いやいやものをしらないことはすさまじいことで、展覧会タイトルにある「京都五山」とは禅僧が修行した五つの山かと思って出かけた僕である。
もちろんそうではなく、これは中国に倣って定められた制度で南禅寺を別格に、足利義満が自ら創建した相国寺を含む五つ、いや六つの寺の名前と知った。
万寿寺なども含むが現在非公開とのこと。
国立博物館で開催中の「京都五山禅の文化」の展覧会に足を運ぶ。
先に足を運ばれたいづつやさんのアドバイスに従って前半は軽く、後半をじっくり眺める。
それでも前半でも夢窓疎石の「金剛経」の有名な文句「応無所住而生其心」の書などうならせるし、もともと金閣の屋根に乗っていたという鳳凰もすばらしい。
しかしやはり後半の「五山の学芸」「五山の仏画、仏像」がすばらしい。
展示121の「龍虎図」のすさまじさはものすごくー大徳寺に伝わるが足利将軍家の所蔵品かと書いてあったー「寒山拾得」の二人が豊干の弟子であることも始めて知った。
羅漢図も多い、羅漢は修行僧の理想として描かれたという、中には日中間の交流の拠点で描かれた色彩豊かな作品もある。
そのほか鎌倉の寺との交流を示す文書だとか、宝冠釈迦如来像とも取れる弥勒菩薩像とか興味は尽きない。
今度京都へ行ったらぜひ五山に足を運びたい。