「陶芸家の家」をひさしぶりに訪問しました。
この家は壁と天井がすべて左官塗りになっていて、その質感を活かすように、天井がゆったりとした円弧を描いたカタチになっています。
左官塗り特有のザラついた質感によって、室内は自然光と陰影が独特の雰囲気になります。
工事中、左官職人さんがこの円弧を塗るところをしばらく見学していました。
ざらざらざら、ざらざらざら・・・
静かな現場のなかで、左官コテを動かすたびに室内に響く音が印象的でした。
できあがって何年経っても、何度見ても、この質感は美しいなと思います。
見ていると、心が落ち着くような。
とてもシンプルなカタチだけれども、とても余韻のある空間になりました。