06/12/31 2006年観劇まとめと年末のご挨拶

2006年の観劇や映画鑑賞の記録を書き出して、よかったものをふりかえってみる。観劇回数は75回、映画鑑賞回数は23回だった(映画の記録もれが多く何回か追加している)。
【企画全体】
●勘三郎のコクーン歌舞伎「東海道四谷怪談」の演出の違う南番北番の交互上演
●吉右衛門の演舞場「五月歌舞伎」歌舞伎座九月「秀山祭」
●前進座創立75周年国立劇場公演
●玉三郎の七月歌舞伎座での泉鏡花4作品上演
●国立劇場開場40周年記念の文楽と歌舞伎での忠臣蔵の通し上演(文楽のみ観劇)
●東宝の日本初演『マリー・アントワネット』
【個々の舞台】
●1月歌舞伎座「伽羅先代萩」
●蜷川シェイクスピア『間違いの喜劇』
●りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ『マクベス』
●2月歌舞伎座「二人道成寺」
●新国立劇場『夢のかさぶた』
●十八代目中村勘三郎襲名披露公演の板橋「義経千本桜」
●10月歌舞伎座「忠臣蔵」5・6段目
●11月歌舞伎座「伽羅先代萩」
【今年ご贔屓度が高くなっている役者】
●勘三郎●玉三郎●吉右衛門●仁左衛門
【映画編】
●ミュージカル映画『RENT』
●『フラガール』

観劇が歌舞伎が中心になってしまっていて、ついに歌舞伎会のゴールド会員になってしまった。文楽もかなりハマりつつあるが、まだまだ入り口に入ったばかり。お能は新作物でデビューはしたものの古典物がまだ。国立能楽堂に字幕装置が入ったようなので一度体験してみたい。
ミュージカルを繰り返して観る事が少なくなってしまった。芝居重視の傾向が強まり、ダンスシーンが楽しめなくなっていることもある。観劇への予算枠は増やせないし、本数を多く観たいのでちょっと注目程度の若手中心のチケット代が高い公演は気軽に観ることはできない。評判がよければ再演するだろうからそっちを待つことになる。歌舞伎座、演舞場、帝劇などチケット代の安い席がある公演がどうしても中心になってしまう。これも仕方がない。
今年の役者のご贔屓度の変化は吉右衛門、仁左衛門の急上昇だ。勘三郎、玉三郎のおふたりと並んでしまった。若手では染五郎、菊之助、愛之助かな。しかしどなたの後援会にも入らずに幅広く応援していく立場で可能な限りということで観続けていきたいと思う。
今年も多くの舞台を観ることを日々を過ごす励みにしてきた。来年もまたそういう幸福をかみしめることができることを祈りつつ年を越す。
拙いブログを読んでいただいた皆様、本当に有難うございますm(_ _)mどうぞ皆様、良いお年をお迎えください(^O^)/

