少し前の「アエラ」に面白い記事が載っていた。
アフリカ美術展を企画したのだが、アフリカ?お客が入らないでしょう、と受け入れてくれる美術館がないという話だ。
美術館といえども客商売、お客が入らなければどうしようもない、印象派とか、とかく客が入るのを好むのも仕方ない。
しかしいまはネット社会だ、確かな企画力があれば地味でも確実に成功するであろう展覧会を一つ紹介したい。
渋谷区立松涛美術館で昨日から始まった「ポーランド写真の100年」の展覧会がそれだ。
ポーランド?映画の国じゃないと人はいうかもしれない。
しかしここには日本の前衛的な「実験工房」を思わせる「映像工房」というのが存在し、確かにアヴァンギャルドな作品をうみだしていったのだ。
ポーランドといえばワルシャワだ、しかし第二の都市ウッチというところの美術館からの出品だ。
美術館側はお客が入らないと初めから決めてかかっている節もある、映像コーナーには椅子が四つしか置かれていないのだ!
しかし展示作品はどれも前衛的だ、御覧になる方のために内容紹介は伏せよう。
「霊気写真」なるものがあるかと思えば、ウッチ美術館の使われていないトイレを使った「清潔芸術」なるものもある。
秘密結社やUFOが出てくるわ、911テロを「美しく」撮った写真、日本の浮世絵も登場だ!
何でもござれ、これで松涛は入館料三百円は安すぎる、印象派なんかより僕はずっと楽しめた。