「イーハトーブ」が宮沢賢治の理想郷ならこの漫画家の理想郷は「アタゴオル」だ。
そこでは立った猫と人間が自在に会話する。
「アタゴオル」とは東武野田線愛宕駅からつけられた名称らしい。
で登場人物が温泉につかって星空を眺めるというほんわかとした作品をうみだす。
ますむらひろし、聞いた事もない漫画家だ、その個展がいま八王子市夢美術館で開かれている、招待券があるのでどんなものかいってみる。
ますむらは、宮沢賢治に影響を受けたという、で賢治の作品を漫画化したりもする。
驚くべきは登場人物が猫に替わってしまっているのだ、会話する猫。
星をも愛するますむらにとって、「銀河鉄道の夜」こそは賢治の作品でもまことにヒットする。
というわけで朝日新聞とテレビ朝日の作ったアニメ映像ダイジェストが会場には流れる。
ますむらは2001年、イーハトーブ賞を受賞したという。
さらにこの人はゴッホの作品をデフォルメした作品もあらわす。
また猫が出てくる!
「ゴッホ型猫の目時計」がそれで、「夜のカフェテラス」やら「はね橋」といった作品をつくる。
「銀河のはね橋」というのがもっともこの人にマッチするだろうか。
人と猫が共存し、宇宙を夢見る世界ーほんわかとしてなかなか感じがいい。
気分よく美術館を後にした、一般400円です。