写真は年末に届いた歌舞伎会ゴールド会員のしおりとカードカバー。
以下の観劇の記録は長いです。目を通したい方だけでけっこうです
【1月】6回観劇
3日:歌舞伎座藤十郎襲名公演の昼の部
   「鶴寿千歳」「夕霧名残の正月」「奥州安達原」「万才」「曽根崎心中」
6日:NODA・MAP『贋作・罪と罰』シアターコクーン
15日:『ベガーズ・オペラ』日生劇場
22日:『ベガーズ・オペラ』2回目
24日:『曽我梅菊念力弦』国立劇場
26日:歌舞伎座藤十郎襲名公演千穐楽夜の部
   「藤十郎の恋」「口上」「伽羅先代萩 御殿・床下」
   「島の千歳」「関三奴」
【2月】8回観劇
12日:りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ『マクベス』梅若能楽学院会館
14日:蜷川シェイクスピア『間違いの喜劇』彩の国さいたま芸術劇場
18日:歌舞伎座昼の部
   「幡随長兵衛」、他は未アップ
19日:『ヨイショ!の神様』新橋演舞場
21日:歌舞伎座夜の部
   「二人道成寺」 (他は未アップ)
22日:『アンナ・カレーニナ』ル・テアトル銀座 (未アップ)
24日:お能デビュー『紅天女』国立能楽堂
26日:国立劇場小劇場2月文楽公演千穐楽
   「小鍛冶」「曽根崎心中」「天網島時雨炬燵」
【3月】5回観劇、2回映画
5日:PARCO歌舞伎!『決闘!高田馬場』
19日:歌舞伎座夜の部
   「近頃河原の達引」「二人椀久」「水天宮利生深川」
21日:『越路吹雪物語』日生劇場
25日:映画『ナルニア国物語』MOVIX
26日:歌舞伎座昼の部
   「吉例寿曽我」「吉野山」「道明寺」
29日:映画『有頂天ホテル』 (未アップ)
31日:コクーン歌舞伎『東海道四谷怪談』南番
【4月】5回観劇、1回映画
9日:『ライフ・イン・ザ・シアター』THEATRE1010千穐楽
3日:『レ・ミゼラブル』日生劇場(別所バルジャン×今ジャベール初日)
12日:『レ・ミゼラブル』(今井バルジャン×鈴木ジャベール)
20日:コクーン歌舞伎『東海道四谷怪談』「北番」
23日:シネマ歌舞伎第三弾「日高川入相花王」「鷺娘」東劇
23日:歌舞伎座夜の部
   「六世歌右衛門記念祭口上」「時雨西行」「井伊大老」
   「伊勢音頭恋寝刃」
【5月】9回観劇、2回映画
1日:ミュージカル映画『RENT』東劇
4日:團菊祭・昼の部「外郎売」幕見
6日:『タイタス・アンドロニカス』彩の国さいたま芸術劇場
9日:『RENT』2回目Bunkamuraル・シネマ
14日:五月大歌舞伎昼の部 新橋演舞場
   「寿式三番叟」「ひと夜」「夏祭浪花鑑」
14日:團菊祭・夜の部
   「吃又」「保名」「藤娘」「黒手組曲輪達引」
16日:新感線☆RS『メタルマクベス』青山劇場
21日:平成若衆歌舞伎「大坂男伊達流行」ル・テアトル銀座
22日:前進座国立劇場公演
   「創立75周年口上」「魚屋宗五郎」「謎帯一寸徳兵衛」
19日:五月大歌舞伎夜の部 新橋演舞場
   「増補双級巴 石川五右衛門」「京鹿子娘道成寺」
   「松竹梅湯島掛額」
28日:国立劇場小劇場5月文楽公演
   義経千本桜「木の実」「小金吾討死」「すし屋」 (未アップ)
【6月】5回観劇、1回映画
1日:『Into the Woods』新国立劇場
11日:映画『間宮兄弟』シネ・リーブル池袋 (未アップ)
16日:国立劇場歌舞伎鑑賞教室「国性爺合戦」
18日:『和宮様御留』新橋演舞場
25日:歌舞伎座昼の部
   「君が代松竹梅」「藤戸」「双蝶々曲輪日記・角力場」
   「荒川の佐吉」
25日:歌舞伎座夜の部幕見「暗闇の丑松」
【7月】6回観劇、3回映画
1日:映画『タイヨウの歌』 (未アップ)
7日:映画『デスノート』前編 マイカル
14日:国立劇場歌舞伎鑑賞教室「毛谷村」
16日:映画『ラブ★コン』MOVIX
17日:『ダンス・オブ・ヴァンパイヤ』帝劇 (未アップ)
19日:東京裁判三部作完結編『夢の痂(かさぶた)』新国立劇場
23日:歌舞伎座昼の部 「夜叉ヶ池」「海神別荘」
28日:『風間杜夫ひとり芝居三部作』新橋演舞場
30日:歌舞伎座夜の部 「山吹」「天守物語」
【8月】5回観劇、2回映画
1日:映画『ゲド戦記』MOVIX
8日:『ダンス・オブ・ヴァンパイヤ』2回目 (未アップ)
13日:歌舞伎座一部「慶安太平記」「近江のお兼」「たのきゅう」
13日:歌舞伎座二部「吉原狐」幕見
15日:映画『フートンのひまわり』Bunkamuraル・シネマ (未アップ)
24日:歌舞伎座三部「南総里見八犬伝」
30日:「松竹大歌舞伎十八代目中村勘三郎襲名披露」板橋公演夜の部
   「口上」「義経千本桜 木の実・小金吾討死・すし屋」 
【9月】6回観劇、3回映画
2日:映画『ミッション・インポッシブルⅢ』みゆき座 (未アップ)
10日:『魔界転生』新橋演舞場
16日:国立劇場開場40周年記念・文楽通し狂言「仮名手本忠臣蔵」第一部・二部
18日:秀山祭昼の部
   「車引」「業平小町」「文屋」「寺子屋」「引窓」
21日:文楽通し狂言「仮名手本忠臣蔵」三部
24日:『映画 日本国憲法』
26日:秀山祭夜の部
   「菊畑」「籠釣瓶」「鬼揃紅葉狩」
29日:蜷川ギリシャ劇『オレステス』シアターコクーン
30日:映画『トランスアメリカ』MOVIX
【10月】5回観劇、5回映画
1日:映画『花田少年史 幽霊と秘密のトンネル』MOVIX
8日:歌舞伎座夜の部「忠臣蔵」5・6段目幕見
11日:映画『フラガール』MOVIX
14日:映画『ブラックダリア』MOVIX (未アップ)
15日:歌舞伎座昼の部
   「寿曽我対面」 (他は未アップ)
16日:『森の石松』新橋演舞場
21日:歌舞伎座夜の部「忠臣蔵」5・6段目幕見
22日:彩の国さいたま中国映画祭『ションヤンの酒家(みせ)』
26日:歌舞伎座千穐楽夜の部
   「忠臣蔵」5・6段目 「髪結新三」
29日:映画『魔笛』(インゲマル・ベルイマン監督・さいたま芸術劇場)
【11月】7回観劇、2回映画
4日:演舞場「花形歌舞伎」昼の部
   「番町皿屋敷」「弁天小僧」「勧進帳」
5日:『ペテン師と詐欺師』天王洲 銀河劇場千穐楽」
8日:映画『幸福のスイッチ』テアトル新宿
12日:顔見世歌舞伎座昼の部
   「伽羅先代萩 花水橋・竹の間・御殿・床下・対決・刃傷」
   「源太・願人坊主」
15日:映画『クリムト』Bunkamuraル・シネマ (未アップ)
23日:顔見世歌舞伎座夜の部
   「鶴亀」「良弁杉由来」「雛助狂乱・五條橋」「河内山」
24日:演舞場「花形歌舞伎」夜の部
   「時今也桔梗旗揚」「船弁慶」「四の切」
25日:顔見世歌舞伎座千穐楽昼の部を追加観劇
29日:『タンゴ・冬の終わりに』シアターコクーン千穐楽
【12月】8回観劇、2回映画
6日:溝口健二監督の映画「元禄忠臣蔵」前後編 国立近代美術館フィルムセンター
10日:歌舞伎座昼の部
   「嫗山姥」「将門」「芝浜革財布」「勢獅子」
12日:映画『DEATH NOTE the Last name』MOVIX
15日:国立劇場12月文楽「社会人のための鑑賞教室」
   「恋女房染分手綱」
16日:国立劇場12月文楽「義経千本桜」
   「堀川御所の段」「伏見稲荷の段」「渡海屋・大物浦の段」
22日:『紫式部ものがたり』日生劇場
23日:『マリー・アントワネット』帝劇
25日:歌舞伎座夜の部
   「神霊矢口渡」「出刃打お玉」「紅葉狩」
27日:NODA・MAP『ロープ』シアターコクーン (未アップ)
30日:劇団☆新感線『朧の森に棲む鬼』新橋演舞場プレビュー
12月の未アップ分はなるべく早く書きます(^O^)/
(追記→だいぶアップしました!)
それより古いものも思い出しながら書くこともあるので、そういう記事がアップされた場合は笑ってくださいませ。
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06/12/29 鞍馬のサンドイッチとワインで納会

今年度から我が勤め先は年末年始の営業日をそれぞれ1日ずつ増やした。私が通う四ツ谷の部署は4つとも適用除外なので12/29までで仕事納め、1/5から仕事はじめとなる。
そして四ツ谷の合同の納会が今年も就業時間後に行われた。大掃除はすでに12/25に終わっているし、最終日は休みをとっている方も多いので10人くらいでこじんまりと開催。
しかしながら食通が揃っている四ツ谷の職場。今年も昼休みの買出し部隊が美味しいものを調達してきてくれた。
今年の目新しいメニューは鞍馬のサンドイッチ!甘いサンドイッチから和風、揚げ物サンドイッチまで多彩に取り揃えていて話題になっているという。こういう話題に疎い私は初体験(^^ゞ
新宿ルミネ2の鞍馬サンドは新宿駅南口改札を出て15秒ということだが、サッと行って買ってきてくださったメンバーに感謝m(_ _)m
一緒に入っていたチラシを見ると納豆コーヒーゼリーサンドイッチというのもあるらしい。今回はそれはなかったが、和風系やプリンとクリームをはさんだ物などいろいろ食べた。美味しい~。
メインの飲み物はワイン。今回は5種類を少しずつ味わった。チーズや生ハムやフランスパンなどもあって美味しい宴と楽しいおしゃべりが続く。先日の職場でわけていただいた柚子でジャムをつくったという差し入れもあった。私と違って種を丁寧に取り除いてあるので苦みもなく美味しかった(えっ?とるのが普通?私のフルーツソースは手抜きでつくったけどそれはそれで食べられているのでいいということで(^^ゞ)

