ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記

宝塚から始まった観劇人生。ミュージカル、ストレートプレイ、歌舞伎、映画やTVドラマ等も書きます。

2017/10/14 猿之助、怪我で休演だが「ワンピース」再演公演show must go on!

2017-10-16 23:59:29 | 観劇

 主役の猿之助が開幕4日目の昼の部の終了直前に花道のスッポンからせり下がる時に二役の女形のドレスの袖がひっかかって開放骨折する事故が起き話題になったスーパー歌舞伎Ⅱ「ワンピース」再演の若手抜擢特別マチネ公演を10/14(土)で観劇。先行予約ができるのにうっかりして遅くなり3階の右袖席の前方で観たので上手はよく見えないものの花道や宙乗りは楽しめた。
 猿之助が演出している時に代役をし抜擢公演の主役になっていた尾上右近が通常公演と特別マチネのいずれも主演。猿之助が演出なので舞台稽古は右近が代役をしていたこともあり、休演なしでshow must go onが可能に!猿之助が松竹幹部にかけあって若手抜擢公演を実現していたのは慧眼だった。
 猿之助の人脈でゆずから楽曲を提供され今回からはゆずがセルフカバーした音源使用とライブ参加グッズであるタンバリンを公演公式グッズにも導入。

 第二幕幕切れ前の宙乗り場面のみ舞台の上でも客席でも使って一体となって盛り上がる(1階など総立ち)。この写真は友人が貸してくれたものだが、11月で通常公演を観るので買うかどうか悩み中。
通常公演チケット代金は抜擢公演との差額を返金してくれるということで、それを充当しようかな。

(追記)
 通常公演を11/12(土)に観劇。数日前にはカーテンコールに猿之助がサプライズ出演したということで、舞台写真が出ていた。早く治って元気に舞台で活躍する姿が観たいものだ。
 さて、2ヵ月で13公演の主演予定が2ヵ月まるまる主演することになった尾上右近、すっかり舞台で芯をつとめることで自信にあふれ、ハンコックの美しさに磨きがかかり、若さが輝く堂々としたルフィになっていた。巳之助のボン・クレーもパワーアップ。隼人はマルコで客席上のフライングも加わって見せ場が増えた。新悟のサディちゃんは細身の長身が生きてバタ臭い顔も似合ってびっくりするほど綺麗だった。巳之助のゾロと隼人のサンジ、新悟のナミと同じ世代で揃い、4人のチームワークのよさが伝わってきて気持ちがいい。
 市川右近くんのチョッパーは10/14で観たけれど、思わずダブル右近のツーショットの舞台写真を買ってしまった(^^ゞ右團次の白髭はいつもの歌舞伎よりカッコイイのは師匠を意識せずにのびのびと演じられるからだろうか。平岳大のエースとシャンクスは歌舞伎役者に混じっても遜色なく、長身と鼻の高い顔立ちでその動きも含めて大人のカッコよさ。
 チケット代の差額を返金してもらわなくてもよかったくらい、満足できる舞台だった。結局タンバリンは買わず・・・。ごめんなさ~いm(_ _)m

「スポーツ報知」10/10付けの記事はこちら
>六代目尾上菊五郎のひ孫にあたり、父は清元延寿太夫、母方の祖父は鶴田浩二という血筋だ。尾上菊五郎のもとで修業し、主に女形・・・来年は清元でも父延寿太夫の前名、清元栄寿太夫を襲名することになっています。右近を名乗る前に本名で玉三郎に抜擢されて歌う役で出ていてとっても歌が上手なのでそちらも期待できます。

2017/05/27 追善、襲名、初舞台、初お目見得ありの歌舞伎座團菊祭大歌舞伎千穐楽

2017-05-31 23:59:53 | 観劇


不定期記事アップで恐縮ですm(_ _)m
5/27(土)は歌舞伎座團菊祭大歌舞伎千穐楽。夜の部の1本目も襲名披露演目で遅れ気味なので走った。陽のあるうちに「本日千穐楽」の垂れ幕のある正面を撮影。幕間に襲名の祝幕とそのデザイン画と幕の収納箱の展示も撮影。
 七世尾上梅幸23回忌と十七世市村羽左衛門の17回忌追善とそれぞれの曾孫のまほろちゃん(寺島しのぶの長男)の初お目見得と坂東亀三郎の初舞台ということで、ロビーには写真とお花の台やご挨拶のパネルが出ているのを終演後に撮影。

