田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

レジェンド 狂気の美学(Legend)

2016年07月29日 07時44分14秒 | 日記

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 「マッドマックス 怒りのデス・ロード」のトム・ハーディが1人2役で双子のギャングを演じたクライムサスペンス。「ザ・クレイズ 冷血の絆」(1991)などでもその人生が映画化されてきた、実在の双子のギャング、クレイ兄弟の栄光と破滅を描いた。1960年代初頭のロンドン。貧しい家庭で生まれ育ったレジーとロニーのクレイ兄弟は、手段を選ばないやり方で裏社会をのしあがり、アメリカのマフィアとの結託や有力者たちとの交流を深めることでイギリス社会に絶大な影響力を及ぼしていく。そんな中、部下の妹フランシスと結婚したレジーは彼女のために足を洗うことを決意し、ナイトクラブの経営に力を注ぐようになるが……。レジーの妻フランシス役を「ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール」のエミリー・ブラウニング、ゲイであるロニーの恋人役を「キングスマン」のタロン・エガートンがそれぞれ演じた。「L.A.コンフィデンシャル」「ミスティック・リバー」などの名脚本家ブライアン・ヘルゲランドが監督・脚本を手がけた。(映画.comより)

 

 

 

 「双子ネタ」も結構あるようには思うのですが、まぁトム・ハーディだし、エミリー・ブラウニングは好きだし・・・みたいな感じで行って来ました。映画の雰囲気は「ものすごく英国」でした(笑)。物語的には、少し古いけれど「ギャングスターNo.1」みたいな。

ギャングの世界は難しい。平凡な男は成功しないだろうけれど、過激すぎてもいけない。頭でっかちすぎても難しいだろうし、地域の人々に対する温情あるいは彼らからの信頼がなくては存続できない。まぁどんな仕事でもそうなんでしょうけど。

で、マフィアって、やっぱりどうにもならない親族ってのが少なからず居て、でも血が繋がっている以上邪険にはできない。これは、多くの場合「アホ息子」だったりするのですが、今回は「双子の弟」。私、双子の経験はないので間違っているかもしれないのですが、双子って、やっぱり繋がりが特別だと思うのです。お互いがなくてはならない存在というか。ましてや、今回の場合は「アホ息子」ではありません。彼は少し情動が不安定で、考え方が少し過激だっただけで、根は賢いのです。また、万事うまくやる兄さんですが、この弟がいなくなると、今までのように「大人なやり手」ではなくなるのです、多分。

そんなこんなで、しのぎを削るマフィアの世界での栄枯盛衰が描かれます。ちょっと「ゴットファーザー」のような。兄さんが惚れる美女役にエミリー・ブラウニング。相変わらずかわいい。あのかわいさは天然ですね。なんか、特殊。だからでしょうか、わりとエキセントリックな映画が多いような気もします。「エンジェルウォーズ」なんか、好きでしたね~。もちろん「ゴット・ヘルプ・ザ・ガール」の軽快に踊る彼女もたまらないほどかわいかったですけど。

ということで、物語的には目新しいモノではありません。ただ、実話だというのと、トム・ハーディの演技が素晴らしいということです。

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さざなみ(45 Years)

2016年07月24日 08時27分13秒 | 日記

 

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 長年連れ添った夫婦の関係が1通の手紙によって揺らいでいく様子を通し、男女の結婚観や恋愛観の決定的な違いを浮かび上がらせていく人間ドラマ。結婚45周年を祝うパーティを土曜日に控え、準備に追われていた熟年夫婦ジェフとケイト。ところがその週の月曜日、彼らのもとに1通の手紙が届く。それは、50年前に氷山で行方不明になったジェフの元恋人の遺体が発見されたというものだった。その時からジェフは過去の恋愛の記憶を反芻するようになり、妻は存在しない女への嫉妬心や夫への不信感を募らせていく。「スイミング・プール」のシャーロット・ランプリングと「カルテット!人生のオペラハウス」のトム・コートネイが夫婦の心の機微を繊細に演じ、第65回ベルリン国際映画祭で主演男優賞と主演女優賞をそろって受賞した。(映画.comより)

 

 

 厳しいですね~、この展開。現実的にはこんな物語、ほとんどあり得ないと思うのですが、それでも起きるときは起きてしまうのでしょうね。

この二人はインテリ夫婦です。そして今週末に結婚45周年記念パーティを控え、いろいろと準備にも忙しいところ。品行方正だったと思われる(多分)教職夫婦は、若い人たちにも慕われており、結構な規模のパーティになる模様。そんなところへ、夫への一通の手紙。彼は若い頃、当時結婚まで考えていた彼女をある事故で失っていました。それは、趣味の登山を一緒にしていて、彼女だけ滑落してしまい、そのまま行方不明になってしまったというもの。その彼女が、当時の美しいままの姿で冷凍保存された状態で見つかった、と言うのです。当時の記録帳に、一緒に登録してあったがために連絡があったとのこと。