アニメや漫画の話題で盛り上がったのは予想外だった。最近はスカパーなどでも『ガンダム』などを観ることができるので、昔観ていたとか息子と観ていたとかいう人も合わせてすごい盛り上がり(私は未見)。漫画も大人になると古本屋などで全巻一気買いができるので、それを貸して借りたいという話もとびかう。

『紅天女』も未完で終わったという人がいるので何人もでいやいや何年かに1冊出るというペースで続いているよと指摘。『七つの黄金郷』の未完を惜しがって出版社に電話して漫画家に連絡をとりたいとくいさがった話まで出てきた。その漫画家は宗教の教祖になってしまったとかいう話もきいた。スゴすぎる!!私は『サイボーグ009』の天使編で石ノ森章太郎が描けなくなったのは理解できるけど、他の作品はまだ描けるはずとかしゃべっていた。確かにどう話を続けたらいいか見えなくなって休載になるのだろうけれど。読者は楽しみに待っているのだから、漫画家さんも頑張って欲しいものだ。

私は準備には参加できなかったが、後片付けを頑張った。ごみの分別もちゃんとする。昔から調理実習も含めて食事の用意の戦力としてはあてにされず(手際が最高に悪い)、洗物や後片付けで頑張るタイプ。そういう人間がいてもいいだろう。
さて、休みに入ったが今日12/30は娘と演舞場に『朧の森に棲む鬼』のプレビュー公演を観に行く。これで今年の観劇おさめである。行ってきま~す(^O^)/

写真は鞍馬のサンドイッチの画像。多分、和風のサンド。
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06/12/28 2008年冬NODA・MAPに勘三郎出演?!

12/27夜の部でNODA・MAP『ロープ』を観てきた。2ヶ月公演で1月になってもプログラムに舞台写真が入る予定がないというのですぐに買った。写真はその表紙の写真。プロレスの覆面レスラーの顔だ。ロープが張り巡らされたプロレスリングがデンとあるという舞台だった。
感想はまた後日書くが、今日の話題はこのプログラムにあった野田秀樹と中村勘三郎の6ページにもなる対談から。うわぁ、大変な情報が何気にプログラムの対談に載っている~。歌舞伎ファンの皆様でNODA・MAPの公演は観ないという方もいると思ったのでこちらではその中のいくつかをお知らせしようと書きまする。

1.歌舞伎の情報
①勘三郎が60歳までに野田さんに歌舞伎を「最低」でも3本は書く!
②これまでの作品の補綴みたいな仕事もしてもらいたい。
③南座の顔見世で「鼠小僧」をやりたい。
2.2008年冬NODA・MAPに勘三郎出演?!
NODA・MAPにも勘三郎がいずれ出ることになっている。それが.....。
以下、対談(構成・文は尾上そら氏)から一部引用。
勘三郎 次は多分、再演もあると思うけれど、俺がそっちに行くのが早いかも知れないね。歌舞伎座が再来年の1月でなくなる。歌舞伎座でやったものを演舞場ではやりたくないんだ、ハコ的なことで。どうせなら南座の顔見世でね、「鼠小僧」をやりたい。12月だし。08年か09年がいいなと言ってたんだけど。
野田 09年が「鼠小僧」なら08年冬をうちでどう?
勘三郎 お、今日決まりましたね(笑)
.....
野田 じゃあ、まずは08年の年末のNODA・MAPにご出演ということで(笑)
勘三郎 多分大丈夫でしょう、中身は全部お任せしますから。

勘三郎×野田秀樹はどこまでいくのだろう。勘三郎は野田秀樹に書いてもらって串田和美演出というのもやりたいとかもしゃべっているし。
とにかくまだまだ私たちがワクワクするようなことをいろいろやってくれそうで、嬉しくて仕方がなくなってしまった。年末ジャンボプレゼントの気分だ!!
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06/12/23 原作とは別物だが気になる『マリー・アントワネット』


日本がワールドプレミアとなると鳴り物入りで製作発表された東宝ミュージカル『マリー・アントワネット』。『エリザベート』『モーツァルト!』でお馴染みのクンツェ&リーヴァイによる日本のオリジナルミュージカルで11~12月に帝劇で上演、全国巡演のちに来年4~5月東京凱旋公演となる。
私はまず12月の千穐楽間近になってからの一回だけのチケットを確保。ダブルキャストを両方観ようと思っていたのだが来年の再演を知って今回は1回に節約することを決定。娘と一緒に12/23の夜の部を3階B席の最前列で観劇。
以下の設定と主な配役はぴあのサイトから引用。
「舞台は、18世紀フランス。主人公は、何の苦労も知らず、世の栄華を一身に集めるフランス王妃マリー・アントワネットと、片や“自由・平等”を信じる、貧しい民衆のひとりマルグリット・アルノー。対照的な運命の星の下で生まれた、この「M.A.」という同じイニシャルを持つ二人の女性の人生は、ドラマチックに交差していく。.....」
主なキャストは以下の通り。
◆マリー・アントワネット:涼風真世
◆マルグリット・アルノー(ダブルキャスト):新妻聖子/笹本玲奈
◆アニエス・デュシャン:土居裕子
◆アクセル・フェルセン:井上芳雄(11月~2007年3月)/今拓哉(2007年4月、5月)
◆ルイ16世:石川禅
◆ボーマルシェ:山路和弘
◆オルレアン公:嶋政宏(11月~2007年3月)/鈴木綜馬(2007年4月、5月)
◆カリオストロ:山口祐一郎

