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庭づくり2

2010-05-12 15:26:49 | 自由が丘の家

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自由が丘の家の庭づくり。最近、一気に変貌をし始めています。

道路際に立っている木の柵と門扉は、これまで木の色そのままで仕上げてあったのですが、今回、黒い防腐剤を塗ることにしました。白い珪藻土塗りの家、灰色のセメント板の駐車場を、黒く塗った柵や門扉が引き締めてくれています。

もともと黒い色は、周囲にある色をより引き立ててくれます。以前からあった古い木々や新しい木々の緑が、黒い柵越しにより鮮やかに見えるようになりました。柵には今後、ユキヤナギやモッコウバラなどをからませていく予定。花の季節には華やかになりそうです。

芝生だった庭は、土に戻し、草花を楽しむ庭につくりかえようと思います。いきなり全部に植えるのは大変ですから、何年も時間をかけて。ゆっくりと、楽しみながら。母親のペースにあわせて。
まずは、草花を育てるのを楽しむための雰囲気づくりから。そこで、枕木で通路をつくり、新しく木を植えて木陰をつくり、葉っぱの向こうに見え隠れする風景を魅力的にしたいと思いました。

まず、アプローチから見える印象的な場所に、ヒメシャラの木の株立ちを植えてもらいました。そして、西日を除け、隣のマンションと間合いをとるために、大きめのイヌシデの木の株立ちが植わりました。これだけで、庭の風景がこれまでとまったく変わりました。

「庭で過ごす」ことをテーマにしてつくりはじめた、あたらしい庭。それは同時に、これから老後に向かう両親にとっても、歩きやすくて、くつろぎやすい場所である必要があります。見かけに趣向が凝らされた・・・という価値観ではなく、日々の暮らしの場としての庭を目指しています。


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庭づくり

2010-04-26 17:11:55 | 自由が丘の家

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事務所のある「自由が丘の家」で、庭づくりが始まりました。半世紀にわたって建っていた古い家屋を建て替えた時には、以前からあった古い庭木を多く残し、新旧の庭を混在させるようにしました。

それから約8年が経ちました。古い和風の庭木と芝生でできていた庭を、「眺める」庭から、「過ごす」庭へ、思い切ってつくり替えることにしました。主要な老木は残し、それ以外の古い低木は、もう元気もなくなってきていることもあり、惜しみつつも多くを撤去することにしました。代わりに、老木に寄り添うようにベンチを設け、草花を育てるのが楽しい、もうひとつの屋外の居間になるように考えています。

庭師さんにはいってもらい、いよいよ新たな庭づくりがスタートしました。すっかり締め固まってしまった芝生の土を掘り起こし、連休中に天日干しにしています。こうすることで、土が「生き返る」のだそう。

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樹影の心地よい小道や、お茶の時間が楽しくなるようなスペースを織り混ぜたような庭のプランをスケッチで描いてみました。庭はいわゆる「本業」ではないためか、リラックスしていろいろなことを考えることができ、楽しみです。そういえば、庭を大切にしていたメキシコの建築家ルイス・バラガンも、庭づくりを「建築のアカデミーから開放され、自由になれる時間」というようなことを言っていたっけ。

この庭づくり、少しずつ、ブログでも経過を書いていきたいと思います。

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ジユウガオカ・ロマネスク

2009-07-21 17:15:11 | 自由が丘の家

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最近、ある雑誌の掲載にむけて、自由が丘の家についてエッセイを書いたり、写真を撮ったりしました。
 半世紀にわたって建っていた旧家の建て替えとして、自由が丘の家はできあがりました。古い庭や古い家具など、以前からあったものを残し、なるべく美しく活かしたいと思って住宅の設計案を練っていた頃のことを、懐かしく思い出しもしました。
 目指していたものは、年初のブログでも書いた「カタルニア・ロマネスク」がもつイメージの、僕なりの解釈だったようにも思います。「建築」というジャンルが成り立つ以前のイメージに寄り添いながら、場所や心の拠り所をつくる。建築デザインを生業にしようとする僕にとって、それは大きな賭けと挑戦であったし、すぐに理解してもらえるようなものではなかったけれども、今こうして時を経て、ゆっくりゆっくりとその考えは現実の光景としてあらわれるようになってきました。それが雑誌に取り上げていただけること、僕にとっては無上の喜びです。

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真夏の取材

2007-09-04 11:40:00 | 自由が丘の家

先日、自由が丘の家で雑誌「WaSaBi」の取材と撮影がありました。緑のある暮らしをテーマとして特集するそうで、この住宅を取り上げていただきました。

自由が丘の家の庭の8月は、花が少なく緑がこんもり、といった具合です。野趣があるような、どこか幽玄な。色とりどりの花で紙面を賑わせる・・・というわけにはいかなさそうですが、庭にまつわるエピソードを含め、どのように編集されていくのか楽しみでもあります。

9月に入り、遅咲きながらサルスベリがようやく花をつけ始めました。黒漆喰の壁を背景に色鮮やかに咲いています。取材があと半月遅ければ、もう少し華やかだったかな?

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自由が丘の家.7 ~ジューンベリー~

2007-06-07 14:08:34 | 自由が丘の家

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もうすぐ梅雨入りしそうなこの季節、自由が丘の家の中庭の緑は、ずいぶんとこんもりと茂ってきました。あまり見たことのないほど大きく育った(育ってしまった)シマトネリコの隣に、もともとは主木のつもりで植えたジューンベリーがちょっと控えめに育っています。

ベリーという名のとおり、この季節には実をつけます。小さな実をいくつかとって、井戸水でちょっと洗って、そのままポイッと口に放りこみます。甘く、でも甘過ぎもせず、とてもおいしい・・・。そして最後に口に残るちょっとした苦みが、少しばかり大人の味のような感じで。

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半世紀前から在り続けている柿や梅の老木、まだ植えて5年ほどの若いジューンベリーなどなど。実のなる植物が元気に植わっている庭というのは、やはり楽しいものだと実感しますし、毎年実をつけるその生命力にあらためて驚かされます。

2年ほど前に、この庭にたくましい花が登場しました。それは武尊の山から採ってきた百合。もう花の季節が終わったあとで、地元のおばさんから、「何色の花かわからんけど、もっていきな」といただいてきたものでした。

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白い壁の前につくった花壇に植えたところ、この時期になるとみるみる育ち、そして大きな橙色の花をいっぱい咲かせたのでした。気がつくと、周囲にちいさな百合が幾本か増えていっています。さすが山百合、陽当たりがいいとはいえ、このたくましさ。見習わなければ。これからしばらく連続花火のように花開くのを楽しみにしようと思います。

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