梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから12年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

2月は久しぶりの大阪です

2012年01月28日 | 芝居
新橋演舞場と浅草平成中村座との掛け持ち出演で、新年早々慌ただしい毎日だった一月興行も、お陰様で無事に千穐楽を迎えることができました。
初参加となりました平成中村座。舞台や楽屋の雰囲気、お客様との距離感、大変刺激になりました。試演会にまで参加させて頂き、『寿曽我対面』の大磯の虎を勉強できましたこと、有難く存じております。

二月は、師匠梅玉はお休み月でございますが、私は大阪松竹座<二月花形歌舞伎>に出演となり、単身大阪へ乗り込みます。
新国劇で緒形拳さんが主演なさったという、丸橋忠弥が主人公の『慶安の狼』、松竹新喜劇の名作を今回新たに書き直した『大當り伏見の富くじ』、古典の名作『義経千本桜 鮓屋』、そして歌舞伎の喜劇『研辰の討たれ』という4演目。大変意欲的なラインナップです。
私は『慶安の狼』の<柳屋の女中>、『伏見の富くじ』<紙屑買いの女>、『研辰』の<腰元>の3本です。

松竹座に出演いたしますのは、平成16年以来実に8年ぶりでございます。
久しぶりの道頓堀、楽しみにしております。

本年も何卒よろしくお願い申し上げます

2012年01月04日 | 芝居
2012年の初春興行も、いよいよ本格始動でございます。
東京都内のの5劇場で同時開催という、年代記ものの当春。各劇場に賑々しくご来場下さいますご見物の皆様に、心より御礼申し上げます!

浅草<平成中村座>で開催されます<試演会>の前売りも、昨3日より開始となりましたが、お陰様で売れ行きも好調とのことで、参加メンバーの1人として、大変有難く存じております。
本日の終演後も、参加俳優が集まっての打ち合わせを行いましたが、皆々大変なやる気です!
貴重な勉強の機会を頂いたのですから、全身全霊を込めて稽古と宣伝に取り組んでまいります。
残席はまだあるようですので、<歌舞伎美人>や<歌舞伎 on the web>等からお入り頂いて、是非是非お問い合わせ下さいませ!
16時開演で終演は17時半過ぎの予定です。

いよいよ寒さも本格的になってまいりました。皆様体調にはくれぐれもお気をつけくださいますよう、そして滞りがちな更新ながら、本年も<梅之芝居日記>を何卒よろしくお願い申し上げます。



2011年もあと3日ですが

2011年12月28日 | 芝居
今年もあとわずかとなりました。
改めて振り返るまでもなく、3月11日発生の東日本大震災のことは、過去の出来事ではなく、今も続いている問題・課題であります。
本格的な冬がはじまっている被災地の皆様のことを思いますと胸がいたみます。このところあまり報道されなくなってしまった原発問題のことも大変気がかりです。

日々の興行がいつも通りに行われることの有難さ、毎日舞台に立てる幸せを、改めて思った1年でした。公演中止や休演が相次いだ3月でしたが、4月以降はほとんど通常通りの公演が、各地で行われ、多くの方々が足をお運び下さいましたことに、心より御礼申し上げます。

恒例となりました、私の2011年です。

 1月 新橋演舞場 『妹背山婦女庭訓 三笠山御殿』 官女(二)
          『寿曽我対面』 十郎の裃後見
          『寿式三番叟』 翁の裃後見
          (公演途中、インフルエンザで休演の後輩の代役で『浮世柄比翼稲妻』振袖新造を数日間勤めました)

 2月 御園座   『勧進帳』 富樫の裃後見
          『義経千本桜 鮓屋』 鮓買いの町人(女)
          (公演途中、食あたりになりましたが、休まず頑張りました!)