原作の遠藤周作の小説『王妃マリー・アントワネット』をしっかり読んでから臨んだのだが、登場人物の設定を大きく変えてしまっていて、かなり割り切らないと違和感が大きい。
まずマルグリット。原作では親の顔も知らない孤児。15歳くらいで娼婦になり、矯正のために預けられたところで読み書きを修道女アニエスに習った程度の粗野な女。ファーストネームが同じMのアントワネットの婚礼パレードを見ただけで自分の境遇とのあまりの違いに妬み憎み、その感情で革命の流れに乗っていく。革命勃発後は暴徒化した民衆について回って興奮しているような女。それを諭したのはアニエス。ミュージカルではどうも無理やり「M.A.」として並べるためにマルグリットを魅力的なキャラクターにしたかったのだろう。アニエスのいいところをマルグリットに組み込んで最後はいい人間にしてしまっていた。アントワネットに侮辱を受けてふたりが並ぶ場面なども原作にない「入れ事」。娼館の女将ラパン夫人(北村岳子)もムチ打ちの刑になるのは原作通りだが死なないのだ。まぁそれでマルグリットを革命にドッと走らせる要因にしたかったんだろうけれど、普通はムチ打ちの刑では死までには至らないはず(ここでも私はかなりしらけてしまった)。
その分アニエスが中途半端になった。王妃のスキャンダルの寸劇に他の民衆と一緒になって喜んでいる様子に私はおどろいてしまった。原作のアニエスならあんな態度は絶対にとらないだろう。
それと錬金術師カリオストロは原作では変人ではあるがもっと人間くさい。アントワネットを利用しようとして近づいたが意に反して退けられたために恨んで仕返しをはかって王妃の首飾り事件を起こしている。ミュージカルではそんな彼が王家とどうかかわっているのかわかりにくく、錬金術師をして運命を操る存在にしてしまった。まぁ確かにその方が大きな役にすることができるのだろうが。
ミュージカルの狂言回し的な存在の劇作家ボーマルシェは原作には登場しない。
一番今回の作品で疑問に思ったのはカリオトロの位置づけ。彼が全てを操っているという設定なのでどうしても狂言回し的な存在になる。さらに現国王打倒で隙あらば権力をねらって革命を煽るオルレアン公も『エリザベート』の狂言回し役がハマリ役だった嶋政宏というキャスティングであることもあって、狂言回しが3人いるような感じを受ける。現に3人で歌う場面もある。これが私にはハッキリ言って煩わしかった。どうしても山口祐一郎を使うことが前提条件だから超越した存在にせざるを得なかったのではないだろうかと思った。
しかしやはりそのカリオストロのあり方が今回の最大の売りのようで、最終のチラシや看板のポスターのデザインもさらにハイライトライブ盤CDのデザインもカリオストロが掌中の珠の中で全てを操るようなものになっていた。私はそこが一番気に入らないのだが.....。
観劇後の娘との会話。
私「どうだった?」→娘「あの人がいらないな」→私「カリオストロ?」→娘「そう」→私「やっぱり」と続いた。

でもキャスト的にはいろいろと満足できて嬉しかったことがいっぱいあった。東宝ミュージカルを継続して観てきて定点チェックしているとキャストの成長が嬉しいのだ。
カリオストロの設定に文句をいいながら、山口祐一郎の歌は圧倒的に魅力的に帝劇に響くことに抗いがたい。マルグリットの新妻聖子はエポニーヌ→キムときて今回は準主役。歌がとにかくいいし、こういう人材を活かすためにミュージカル版マルグリットを魅力的に造詣してしまったんだと納得できなくもない。
ボーマルシェの山路和弘は軽妙な役どころをなんなくこなし、『亜門版ファンタスティクス』のエル・ガヨを髣髴とさせる。感想をすっとばしているが『アンナ・カレーニナ』のカレーニンもよかったし、これからも活躍が期待できる。
フェルセンの井上芳雄は『アンナ・カレーニナ』では大人の恋人役に少々無理を感じたが今回は堂々とアントワネットを支える愛人としてちゃんと舞台に存在していた。成長を感じたひとり。
ルイ16世の石川禅はやっぱり芝居がうまい。前半、アントワネットのいうことに振り回される凡庸な王の天然キャラを好演。工房でギヨタン博士の佐山陽規とより人道的な処刑器具ギロチンの発明についてのやりとりも上手い歌にのって軽妙でいい。幽閉されて処刑の前に歌う「もしも鍛冶屋になれたなら」は胸をうつ。

涼風真世は『42th STREET』は残念ながら観ていないが『回転木馬』『イーストウィックの魔女たち』を観ている。どうも線が細すぎる印象だった。今回は前半の思慮が浅く退屈だけしないように楽しく日々を暮らしているのに、ルイやフェルセンが愛してしまっているように憎めないという王妃を彼女の持ち味の可愛さを活かして演じていて唸る。前半は観客は感情移入できなくて正解。二幕目、革命の進展とともに家族を守るために必死になる中で人間的成長を果たしていき、誇りを持って死んでいく人間像をよくぞここまで演じてくれたと感慨深い。確かにこれを代表作にできなければもう後がないという年代だし、背水の陣の中で芯を張る女優としてしっかりと花開いたのではないだろうか。

そして私の好きなキャラの修道女アニエスが土居裕子というのはイメージにぴったりだった。ミュージカル座『ひめゆり』の婦長さんがよかった。穏やかで温かい人柄の役は本当にいいし、また何より歌が上手い。本当はマルグリットとアニエスで「M&A」にして欲しいくらいだ。原作ではマルグリットが革命の暴走のおかしさに気づくのは最後の最後でそれも感覚的に把握したレベルにすぎない。アニエスは信仰を深めていく中で、世の中の矛盾について考え続けた。そして革命の一派のリーダーに会いに行って偶然に殺してしまい、ギロチンにかけられたという激しい生き方をした人なのだ。その真摯な生き方の半分以上をミュージカル版のマルグリットにもっていかれているのがちょっと残念。
オルレアン公の高嶋政宏のメイクは眉なしはいいのだが、目の片方にピエロの睫毛のような黒いメイクを入れていたのはやりすぎ。立ち居振る舞いも含めてもう少し下品さを抑えて欲しい。王党派じゃないと言ってるけれど結局は隙をねらっているのだろうから逸脱しすぎていて違和感があった。

栗山民也はクンツェ&リーヴァイと何度も何度も練り直しながらこの舞台を作り上げたようだ。確かに従来のミュージカルとはちょっと違う感覚に仕上がっている。井上ひさしの舞台の演出で何度も観ているが、かなり人間の多面性をきちんと描き出して観客にしっかりと問題提起をつきつけてくる。
不平等な体制を破壊し自由を求めた革命の正当性。熱狂の中で理性的な統制を失った群集の暴走による醜悪な大量虐殺。今の時代でも理性がきちんと働かずに社会の多数派が形成されてしまっているのではないかという状況がある。そこが最後につきつけられる。まるで社会派の新劇のようなミュージカルだ。上演する方も観る方も初めての感覚かもしれない。これは再演を繰り返す中でどのように変わっていくのか。そこを知りたい気持ちが強くなる。
来年2007年4~5月公演、今回観ていないキャストを中心にまず一回は観ることにしよう。

写真はe+のサイトから今回公演の宣伝用画像。
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06/12/24 ショートケーキ=ホールケーキ?!

