08/02/23 国立劇場文楽第二部②「壺坂観音霊験記」


「壺坂観音霊験記」は、一昨年の正月にNHKの「新春桧舞台」で住大夫の素浄瑠璃を聞いて、これは是非にも文楽デビューしなくてはと決意させてくれた記念すべき演目だ。いよいよ文楽の舞台で初見となった!
壷坂寺のサイトにある「壺坂観音霊験記」の記事をご紹介
ふと気がつくと第二部は「二人禿」が昭和の初演、「鶊山姫捨松」が江戸期の初演、「壺坂観音霊験記」が明治期の初演と並んでいるのも面白い。

【壺坂観音霊験記(つぼさかかんのんれいげんき)】
土佐町松原の段~沢市内の段~山の段
人形役割と浄瑠璃とあらすじは以下の通り。
お里=吉田簑助 沢市=桐竹勘十郎
茶店の嬶=桐竹紋吉 観世音=吉田玉若
<土佐町松原の段>豊竹睦大夫 鶴澤清馗
壺坂寺の縁日で大勢の参詣人が茶店で休んでいる。人々は通りかかったお里を器量よしだ、目の見えない夫の沢市によくつくしていると褒めそやす。お里は沢市の傍にいられるだけで嬉しく、なんとか目を開けてあげたいと言うので、人々は眼病にご利益のある壺坂の観音様への参詣をすすめる。お里は賃仕事に忙しいので春になったら行くと言って去っていく。
<沢市内の段>竹本住大夫 野澤錦糸
お里が針仕事にいそしんでいると、隣の部屋から沢市が地唄を唄い出す。機嫌がいいねと話しかけると気が塞いでいると答える沢市。ついに沢市は気になっていたことを問い詰める。夫婦になって3年間、毎日明け方に家を抜け出すお里に他の男ができたのだろうと疑っていたのだ。
幼くして両親を亡くし、伯父が親代わりに育ててくれ、3つ年上の従兄妹の沢市と夫婦になっていたお里。疑われていたことが悔しいと本当のことを打ち明ける。沢市の目が見えるようにと毎日そっと壺坂の観音様へお参りに行っていたという。お里の思いを知った沢市は己の情けなさを詫びるが、一方でそれほど信心しても目が治らぬことに悲観にくれる。ついにお里は沢市をともなって観音様にお参りに向かう。
<山の段>竹本千歳大夫 鶴澤清介 ツレ 鶴澤清丈
お里に引かれた沢市は御詠歌を歌いながら壺坂寺までの山道を登ってくる。本堂にたどりついても目は開かないと沢市は一層気落ちする。短気を戒め励ますお里に三日間の参籠の決意を話した沢市はお里を家に帰す。
沢市はここで本音を吐露。お里の気持ちは嬉しいが、目の見えない自分が死んだ方がお里は幸せになれるはずと「南無阿弥陀仏」を唱えて谷間に身を投げてしまう。胸騒ぎがしたお里が戻ると夫はいない。残された杖のある所から谷底をのぞくと月明かりに夫の亡骸が見えた。お里はここへ連れてきたことを悔やみ、沢市の元へ行こうと自分もまた身を投げる。
夜明けの陽光のさす中に観世音が姿を現し、お里の信心にこたえて寿命を延ばしてやろうと言葉をかける。二人は目を覚まし、さらに沢市の目が開いているで観音様のご利益に気づく。感謝の気持ちで二人が「万歳」を謡い踊る中で幕。

TVで観た時は通しではなかったので、今回でしっかりとお話を把握。浄瑠璃と蓑助・勘十郎コンビの情愛あふれる様子があいまって胸を打たれる。これは人気狂言になるのも無理がない。

<沢市内の段>は、夫婦の心がすれ違っているのが悲しく、「3つ違いの兄さんと~」お里のクドキに持っていかれる。前の段で美人なのにどうしてあんな男の妻になっているのだろうという人々の疑問、そして沢市本人のコンプレックスが解消される。お里は兄妹のように育った沢市の優しい人柄を本当に愛しているのだなぁとしみじみする。蓑助のお里の針仕事の様子やクドキに入ってからの身のこなしなど、見どころいっぱい。住大夫の浄瑠璃の聞きどころもいっぱい。

<山の段>は伊達大夫の休演で「中将姫雪責」の前を語っていた千歳大夫が代わりにつとめていたが、元気一杯、迫力いっぱいの語り。「沢いっつぁ~ん、沢いっつぁ~ん、沢いっつぁ~んいのう」と呼ぶ声の哀切さ。崖っぷちまで登って人形が本当に身投げをする迫力の場面が2回。下で介錯が受け止め、上では人形遣いが姿を消す。これも面白い!
この段は変化が大きいので、千歳大夫のように大きな声量の汗だくの語りがピタっとハマるような気がする。そして、第三部の狐忠信を続けて遣う勘十郎。こんなに雰囲気が違う役も続けて観ることができるので、嬉しい限りだ。