 3月 新橋演舞場 『伽羅先代萩』 八汐付き腰元
          『吉原雀』 鳥売りの男の着付後見
          (11日の楽屋の光景は、一生忘れられないと思います)

 4月 金丸座   『河内山』 腰元(四)
          『鯉つかみ』 腰元

 5月 新橋演舞場 『敵討天下茶屋聚』 女田楽師
          『籠釣瓶花街酔醒』 八ッ橋付き振袖新造八重菊

 6月 博多座   『仮名手本忠臣蔵 七段目』 仲居

 7月 新橋演舞場 『勧進帳』 義経の裃後見
          『江戸の夕映』 女中

 8月 国立小劇場 <音の会> 『車引』 松王丸の黒衣後見(松王丸・梅蔵さん)
          <合同公演>『寿曽我対面』 小林妹舞鶴
                『一條大蔵譚』 大蔵卿の黒衣後見

 9月 新橋演舞場 『勢獅子』 手古舞
          (7日夜の東京オペラシティコンサートホールでのチャリティー公演<話芸・和芸>では、梅丸の『雨の五郎』の着付後見をさせて頂きました。

10月 御園座   『一條大蔵譚』 腰元
          『助六由縁江戸櫻』 揚巻付き振袖新造(三)/香炉台の新造
          (途中、のど風邪のため声が出にくくなりました。改めて体調管理の大事さを思い知らされました)

11月 国立劇場  『日本振袖始』侍女あかざ
          『曾根崎心中』参詣の女

12月 国立劇場  『元禄忠臣蔵 御浜御殿綱豊卿』奥女中(一)


それぞれの舞台に、思い出があり、反省があり…。<普通に演じる>ことが、かえって難しい。意識をせずに、その世界にすっと入ってゆくこと…。
これからも、先輩方に教わりながら、一歩一歩、あせらずのんびりと進んでまいりたいと思います。

明くる2012年は、新橋演舞場と平成中村座との掛け持ちとなりました。2劇場に出演するのは初めてですので、勝手がよくわかりません。
不安もありますが、とにかく健康には気をつけてまいりたいと思います。

有難いことに、平成中村座での<試演会>(1月11日開催)に参加させて頂くこととなりました。稽古着による『寿曽我対面』(衣裳、鬘、化粧は無しです)で、大磯の虎を勉強させて頂きます。中村屋(勘三郎)さん、成駒屋(橋之助)さんはじめ、本興行の『対面』にご出演の皆様がご指導して下さるとのことで、新年早々の勉強会に、今からワクワクしております!

なにとぞ、来年も、歌舞伎をますますご愛顧下さいますよう、心よりお願い申し上げます。

今年1年、本当に有難うございました。




国立劇場12月公演は真山青果『元禄忠臣蔵』です

2011年12月04日 | 芝居
11月に引き続きまして、国立劇場に出演いたします。
当月は、真山青果作『元禄忠臣蔵』より、「江戸城の刃傷」「御浜御殿綱豊卿」「大石最後の一日」の3作を上演いたします。5年前の国立劇場公演では、3ヶ月をかけて全幕を上演いたしましたが、今回はその中から、とりわけての名場面をお届けいたします。

師匠梅玉は、「江戸城の刃傷」の浅野内匠頭と、初役となる「御浜御殿」の新井勘解由(白石)の2役をお勤めになります。内匠頭は、5年前も、そしてさよなら公演の歌舞伎座でも演じられておりますが、その度ごとに演出、段取りもかわっております。今回もまた、新たな演出となっておりますので、ご注目下さいませ。

私は、「御浜御殿」の奥女中(一)を勤めさせて頂きます。綱引きはございませんが、お浜遊びの楽しい一日の雰囲気が少しでも出ればと思っております。
いよいよ年の瀬となりました。インフルエンザはまだ流行してはいないようですが、皆様お体にはくれぐれもお気をつけられ、奮ってご見物下さいますようお願い申し上げます。

国立劇場11月公演は近松門左衛門特集です

2011年11月02日 | 芝居
名古屋御園座顔見世興行も無事終わりまして、11月は国立劇場に出演いたします。
10月から始まりました、開場45周年記念公演の第2弾となる当月は、近松門左衛門の作品2作を上演いたします。
大旦那、6世歌右衛門が復活いたしました『日本振袖始』と、山城屋(坂田藤十郎)さん屈指の当たり役『曾根崎心中』でございます。

神代の昔を描く壮大な物語から、スサノオノミコトの八岐大蛇退治を中心にまとめたのが、大旦那の『振袖始』でございますが、この度は発端として、八岐大蛇を退治するに至るきっかけや、タイトルにもある「振袖始」のいわれがわかる場面があらたに脚色されました。
師匠梅玉のスサノオノミコト、加賀屋(魁春)さんの岩長姫実は八岐大蛇、そして部屋子の梅丸が稲田姫という大役を勤めさせて頂きます。

『曾根崎心中』は、中学生の頃「お初上演1000回」の日に観劇できた思い出深い演目です。国立劇場大劇場での本公演では初の上演となるそうですが、神話の世界と心中もの、同じ作者による、全く異なるテーマの2作品の同時上演は、常とはまた違った趣きとなることと存じます。

この度私は、『日本振袖始』で<侍女あかざ>、『曾根崎心中』では<参詣の女>を勤めさせて頂きます。『振袖始』では、先ほども申し上げました、新たな場面へ出ますので、稽古ではいろいろ試行錯誤がございました。
『曾根崎心中』に出演させて頂きますのは、実に10年ぶりでございます。近松の古典ではございますが、お気づきの方もいらっしゃるかと存じますが、鬘は<アミ(網)>という、新派や新劇で使われるリアルなものなのです。いつもの歌舞伎世話物とはおのずと雰囲気が変わります。新鮮な気持ちでございます。

秋もいよいよ深まり、そろそろ風邪の心配をしなくてはならなくなってまいりました。皆様お体にはくれぐれもお気をつけられまして、劇場へ足をお運び下さいませ!

今年2回目の名古屋へ

2011年09月27日 | 芝居
新橋演舞場<秀山祭 九月大歌舞伎>も、目出度く千穐楽を迎えることができました。
『勢獅子』の<手古舞>を初めて勤めさせて頂き、先輩方の中で勉強させて頂きましたこと、有難く思っております。
出勤もややゆっくりめ、終わる時間も早かったので、お稽古や家事、友人、仲間との食事など、舞台外でも大変有意義な時間を過ごせました。
勉強会の疲れもうまく克服できました(昨年はひと月ヘロヘロでしたからね…)。

さて十月は、今年二回目の名古屋御園座<吉例顔見世>に出演いたします。
今月に引き続き『三代目中村又五郎 四代目中村歌昇 襲名披露』でございます。
師匠は昼の部『寿曽我対面』の曽我十郎と、夜の部『助六由縁江戸櫻』の白酒売りをお勤めになりますが、白酒売りは実は曽我十郎ですから、昼夜で同じ人物を演じるという、ちょいと珍しいこととなりました。もっとも、それぞれのキャラクターは全く異なりますが…。

私は、昼の部で、播磨屋(吉右衛門)さんの『一條大蔵譚』「檜垣」の場の<腰元>、夜の部では成田屋(團十郎)さんの『助六由縁江戸桜』の<揚巻付き振袖新造(三)>と<香炉台の新造>という三役を勤めさせて頂きます。
『助六』の幕切れ近く、香炉を運んでくる新造は初めてでございますが、ご承知の通り仕掛けがある小道具ですので、おっちょこちょいな私が取り扱ってよいのかしらと不安ではございますが、先輩方によく教わって勤めさせて頂きます。

十月は御園座の他にも、新橋演舞場、国立劇場、日生劇場、京都南座と、多くの劇場で歌舞伎が上演されます。
季節の変わり目でございますが、皆様体調にはくれぐれもお気をつけられ、<芸術の秋>をご堪能下さいますよう!