 「壽曽我対面」の幕切れの前に襲名口上があり、座頭の菊五郎の引き合わせで坂東彦三郎家の4人がそれぞれ襲名口上があった。この家の一番大きな名跡が羽左衛門だが、十六世の息子が襲名しなかったのは大怪我→脳炎→リハビリということで大変な役者人生の中でそういう時代を担えなかったということを観劇仲間の先輩からお聞きしていた。
 彦三郎は隠居名の初代楽善となり、新彦三郎が精進次第で羽左衛門を襲名できるかどうかということを見守りながら観劇することになる。こういうことも含めて観続けるということが伝統芸能を社会の中で大事にするということだと思う。
 さて、現実の世界でも大事な活動を継承していくためには、伝統芸能が古い演目を大事に演じながら現代と切り結んで楽しめるチャレンジをしている姿勢に学ぶことが多いと思っている。


2017/02/20 「歌舞伎の日」に勘太郎・長三郎兄弟の初舞台「二人桃太郎」の話題

2017-02-20 23:57:33 | 観劇


 『週刊女性自身』で2/20が「歌舞伎の日」ということにちなんだ記事があったので、ネット検索してみると、1603(慶長8)年に京都四条河原で歌舞伎踊りを始めた出雲の阿国が1607(慶長12)年2/20に江戸城で将軍徳川家康や諸国の大名の前で初めて歌舞伎踊りを披露したことからのようだ。前者は何月何日という記録がないのだろうが後者は確実に記録があるだろう。他に1889(明治22)年の11/21に東京木挽町に歌舞伎座がオープンしたことを記念して11/21を歌舞伎の日とする情報もあったが、さすがに歌舞伎座開場だけでいうのは難がある。
 今月の歌舞伎座は出雲の阿国一座が江戸に出てきて小屋掛けすることを許されるのを芝居にした演目あり。しかしなんといっても十八代目中村勘三郎の孫兄弟の初舞台・襲名披露が話題。十八代目の初舞台が桃太郎、子の勘太郎・七之助の初舞台が二人桃太郎、そして孫の勘太郎・長三郎も二人桃太郎で初舞台ということになった。チケットの先行予約日にうかうかしていたら休日の夜の部の3階席は売り切れてしまい、2/15(水)にフレックスで早上がりして観るはめになった(^^ゞ

 上の写真2枚は襲名披露の祝い幕とそれをおさめた箱のロビー展示。野田秀樹演出作品の衣裳デザインでおなじみのひびのこづえさんのデザインでその画も箱の前にあり。二人桃太郎のスチール写真で「猿若祭二月大歌舞伎」の特別ポスターも作られている(下の写真)。
 芝居半ばで菊五郎の引き合わせによる襲名披露口上あり。おともの犬猿雉の姿で染五郎、松緑、菊之助も口上を述べたのが珍妙。兄弟の二人桃太郎は5歳の兄はしっかりし、3歳の弟はお兄ちゃんについてようやくという感じではあったがまぁ合格(笑)
 こうして伝統工芸の継承と同じように家の場で伝統芸能も継承されていく。その家に生まれたからと言って親の七光りでは通らない厳しい世界だ。才能のないものは役者としては廃業ということにもなる。「継承」ということについて考えさせられる。