クリスマスイブの日曜日。観劇感想を1本アップしてから実家に行く予定だった。案の上、午後4時からのバイトに行く娘におにぎりを作って持たせるハメになり、遅くなってしまった。
実家までの往復の20分が惜しいので、母親だけ駅前のダイエーで待ち合わせ。お茶につきあってもらって話をしたり、一緒に買い物したりするためだ。時間が遅くなって寒くなってきたので父親には今回会うのを見送り。

お茶をするため、いつも出入りしている入り口と反対側の広場のある方に回ってみた。市のホールとの複合施設になっているところに大々的にイルミネーションが飾り付けられていて、母親は大喜びだった。暗くなってからは来ないということもあり、気づかなかったらしい。明日は父親にも見せたいと言っていた。
今日はクリスマスケーキを買って帰ることになっている(私の誕生日のケーキも結局兼ねることになった)。駅ビルのクリスマスケーキの特設売り場にもつきあってもらった。ホールケーキを買うといったら「2人なのに?」と驚いている。私が子どもの頃はホールケーキは買ってもらったことは数えるほどしかない。母親はピアノや家電はバンと買うのだが、食べるものには財布の紐が固かったのだ。クリスマスだって誕生日だってショートケーキだった。

娘が大好きなので生協で毎年買っていたチキンレッグも買い忘れている。今回はスーパーで買わなくてはならない。そちらを先に買うことにしてスーパーに行く。果物と合わせて母親が買ってくれた。
またまたケーキ売り場へ。さきほどとそんなに時間がたっていないのにショーケースの中の種類が激減していた。母親は目の前でも飛ぶように売れていくのを見て驚いていた。「みんなこんな高いの買うんだね」
こうなるともう私がホールケーキを買うのも納得してくれたが、値ごろのいいものはなくなってしまっている。結局は不二家のケーキになってしまった。

三人娘をもっているが、私が一番電話をかけてこないと小言を言われる。今は仕事をしていない妹たちは週に一度はかけているらしい。その半分だという。一回かけるといろいろ言われるのであまりかけたくないというのも本音。
いつも別れ際に「今日来てくれて嬉しかった」と言われる。今日も私の顔を見せたことが母親へのクリスマスプレゼントになったようだ。

さて、バイトから帰ってきた娘。ケーキの箱を見てむくれる。
娘「ホールケーキじゃないんだ」「ここにショートケーキMって書いてある」
私「ホールケーキ買ったよ。ほんとだよ。開けてみなよ」
娘「ホントだ~」
ショートケーキというのは不二家のイチゴを使ったケーキという商品名だったんじゃないかなと説明したら納得していたが、こんなに疑われるなんて(T-T)
娘「お母さん、値段が高いし、切るのが面倒くさいって小さいケーキが4つくらい並べたのを買ったのかと思った」
なんだよ、ケチで面倒くさがりだというイメージが出来上がってるなぁ。
3日間かけて食べるからまぁいいでしょう。
写真は食べる前の不二家のクリスマスケーキ。

そして25日月曜日、2回目を食べる。そして明日の火曜日、残り2切れを娘が昼間食べてしまうって予告された。うーん、朝1切れ食べてから出かけようかな。
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06/12/22 大地真央の魅力全開!『紫式部ものがたり』

大地真央は私にとって定点チェックの必要な女優だ。東宝公演『サウンド・オブ・ミュージック』『十二夜』『マイ・フェア・レディ』、松竹公演『マリー・アントワネット』と観てきた(一部順不動)。
『マイ・フェアレディ』の時の感想はこちら
歌舞伎会の会員だと歌舞伎以外の松竹公演もインターネットでラクラク買えるので、今回の公演も一番安い席の最前列センターを確保。日生劇場のこのあたりの席は観やすいので4000円ではとてもリーズナブルだ。
今回の松竹公演『紫式部ものがたり』のキャッチフレーズは「齋藤雅文の書き下ろし、宮田慶子演出でお贈りする、歌あり、踊りあり、笑いあり、涙あり、究極のエンターテインメント」。大地真央のコメディエンヌぶりは素晴らしいので、こういう作品は大いに期待できる。

仕事帰りにかけつけると、劇場前に大地真央の光源氏姿の写真の看板がデーンと置かれていた。これは劇中劇で男役姿が観られるのだ~とテンションが上がる。

あらすじは以下の通り。
京の庶民たちの商いで賑わう場面から開幕。主人公の藤原文子(あやこと読む:大地真央)が人々の様子をウォッチングして自宅に戻ると侍女左近(植本潤)に咎められる。中流貴族のお姫様が供も連れずに勝手に家を出ることは非常識なこと。文子は学問の家の娘。父の為時(上條恒彦)が弟に学問を教えた時に隣で聞いていた文子が一番に覚えてしまったくらいの抜きん出た才にあふれていた(紫式部日記に書いてある)。母に早く死なれた彼女は結婚も遅くなり晩婚となったが賢子(田島ゆみか)を産むが早くに夫は他界。文子は物語を書くのが好きで左近は一番の読者で勝手に書き写しては周囲の人に回し読みをさせている。高位の人々の不倫の物語を書くのはけしからぬこと、「狂言綺語」で人心を惑わすことで地獄に落ちる所業と父やその仲間の大江匡衡(曽我廼家文童)にも咎められる。
その評判が宮中にも伝わって最高の権力を握る藤原道長(升毅)から中宮に上げた娘・彰子(神田沙也加)の家庭教師にという要請がくる。反対する父を説き伏せて一ヵ月後に出仕。女房名が紫式部となる。
宮中では同じように文筆で才能を競うライバルたちが待っていた。和泉式部(いしのようこ)、清少納言(酒井 美紀)、赤染右衛門(増子倭文江)。特に清少納言は先に入内して東宮の母でもあり先に他界していた定子方の女房。嫌味のとばしあいなどのコメディシーンも楽しい。その彰子が文子の物語を一番楽しみにしていた。「源氏物語」は本格的に書き進められる。定子の亡霊(椿真由美)やいろいろな亡霊も登場して物語を理解する人間には姿が見え話をきくこともできるという設定になっている。そこで亡霊の話もききながら物語は広がりや深みを増して展開していく。ところが文子はあまりの物語の持つ闇の大きさに途中でくじけそうになる。それをライバルたちが叱咤激励して書き続けさせていく。
定子の兄で道長に失脚させられた伊周(八十田勇一)もおどろおどろしく登場し、その生霊や亡霊たちが力を発揮すると登場するのが安倍清明(姜暢雄)。時代が違うはずだが、それは物語ということになっている。
紫式部と道長のロマンスは紫式部日記にもそれをにおわすところがあるとかで、天海祐希主演の映画『源氏物語』でも吉永小百合の式部と渡辺謙の道長のそういう場面は美しかった。ところが今回の舞台ではもっともっと切ないラブロマンスとして描かれていて私はかなり驚いた。「空蝉」のモデルはこのふたりだったというこの描き方に脚本の齋藤雅文をまたまた見直してしまった(そういえば昨年12月演舞場の『狸御殿』の脚本を書いたのも齋藤氏だった)。
文子にはずっと慕い続けた月の光の君がいて、それは道長だったのだ。その一夜を大事にずっと生き、その姿を主人公に長い長い物語を書いてきた。そして道長がこの物語を必ずしも快く思っていないことを知っている文子。道長のあらためての求愛を退ける別れの場面に胸が熱くなる。女が信念を持って別れを選び取る姿にめちゃくちゃ弱い私である。

