土曜日は、講師から購入後一度も植え替えをしていないブナを植え替えることに。
講師から買ったのが2010年なので、4年目ということである。
まあ、雑木類の古木は、3~4年で植え替えの時期なので、植え替えの間隔としてはちょうどいい。
とはいっても、私の盆栽素材の中でも最大のブナの植え替えとなると、一大決心(!?)が必要。
鉢の大きさは、52cm、樹高は60cmのブナは、鉢ごと持っただけでも15Kgぐらいはあるだろう。
しかし、今の鉢は、厚さが薄くブナの根張りが広がるというより、厚くなってきている。
また土も締まってきているので水はけが悪い。
したがって、植え替えなければならない時期ではある。
講師から大きさがちょうどいい中古の鉢を見つけてきていただいた。
ということで、今回のブナの植え替え作業の様子を掲載します。
【写真↓:植え替えのブナ。樹形の大きさの割には、鉢が小さくて底も浅い。】
【幹には、万一胴体を持たなければならなくなった時のことを考え、スポンジを幹に巻く。
今回の鉢は、横幅は前回と同じだが、今までの楕円形とは異なり、方形なので、四隅にしっかりと土が入り今までとは幾分か生育も楽になるだろう。】
【写真↓:まずは、鉢と土の間をステンレス棒で隙間を作る。グルグル鉢の内側を回る根は、鉢に密着してはがれないほど。そこを、道具を使ってゆっくりと分離する。】
【写真↓:約15分悪戦苦闘の末、スポンジで巻く幹を持ちながら左右にゆすりながら、鉢から取り出す。】
【写真↓:びっしりと根が鉢いっぱいに密集。これでは、なかなか鉢から剥がれないわけである。】
【写真↓:太い根は、樹体にとっては大事な栄養分を吸収する体の一部であるが、盆栽の生育にとっては、厄介なもの。太い根は、良い根張りと樹形の妨げになる。ここはかわいそうだが、なるべく根元で切る。】
【写真↓:実は、今回の作業は、2回に分ける。ここまでの作業は、ここ何年も他の教材盆栽を相手にやってきたので、何とかできたが、さすがに鉢への据え付けは、まだまだ自信がない。今後の盆栽展などを考え、この後は午後の盆栽教室で講師にお願いすることに。移動するにも、根は乾燥させないよう湿った新聞紙で根を覆う。】
【写真↓:午後の盆栽教室でさっそく鉢の据え付けを講師にお任せ。まずは、取り出した根をさらにほぐし、ほぐした根を鋏で切り詰める。】
【写真↓:特に重要なのは、幹の真下の部分。ここを丁寧にほぐしながら根を切り、幹の真下は、凹むように切り落とす。】
【写真↓:この間鉢に土を入れ、鉢に対して体幹を中心からずらしながら、鉢と幹の垂直を決める。位置が決まったところで、鉢の底から出した針金を根に巻くのであるが、ここはいつもながら講師の神業ともいうべき、杭を使った固定方法で実にしっかりと固定する。鉢の底から出した数本の針金で根元を固定する方法が一般的だが、これは、見た目が針金が見えてしまうとともに、根の生育にも悪い。杭固定方法は以下を参照=
http://blog.goo.ne.jp/oishi21/d/20110322】
【写真↓:瑠璃色の長方形鉢に移し替え、今までと比べどっしりと風格を増したブナ。これなら、ちょっとした作品展にも展示できそう。ただ、総重量20数キロにもなる作品、ぜいたくな悩みは、ちょっとやそっとでは移動も困難。】