歌舞伎公式サイト「歌舞伎美人」の「江戸歌舞伎三百九十年 猿若祭二月大歌舞伎」の情報ページはこちら

2017/01/07 当ブログ59万アクセス達成の御礼m(_ _)m

2017-01-07 00:24:39 | 観劇


 2017年に入って1/6あたりに59万アクセスを超えたようです。皆様に御礼申し上げます。
 冒頭の写真は、2016年4/16から2泊3日で妹2と二人でソウル・安東旅行に行った時に、梨大(梨花女子大学のあるエリア)にある「CAFE DRAMA」で韓服体験をした際のもの。妹2がネットで予約してくれていて、当日の天気が雨模様だったので繰り上げて早く行ったけれどすぐに対応してもらえました。撮影したデータはCDでもらえるが、その中のベストショットを額に入れて持ち帰ることができます。2人の額と韓流スターさんの写真の額を並べて撮影してみたもの。御礼の気持ちをこめてのアップですm(_ _)m

 旅行の前にNHKBSで始まった韓流ドラマ「イニョプの道」の宣伝のための特番でレポーターがお笑い芸人さんが「CAFE DRAMA」で韓服体験をする様子が映し出されていたので、当日にスタジオのスタッフさんにその話をしたところ、その日のスナップ写真を見せてくれました。


 この「カフェドラマ」は、「MBC文化放送」と特別なライセンス契約があるということで、実際にドラマで使用された衣装を着せてもらえます。これまでのなんちゃって衣装と違ってずっしりと重たくて、自分たちのデジカメでお互いに撮影しあうこともままならず。この日のスタジオは貸切状態だったので、スタッフさんにずいぶんたくさん撮影してもらいました。
 韓服体験を極めたような満足感がいっぱい。この旅行の写真をフォトブックに仕上げるには9月末までかかりましたが・・・(苦笑)

 今後も不定期に更新させていただきます。

2016/12/26 歌舞伎座十二月大歌舞伎千穐楽第3部を観劇

2017-01-07 00:12:23 | 観劇
 歌舞伎座十二月大歌舞伎千穐楽第3部を観劇して少し書いたものがあるので記事アップさせていただく。

 歌舞伎座は、昼の部、夜の部の二部制が通常だが、若手が始めた8月の納涼歌舞伎は三部制にすることで拘束時間も短く、チケット代も安くできて歌舞伎観劇初心者にも観てもらいやすくしていた。今年は12月も三部構成になり、若手役者が活躍する公演だった。
 第1部と2部を12/24に観たが絵本が原作の「あらしのよるに」も立派に歌舞伎作品に仕上がっていたし、ストーリーに泣かされた。冬休みに入ると子どもも大勢見に来ていたと聞いている。

 

 第3部は千穐楽を観劇(18:30開演)。第3部だけは玉三郎が芯をつとめる「二人椀久」と「道成寺」の2つの舞踊。
 道成寺は「京鹿子娘五人道成寺」という特別バージョン。勘九郎、七之助にかなりの場面を踊らせ、梅枝、児太郎にも一場面ずつもたせ、玉三郎は2つの場面をじっくり見せる。5人の花子が揃ってのフォーメーションも見事で、舞台を楽しみながら芸の継承の場面に立ち会わせてもらっている実感もあった。
 「二人椀久」では勘九郎が立役で踊り、第3部は勘九郎の立役と女方の踊りの堪能させてもらえた。いま、猿之助、菊之助とともに両方踊れる役者だと確認。玉三郎の薫陶に予想以上に若手が応えていて、観劇仲間3人で興奮しながら劇評しあって有楽町まで歩いてそれぞれ帰宅。伝統文化の「継承」の努力に見習って自分たちの仕事や活動についても後世にしっかり伝えたいという決意を固め直した。

 2枚目の写真は職場を出て最寄駅に着く前にイグナチオ教会のステンドグラスに灯りがともっているのを撮影できたので一緒にアップしておく。

2015/08/13 国会包囲行動にはお盆どころじゃない人たちがたくさん集まっていた!

