ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

読書の秋

2014-11-17 19:09:34 | 徒然の記

 秋山耿太郎編「連立政権回り舞台」(平成6年 朝日新聞社刊)を、読了した。

 朝日新聞政治部長の秋山氏は、著者でなく編者であり、中身は、政治部の記者が分担して書いている。平成5年の8月に誕生した、細川政権の内情が詳しく書かれている本だ。 

 翌年4月に細川氏が辞任するから、一年に満たない内閣の話だ。それでも、自民党が、初めて政権の座から滑り落ち、野党になったため、当時の熱気は、民主党政権の誕生時以上だったと記憶している。

 非自民8党派の連合政権は、寄り合所帯などとも呼ばれていた。細川氏の率いる日本新党、小沢氏の手になる新生党、武村氏が束ねる新党さきがけが、主要3派で、後の5党は、社会党、公明党、民社党、社会民主連合、民主改革連合である。

 自民党から政権を奪うと言う願望だけで、手を結んでいたから、政策は各党ばらばらで、何をやるにも決定が遅れ、誰が主導権を持ち、政権を運営しているのか、とんと分からないという奇妙な内閣だった。

 野党なら無責任に、夢を語っていれば済むが、政権党になるとそうはいかない。
経済、財政、社会保障、教育、医療、安全保障、国際関係と、右から左へ、簡単に方向転換が出来ない。そんなことをすれば、社会が大混乱となり、国際政治にも支障を与えるから、現実路線を走りながらの改革しか、できなくなる。

 平和と人権など、一番美しい夢を国民に語って来たのは、言うまでもなく共産党と社会党だ。立派な空論を展開しているぶんだけ、政権に参加した社会党は惨めだった。自衛隊も認めたくないし、国連軍への参加も、増税も反対だ。それに賛成していたら、社会党で無くなってしまう。だから細川内閣で、政策の決定を遅らせ、他党の足をひっぱったのはことごとく社会党だった。

 委員長だった村山氏は、こんなことをしていたら、社会党が消えてしまうと、常に口走っていた。その後、自民党に担がれ総理大臣になり、結局村山氏が、社会党を消滅させてしまうのだから、皮肉な話だ。

 政権に加わらなかった共産党の方が、むしろ賢明だった、というのか、社会党より、賢明だったと言うのか。

 この本は、政治ゴシップの好きな者には、面白いのだろうが、私には興味が湧かなかった。わざわざブログに書き残したいと思うのは、次の2点があったからだ。

  1. 中身のない政党の連携では、碌な政治ができないということ。

   今も色々な名前の野党が手を組み、足を揃え、自民党

   政府の打倒を目論んでいるが、彼らは過去から何も学習していない。

  2. 朝日新聞が応援しているのは、やはり、反日政党であったこと。

   この新聞社の情報収集力が、いかに恐ろしいものであるかも知った。共産党が非公

   開の常任幹部会で、どんな討議をしていたのか、その時、委員長・書記局長の着て

   いる服装まで描写している。

   連立政権の中にいる総理、官房長官、幹事長等については、彼らの悩みや喧嘩相手

   のことまで述べられている。いくら優秀な記者でも、想像だけでは書けないはずだ

   から、この本の背後には、朝日への情報提供者たちが多数いる、という事実が示さ

   れてている。立ち入った話まで書かれているから、情報提供者が、かなりの役職者

   であることが分かる。

 政界の隅々にまで浸透している、情報提供者、簡単に言えばスパイの存在だ。
朝日新聞のねつ造記事と、反日・売国の主張に怒り、廃刊に追い込みたいと、意気込んでいる私だが、こんなにスパイ網をめぐらせている朝日を、侮っていたのでないかと反省させられた。

 どれほど反日・売国の会社であろうとも、朝日は、反日政治家たちの力で、今後も生き延びるのではないかと、この2点が、どうしても書き残しておきたかった。

 何故、わざさわざ書き残したいのか・・。
死ぬ前に、書いたブログを読み返し、自分の意見が当を得たものだったかどうか、そいつが確認したい。要するに、いつもの野次馬根性だ。

 ついでに、この本も資源ゴミとして、回収日に出すことを記録しておく。

コメント
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