写真は筋書の表紙の「壺坂観音霊験記」のお里を携帯で撮影。
2/11第一部「冥途の飛脚」はこちら
2/23第二部①「二人禿」「中将姫雪責」はこちら
2/23第三部「義経千本桜」はこちら
「壺坂観音霊験記」の床本のサイトもご紹介
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08/02/23 国立劇場文楽第二部①「二人禿」「中将姫雪責」


2/23に観た国立劇場文楽第二部も2回に分けて書くことにする。
【二人禿(ににんかむろ)】
桜咲く京島原の郭。二人の禿が遊ぶ様子を大夫5人と三味線4梃で賑やかに見せる。人形役割と浄瑠璃は以下の通り。
禿=吉田勘弥、吉田清三郎
竹本南都大夫、竹本文字久大夫、豊竹始大夫、豊竹睦大夫、豊竹希大夫
野澤喜一朗、鶴澤清志郎、豊澤龍爾、鶴澤寛太郎
羽根つきや手毬で遊ぶ様が可愛らしかった。羽子板は宝船の模様でおめでたい。赤い着物の可愛らしい着物の下になんとこっぽり下駄を履いて赤い脚絆のようなもの(若衆方がつけているようなもの)をつけた可愛らしい足が覗く。文楽でも子どもだったら女でも足があるのかぁ、やっぱりこっぽり下駄が大事なのかなぁ、下駄の音もしっかり入っているしなぁとか、やたら足に注目してしまった。
朝から2つの舞台のチケットとりで少々遅刻したため、あまり集中できなかったのが残念。3人使いが2組、場所を入れ替わったりする時に足を踏む音が大きいのに揃っていなかったのがやや耳障りに聞こえてしまった。これは揃える方がいいんじゃないのかなぁ?と素朴に疑問をもった。

【鶊山姫捨松(ひばりやまひめすてのまつ)】並木宗輔=作
<中将姫雪責の段>(全五段の三段目)
「中将姫伝説」を踏まえた昨年3月の新作歌舞伎「蓮絲恋慕曼荼羅」を観て、「中将姫雪責」を楽しみにしていたところだ。最近の文楽公演は、歌舞伎で上演された演目にゆかりのある演目を絶妙なタイミングで上演してくれる感じがしている。そうだとしたら企画者を褒め称えたい。

人形役割と浄瑠璃は以下の通り。
中将姫=吉田文雀 父豊成卿=桐竹紋豊
浮舟=吉田玉英 桐の谷=吉田清之介
岩根御前=吉田玉也 大弐広嗣=桐竹亀次
奴角内=吉田幸助 奴宅内=吉田玉佳
前 竹本千歳大夫 豊澤富助
切 豊竹嶋大夫 竹澤宗助 胡弓 豊澤龍爾

あらすじは以下の通り。
藤原豊成卿の館で争う2人の侍女。中将姫に味方する桐の谷と継母岩根御前についている浮舟だ。そこに岩根御前と大弐広嗣が現われ、桐の谷を追い払う。長屋王子の乳母をつとめた岩根御前と広嗣は王子が帝を調伏して天下をねらう企みに加担している。二人は調伏の邪魔になる観音の尊像が盗ませ、その疑いを中将姫にかけ、姫を拷問。責め殺そうとしているのだ。
割竹を手にした奴二人に庭に引き立てられてきた中将姫は、既にその企みを知っているのだが、継母への義を通して黙って耐えている。二人の奴は姫に同情しているが、岩根御前が手加減をすると殺すと脅すので仕方なく割竹をふるっている。それでも健気な姫に岩根御前は自ら割竹をふるおうとする。桐の谷が枝折戸を破って入り止めると、浮舟が出てきて激しくもみあう。それを止めに入った時に、急所に竹が当たって息絶える中将姫。
浮舟に姫殺しの罪をなすりつけて岩根御前たちは王子の館に逃げていく。中将姫は死んだふりをやめて起き上がる。桐の谷と浮舟は姫を逃がすために敵を欺いていたのだ。そこに父豊成卿が出てきて娘に詫びる。帝に危害が及ばぬように知らぬふりをしていたのだ。姫は父との名残を惜しみながら鶊山へと落ち延びていく。

冒頭の侍女2人が雪を蹴立てて争う場面は、介錯が下から雪を巻き上げているのに感心。あくまで文楽は横から観る舞台だからこういう仕掛けが楽しいのだ。
奴2人の幸助と玉佳が割竹をシャラシャラと響かせるがこの音が実に効果的なんだと思った。さらに2人の奴が本当につらそうな様子で嫌々責めているのにもほだされる。侍女2人の諍いの隙をみて逃げ出す様に共感。命だけ助かればこんな女主人には仕えたくないだろう。
文雀の遣う中将姫が白い下着姿で責めに合う風情がたまらない。割竹で叩きまくられるし、岩根御前に髪のたぶさをつかんで引きずり回されるし・・・。これは生身の役者ではなく、人形だからこそ、ここまでの責めと被虐の切なさが胸に迫るのじゃないだろうかと感じ入る。
嶋大夫は顔をまっ赤にしての大熱演。嶋大夫の時はお茶を持ってきたお弟子が大夫をずっと見守っている(住大夫の時はお茶を出した後、客席からは見えにくい位置で控えていたのが下手の前方だったために見えた)。胡弓の音色が哀れを誘う。
「中将姫伝説」のサイトのご紹介
写真は筋書より「中将姫雪責の段」の写真を携帯で撮影。
2/11第一部「冥途の飛脚」はこちら
2/23第二部②「壺坂観音霊験記」はこちら
2/23第三部「義経千本桜」はこちら
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08/02/11 国立劇場文楽第一部「冥途の飛脚」