全て書き上げた「源氏物語」を製本して献上すると道長の側近たちが焼かせてしまう。しかしながら多くの女たちが写しを左近が下書きの全てを持っていてかけつけてくる。そう、「源氏物語」は不滅だったのだ。THE END。

舞台は黒い雛壇状のところですすんでいく。御簾のような幕も使っていてなかなか面白い。平安時代の十二単などの衣装も今年6月の『和宮様御留』の時と同様にとても良いもののようで、目にもとても満足。

キャストへのコメントの筆頭は今回初共演の植本潤。その『和宮様御留』でも素晴らしい女方として松竹の舞台にも登場しているが、今回はさらに大地真央×植本潤ですごい効果を上げている。大地真央の台詞回しでひとつこれまで問題に感じていたことがある。男役の時の台詞回しは素晴らしいのだが女役の時のそれはとても作り物っぽいのだ。鼻に抜けるようないかにも女らしい声をつくっていますという、どうにも鼻につく感じがあった。それが植本潤の女方の声と並んだら、舞台においては役によって作った声を使っても当然なのだと思えてしまった。男役の声の方が自然に馴染んでいる大地真央にとって後から女優になったんだし、元々の声域からしても女らしい声はこういう作り声になるんじゃないのか?そう思ったら今回は初めて彼女の努力をすんなりと肯定的にとることが出来てしまった。大地真央のコメディ性をさらに植本潤が時々男声でからかったりするようなコメディ場面がさらに相乗効果を上げていた。こういうコスチュームプレイではぜひこれからも共演していただきたいと思った。

上條恒彦は『マイ・フェア・レディ』に続いて父親役だが、本当に娘を想う愛情があふれていていい雰囲気。歌も最高だし、必要不可欠の存在。
升毅も『和宮様御留』で舞台を初めて観たが、今回の藤原道長も苦味ばしったイイ男である。影では手を悪に染めて権力を手にした男という雰囲気がピッタリ。そういう男が昔のラブロマンスを思い出しての最後のラブシーンはなかなかぐっときたのだった。
本名で出直した神田沙也加はその一生懸命さは買いたい。ただし丸顔で健康的すぎて役にあわない。特に二役で劇中劇の夕顔の場面などは生霊に負ける感じに無理がある。
さてさて大地真央の魅力その1は、その毅然とした美しさ。今回もしっかり楽しめる。その2は男役との早変わり。本当は洋物の男役の方が似合うと思うけれど光源氏もなかなかよかった。その3はコメディエンヌぶり。「真央さんはコメディシーンに命をかけている」と共演者がよく言うくらいだ。間の取り方からしゃべり方からとにかくよく研究している。今回それがよく炸裂していた。
以上の3大魅力が今回フルに全開していてまことに大地真央を活かした舞台だったと思う。歌も前回の『マイフェアレディ』で褒めたところだが昔よりもかなり上手くなっていて聞いていてもひっかからなくなった。台詞回しも上記の通りである。これは再演を繰り返していって欲しい舞台だと思った。

写真は松竹の公式サイトより今回公演のチラシ画像。
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06/12/22 無農薬の柚子をいただいて


四ツ谷の職場の上のフロアの方が田舎から届いたと柚子を1箱持ってきた。「無農薬だから柚子風呂にでもジャムにでもご自由にお持ちください」という貼紙をしてくれていた。
私もさっそく有難くいただいてきた。22日は『紫式部ものがたり』を観てきて帰りも遅かったので翌日回し。
今日23日、ブランチ用に柚子のフルーツソースをつくった。フルーツソースにするものから皮をある程度剥いたものと丸のまま3個ほどをお風呂用に残してティファールのウォックフライパンで煮る。ソースをガラス容器に移したあと、そのパンでお湯を沸かして紅茶に入れると柚子の香りたっぷりの紅茶の出来上がり。
隣で焼いたホットケーキやプレーンヨーグルトにかけて食べたら、美味しくて幸せな気持ちになった。こういうのもたまにはいいものだ。

今日の夜の部で初めてで最後の帝劇ミュージカル『マリー・アントワネット』を娘と観に行く。自分にピッタリくるようであれば来年4~5月の再演でしっかりと観る予定。
帰ってきたら柚子のお風呂に入るつもり(去年の当時の柚子風呂は入浴剤だったっけなぁ)。

写真は風呂用にとりおいた柚子3個と葉っぱ。かなり小さめなのだ。
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06/12/12 『DEATH NOTE』後編はけっこう面白かった


鹿賀丈史目当てで北西のキティさんと観に行った『DEATH NOTE』前編。後編も彼女と今度は私の家の近くのいつものシネコンで平日の仕事の後に観に行った。前回は私がマイカル初体験で今回は彼女がMOVIX初体験。それもお互いに世界が広がるいい経験。
『DEATH NOTE』前編の感想はこちら
さて後編は『DEATH NOTE the Last name』というタイトル。観る前の日に考える。最後の名前って誰の名前?そうかぁと推測。どうやって死ぬのかなぁ。
さてお話は.....(滅多に書かないけれど、この作品はハラハラが一番の魅力のため、以下ネタバレ注意)。
前編終了間際に出会った夜神ライトとL(偽名は竜崎)。ライトはキラだという疑いを消すために幼馴染の恋人も殺した。キラを信奉するタレントのミサミサ(戸田恵梨香)の前に現れる第二のデスノートと死神レム(声は池畑慎之介)。ミサはキラを探し出すために第2のキラとしてTVでメッセージを流させる。死神に寿命の半分を差し出すことで手に入れた「死神の目」を使うことでノートに書くべき名前も相手を見るだけで読み取ってしまうため、邪魔者は全て殺せてしまうという無軌道振りを発揮。ミサの殺意は騒ぎの現場でその無差別殺人を批判したライトの妹のサユにまで及ぶが、父の総一郎が装甲車で突入して危機を救う。
ミサはライトを見つけ出すが、Lはミサを逮捕して監禁。Lがライトを疑い続けるのでライトは疑いを晴らすような手立てを次々にうっていく。自らを監禁させたり、レムに手伝わせて第3のキラを仕立て上げたり。さらにノートの所有権の喪失による記憶喪失、再度ノートに触れることで記憶が甦るというような使用上の特性を生かしてかわそうとするが、Lは殺人傾向を分析して本物のキラとの違い、現在デスノートを使っている人間を割り出す。逮捕前、ライトは裏技で口封じ。ライトは自分につくすミサを利用しながらLとの頭脳戦を続けていく。
ミサは一度なくした記憶を取り戻した時に再度「死神の目」を得てLの本名をつきとめるが死にそうになる。レムはミサの寿命を延ばすために自らが滅ぶことを選ぶ。その道連れにしようとLと使用人ワタリの名をミサのノートに書きながら。
ライトは犯罪のない新しい世界の神として君臨するために、父・総一郎の名を自分のノートに書くが.....Lと父は死なない。ノートは偽物にすりかえられていた。父は傲慢なライトの間違いを糾弾する。あせってリュークに力を貸すように頼むが、リュークは「十分に面白いものを見せてもらったぜ」と言い捨ててライトの名を書いて飛び去っていく。ライトは悶え苦しみながら父の腕の中で死ぬ。
Lが勝ったのか。そうではない。Lはノートの死までの有効期間を最大に使っただけで、ライトを倒すために命を投げ出した。先に書いたことが変更できないというルールを逆用したのだ。
Lはひとり死を待つ。総一郎が姿を見せると「貴方には父を感じました」と言いながら「一人にしてください」と頼む。こと切れたLの隣にあったのはワタリの写真。親を知らずに育ったLは自分に誠実につき従ってきたワタリに肉親のような情を感じていたのかもしれない。
総一郎は「ライトはキラと闘って死んだのだ」と妻と娘に告げ、日は過ぎていく。騒ぎが収まったはずの東京の空に死神リュークは翼を広げて飛び回っているところでTHE END。

