パンダ イン・マイ・ライフ

ようこそ panda in my lifeの部屋へ。
音楽と本、そしてちょっとグルメなナチュラルエッセイ

黄色いマンション 黒い猫

2017-02-12 | book
女優で歌手、そして今や文筆家としても活躍する小泉今日子の新作エッセイ「黄色いマンション 黒い猫」、2016年4月刊行を読んだ。34の思いを綴る。
淡々として、それでしっかりと前を見つめて生きている一人の女性の感性。出典は、2007年から2016年まで連載された「小泉今日子 原宿百景」だ。その33のエッセイと書き下ろし1編

中学生の時に「スタ誕」でデビュー。中学生時代は原宿のたけのこ族を見て、原宿の空気を吸い、デビューしてからは原宿に住み、その後も一時原宿を暮らしていたという。今では、女優として躍進著しい。

3人姉妹の末っ子として生まれたキョンキョン。小さいころからデビュー前の中学生の頃の話、もちろん原宿の様子も。そして父親、母親のことなど、ほんとうに昔のこともよく覚えているなあ。感性豊かで、しかも肩肘張らない、とつとつとした語りが心地よい。そんな彼女も結婚、離婚を経験し、アラヒィフとなった。父と長姉はこの世にいないという。

小さいころの思い出、中学時代の仲間たち、原宿で出会った人たち、また、芸能界の大人たち。多くの人たちとの出会いと別れが語られる。ちょっぴりセンチメンタルで、寂しさものぞかせながら、毎日をきちんと生きていくぞという姿勢がいい。新聞書評も担当していたくらいの読書量、旺盛な好奇心。著者は、50歳台を迎え、残された時間は少ない、そして、毎日が修行だと。卓見だ。



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 春告鳥 | トップ | キネマ旬報雑感 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

book」カテゴリの最新記事