改作の方の「恋飛脚大和往来」は観ているが、原作の方の「冥途の飛脚」を観るのは今回が初めて。2/11に観てすぐの速報の記事はこちら
【冥途の飛脚】近松門左衛門=作
主な人形役割と浄瑠璃は以下の通り。
亀屋忠兵衛=吉田玉女 遊女梅川=桐竹紋寿
丹波屋八右衛門=吉田玉輝 手代伊兵衛=吉田勘緑
母妙閑=桐竹亀次 花車=吉田清五郎
遊女千代歳=吉田一輔 遊女鳴渡瀬=桐竹紋臣
<淡路町の段>
 口 竹本津国大夫 竹澤団吾
 奥 豊竹英大夫 鶴澤清友
封印切の前段は初めてだったが、忠兵衛が養子になっている亀屋の店の様子が活写され、当時の飛脚屋というものがイメージできる。しっかり者の手代伊兵衛が国侍や八右衛門が金の催促にやってくるのをテキパキと捌く。人形の手が算盤をはじく動きも面白い。母妙閑は頭巾を被った老婆姿。後家の拵えなのだろうか。忠兵衛が花紙をたくさん使うようになったのは身体が悪いのではと心配する妙閑。店の者たちはしのび笑う。留守中の店の様子を下女まんに聞きだす時の色仕掛けの場面といい、文楽ならではの猥雑さもニヤッと笑えていい。ここで気分をほぐしておくことで、以降どんどん主役二人が追い込まれていく悲劇性が高まる。うまい作りだ。
文楽の場面の移動は背景の絵を動かすのが面白く、堂島に向かうはずだった忠兵衛が我知らず新町までやってきてしまう場面もなぁるほどと納得。
<封印切の段>切 竹本綱大夫 鶴澤清二郎
越後屋の女主人には名前がなく、こういう店の女将をさす花車という役柄名になっている。ここから花車方という用語もできたと何かに書いてあった。その人柄がいいので遊女たちの息抜きのたまり場になっていて遊んでいる様子も描かれている。忠兵衛の身請けの手付金の期限が切れて気をもむ梅川を慰めようと禿が三味線で浄瑠璃を語るところ、三味線手がまた可愛いのだが、その文句が梅川の気持ちと重なるというのもいい作り。
そこに八右衛門がやってきる。忠兵衛が身をもちくずしているのでいっそ梅川は田舎客に請出されてもらいたいとまで言う。隠れて聞いていた忠兵衛が面目をつぶされたと激昂して懐に金を持っていると言う。八右衛門は忠兵衛が花街で相手にされないように悪口を言ったのだし、その金も届けるための金だろうと諌める。それでも自分の金だと言い張って封印を切る忠兵衛。人形遣いが手袋なしで懐手にして切った封印から小判を押し出してるのをチェック(細かいところが気になってる(^^ゞ)。金を八右衛門に投げつけ、投げ返しというところも下に潜った介錯がお金のまとまりを行ったりきたりさせるのをチェック!
二人の諍いを留める梅川のクドキ。それでも自分の金と言い張って身請けの始末を頼み、二人きりになると初めて大罪を犯したことを打ち明ける。残ったお金で生きられるだけ二人でいようと死出の道行の始まり。
秋元松代脚本・蜷川演出の「新・近松心中物語」を観た時も「冥途の飛脚」を踏まえているので八右衛門が善人になっているという解説を読んでいたが、納得の八右衛門だ。文楽の方がもっとガサツだが気のいい男という感じがした。もちろん訴人に走ったりしない。

<道行相合かご>梅川=竹本三輪大夫 忠兵衛=竹本文字久大夫
豊竹新大夫 豊竹芳穂大夫 豊竹呂茂大夫
竹澤団七 竹澤団吾 鶴澤清馗 鶴澤清丈 鶴澤清公
忠兵衛の故郷新口村へ籠で急ぐ二人。村の近くで籠を帰し、歩いていく中で嘆き合う二人。母親に一目会いたかったという梅川、父親に梅川を嫁と紹介したかったと。道を急ぐところで幕。道行は大夫も三味線も大勢で賑やかなのがいい。

役者の見せ場の入れ事もなく、物語にぐいぐいと引き込む浄瑠璃の面白さを堪能する。改作では八右衛門を敵役にして単純化しているところだが、近松の原作は登場人物は全て善い人なのに人間どうしの複雑な気持ちがからまって悲劇にすすんでしまうという奥行きの深いドラマだ。ここは大夫の表現力が問われてしまうだろう。切場語りの綱大夫・清二郎父子の浄瑠璃が心に沁みた。

写真は公式サイトよりチラシの画像。
2/23第二部①「二人禿」「中将姫雪責」はこちら
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08/02/25 チケットとり大変、チケットSOSも!


