初たまがわ

2008-01-04 18:03:57 | 日々

080104

新年の東京は晴天続き。毎朝自転車で通勤するときに通る多摩川は、ゆったり穏やかに流れています。しかし全国的にみると、年末年始の天候は荒れ模様だったようですね。

年末年始にはテレビや新聞などのメディアを通して、地球温暖化・気候変動の環境問題について考えさせられる機会が多いもの。日に日に氷が失われていく北極の衛星画像やその他データを見るだけで、もう猶予がないことが直感的にイメージされます。

環境の変化への対応や配慮は、住環境をはじめ建築の在り方に大きく影響することでしょう。持続可能な建築の在り方、省エネ化に向けた取組みは、すでにあらゆる建物で実践され始めています。メディアを通して識者がよく発言しているのは、「環境への配慮は経済にブレーキをかけるものではない、むしろビジネスチャンスである」ということ。

環境への配慮がビジネスチャンスになる。これは建築にも当然当てはまることだとは思います。今後は更に、建築業界は「環境配慮型」がひとつのビジネススタイルになっていくでしょう。個々の設備だけでなく、平面計画や建物のカタチそのものにも変化と革新をもたらすでしょう。そしてそれは責務だと思います。ですが同時に、建物をつくることは、都市風景や文化を古来より育んできました。それは効果や利点を数字に置き換えにくい、言葉や感覚上のものです。しかし我々は、そういった文化の先っぽに立っていることに自覚をもち、自分の目を通してしっかりと文化を継いでいかなければいけないのだろうと思います。環境への配慮と、文化の継続。その両方が同時に実現されなければ、末永く大切にされる住環境・建築は生まれないのでしょう。ビジネスチャンスに躍起にならず、総合的なバランスをもった質の高い建物を、設計士という仕事を通して全うしたいと、新年に心を新たにしました。未だ細々と書き連ねているこのブログですが(笑)、今思うことを書き連ねていきたいと思います。今年も、どうぞよろしくお願いします。

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