夏の終わり・そして秀山祭九月大歌舞伎

2011年09月01日 | 芝居
『音の会』『合同公演』『小学生のための歌舞伎体験教室』と、8月の舞台は瞬く間に過ぎ去りました。
今となっては遠い昔のようでございます。

常と違い、自分たちの手で運営してゆく勉強会。一昨年より、<より若手のための>公演となってから、なおさらその難しさ、厳しさが身に沁みております。

『音の会』の「菅原伝授手習鑑 車引」では、兄弟子の梅蔵さんの松王丸に、黒衣の後見をさせて頂きました。まさか生涯勤めることはないだろうと思っていた後見でした。ご承知の通り大仰な扮装でございますから、着付け作業ひとつとってみても、慣れていないだけに汗をかきかき大変でしたが勉強になりました。そしてなによりも、久しぶりにこのような公演に出演される、梅蔵さんのお手伝いができましたことが嬉しかったです。

『合同公演』では、「対面」の舞鶴役を勉強させて頂きましたが、古風なお芝居だけに、理屈も分別も無用の、おおらかで明るく元気なお役は、初めての体験でございました。ご指導いただきました加賀屋(魁春)さんから、とにかく<大きな声で>、<女ということを意識しすぎないで(普通でしたら小林朝比奈なわけですから)>とのお言葉を頂戴しましたが、これまで経験したことのない演技に挑戦できましたことは、難しくもありましたが、とても楽しゅうございました。
また、『一條大蔵卿』では、大蔵卿の後見も勤めることとなり、7年ぶりにぶっかえりもさせて頂きました。こちらは失敗したら主演の方に大きなご迷惑をかけてしまうので、かなり緊張しました。手慣れる、とまではいかなかったのが心残りですが、こちらもこのさき勤めることはないであろうお仕事、勉強できましたのは本当に有難いです。
お盆に重なった公演でございましたが、心配していたお客様の入りも、全8回のうち4回、完売となりまして、これはひとえに当公演をご支援下さる皆々様のお陰と、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

『小学生のための〜』では、はじめて化粧担当としてお手伝いさせて頂きました。『対面』を4組で上演するので、総出演者は約70名。私は大名さんや親子梶原を中心に化粧をさせて頂きましたが、皆さんお行儀が良くてとってもやりやすかったです。といっても、へんに大人しいわけでもなく、そこは子供らしい元気さ明るさでいっぱいで、良いエネルギーを沢山もらうことができました。
小学生の皆さん、お疲れさまでした。

これらの合間に『稚魚の会友の会』のパーティーもございましたし、いやはや、よく体力が続いたもの。

           ◯

さて、これらの思い出はスッパリと胸の奥にしまい込んで、当月は新橋演舞場<秀山祭九月大歌舞伎>でございます。

目出度く賑々しく、『3代目中村又五郎 4代目中村歌昇 襲名披露』でございます! どうぞ新秋の演舞場でお芝居をご堪能頂きたく存じます。
師匠は昼の部の大喜利『勢獅子』の<鳶頭鶴吉>と、夜の部の序幕『沓手鳥弧城落月』の<大野修理亮治長>、『口上』にご出演です。
私は『勢獅子』の<手古舞>に出演させて頂いております。はじめての手古舞役ですが、あの独特な拵えをすることができるだけでも嬉しいのに、鳶の者との踊りもさせて頂けるのが、本当に有難いです! 

ついに始まります

2011年08月03日 | 芝居
8月に入りまして、いよいよ<勉強会の夏>本番でございます。

『第13回 音の会』『第17回 稚魚の会・歌舞伎会 合同公演』、そして音羽屋(松也)さんご主催の『第3回 挑む』と、めじろ押しでございます!
我々若手一同、誠心誠意、教わったことを大事にして、一所懸命に勤めてまいる所存でございます。

皆様の賑々しきご来場とご声援を、心よりお願い申し上げます!