前編同様、犯罪者がバタバタと殺される場面は見ていて気持ちがいいものではない。さらにキラ信奉者たちが気勢をあげる場面にはむかついてしまう。死刑廃止論者の私には絶対に許しがたい。まぁ、お話だからと割り切って見ていくことにする。
ミサミサの役はゴシックロリータのコテコテの扮装で甘ったれたしゃべり方で私としてはノーサンキューの人物設定。私が生理的に苦手なタイプ。我慢して観ていくが、ライト一筋のわけがわかるとちょっとほだされる。子どもの頃、家族が強盗に惨殺され、犯人が証拠不十分できちんと罰してもらえなかったのにキラが抹殺してくれたのでキラを信奉しているというのだ。彼女はストーカーに殺されそうになるのだが、子どもの頃からずっと見守ってきた死神ジェラスが自ら命を投げ打ってミサの寿命を延ばしたのだ。さらにレムまで同じことを選択する。そこまで魅力的なのかこの女の子は?死神キラーなのか(笑)。
レムは片方の目を包帯で覆っていたりしてゴスロリの好みそうな拵え。池畑慎之介の声が真心のありそうな死神を感じさせた。一方、面白いことは好きだが飽きれば相棒もポイ捨てにする薄情な性格の死神リュークに獅童の声がぴったりだった。

コミック版と結末が違うのだというが、パンフレットを読むと総一郎の最後の関わり方が大きく違うようだ。息子の理想を理解しないと言い放ち、「お前はひとりよがりだ」と批判、完全ではないがこれまでの人間の努力の積み上げを受け継いでいくことにこそ意義があるようというようなことを諭す総一郎。ライトの傲慢にムカムカしていた私の溜飲が下がる。大人の理性を代表するような台詞だ。この場面にゾクゾクした。さすがだ、鹿賀丈史!!『戦国自衛隊』ではタイムスリップの末に信長になり代わろうとしたひとりよがりな自衛官をやっていてその正義論をアジっていた。今回はその反対の役。鹿賀さんがしゃべるとどちらの論も説得力を感じるからコワイ(笑)

藤原竜也も鹿賀丈史の息子の役で父に抱かれて死ぬという役ができてよかったんじゃないのか。市村正親との舞台での共演といい、めぐまれているぞと言いたい。こういうエキセントリックな若者の役は彼以上にハマる者はいないのではないだろうかという出来。
ところが松山ケンイチがよすぎる。無表情だし人ときちんと心を通わせる気のないしゃべり方だし、甘い物をとっても変に食べ続けるという役の設定がおいしすぎる。Lが場をさらわないように抑えて演技をしてもらったとパンフレットにあったが、それにしても可愛すぎる。大学のキャンパスにライトを訪ねてひょっとこ面をかぶって登場し、ミサミサと3人揃う場面など、もう最高。最後に肉親の情に恵まれなかった様子がうかがわれる場面ではもうすっかりLへの同情心で満たされてしまう。Lを主人公にしたスピンアウト作品の製作が決定し、エンドロールが終わった後に再起動して予告が出ていた。それもうなずける松山ケンイチのLの魅力であった。

今回はけっこう面白かったのでパンフレットを買った。写真はその表紙の白い文字がバランスよく入るように撮影したもの。
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06/12/20 迎春の準備→年賀状を失敗しないゾ!


今年の年賀状はとても有り得ないような失敗をやらかした。毎年、白黒の写真入り年賀状を職場関係の印刷屋さんに頼んで印刷してもらっている。就職してからずっとシリーズ化している。
その失敗とは自分の名前がもれていたのだ。住所や電話番号やブログのURLなどは入っていたが、名前が1行まるまる落ちてしまった。校正をしたのに双方とも気づかなかった。毎年毎年同じように作ってもらっているので気の緩みがあったのだろう。営業担当が恥じ入ってハガキ代の実費だけしかもらえないというのでその通りにした。いろいろな方にきいたが「顔写真が入っていたからなんの問題もなかったよ」との声が多く、あまり実害は起きなかったと思っていた。しかしながら......。

今年の夏、年賀状のやりとりを続けていた大学のクラス担任の教授が亡くなった。同じクラスの友人から喪中欠礼ハガキが届いたという話をきいて「えー、私には届いてないよ」と言ってから思い当たる。「しまった、今年の私の年賀状に名前が入っていないせいだ」。ご遺族が年賀状を元に喪中欠礼状を出そうにも、私には出せなかったんだろう。実害、起きました(T-T)

また年賀状の準備にとって、私のこの一年間の大きな変化が足をひっぱった。以前のように写真をとらなくなったのだ。以前は観劇に行くにもカメラ持参で看板の前で写してもらったりしていて、その写真を使うことが多かった。観劇以外の外出がほとんどなくなったし、写真の整理への面倒感が増したし、携帯で撮れば気がすんでしまうし、という状況。来年用には友人のカメラで撮ってもらった写真を使おうと思っている(今から印刷に出す!いつもギリギリ)。

写真は、迎春らしく花が咲いたブロッコリーの写真!?
近くのスーパーで地元野菜で中小の房を袋に詰めて売っていた物を買ったのだが、2回に分けて茹でて食べようとして後半の分を忘れていた。さらに別にまた買ってそちらを先に手をつけていた。今晩、冷蔵庫の中から不透明なスーパーの袋にくるまっていたのを発見された。けっこう黄色い花とまだ緑色の花の部分のコントラストが綺麗。「ちょっと臭いから食べるのはパス」と娘も言うし、残念ながら目で楽しむだけにする。ブロッコリーさんごめんなさい、でもさようなら~(^O^)/
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06/12/17 録画鑑賞『日向嶋景清』とメイキングドラマ


