でくるんだ我が子の首への愛執を主や夫に気づかれないようにしながらも抑えようもないという感じでリアルにたっぷりと見せる(藤の方にしっかり見せるということもない)。玉三郎ならではの相模を堪能。
4月はそれぞれ吉右衛門と仁左衛門が主演する陣屋もの2演目かぁと軽く考えていた自分が恥ずかしい。まさに歌舞伎座新開場にふさわしい大舞台だ。

白毫弥陀六こと宗清と義経のドラマも胸を打つ。宗清は戦の中で中途半端にかけた情けによって平家一門を滅ぼしたことを悔やむ。その宗清に命を助けられた義経が命を助けられたことに報いるため、敦盛を託すという筋書はうまくできすぎだと感心してしまう。

人形浄瑠璃では有髪の僧形で相模とともに並んでの幕切れで、熊谷の幕外の引っ込みはない。花道があり、妻を残して一人で去るその際に「16年は一昔、夢だ夢だ」と嘆いての引っ込みは座頭の見せ場で終わるべき歌舞伎ならではもの。相模が一人残されるのが哀れに思う舞台もあった。
今回は玉三郎の相模の小次郎の死への嘆きの深さから、夫が一人で去っていってもすぐに後を追うということはないなぁと思えた。幕外を去る熊谷のその悲劇に十二分に感情移入して堪能。

(追記)
竹本の葵太夫の義太夫は以前はこもって聞き取りづらかったものだが、最近はずいぶんと聞き取りやすくなっている。浄瑠璃の内容が聞きとれると戦物語などはより楽しめるので嬉しい。
4/15歌舞伎座新開場杮葺落四月大歌舞伎(1)第一部の前半の記事はこちら
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13/04/25 歌舞伎座新開場こけら落し四月公演、ちゃんと全部観ています(^^ゞ


先週末もNHKスペシャル「新生歌舞伎座 檜舞台にかける男たち」の再放送をやっていた。
多くの皆さんに「新しい歌舞伎座にはもう行かれたんですか?」とお聞きいただいた。「初日のTV報道に映ってないか見ちゃいましたよ」という方もいらっしゃった。
さすがに仕事を休んで行くということまではしていないが、二日に分けて第一部から第三部まで全部観た。4/14(土)に第一部第二部を続けて観た日に冒頭のわかりやすいお土産クッキー(30個入)を買ってきて、翌日職場の2フロアの皆さんにお配りした。不在の方のお机にも置いたがひと目で誰からのお土産かわかったはずだ。

しかしながら、ブログへの記事アップができていない。今年の花粉症の季節のつらさが尋常でなかったことに加え、いろいろな心労が加わってしまったためだが、せっかくなので少しずつ書いていきたい(第三部観劇は4/25)。

「歌舞伎美人」の歌舞伎座新開場杮葺落四月大歌舞伎の公演情報はこちら
<第一部>
【壽祝歌舞伎華彩(ことぶきいわうかぶきのいろどり)鶴寿千歳】
藤十郎の雌鶴と團十郎の雄鶴という、東西の大名跡で新生歌舞伎座のこけら落としを祝うはずだった演目。藤十郎の鶴を芯に若手が華やかに舞うという演目に仕立て直された。
華やかさを担う若手二枚目には春の君の染五郎。冒頭から女御の魁春とともに舞うので、歌舞伎座開場の報道で必ず映り、綺麗だし目立つこと目立つこと。昨年の事故から復帰したということも含めて、めでたいイメージが重なっていてよい。
宮中の男の筆頭の権十郎と宮中の女の筆頭が高麗蔵で、あとは、亀鶴、松也、萬太郎、廣太郎、梅枝、壱太郎、尾上右近、廣松と、次代を担う若手が揃い、歌舞伎座が世代交代したように役者の世代交代していくことをまざまざと見せつけた。

【十八世中村勘三郎に捧ぐ お祭り】
病気療養からの復帰の舞台になるはずの演目が追悼の演目になり、演目に捧ぐとついただけで目頭が熱くなったものだ。
8月の納涼歌舞伎、コクーン歌舞伎、平成中村座でお馴染みの役者たちが揃っての追悼演目。鳶頭の筆頭の三津五郎が出てくるとこの演目の座頭の存在感。三津五郎をいただいてコクーン歌舞伎で「佐倉義民伝」をやって欲しいと思っている。

鳶頭の勘九郎、芸者の七之助と一緒に七緒也くんが出てくると客席がどよめく。亡き勘三郎の子どもの頃にそっくりだと私には思える(映画版のアッちゃん)。錫杖の輪っかをなめなめしているのが可愛い。