『合同公演』あとひと月

2011年07月16日 | 芝居
気がつけば、<第17回『稚魚の会・歌舞伎会合同公演』>までひと月を切ってしまいました。
というか、来月の今日は会の千穐楽、もう終わってるんですね…。
29人(+第20期生の舞台実習もあるので、本当は39人か!)の大所帯ですが、心をひとつにして、誠心誠意舞台に挑みたいです。
<より若手のための>会となって3年目。運営の仕方も、皆で協力しながら、これも勉強。より重い責任をもったことで、良い意味での緊張感も生まれています。

初日が開けば、これまでの苦労は忘れて(教わったことは忘れちゃダメだけど)、大らかに、のびのびと…。
ひとときなりとも、暑さを忘れて楽しんで頂ければ嬉しいのですが。

         ◯

チケットはまだまだ販売中です!
やっぱり、お盆に重なっている日は売れ行きも厳しいみたいです。
お一人でも多くの方々にご覧頂きたいと思いますので、お盆に故郷に帰らない方、帰ることができない方…。
どうか国立劇場へ!

演舞場<七月大歌舞伎>です

2011年06月27日 | 芝居
昨26日、<博多座六月大歌舞伎>の千穐楽を無事に勤め上げ、帰京いたしました。
夜の序幕の『忠臣蔵 七段目』で仕事が終わっておりましたので、博多生活を満喫できました。美味しいもの、素敵なお店が、劇場から徒歩圏内に沢山たくさんありすぎて、財政難(?)になってしまいましたが、ひと月お世話になりました。有り難うございました。

早速、今晩から新橋演舞場<七月大歌舞伎>の稽古も始まりますが、それまでは勉強会の事務準備や、体のメンテナンスをしようと思っております。
<七月大歌舞伎>では、昼の部『勧進帳』で<義経の裃後見>、夜の部『江戸の夕映』で<女中>を勤めさせて頂きます。『江戸の夕映』は、初めて関わる芝居なので楽しみです。

『第17回 合同公演』は、一般前売りが始まって約2週間。売れ行き好調な回もあればそうでない回もあり…。お盆と重なっておりますので、なかなかご都合のつかないお客様も多いかと存じますが、どうかよろしくお願い申し上げます。
15日(月)、16日(火)の公演を是非是非!

『合同公演』に先立ちましての『音の会』で、歌舞伎義太夫(竹本)さんの演し物として上演される『車引』に、兄弟子の梅蔵さんと弟弟子の梅秋が参加いたします。梅蔵さんは<舎人 松王丸>、梅秋は<金棒引 藤内>。梅蔵さんは久しぶりの勉強会参加。私は梅蔵さんの黒衣後見をさせて頂きますので、一門揃っての参加となりました。なかなかないことなのでとても嬉しく、楽しみでございます。
詳細はこちらからどうぞ。

早速真夏日も訪れましたが、これからますます暑い毎日が続くと思われます。
皆様熱中症、夏バテにはくれぐれもお気をつけ下さいませ。

第17回『合同公演』の前売りが始まります

2011年06月10日 | 芝居
震災による甚大な被害、原子力発電所事故による電力不足の懸念などもあり、開催の是非そのものから検討した『稚魚の会・歌舞伎会 合同公演』ですが、3月末に、独立行政法人<日本芸術文化振興会>より、「4月以降の主催公演は予定通り公演を行う」旨の発表があり、正式な主催公演である『合同公演』の開催が、劇場側から保証されたこと、そしてなにより、参加希望者一同の「勉強の場を続けてゆきたい」という強い意志により、本年度、第17回公演の開催が決定いたしました。

夏期の電力不足の問題に対しましては、開演時間をこれまでとは変えることで、電力消費ピーク時に、極力公演が重ならないよう配慮することで対応いたします。
詳しくは、国立劇場ホームページを御覧下さい。
私は、『寿曽我対面』の<小林妹舞鶴>を勉強させて頂きます。師匠をはじめ、加賀屋(魁春)さん、三河屋(團蔵)さんが監修・指導をして下さいます。大変有難く、嬉しく思っております。

11日からネットで、12日から窓口での前売りが始まります。
お盆の公演となりましたが、どうぞ皆様お誘い合わせの上、足をお運び下さいますよう、お願い申し上げます。

5月、6月のこと

2011年05月27日 | 芝居
5月は新橋演舞場公演で昼の部『敵討天下茶屋聚』序幕の<女田楽師>と夜の部『籠釣瓶花街酔醒』の<八ッ橋付き振袖新造 八重菊>を勤めさせて頂きました。

