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ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

「ねこ庭」のバードバス

2016-10-06 15:19:50 | 徒然の記

 このところ小雨続きの鬱陶しい日々だったから、「ねこ庭」に出なかった。昨日が晴れだったので、今日は久しぶりに庭の手入れをした。枯れた花の茎を切り、気ままに伸びている雑草を抜き、散らばっている枯葉を拾い集めた。

 こんなことをしていると、たちまち汗をかき、瞬く間に時間が過ぎていく。少しずつだが、整えられていく庭を眺めると、なんとも言えない充実感がある。

 酒好きなら、終わったらシャワーを浴びて、冷えたビールをキユっと一杯と、心を躍らせるのだろうが、私はそこまで呑兵衛でない。庭の手入れだけでこんなに喜ぶ者に、それ以上の楽しみは不要だと、神様が考えたのかもしれない。

 と信仰心が薄のに、時々私はこんな思考をする。

  ふと見ると、掃除をないがしろにしていたバードバスが、すっかり汚れていた。庭の片付けをしながら気にかかっていたのだが、よく見ると無残だった。鳥の羽や糞がこびりついたバスの水が、すっかり減っていた。石造りのバスには緑色の苔が広がり、カビついてでもいるらしく黒ずんでいる。

 早速タワシを持ってきて、水を何度も変えながら、せっせと磨いた。

 こうなると又汗が流れる。しかし見る間に綺麗になるバスを見ていると、やはり充実感が湧いてくる。亡くなった父はそうでもなかったが、母は綺麗好きで、なんでも片付け、きちんとしなくては収まらなかった。

 なるほど母の遺伝かとうなづきながら、四六時中働いていた母も、あんがい幸せだったのかも知れないと、何か安心するものがあった。

 驚いたのはこの後だ。

 掃除を済ませシャワーを浴び、冷たいお茶を飲みつつ庭に目をやると、鳥たちがバードバスに来ている。ヒヨ、シジュウカラ、メジロ、スズメ、ヤマガラなど、つがいで来て水浴びをしている。最初は遠慮していたのか、順番に体を濡らしていたのに、そのうち混じって入るようになった。

 その賑やかさが、微笑ましくてならない。

 二三日姿を見せなかったのに、掃除が終わると待ちかねたようにやってきたのか。そうか、鳥たちも綺麗好きだったのかと、そんな発見をした。読書ばかりでなく、時には休んで庭に出るのがいいと、分かっていることを再確認した。

 飼い猫はいなくなったが、愛らしい鳥たちがバードバスにやってくる。人間みたいに礼は言わないが、騒々しいバードバスの活況を見ていると、鳥たちの喜びが伝わってくる。

  だから、今日もいい日だ。感謝感謝だ。

コメント (2)
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