床几の奥の列には中村屋4代に仕えることになる小山三も座っているのが嬉しい。床几の前列に七緒也くんを座らせるが、舞台中央の役者の動きに集中しているが、じっとしていないので七之助が扇をもたせたり、いろいろと世話をしている。

舞台中央で勘九郎が踊ると、立って扇を広げて一緒に身体を動かすし、勘九郎が片肌ぬぎになって極まると同じように袖口を押えて極めポーズをとってくれる。客席は喜びに沸く。
こうして、十八代目の魂は孫にも宿っていることが観客も確認でき、伝統芸能の継承の現場に立ち会うことになる。

他の顔ぶれは東の成駒屋(福助、橋之助、児太郎、国生、宗生、宜生)、西の成駒屋(扇雀、虎之介)、大和屋(彌十郎、巳之助、新悟)、松嶋屋(亀蔵)、萬屋(獅童)。
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13/05/18 懐かしい方々との再会2夜・・・職場OB、小中時代のミニミニ同窓会


ブログ更新が滞っていて、ご心配をかけております。4月からの気鬱状態をだましだまし、仕事や観劇などの予定をこなしています。
なんとかしのいでいきたいと思っていますので、皆様、よろしくお願いしますm(_ _)m

さて、金~土の2夜は懐かしい方々との再会が続いた。
5/17(金)は、仕事の関係で昔のことをいろいろとお聞きするということで、その関係の部署の職員と私がお願いして時間をとっていただいたOBの方(古希を迎えられたとのこと!)とお会いした。食事をしながらお話を伺うということで、JR高田馬場駅早稲田口で待ち合わせ。
高田馬場「ロシア料理チャイカ」へ。冒頭の写真が前菜の写真。ビーツを入れたポテトサラダが綺麗なピンク色で思わず携帯で撮影(^^ゞ
ノンアルコールビールを飲みながらの食事は美味しく、最後のジャムを入れたロシアンティーまでを堪能する間に、昔のことをいろいろとお聞きできて勉強できた。さらにそこからやはりOBのもう一人の方に電話を入れていただいて、そこで最後の疑問のひとかけらを解決できた。
やはり、昔のことはしっかりと確認する機会を都度都度もつことが必要だと痛感した。ご協力いただいたOBの方々に感謝至極!

18(土)は花粉症や黄砂の季節も去ってよく晴れ渡ったのでベランダに水を流しながらの大掃除を午前中に決行。午後から彩の国さいたま芸術劇場にゴールドシアター公演「鴉よ、おれたちは弾丸をこめる」を観に自転車で往復。70分と短い芝居だったので、帰宅して掃除機かけをしてから夜の予定へ。

小中時代のミニミニ同窓会でJR大宮駅集合。4人は昔の面影のまま、おじさんおばさんになっていた。男子のYさんとは娘の保育園時代に2年下に息子くんがいたのでそれ以来=約20年前で、女子のAさんとKさんとは23年前の中学校の同窓会以来かなぁ(さきほどその時の同窓会名簿に案内状も挟まっていてそれで開催年月を確認)。

Aさんが予約してくれた「Private Dining ゆらり~YURARI~大宮店」で美味しくまず腹ごしらえ。土日祝日の前日は2時間厳守なので近くのカラオケ館で歌わずにほとんどしゃべっていた。
黒1点?のYさんは一人で女子に混じっても違和感がない。お姉さん2人(私の女子高の先輩にもあたる)の下で育って昔から優しい男子だった。すぐ上のお姉さんがそっくりで兄と妹のようだったねぇと思い出す。そのお姉さんが進んだ女子高が私の身近な目標になったのだった。そのお姉さんが38歳でスキルス性胃がんで亡くなったということを聞いた時はショックだったっけ。

皆、父を亡くしたが母は健在。しかしながら親きょうだいやツレアイや子ども、家族というものとの関係はいろいろと難しいのはどこも同じだなぁと近況報告の中で痛感。
毎年集まりたいねぇということになったが、私たちの学校のI先生がおツレアイ(女性)が板前となって開かれているお店を再来年に予約してくれていた。口コミで大評判で予約がそれくらいまでとれないのだそうだ。
それでもせっかくカラオケに来たのだからとしっかりとジュリーと中島みゆきを歌う。うーん、喘息のせいで「悪女」のブレスの難しい最後の方は難儀してしまった。