土曜日はオンラインでの先行予約でチケットGETしたい舞台が2つ重なってしまった。新しくできる赤坂ACTシアターでの「かもめ」とシアターコクーンでの「わが魂は輝く水なり -源平北越流誌-」。いずれも10:00から先着順なので、玲小姐さん、かつらぎさんと協力体制をつくってPCの前に座る。この3人の中で両方を観るのは私だけなのだが(^^ゞ
私はホリプロを担当したが、ログインもなかなか出来ない状態が続く。あまりにできないのでBunkamuraの方もログインしてみるが同様の状態。
1時間以上たってようやくログインできた!席を確保して決済まですすんだらそこでエラー。騒いでいたら娘が助っ人にやってきてバックスペースキーも使うように勧められる。見ていてイラついた娘が操作を変わってくれたが、決済画面でのエラーが繰り返される。

3回目の決済画面でようやく確定!電話で連絡をとりあいながらだったが、Bunkamuraの担当(笑)もエラーで大変だったようだ。両方とも確保できてやれやれであった。

Bunkamuraからはシステム不安定のお詫びメールが届いた。最近、チケット発売日のアクセス集中をどう捌くか、特電体制を引いたりオンライン先行をいろいろな方法でやってみたりと、各社試行錯誤を繰り返しているように思える。国立劇場のウェブシステムは稼動してすぐにダウンしてしまい、再立ち上げまで何ヶ月かかかったというのもそんなに前の話ではない。先着順よりは事前エントリーで抽選、引取りの強制なしというのがやはり有難い。でも発売元からするとけっこう逃げられるというリスクがあるのだろう。なかなか難しいところではある。

しか~し、そんなことをしているから、文楽の第二部に少々遅刻してしまった。花粉で息苦しくダッシュがきかない分、早く出ないといけないと反省(^^ゞ
(観劇前に見たかった国立劇場前の梅だが、余裕がなくがっかりしていたら終演後にライトアップされている白梅を発見!夜桜ならぬ夜梅だ。写真のアップを忘れたので追加!!)

日曜日は休養日にした。家にいると呼吸がラクだったのに、家の近くのスーパーに夕方買い物をして帰ってきて掃除機をかけたら、みるみる苦しくなってしまい、吸入薬をあわてて使用。花粉がまだまだ少ないというのにこの状態だと先が思いやられる。

月曜日の今日はフレックスで早く上がり、歌舞伎座の千穐楽へ。その合間を縫ってのチケットとりがあった。3月に下北沢トリウッドで羽田澄子監督の記録映画「歌舞伎役者 片岡仁左衛門」6本の連続上映の予約席の確保(ミニシアターでの上映なので行ってみて席がないのは困るのだ)。こういう日に限って携帯電話を家に忘れてきて、テレホンカードで必死に公衆電話にしがみつくが、ずっとお話中。幕間の開演5分前にようやくつながってGETした。

それとチケットSOSのお願いを1件m(_ _)m
両親の金婚式にはあと2年ほど足りないが、一族メンバーの健康状態もあるので母親の喜寿祝いということで前倒しにしての温泉一泊旅行が妹夫婦から提案された。休みはとれたが、3/20の春分の日に歌舞伎座昼の部の観劇予定が入っていた。仁左衛門の「廓文章」が一番の楽しみな演目だ。
3階B席の最前列の通路脇席だが、どなたかご覧になりませんか?他の休日の同様の席との交換でも有難いです。やっぱりどこかで観たいです。
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08/02/23 国立劇場文楽第三部「義経千本桜」はケレン味たっぷり!


三部制の国立小劇場二月文楽公演を今年も2回に分けて観た=第一部を2/10に第二~三部を2/23。順不同だが第三部「義経千本桜」から書いていこう。
2006年12月に文楽で観た時の感想はこちら堀川御所の段~伏見稲荷の段~渡海屋・大物浦の段
2007年3月に歌舞伎で観た時の感想はこちら

【義経千本桜】二世竹田出雲・三好松洛・並木千柳=作
今回は、伏見稲荷の段~道行初音旅~河連法眼館の段ということで、狐忠信関連の段を通す上演だ。人形役割と浄瑠璃は以下の通り。
佐藤忠信実は源九郎狐=桐竹勘十郎
源義経=吉田文司 静御前=吉田和生
亀井六郎=吉田蓑一郎 駿河次郎=吉田一輔
武蔵坊弁慶=吉田勘市 佐藤忠信=吉田玉志
逸見藤太=吉田玉勢
<伏見稲荷の段>
豊竹松香大夫 野澤喜一朗
<道行初音旅>
静御前=豊竹呂勢大夫 狐忠信=豊竹咲甫大夫
竹本相子大夫 豊竹つばさ大夫 豊竹靖大夫
鶴澤清治 鶴澤清志郎 鶴澤清丈 鶴澤龍璽 鶴澤清公
<河連法眼館の段>
中 竹本津駒大夫 鶴澤寛治
奥 豊竹咲大夫 鶴澤燕三 ツレ鶴澤寛太郎

