クリスマス・コンサート

2009-12-24 21:54:53 | 音楽

サンクトペテルブルグ室内合奏団のコンサートに行きました。

弦楽器のみの構成に、随所にソプラノ・ソリストの美声が加わります。ヘンデルやバッハなど、古典的な名曲が中心の曲目。ピアノの減衰音も良いけれど、弦楽器の震えるような旋律も胸に染み入ってきて、いい。
どんな分野でも「古典」というものは存在するのだろうけれど、音楽の古典は、簡素でありながら典雅で、奥行きがあるものなんだな。そんなことをしみじみ思いながら聴き入った、素適な時間でした。モーツァルトのサロン的な華やかな曲も演奏されたけど、僕はヘンデルの荘重な響きが好きかな。

チェロとビオラが弦をゆっくりと左右に引いてゆったりと通奏低音を奏で、バイオリンが弦を上下に引き叙情的な旋律を奏でる。水平と垂直。演奏の動きそのものが簡素で美しいと思いました。

いいコンサートに行くと、自分も音楽をやっておけばよかった、とついつい後悔(?)してしまいますが、もう遅い。簡素で典雅な響き。それを建築に宿らせるしかない、と思い直します。今日の設計案には、バッハが宿ってくれるかな?そんな夜に、設計案に思いをめぐらせるのも愉しいものです。

メリークリスマス。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする