久々の訪問

2010-11-01 11:22:03 | 印西爽居

オノ・デザインで設計した住宅「印西爽居」に、バーベキューに招いていただき久しぶりに訪れました。

雨上がりの曇り空。そういえば、ここしばらくは晴れた日に訪れたことがなかったなと少し残念にも思いつつ、モノクロームのイメージにしっくりとはまる雰囲気を思い描きながら、家に向かいました。そう、この家は中も外も、白と黒を基調としたモノクロームでできていて、その中にある木の家具や植栽の緑が、美しく映えるように考えてつくりました。ですから、晴れた日の華やかな雰囲気も良いけれど、雨や曇りの日にこそ、しっとりとした雰囲気が引き出されることを期待していたのです。

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家ができあがってから2年半の間に、植えた木々がすっかり大きくなりました。リビングとつながるデッキに植えられた木はモミジ。昨年、紅葉した写真を施主のKさんが送ってくださいました。黒い窓枠に切り取られた赤。そんな日本的な季節感と風景は、やはり美しいと思います。今年も、もうすぐそんな季節になります。

このモミジもすっかり大きくなって、窓の外に心地よい居場所ができ、同時に緑が室内に心地よい陰影をもたらしてくれていました。

この家ができたときにはまだ幼かった子供たちも、大きくなって、家の中を走り回っています。かつては、僕のヒゲとメガネ顔を見ては泣いていたのに、今では、庭の草花を僕に案内してくれます。来てヨカッタ(笑)

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初めてこの敷地を訪れたときは、林を伐採して宅地分譲したばかりの、寄る辺のない雰囲気でした。家ができあがって、少し時間が経ち、そこに、居心地の良い寄る辺ができあがりつつあるように思えて、嬉しく思いました。自然素材を多用した家ゆえ、時折メンテナンスは必要です。施主のKさんが、室内を整然と保ち、木部にワックスをかけるなど、家にしっかりと手をかけてくださるおかげで、なんていうのでしょう、内側からぼおっと光るような味わいが、生まれてきているように感じました。設計者としては、頭が下がる思いです。

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コメント
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