<伏見稲荷の段>
歌舞伎では武蔵坊弁慶が、静にとりなしをしてもらっていたが、文楽ではそれはなし。弁慶が泣くのを観て義経は勘気を解くのだ。文楽はとにかくスピーディに物語が展開していくのがいい。
今回は狐忠信を遣う桐竹勘十郎が人形の狐で登場してきた時の衣裳にまず驚いた。白い衣裳で上着には狐火の火焔が入っている。それが忠信の姿で登場する時は色付きの衣裳に変わっていて感心した。文楽でも早替りってやるんだ!2006年12月にも観た時はどうだったろうか。白い頭巾をかぶった白衣だったような気もするが記憶が曖昧(^^ゞ
逸見藤太が梅に縛り付けられた静を捉えようとする時に茂みから忠信が現われて救う。勘十郎の忠信は立ち回りの迫力があり、逸見藤太を踏み殺すというところもその気合十分。こういうあたりは人形の醍醐味だ。玉勢の藤太も頑張っていて嬉しかった。それにしても忠信の髻の白い元結?が結び目が歌舞伎よりも大きく結われていて、そのバランスが絶妙。狐の耳がイメージできてしまうこの工夫にも感心。

<道行初音旅>
鶴澤清治以下5梃の三味線と大夫5人枚の賑やかな浄瑠璃。横に紅白の段縞になった幕が落とされるとそこに静御前が旅衣でいる。赤姫の衣裳の上の刺繍一杯の水色の小袖が美しい。また、文楽の舞台は歌舞伎座よりもはるかに小さいが、桜の下がり物や桜の描き物の背景があるとその分よけいに桜花がいっぱいに満ち満ちた派手な空間に感じられる。
行方不明の忠信が鼓の音に引かれて登場。源平合戦の戦物語もしっかり義太夫で聞くことができたのもよかった。文楽では追っ手の逸見藤太たちとの立ち回りもなし。静御前の和生が投げた扇を忠信の勘十郎が見事にキャッチ!これが歌舞伎の忠信と逸見藤太の笠の円盤投げにつながるのかと納得。

<河連法眼館の段>
河連法眼夫妻の会話の場面はなし。義経に本物の佐藤忠信が目通りするところから始まる。人形遣いも別だし、カシラも違うしで歌舞伎とだいぶ違っていて面白い。
鼓を使って静が偽の忠信を誘い出す場面、下手にわざわざ鼓打ちが登場して本物の鼓を打つ。置いて被い布をかけたと思ったら作り物の鼓に変わっていて、その皮を破って白い狐が飛び出す仕掛けに驚く。そこからまた人間姿に変わり、衣裳もぶっかえりとケレン味あふれる演出が続く。その都度、客席からオーッと歓声とすごい拍手。

勘十郎の狐の動きはめちゃくちゃ可愛いかった。忠信姿に変わった時、これまでの場面の狐忠信とカシラも違うし、手も狐手になっていてここでもホホーッと感心。文楽の人形の早替りは人形ごと変えてしまうことも多いのだ。
豊竹咲大夫の狐言葉の浄瑠璃は、とても自然な感じだった。歌舞伎役者の狐言葉とはずいぶん違う。電光掲示の字幕にも聞き取りを助けられてはいるが(^^ゞ
さらに狐の本性を現す時は、引き抜いて狐火の火焔模様の入った白い着物にぶっかえった。義経に初音の鼓を与えられて喜ぶところも可愛かった。
横川禅司覚範が送り込んだ僧兵との立ち回りもなし。浄瑠璃の中でやっつけておくと語られる、そして最後のクライマックスへとスピーディにすすむ。
初音の鼓を持って、喜び勇んで空中を飛んで去る源九郎狐。勘十郎の腰にワイヤーが取り付けられて、舞台の下手から上手への宙乗りだ。足先は舞台の後方に上げながら、人形を遣いつつ少しずつ飛び去っていくのだ。カッコイイ~。
それにしても裃と衣裳と袴の引き抜きってどうやるのだろうか。あまりに鮮やかに決まっているので感心しきり。いつもの厳しい苦い顔での大熱演。それもカッコイイ~。鶴澤燕三の三味線も凄い迫力でよかった。

歌舞伎のケレンの演出を文楽が取り入れたらしいが、歌舞伎と文楽とお互いにいいところは取り入れあっているというのが素晴らしい。
そして、とにかく勘十郎の狐忠信を堪能できた第三部。ご贔屓度がまたアップしてしまった(^^ゞ
写真は公式サイトよりチラシの画像。
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08/02/22 世界らん展の内覧会に行ってきた!


玲小姐さんにお誘いを受け、東京ドームへ「世界らん展」の内覧会に行ってきた。
「世界らん展日本大賞2008」の公式サイトはこちら
玲小姐さんのご夫君のご趣味が蘭の栽培で、毎年出品されている。
ご夫君のMr.101のサイトはこちら
数年前に何人かで誘い合って仕事帰りに行ってみた。東京ドームも初めてだったし、さまざまな蘭のディスプレイに圧倒された。しかしながら失敗したと思ったことは、始まってすぐに行かないとダメだということ。受賞した作品が盛りを過ぎて無残な姿になっていたのだった。確かに審査会に合わせて一番美しくなるように開花を調整しているわけで、しばらく経ってから行っても美しくないのだ。やはり生きたものの展覧会は開会してすぐに行くべし!