なぜ今回招集してくれたのかをお聞きしたところ、Aさんが年の近い方のお葬式に出ることになって会いたい人に会っておきたいという思いが募ってキーマンのYさんに問い合わせをしたのだとのこと。年賀状のやりとりを全員としているのは私だけだった(^^ゞ私は年賀状に「会いたいですね」と書くだけで起動しなかったのに本当に有難いことだった。

うーん、それにしてもいずれの集まりでも昔の私があぶり出された。昔から自分が正しいと思うことをはっきりと主張して頑固に頑張っていた、と当時を知る皆さんの口からお聞きすることになる機会が2夜続いたというのは偶然ではないのかもしれない。
私のそういう性格をわかって親しくしてくれる人とそうでない人がはっきりしてしまうということは相変わらずということか?!最近の気鬱の原因もそのあたりにありそうだが、不器用にしか生きられていない。なんとかもう少し気を長くもてるように頭と心をやわらかくしていきたいと思うのだが、なかなかうまくできない(T-T)
なんとかしのいで進んでいかねば。やっぱりもがいていこう。
struggle・・・・・・!
(追記)
さいたま市長選で現職が当選したというニュースにショック!歌舞伎座の第一部・第二部を観た後に投票に行こうと昨日まで思っていたのに、今日になったらキレイに忘れていた。
ショック、ショック、大ショックだ。
こんなこと、初めて・・・・・・。やっぱりかなりヤバイかな、私・・・・・・。
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13/05/11 「レ・ミゼラブル」コンプリート盤3枚組に再ハマリ!+5月6月の観劇などの予定


目が痛くなるほど泣きながら観た映画版「レ・ミゼラブル」のDVD発売が待ち遠しい。玲小姐さんのお嬢さんがサントラ盤を貸してくださったが、映像なしで聞くとやっぱり物足りない。音だけで聴くならやっぱり「コンプリート盤3枚組」がいい。
「レ・ミゼラブル」コンプリート盤3枚組はこちら
愛蔵版ということで黒くて立派な紙箱に入っているのがアダとなり、そうそう聴く機会がなかったが、GWにMDにダビングして家の片づけをしながら聴いていたらハマってしまった。英語なので何かをやっている時のBGMによいんだよなぁ。これまでお掃除の時の定番はマイケルジャクソンとアバのベスト盤だったが、今後はレミゼのコンプリート盤が仲間入り!

さて、以下は今月の観劇などの予定。なんだかんだと忙しく劇場版「相棒シリーズ X DAY」を見逃してしまったのは残念(T-T)
4(土)MOVIXさいたま:実家の母と「舟を編む」を鑑賞
11(土)国立小劇場:五月文楽公演初日第一部=源大夫出演予定なので早めに観た
15(水)国立大劇場:前進座五月公演
18(土)さいたま芸術劇場:ゴールドシアター公演「鴉よ、おれたちは弾丸をこめる」
→その後で、なんと10年以上ぶりに小中学校の同級生からお声がかかり4人で大宮で飲み会!う、嬉しい!!
19(日)歌舞伎座こけら落とし五月公演の第一部・第二部
27(月)歌舞伎座こけら落とし五月公演の第三部=女子高仲間4人観劇企画!

6月分も決まっている分をアップしておく。
8~10(土)~(月):妹2とソウル2泊3日旅行へ=きな臭い情勢とか円安とか関係なし。妹2が元気で動けるうちに行きたい所に行けるようしっかりとサポートしておくことが大事!!
16(日)歌舞伎座こけら落とし六月公演の第一部・第二部
26(水)歌舞伎座こけら落とし六月公演の第三部

ご一緒する皆様、よろしくお願いしま~す(^O^)/
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13/05/07 東急東横線渋谷駅高架部分の撤去が始まる・・・そのジオラマに遭遇


私の職場の本部近くだった東急東横線渋谷駅。ヒカリエの方の地下駅に移転して、元の駅の高架部分撤去工事がいよいよ始まる。
冒頭の写真は、昔の渋谷駅のジオラマ。4/18にBunkamuraシアターコクーンに「木の上の軍隊」を観に行った時に通り過ぎようとした東急百貨店の本店の1階に飾られていたのに遭遇して撮影。右上方の壁にある「B」はブルガリのショップのロゴ。

NHK朝ドラの「あまちゃん」の観光協会事務所に北三陸鉄道のジオラマがでんとあり、「ジオラマ」がお茶の間用語となりつつあるが、さてさて、「ジオラマ」って何語よ?ということでネットの辞書機能で検索してみた。
『大辞泉』によると以下の通り。
「ディオラマ【(フランス)diorama】
《「ジオラマ」とも》
1 立体模型。ミニチュアの人物や物と背景とを組み合わせ、ある場面を立体的に現すもの。(以下略)

