ワイルド・スピード ジェットブレイク（Fast & Furious 9）

　メガヒットカーアクション「ワイルド・スピード」シリーズの第9作。ドミニクはパートナーのレティや幼い息子ブライアンと3人で平穏な日々を過ごしていたが、否応なく自身の過去の罪と向き合うことに。ドミニクの実の弟ジェイコブの存在が初めて明かされ、その因果はファミリーを窮地に追い込んでいく。ファミリーは世界を揺るがす陰謀を阻止するため、凄腕の殺し屋で超一流の運転技術を持つジェイコブとの戦いに身を投じる。ビン・ディーゼル、ミシェル・ロドリゲス、タイリース・ギブソンらおなじみのメンバーに加え、「ワイルド・スピード ICE BREAK」に登場したシャーリーズ・セロン扮する悪役サイファーや、サン・カンが演じるハンも再登場。さらに新たな敵となるドミニクの弟ジェイコブ役でジョン・シナが参戦。監督には、シリーズ第3作から第6作を手がけたジャスティン・リンが復帰した。（映画.comより）

 

 

 

＜2021年8月8日　劇場鑑賞＞

　大好きな「fast&furious」シリーズもいよいよ9！噂では「11」で完結するとか。本当は永遠にでも見たいけど、そうはいきません。完結した暁には、シリーズのコンプリート・Blu-rayのセットを（お安くなってから）買おうと思っています。

　さて、本作です。なかなかの見応えだったと思いますが、これだけのバックグラウンド、最初からあった設定なのでしょうか。当たったから後から考えたものなのでしょうか。もし後者なら、考えた人は天才か余程のプロか、ですね。今までのシリーズのどの作品とも整合性を保って、なおかつ主人公の生い立ちを矛盾なく描くなんてすごすぎます。個人的には、ある程度は設定されていたのだろうと思っています。

　今回はヴィン・ディーゼルの若い頃、レーサーだった父親と、自分と同じようにメカニックだった弟との家庭が描かれます。お母さんは出てきません。それぞれが有能で、名の通ったチームを結成していた男たち。でもある時、父親の車が事故を起こし、炎上の果てにお父さんは亡くなってしまいます。悪役ドライバーがいたり、チームはお金がなくて苦労していたり、男の子たちは血気盛んだったりと、まぁよくある感じで話は進むのですが、それでも、大人になった今だからこそ、理解できる話もあるわけです。それぞれが正義なのですから。

　そんな個人的な話と並行して、いつものファミリーの活躍が描かれます。お金に糸目をつけない男（たち）が、あるものを独占して世界制覇を成し遂げようと企んでいるからです。ザ・ロックとジェイソンこそ出てないけれど、ファミリー総出です。”カゴの中の鳳凰・シャーリーズ・セロン”や年輩でも美しいヘレン・ミレン、パソコン画像の中だけだけれどカート・ラッセルまで。そして、これはポスターやいろんなもので明らかになっているから書いちゃうけれど、かのアジア人ファミリー・ハンも登場します。長く出て来なかったので、彼は本当に亡くなったのかと思っていました。このシリーズは、ちと人が生き返りすぎかも（笑）。

　今回はおしゃべりでビビリな黒人さんとその相棒が宇宙まで飛んだりするから「それはないわ」と思ったりもするし、ご都合主義な展開もなきにしもあらずなんだけれど、でも、やっぱり好きです。すべてがこのシリーズらしさと思えて、2時間半くらいの長さもなんのそのでした。ヴィンの息子も少し大きくなっててかわいかった。ついお母さんの元FBIの女性を思い出しますよね。ハンも家族同然の女の子を連れてて、やっぱり人って、守るものを持ったら強くなるんだなぁ、と実感しました。人間って、最終そこかな、みたいな。

　あと2作、楽しみです。