今回は、開会前日の審査の後、出品者や関係者を対象とした内覧会にお誘いいただけて感謝、感謝であるm(_ _)m
入ってすぐのところに特別展示の「假屋崎省吾 蘭の世界」があった。携帯で撮影した写真をアップ。東京ドームの照明がバックに写っている。
さすがに審査会直後だけにお花たちのコンディションがいい。ツヤツヤである。今年の新種は吉永小百合さんの名をつけられた白い蘭。自然体でありながら毅然とした美しさだった。「母べえ」を観たあとだからよけいにそう感じたのだと思う。

一点一点の蘭の鉢だけでなく、コーナー全体をいろいろな蘭を組み合わせてデザインしてディスプレイし、それも賞を競っている。クレーンで重たい素材(樹木の幹なども!)を据えつけて飾りつけているのだそうだ。それぞれのデザイン名とコンセプトの説明もついていて鑑賞の助けになった。栽培している業者さんのグループの展示はさすがに気合が入っている。
娘が通っていた高校の生物部の展示コーナーもあって驚いた。そういえば学園祭でも生物部の展示は気合が入っていたっけと思い出した。生徒が描いた蘭のスケッチもなかなかのもの。ボタニカルアートの超入門段階といったところか。

玲小姐さんの解説がよかった。地味な東洋蘭の「詫び寂び」の魅力もよりわかった。鉢も凝っていて花とのバランスがとれている。展示の台とのバランスもあるという。中国の金持ちや日本の旗本が趣味にしていた様子も玲小姐さんの話を聞くとイメージが湧いた。なぁるほど!ボタニカルアートの展示の前ではイギリスの王侯貴族のガーデニングの趣味という話でも盛り上がる。鑑賞のレベルがアップしたぞ~。

日本の主だった華道の流派の巨大な展示もあった。黒く着色したキウイの根に蘭をからませた池坊の作品が一番気に入った(実は若い頃、職場のサークルで池坊の生け花を習ったことがあるが、全く身についていない(^^ゞ)。
フラワーアレンジメントや蘭をテーマにした絵画や工芸品のコーナーもある。まさに蘭をテーマにした美の祭典である。2時間くらいあっという間にたってしまう。

ふっと目を上げると大きなナントカビジョンに藤岡弘が映っている。明日のNHKBsで中継放送があるので、その撮影中なのだった。背景を手がかりに撮影現場を探し、受賞作品のところでナマの藤岡弘発見!アナウンサーとしゃべっている。さすがに元祖仮面ライダー、背中がピシッとしている。後ろ姿もカッコイイ!!そして笑うと可愛いのね~。女優の原沙知江も着物姿で合流。背が高い美人だ~。柳生博の息子さんの園芸家(名前がわからないm(_ _)m)も笑うとお父さんそっくりだ~。撮影現場の雰囲気も面白いし、人間の華の方もしっかり楽しませてもらってしまった。ミーハーでごめんなさいm(_ _)m

明日は文楽の二部三部観劇予定。一部も観たし、映画も観ているのに感想が滞り中。花粉症喘息はますます悪化。しゃべっていても声が嗄れているのを実感。咳払いをしすぎて喉がつぶれるのだ。昨晩は仕事帰りに行った接骨院で肩が固まってますと湿布を貼られて帰ってきたし・・・・・・(T-T)
観劇の感想はボチボチ書くことになりますが、よろしくお願いしますm(_ _)m
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08/02/18 市川崑監督追悼「犬神家の一族」オンエアを見る


1976年に角川書店が映画事業に乗り出し、角川文庫の横溝正史フェアと一緒に大々的に「犬神家の一族」を封切った時、そのやり方に反感を覚えた私は観に行かなかった。その後の「野生の証明」とかも同様。結局、角川映画って観た覚えがない。
私のすぐ下の妹はすぐに横溝正史にハマって文庫本を次々に揃えていったが、私は一冊も手を出さなかった。まぁ、おどろおどろしいのが好きじゃないっていうのもあるので、いまだに読んだことがない。

横溝正史作品の人気で古谷一行主演のTVシリーズが始まり、ただで観ることができるし、茶の間のTVのチャンネル権争いをするほどではないしで、けっこう見た。だからそちらで「犬神家の一族」も見たのだった。だから私にとって松子は京マチ子のイメージだった。
2006年の30年ぶりの市川崑監督によるリメイク作品は、富司純子・尾上菊之助の母子共演が話題となり、どうしようかと思っているうちに見逃した。
そして市川崑監督追悼ということでの今回のオンエア、しっかり見せてもらった。松竹梅3姉妹(富司純子・松坂慶子・萬田久子)は並ぶと迫力だったなぁ。そしてやっぱり母子共演はいいなぁ。富司純子、真犯人だと見破られ、息子が生きていると知って「佐清に会わせて」の絶叫以降の迫力が凄かった。さすがだ!
菊之助、最近のソニーのVAIOのCMで見せた眉ボーボーの顔の方がよかったのに~と思いながら見ていた。終戦後、復員したばかりの男が美眉なんてしてないぞ~って(笑)
しかし、30年ぶりの金田一耕介の石坂浩二、どうしてこんなに若々しいのだろう。昨日観てきた「母べえ」の吉永小百合もすごく綺麗で驚いたが、ふたりとも特別な「映画スター」っていう感じだなぁと感心してしまう。

