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列柱と家

2025-05-15 22:51:01 | 梅ヶ丘の家


古い洋館には、アーチの列柱がある回廊をよく見かけます。
そこには丸いガラスのライトが吊ってあって、それがまわりをぼんやりと照らしているような光景。
そんなクラシックなイメージを、家の中でつくりたいと思いました。

リビングの奥にある、アーチと列柱のあるインテリア。
天井が高く、アーチもすっと背が高く伸びます。



アーチをくぐるとそこは回廊のようになっていて、あの丸いランプがあります。
アーチと列柱がつくりだすクラシックな佇まいは、新しい家のなかにレトロな趣きをもたらしてくれます。
そんなイメージに沿うように、回廊の床はヘリンボーン仕上げで。床材はチーク材でしっとりとした雰囲気。
年月が経ちキズもついて飴色になってくると、得も言われぬ味が出てきそうです。

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家とゴロ寝

2025-05-07 23:09:48 | 桜坂の家


「桜坂の家」は、ぼくが独立して設計をてがけた最初の家です。
ちょうどその頃、私淑している建築家ルイス・バラガンの著作を眺めていました。
そのなかに、昼寝ができる空間の心地よさについて書いてあって、それがなんだかとても印象に残っていたのです。

住宅街に立地する「桜坂の家」で、ゆっくりと時間を過ごせるスペースのことを考えていたら、バラガンの昼寝の話がよく脳裏をよぎりました。
本を読んでいて、そのままソファに深々と沈み込んで寝てしまう、というような。

吉村障子を閉めると、白い静謐な空間に。
それを開けると、緑が鮮やかに姿を現す。

上の写真は家ができあがって数年後のシーン。
心地よさとは、いったいなんだろう。
そんなことを真剣に考えながらつくった家です。

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