そうか、フランス語かぁとガッテン。
しかし、渋谷駅のジオラマはよくできている。そして古い!!今は無き「東急東横ホール」で「松竹顔見世大歌舞伎」が上演されているという垂れ幕も写っている。
カマボコ型の東急線の駅舎の手前は国鉄の駅舎。ホーム改良工事は1964年のオリンピック対策とある。

2020年オリンピックの東京誘致は都知事が率先して行い、自分で迷走しているが、東京にならなくてけっこうだ。その分のヒトモノカネは東日本大震災復興に回すべきだろう。
それとは無関係に、交通網はますます遠距離をダイレクトに結ぶようになる。それって便利なこともあるが、逆に不便なこともある。
そうそう先の話ではあるが、JR上野駅も高崎線や宇都宮線の始発駅ではなくなるそうな。東海道線などと結ばれるらしい。
うーん、浅草から帰る時に上野発で座って帰ろうとかできなくなるのは、かなり痛いかなぁ。

(5/22追記)
春の健康診断のため、JR浦和駅で湘南新宿ラインに乗り換えて渋谷の本部に直行。昼近くに四ツ谷の職場に戻った。JR渋谷駅の東口に出る地下道が閉鎖になってしまったので、陸橋を通って駅に向かったところ、解体を待つ東急東横線渋谷駅のホームが見えることに気がついた。
さながら廃墟の駅という感じの空間だったので携帯で撮影した。しかしながら、かなりピンぼけなのが残念至極。
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13/05/05 妹2と一緒に韓国旅行予定の相談


6/8~10と北本の妹2と韓国旅行をする予定になっている。
その経過についてはこちら
GWの後半、娘は大学のお友達の家に2泊3日で泊りに行ってしまい、私はあまり長く一人でいるのがつらい状態だったこともあり、北本の妹2の予定を聞いて、5/5に韓国旅行の相談をしようと妹宅に出かけていった。

妹のツレアイ君は、一人でサイクリングに気晴らしに行き、私は妹と二人まずはランチ。
「ボンドール 北本店」
GW前半は、名古屋から姪っ子2がさいたまスーパーアリーナの東方神起のライブで妹2の家に友人と二人で泊りに来て、やはりここに連れてきたという。
後半は私と連れを変えての再訪。料理も美味しく、小さめのパンも食べ放題。うーん、また食べ過ぎた(^^ゞ

私は『地球の歩き方』を買い、妹はMOOKタイプのガイドブック数冊を買って、それを突き合わせてフリータイムの行動予定を立てる。

冒頭の写真の下に敷きこんでいるのは、古い冊子の方の綴じ込みの地図を借りてきたもの。地下鉄路線図を開いている。
韓国は、南北との緊張関係もあり、ソウルの地下鉄網にはシェルターの機能も持たせているという話を聞いているが、それでも地下鉄が駆使できるのは楽しそうだ。
いろいろな路線名と駅名を組み合わせて3ケタの番号がすべての駅についている。複数路線が乗り入れた駅には複数番号があるので、そこでの乗り換えには2つの番号をメモしておく必要があり、路線図だと省略されてしまっている。そこで『地球の歩き方』の地図が役に立った。

妹2は夫婦2人で昨年ソウルに行っているが、タクシーは全く使わなかったという。今回はそれにも挑戦するが、電車がなくなった後の時間に出先からタクシーをつかまえるとボッタくられるおそれもありそうなので、行動予定はそのおそれがないように回るように知恵を絞った。

妹2は楽しみにしょっちゅうガイドブックに目を通していたというが、私は4月以来だったので、思い出すだけで大変。それでも集中してメモをつくった。右側に写っているのがそのメモで、『地球の歩き方』に挟めるサイズの紙をつくって書き込んでみた。冊子も付箋だらけになっている。
夜までかかって二人で相談。

ホテルの風呂を使うのは面倒なので、スーパー銭湯のような施設があるようなので、ネット検索して評判をチェックして組み入れる。『地球の歩き方』掲載の店が閉店しているというのも確認し、替わりの店もしっかり探した。

サイクリングから帰ったツレアイくんとも一緒の夕ご飯は家で冷やし中華を御馳走になって帰宅。
妹夫婦も実家の母を気にしてくれていたが、その分は私が映画に連れて行ったのでうまく連携できたということかなぁ。
離れて住む姉妹でもこうして助け合うことができることが嬉しく、有難い。
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