私は山田洋次監督作品が好きなので、毎回の新作の度に悩む。藤沢周平時代劇三部作は映画館には行かず。「武士の一分」だけ最近のTVオンエアで観た。キムタクの周りの脇役陣の充実でなんとか最後まで観ることができた。
「母べえ」は玲小姐さん、北西のキティさんとご一緒した。先に入手しておいたプログラムを読んでこれはヤバイと思っていたが、予想以上の大泣き(T-T)花粉症の症状の上にボロ泣きしたので、目は充血しまくり、鼻で呼吸ができないくらいまでになってしまった!鼻はお茶会しているうちに通ったが、目の回復には一晩かかった(^^ゞ
じっくり書きたいが、こんなTVを見たりしていると書く時間がなくなる。ただでさえ、気力が落ちているのに~(^^ゞ

明日はまた、仕事帰りに「日本の青空」上映会に行く予定。
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08/02/15 日本アカデミー賞授賞式中継を初めて見た

私はあまり賞レースというものに興味がないクチなので、日本アカデミー賞授賞式のTV中継というのも第31回の今回まで見たことがなかった。
今回は、私のイチオシ愉快ブログ「夕日に赤いママの顔」のかずりんさんが事前予想に盛り上がっている記事を読んで興味が湧いてしまった。近所にシネコンができてから、以前よりも映画を観る機会が増えたせいもある。

さて、9時のニュースチェック後にチャンネルをそちらに合わせた。候補に挙がっている作品の紹介などで「あれは観た、アレは予告編だけ観た」とかチェック。
優秀賞の5人ずつを紹介していく。最後に最優秀を前年度のその賞を獲得した人がプレゼンターになって発表するという進行。
なんと「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」が5冠に輝いた。これ観てるからなんかちょっと盛り上がって授賞式観てしまったんだよね。

最優秀助演女優賞:もたいまさこ=「それでもボクはやってない」
最優秀助演男優賞:小林薫=「東京タワー~以下省略」
最優秀主演女優賞:樹木希林=「東京タワー」
最優秀主演男優賞:吉岡秀隆=「ALWAYS 続・三丁目の夕日」
最優秀脚本賞:松尾スズキ=「東京タワー」
最優秀監督賞:松岡錠司=「東京タワー」
最優秀作品賞:「東京タワー」

オダギリジョーが最優秀主演男優賞を取るのではと前評判が高かったようだが、まぁいいんじゃないかな。それよりも今日の拵えは「胃が痛いのにそれでも来たということでこういう風にしてきました」というようなことを言っていたが・・・・・・。目の下の隈といい、髪に白髪の筋を入れているのといい、「スウィーニー・トッド」のジョニー・デップ風にきめてきただけじゃないか。まわりくどいやっちゃ!

樹木希林があまりにも自由人ぽい振る舞いをするのを娘がハラハラしている様子がまた可笑しかった。自分が受賞したら「素直に挨拶をと隣に言われてきたので」とか言いながら、市川崑監督の逝去の話から始めたのでちょっとジーンときた。(そうそう、市川崑監督の訃報の際に作品一覧を見ていたら「ぼんち」があった!4月に沢田研二主演の舞台を観るんだよなぁとか思っていたところだ。原作読もうかなぁ。)
松尾スズキのドギマギ風も笑えた。「キレイ」は好みじゃなかったけれど、この脚本はけっこうよかった。まぁ原作があるから大きくはずれないんだろうけれど(^^ゞ

アレアレ、最優秀新人賞は誰になったんだっけ。もう記憶から飛んでしまった。若い人に興味があまりない私(^^ゞ→(追記:公式サイトで確認したら最優秀新人賞っていうのはない。一人に絞り込むことはしないのかな?)

周防正行監督の「それでもボクはやってない」は大学時代の法学部の同窓生が司法的な監修に関わっているという噂を聞いていたので観たいなぁと思っていたのだが見逃してしまっていた。「ALWAYS 続・三丁目の夕日」は最初の方を観ていないのでなんとなくスルー。
「舞妓Haaaan!!!」が何もなかったのがちと寂しいかな。阿部サダヲ、相変わらず私服がヘンだよ、可愛いけれど(笑)
「キサラギ」も最後のオタクダンスシーンを見せてもらって観たくなってしまった。香川照之が小栗旬たちと踊ってるよ~。TVのオンエアを待とう。
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08/02/13 ダルさと眠さとのたたかい(T-T)