女田楽師は、藤間の御宗家の振付により、長唄の古曲<花車>を地に、明石屋(友右衛門)さんのご子息の、廣太郎さん廣松さんのお二人、先輩の京蔵さん京紫さん、そして私、千壽郎さん、京珠さん、春希さんという名題下女形の仲間たち4人というメンバーで、幕開きの踊りを勤めさせて頂きました。
このような機会を得られましたこと、ただただ感謝しております。

八ッ橋付き新造は、「見染め」から「縁切り」の場まで出るシンのお役でございました。昨年2月、大和屋(玉三郎)さんの八ッ橋のおりにも勤めさせて頂きましたので、へんに緊張したりアタフタすることはございませんでしたが、このお芝居、このお役の雰囲気に体が自然に馴染んでくるには、まだまだ年月がかかりそうです。
『籠釣瓶』は一門にとりましても大変由縁の深い演目でございます。この舞台に<自然に>出られるように、いつかはなりたいです。

子役ちゃんの化粧などあり、1日中楽屋におりました5月でしたが、6月は博多座!
 稽古は29日からですので、3日間の休暇ができました。床屋、マッサージ、買い物、食べ歩きと、リフレッシュに勤めて気持ちを切り替え中です…。

夜の部『忠臣蔵 七段目』の<仲居>を勤めさせて頂きます。
また<見立て>を勤めさせて頂くことになりそうです。
博多らしいネタを考えられたらよいのですが。

…29日に博多へ向いますが、台風が接近中とのこと。飛行機は大丈夫ですかね…。

四国こんぴら歌舞伎へ参ります

2011年04月04日 | 芝居
大震災から3週間余が過ぎました。

被災地では、救援物資や避難所の環境、亡くなられた多くの方々のご遺体の埋葬場所、膨大な瓦礫の処分等、多くの課題があるようですが、復旧、復興に向けての歩みが徐々にではあれ確実に進んでいることを、頼もしく思っております。
多くの芸能人、アーティストの方々が、炊出しや物資の援助、義援金の寄付等の取組みをみせておりますが、私たち歌舞伎俳優も、先般<社団法人 日本俳優協会>のホームページで発表がございましたように、協会から、日本赤十字社を通じての義援金の寄付を決定いたしました。この後も、様々なかたちで支援を行うことになると思うのですが、私といたしましても、できる限りのことをさせていただく所存でおります。

まず、一市民としてできること(節電・ボランティアなど)をきちんとやる。それから、役者としてできることを考える。
そういう姿勢でいたいと思います。

いまだ余震も続く東京を離れるのは少なからず不安でございますが、4月は四国こんぴら歌舞伎大芝居へ参ります。
古き良き時代の趣きを今に伝える芝居小屋<金丸座>での年に1度の恒例の公演。お陰様で2週間の興行はすでに完売とのこと。
この度は高麗屋(幸四郎・染五郎)さんご父子、師匠梅玉、加賀屋(東蔵・松江)さんご父子、京屋(芝雀)さんをはじめとする一座でございます。
昼に『熊谷陣屋』『河内山』、夜に『鈴ガ森』『藤娘』『鯉つかみ』という狂言立てで、師匠は『河内山』の松江出雲守と『鈴ガ森』の白井権八をお勤めになります。
私は『河内山』『鯉つかみ』それぞれで腰元を勤めさせて頂きます。どちらも初めてですので、先輩方によく教わって勤めます。

『鯉つかみ』は大変珍しい芝居で、河内屋(延若)さんがNHKのスタジオでなさった映像を拝見しただけでしたが、今回この狂言に携わることができて大変嬉しく思っております。金丸座の古い舞台機構をいかした古風な演出になるとのことですので、大変楽しみでございます。

東北関東大震災

2011年03月29日 | 芝居
3月11日に発生いたしました<東北関東大震災>では、2週間以上たった今も、刻々と新たな被害が報告されております。
福島第1原子力発電所での事故も、片時も目が離せない深刻な状況でございます。