2015-08-14 23:59:31 | 観劇

8/13(木)の仕事の後、国会包囲行動に行ってきた。冒頭の写真は、日比谷公園で集合して徒歩で向かっていて、警察官にまわり道を支持されてぐるっと歩かされて集合場所の議員会館前に到着する途中で国会議事堂正面からアップで撮影した写真。
午後6時半から始まった国会包囲行動でスピーチした人の中には「お盆休みにしようよと提案したんですが・・・中略・・・ごめんなさい。こんなに集まったということはお盆どころじゃないという気持ちの方がこんなにたくさんいらしたんですね」という話もあってウケた。
自治労さんの「私たちは二度と赤紙は配らない」という横幕の後ろにいたのでTBS(かな?)が撮影していたので、私たちのグループの幟旗は見えたかもしれないけど、「NEWS23」の夜11時に間に合いなかった(^^ゞ

小熊英二さんの『社会を変えるには』がもう少しで読み終わる。代議制民主主義を直接民主主義の手法である集会やデモが補うという指摘に確信をもち、デモの楽しみ方のくだりに共感。政治は元々「まつりごと」だったわけで、お祭り気分でいいんだね。
終ったら仲間たちと打ち上げをするのもよしとあったので、この日の晩はOB3人のおじさまたちと赤坂の居酒屋で飲んできた。何回か前かは居酒屋嫌いの渋谷の本部にいるお姉さまと韓国料理の夕ご飯をしてきたりね。メンバーの顔ぶれ次第の融通無碍でやっていこう。

小熊英二著『社会を変えるには』(講談社現代新書)はこちら



2015/05/10 ゲキ×シネ「蒼の乱」と大阪都構想の賛否を問う住民投票の結果に元気づけられる

2015-05-18 23:50:40 | 観劇

5/9の封切り日の翌日、久しぶりに劇団☆新感線の舞台を映画にしたゲキ×シネで「蒼の乱」を娘と一緒に観てきた。冒頭の写真は宣伝画像。
平安時代中期のほぼ同時期に起きた「承平天慶の乱」(関東での平将門の乱と瀬戸内海での藤原純友の乱の総称)を下敷にした作品で、松山ケンイチが将門小次郎、宝塚の元トップ天海祐希が渡来衆の長から将門の妻となり、夫が姿をくらましている間は将門御前として乱を率いて闘うが、朝廷を牛耳る権力者の陰謀(平幹二朗)が明るみになるが結局は小次郎が討たれることで乱は平定される。しかしながら残された女は逞しく生きていく・・・・・・、という何やら今の私たちに覚悟を固めさせるような物語とも思える。

「まつろわぬ民」にこだわる中島かずきの脚本がいい。7月には新橋演舞場で歌舞伎版「アテルイ」も上演される。こうして大衆文化も時代を反映することを痛感する。

昨日は一日中、大阪都構想の賛否を問う大阪市の住民投票の結果を気にしていたが、安堵した。この間、なぜ大阪維新の会の勢力が強くなってしまったのかをいろいろ考えていたが、既成政党に対する不満な気持ちをもっていくところとして見なされていたのではないかと思う。「維新」という言葉が幻想を招くのではないだろうか?
半藤一利の『幕末史』(新潮文庫)を読んでいるが、「いまも薩長史観によって、1868年の暴力革命を誰もが立派そうに『明治維新』といっています」とあるように、21世紀にもなって暴力革命的な「維新」もないだろうと思うのだが、歴史認識をきちんとできていない国民が多い日本では、なんとなく現状を変革してくれる勢力だというイメージをもつ人が多いのだろう。
今回は、自民党から共産党までが一緒になって橋下市長の構想への反論がきちんとわかりやすく伝わった人たちが多数派を占めることができたのだと思える。オール沖縄の辺野古新基地反対運動と同じようなパワーを大阪市内の広範な人々の共闘に見ることができたのが嬉しい限り。
安倍政権の暴走を止めたいと思っている人々のネットワークをもっともっと広げて強くしていきたい。そのために頑張るための力をもらえた。
政権の暴走にあきらめて何もできないと思っている人たちも多い。それでも厭世的にならずに、沖縄や大阪での共闘に力をもらいながら、やれることを続ける中でそういう周囲の人々も巻き込んでいけるようになりたいと思う。