ふだんよりも1時間はよけいに寝ているのに、猛烈なダルさと眠さに支配されている。春と秋の花粉で喘息症状が出るのだが、今年はもう1月20日過ぎには吸入薬だけでは足りなくなり、飲み薬も併用。
職場の近くで診ていただいている医師にはもともとの症状でしょうとズバッと言われ、スッと納得してしまえた。今までの自宅近くの先生に「眠くなる薬なんて出してませんよ」と噛み付かれるように言われても納得できなかったのに、やはり患者と医師の相性は大事だ。
それにしてもこれからもっと花粉の飛散量が増えるかと思うと、気が重い。

paruさんにおすすめコメントをいただいた「梅醤番茶」もネット通販で買って、飲み始めた。番茶も普通では飲まないので家にないのだが、これは梅肉と醤油と番茶のエキスが瓶に入っていて、お湯で薄めるだけなのでカンタン。そしてこれがまた美味しい!これなら続けられそうだ。感謝!

そういうわけで、昨晩は竹本住大夫のお話も聞いてきたのだが、気力がもっとある時にレポアップします!あまりに感動してしまい、DVDを買ってしまいそうだ(アマゾンで26%引きの魅力も大きい)(^^ゞ
マイミクのゆきさんのところで紹介されていたネット占いゲーム?「チミに足り無いもの」でぴかちゅうと入れたら4枚のカードに全て「生活費」が並んだというのに、誘惑に負けるのか?
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08/02/11 文楽からモダンアートまでの一日


久しぶりに暖かい日となった。sakuramaruさんとご一緒に国立小劇場2月文楽公演の第一部「冥土の飛脚」へ。初回の12月の鑑賞教室で寝てしまったということだったのでどうだろうかと心配したのだが杞憂に終わった。最初の幕間からノリノリの感想が炸裂!近松門左衛門の作品世界を義太夫・三味線・人形の三位一体で見事に表現していると言ってくれた!!芸能鑑賞の中でも芸術志向の強い方なので案の定である。役者で仕上がりにバラツキがあることもある歌舞伎よりも気に入ったようだ。またお誘いするのでよろしく~(^O^)/

ミュージカル「ファントム」を青山劇場で観ている玲小姐さんとの待ち合わせまで時間があるのでどうしようか相談。(私はコピット&イェストン版ミュージカル「ファントム」は宝塚の和央ようか主演版で封印しているので今回はパス(^^ゞ)

東京国立近代美術館の招待券が2枚あるからということだったが、抽象的なモダンアートは苦手だとしぶる私。具象的作品もあるからと説得されて決意。地下鉄で移動して竹橋へ。
現在の企画展のうち、1階の「わたしいまめまいしたわ 現代美術にみる自己と他者」はバリバリのモダンアート。タイトルも回文になっているのだがそれとデザインの組合せとかまぁ面白いかなぁと。最後のコーナーのクレイアートのムービー作品のBGMの声が気持ち悪くて早々に逃げ出した。モダンアートはわけがわからなくて「一体何が言いたいの??」という気持ちが湧いてしまうから苦手だ。

所蔵作品展「近代日本の美術」を4階から2階へ観て回る。明治の文展以降の所蔵作品を入れ替えながらの展示だが、これは安心して観ることができた。洋画あり日本画あり彫刻あり。中学の美術の教科書で見た絵そのものや覚えのある画家や彫刻家の作品も何枚かあった。こういうのは馴染みがあるから目の保養になる。写真は公式サイトより、この展示のフロアの写真。

その一角に「特集 国吉康雄-寄託作品を中心に-」があった。中でも戦時中の1943年に描かれた《誰かが私のポスターを破った》という絵がよかった。反ナチスのポスターが破られているのを指さしている女の絵ということだ。時代を映していてゾクっとした。

「夏目漱石展」もご一緒しているが、今回のような展覧会を観るのはあまり時間がかからない。一つ一つの展示物に解説の文章がないので説明と実物の関係をチェックしながら見なくていいからだ。やっぱり私は左脳人間なんだろうか(^^ゞ
ミュージアムショップで気に入った巻物の蜘蛛の巣の絵の新書版のブックカバーが欲しくなったが、織物の糸に荒れた手指がひっかけて糸が飛び出してきそうでやめた。私はせっかく買ったものがすぐにダメになると痛手が大きいタイプなので買い物は用心深い。先に入り口に戻ってきて椅子で休憩。

さて玲小姐さんが美術館の入口まで来て合流の手はずになったが、着いたとメールがきても姿が見えず。電話すると美術館違いで六本木にいるという!六本木の美術館が以前の話題で出たので勘違いということね。東京ミッドタウンで合流することにして地下鉄を乗り継いで移動。先に御飯の場所で席を取って待っていてとお願いm(_ _)m
魚味醂粕漬定食の美味しい「鈴波」で玉子蒸し付きの定食をいただく。お酒も飲まない健全なお食事(笑)番茶を何杯もおかわりし、フードコートでコーヒーも飲んでしゃべりたおした。

ソフトバンクのCMの文句じゃないが、「予想外だ!」の一日となった。江戸時代から現代までを走り抜けたし、東京ミッドタウンも初めてだったし、濃すぎる一日だった!!
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