人の命、土地、資源、産業…。一瞬のうちに失われたもののあまりの多さに、言葉を失います。
復興を祈ることは簡単なこと。ではどうしたら、復興に携わることができるか? 遠い場所から力になるためにできることとは?
本当に難しいです。

          ◯

地震発生時は新橋演舞場の楽屋。当日の公演は中止、交通機関がマヒしているとのことで、自宅まで徒歩。1時間半かけて歩いた町々にあふれる人、人、人。
携帯はつながらず、家内や実家の両親への安否の連絡はメールのみ。時間差がもどかしい。
自宅マンションはエレベーターが停止。エントランスの一部壁面が崩落。我が家は資料部屋の本棚と、リビングの飾り棚が倒壊。散々な有様だったが、それだけで済んだことが不思議。

たびたびおこる余震とともに夜を明かし、翌12日の公演も休演。11日晩には、帰宅できなくなった俳優、スタッフが多数演舞場に泊まったとのこと。
片付けに明け暮れ。

13日から16日まで通常通り公演。当然ながら観客は極端に少ない。こういう状況で芝居を上演することに、いろいろ意見があったとのこと。けれども、大変な中でも足を運んで下さる方がいらっしゃったことには、ただただ感謝するのみ! 
電力不足の報道を受け、名題下楽屋では、自主的に、極力電気をつけないで過ごす。普段舞台モニターを映すテレビで、1日中ニュースを見る。たびたびの余震はかわらず。原発の事故深刻化。

計画停電に伴う鉄道ダイヤの混乱で、劇場に、定時に来られない俳優、スタッフが何人か。
近所のコンビニから、食料品がほとんどなくなる。
<緊急地震速報>の警告音に、たびたびゾッとする。

15日夜の静岡の震度6をはじめ、関東近辺での大きい余震が相次いだことを受け、劇場内設備の再点検が必要となり、17日、18日も休演に。
17日夕刻、「大規模停電のおそれあり」とて、再びダイヤ乱れ。余震も度々。

19日より26日千穐楽まで、通常通り公演。お客様は次第に増えてくる。客席やロビーでも節電始まる。我々もあいかわらず暗い楽屋(さすがに夜は点けましたが)。
原発問題がますます深刻となる報が相次ぐ。水の買い占め騒動にはほとほと情けなくなる。

          ◯

募金ですとか、物資の寄付とか、被災地のために今ここからできることは全てやるつもりです。
そして電力、資源の節約も!
これは国民全員の問題です。被災された方々に、心よりお見舞い申し上げますとともに、復興のために“自ら動く”ことを誓わせて頂きます。









六世中村歌右衛門 十年祭でございます

2011年02月27日 | 芝居
26日、無事御園座公演の千穐楽を勤め上げ、その日のうちに帰京。
本日27日から、新橋演舞場3月興行『三月大歌舞伎』の稽古が始まっております。

本年は、6世中村歌右衛門の大旦那の没後10年でございます。昼の部『伽羅先代萩』、夜の部『吉原雀』という由縁の2演目が、十年祭の追善狂言として上演されますが、その両方に、師匠がご出演なさいます。『先代萩』の八汐、『吉原雀』鳥売りの男。陰謀に加担する悪女と、江戸の匂いがさらりと香る、粋な二枚目という、全く違った役どころというのも、歌舞伎の面白いところですね。

私は、『先代萩』で“八汐付き腰元”、『吉原雀』で“着付後見”、そして夜の部序幕の『源氏物語 浮舟』では“侍女”を勤めさせて頂きます。追善の2狂言に携わることができ、本当に有難く、嬉しく思います。

『恩讐の彼方に』『浮舟』という新歌舞伎の面白さ、『御所五郎蔵』『筆屋幸兵衛』の黙阿彌の魅力。追善狂言のみならず、昼夜にバラエティ豊かな演目が揃いました。どうぞ皆様も、見どころ満載の弥生興行に、賑々しくご来場のほどを!