日曜日はゆっくり起きてブランチのホットケーキを食べながらNHKの「劇場への招待」の録画ビデオを観る。洗濯物も干したりしながらだから、結局一から見直しだと思いながらBGM代わりにしておく。近くのスーパーに食料補充の買い物に出て本日の外出は終了。久しぶりに掃除機かけと新聞の整理。
(家事キライ.....)
ゆっくりじっくり鑑賞が始まったのは夕食のシチューを煮込み始めてから。しっかり観ました『日向嶋景清』とその10ヶ月のメイキングドラマ!
メイキングドラマではまず吉右衛門自体を紹介。先代幸四郎の次男だったのに母方の祖父の吉右衛門の養子になり、50回忌記念公演をすませてやっと実父幸四郎の方に意識が集中したという。やっぱり養子にいくというのは大変なことなんだなと思った。「毛谷村」の六助を吉右衛門に教わりに来た染五郎に台詞回しを場面場面で口移しにしながら、播磨屋型でつとめる時に大事にしてほしい事をきちんと伝えていた姿に芸の伝承の現場をかいまみた気がした。
『日向嶋景清』は人形浄瑠璃『嬢景清八嶋日記』がもとになっている。1959年(昭和34年)に実父幸四郎が文楽の作品を文楽の綱大夫と三味線との共演で2日間の実験的公演をした。その時に若き吉右衛門も兄とともに(多分)一緒の舞台に立っている。その演目を今度は歌舞伎として作り直し、それも自分で作・演出して新しい作品として上演しようというのが今回の企画だった。
2004年に最初の台本を松貫四の名で書き上げ、翌年4月の金比羅歌舞伎、11月の歌舞伎座で上演。その初日までの10ヶ月をNHKが追っかけてつくられている。
若い役者への芝居をつけている場面がとても面白かった。初めて台詞のある女方を演じる隼人くんに吉右衛門が女方の声を出して教えているところも興味深かった。新作に取り組むことによって先人たちが型を作り出していった時の苦労がイメージできるようになり、先人の残した型を大事にする気持ちも強くなるという話にとても共感してしまった。また音楽づくりのため義太夫さんたちと、金井さん親子と思われる大道具さんとも自分のイメージを明確に伝える打ち合わせを繰り返す。役者を超えた仕事の領域に入っている吉右衛門の姿に頼もしさを感じた。
吉右衛門がこういう新しい取り組みをすることを松竹の永山武臣会長が褒めていた。先日亡くなられたので一年前はお元気だったのだと思い、こういう方を歌舞伎会は無くしたのだとあらためて思った。

『嬢景清八嶋日記より 日向嶋景清(ひにむかうしまのかげきよ)』
配役は以下の通り。
悪七兵衛景清=吉右衛門
娘糸滝=芝雀  肝煎佐治太夫=歌昇
里人実は土屋郡内=染五郎
里人実は天野四郎=信二郎
あらすじは以下の通り。
源氏との戦に敗れた平家の侍大将悪七兵衛景清は、憂き世を見ないために自ら目をつぶして日向国に流され、平重盛の菩提を弔って暮らしている。そこへ二歳の時に乳母に預けた娘の糸滝が肝煎佐治太夫ともどもやってくる。父は落ちぶれた姿を娘に見せまいと景清は前年飢え死にしたと嘘をつく。失意の糸滝だったがふたりの里人が引き合わせてくれたので涙の対面を果たす。糸滝はこれまでの身の上を話し、老後の父の暮らしのために持ってきた金を渡そうとする。その金の由来の説明がつかずにいると、佐治太夫がとっさに豪農に嫁ぐことになり、嫁の父のために金をくれ嫁入りの報告をして来いと言ってくれたと嘘をつく。なぜ百姓に嫁ぐかとすごい剣幕で追い返す景清だが、娘を舟に乗せてしまうと「叱ったのは皆偽り、夫婦仲良く暮らせ」と大きな声で見送る。
金と文箱を預けられた里人が景清に読んで聞かせた書置には父のために遊君に身を売った金を置いていくとあった。「その子は売るまじ佐治太夫、糸滝やーい」「その舟返せ戻せ」と大声で海に向かっていく景清を必死で抑える里人たち。
糸滝の想いに武将としての意地が砕け、ひとりの父として身もだえして叫ぶ景清。そこで里人ふたりは正体を明かす。鎌倉方の隠れ目付として景清を見張っていたのだ。娘を救うためにも頼朝に仕官せよと説得する。娘のために生き直すことを決意した景清は朝日を浴びて船出する。重盛の位牌を梅の花枝とともに海に流して合掌しての再出発で幕。

糸滝は歌舞伎座では芝雀。先代幸四郎の時も雀右衛門が演じたということで2組の父子共演になるのだという。雀右衛門の映像をしっかりと観ながら役作りをする姿にこちらも感慨深い。芝雀の糸滝はとても可憐で泣き顔も可愛い。ご飯時に隣に座っていた娘が「この人声がいい」とまたまた反応。こういう役は本当にニンに合っていると思う。
吉右衛門の景清が実にいい。髪をふりみだし金袋の紐をもって左右の床に叩きつけながら嘆く場面の迫力といったらなかった。義太夫のメインが清太夫さんであの絶叫調が生きた(いつもは苦手なのだが今回は○)。糸滝を語るのは愛太夫でこの人もいい声でよかった。義太夫とのかけあいも見事なものだった。

歌昇の佐治太夫もいい仕事をしていた。そして里人の信二郎の台詞回しが見事で唸った。並ぶと背は高くないが染五郎よりもはるかに台詞回しとしぐさがよかった。これからの錦之助襲名がますます楽しみになった。染五郎はやはり声が細すぎる。指導を受けていたところで指摘されていたが、喉がしまっているのではないだろうか。こういう古風な演目にはもう少し安定した声が欲しいと思った。

吉右衛門自身が四人の娘の父であり、娘への想いにはそういう実感も加わっているような気がした。そして上演を繰り返す中で命の大切さのメッセージも強く感じているという。父に受け入れられずに死のうとする糸滝に佐治太夫が「死ぬも地獄生きるも地獄なら生きて花を見さっせい。死んで花実が咲くものか」というところがあるのだ。
私もぜひとも花を見たいと切望しているのだが.....。その日はいつくることだろう。

写真は「ほうおう」2005年11月号の吉右衛門の景清。金比羅歌舞伎の初日からすぐの隈取を入れていた化粧をしていた頃の写真のようだ。のちに顔の拵えも武士らしさよりも親子の情愛の方に重心を移すことで隈取を入れなくなったという。
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