パンダ イン・マイ・ライフ

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男性80歳時代のまんが絵日記『はげまして はげまされて』

2012-02-11 | book
男性の平均年齢、人生80歳時代。93歳、大正7年(1918)生まれの青森のおじいさん竹浪正造さんが、、昭和29年の大晦日から書き続けた絵日記。いまや2,300冊という。

その中から傑作集として出たのが『はげまして はげまされて』(93歳正造じいちゃんの56年間の絵まんが日記)だ。2011年10月に出版された。

正造さんが36歳の頃、第3子の長男が生まれたのを機にまんが日記は始まる。昭和30年代の高度経済成長期の昭和の家族の歩み。その頃の親子の絆がここにある。小学校入学、進学、就職、結婚、孫の誕生と一家の成長がここにある。ひとつの幸せのあり方がある。笑顔と感動の文章で綴られる絵日記。ほんとにいい雰囲気が伝わってくる。

その後、昭和62年に奥さんが62歳で逝去、その落胆は日記にも痛々しく見て取れる。そして、平成18年に今度は長女さんが、奥さんと同じ62歳で逝去される。多くの孫、曾孫を見て過ごす正造じいさん。やはりパートナーのいない寂しさは、つらいものがある。

一日、一日を区切りとして暮らす感謝の姿。生まれながらにして、死へのカウントダウンが始まる人生だからこそ、93歳は積み重ねにしか過ぎない。先の南雲吉則の『50歳を超えても30代に見える生き方「人生100年計画の工程表」』にもつながる感謝の心だ。

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