残酷ですね。だって、彼女は若い姿のままだもの。動揺する夫に妻は「結婚するつもりだったの?」と尋ねます。「そのつもりだった」と答える夫。誰の責任でもないとわかっていても、平穏ではいられませんよね。ましてや、夫は夜な夜な妻が寝た後に屋根裏部屋にこもり、昔の写真や想い出の品を見るようになるのです。

もし自分が夫の立場なら、やっぱり昔の写真くらいは見返すでしょう。動揺もすると思います。しかし妻は、屋根裏で夫のいない時間に、ある写真を発見してしまうのです。これはきつい。

平静を装い、ますます妻に対して優しくなろうとする夫。個人的な意見ですが、こうなると悪循環のような気がしますね。誰に悪気もないところがつらいのですが。

難しいですね、本当に。でも、見ながら「私は、ダメかな」と思いました。人それぞれでしょうけれど、やはりその写真に起因するのですが、男と女は違うのです。

私は彼らのまだ半分くらいしか夫婦をやってませんが、深く考えさせられる映画でした。しかし、シャーロット・ランプリングの美しいこと!歳相応で、決して締まっているわけでは肢体が、なぜにあれほどカッコいいのか。やっぱ好きですねぇ、シャーロット姐さん。

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アリス・イン・ワンダーランド 時間の旅(Alice Through the Looking Glass)

2016年07月19日 07時14分12秒 | 日記

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 ティム・バートン監督が「不思議の国のアリス」をもとに描いた大ヒットファンタジー「アリス・イン・ワンダーランド」の続編。悲しい過去にとらわれたマッドハッターを救うため、時間をさかのぼる旅に出るアリスの姿を描く物語で、バートンはプロデューサーとして参加。「ザ・マペッツ」のジェームズ・ボビンが新たに監督を務めた。ミア・ワシコウスカ、ジョニー・デップ、アン・ハサウェイ、ヘレナ・ボナム・カーターら前作の豪華キャストが続投。2016年1月に他界した名優アラン・リックマンも前作から引き続き声の出演を果たしており、本作が遺作となった。(映画.comより)

 

 

 

 これがアラン・リックマンの遺作かと思えば、冒頭からのナレーションも感慨深いです。本当に「いい声」でした。

さて、前作も鑑賞したものの、ストーリーをあんまり覚えてなくて(コラッ!)主演がミア・ワシコウスカだったなぁ、とか、旧シリーズ「バットマン」のアルフレッドが当時「蝶」の声をやってたなぁ、とか、枝葉なことばかり覚えていて、肝心のストーリーを思い出せないでいました。

お話は当然前作からつながっています。前作のラストでは、結婚話を完全に蹴ったアリスが、なんらかの事業を継いで、当時珍しかった「女社長」としてやっていくぞ、そんな感じで終わっていました。(友人に聞いておいた・笑)

冒頭は彼女が「船長」を務める船が、パイレーツに追われた上に大波と浅瀬にぶちあたるという絶体絶命の場面。しかし果敢な彼女はその危機を機転でしのぎ、無事にロンドンに戻ります。しかし、3年もの航海を成し遂げている間に状況は変わったのです。母と共に暮らすためには、住宅と引き替えに船を手放し、女性らしく事務職に就く、という条件。ここで船を手放さなかったら住みかも失います。どうする、アリス?

というところで、例のワンダーランドへトリップ。ファンタジーの世界が幕を開けます。今回のお題は「時間の旅」。かわいそうなマッドハッターのために、過去を書きかえることはできるのか?という古典的な問いかけです。我々、ちょっとした映画ファンなら、それは無理なことはわかってますねぇ。過去に散々問いかけられて来た「過去は書き換えられないんだよ」と言う結果をまたもや見せつけられることになります。ただ、その過程を目にも鮮やかな世界が彩っている・・・そんな感じです。

ただ、自分の過去を自分が見ると・・・という描写、そのへんは驚きでした。そうなんだ~って。

個人的には、「エンジェルウォーズ」ばりに、困った時にトリップできて自分の世界にこもれる人って、幸せだなぁと思いました。立ち直れるし(笑)。その才能が欲しかったな。

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10 クローバーフィールド・レーン(10 Cloverfield Lane)

2016年07月18日 10時24分13秒 | 日記

 「スター・ウォーズ フォースの覚醒」の監督で、ハリウッドきってのヒットメーカーとして知られるJ・J・エイブラムスがプロデュースした謎のSFサスペンス。恋人と別れた女性ミシェルは車を運転中に事故に遭い、気を失う。気が付くと見知らぬシェルターの中で目を覚まし、そこには「君を救うためにここへ連れてきた」と話す見知らぬ男がおいた。男はシェルターの外の世界はすでに滅びたと主張し、ミシェルと男の奇妙な共同生活が始まるのだが……。ミシェル役は「ダイ・ハード」シリーズでジョン・マクレーンの娘ルーシー役を演じたメアリー・エリザベス・ウィンステッド。監督はこれが初長編作となるダン・トラクテンバーグ。脚本に「セッション」のデイミアン・チャゼル、製作総指揮に「クローバーフィールド HAKAISHA」のマット・リーブスが参加。(映画.comより)

 

 

 

 何年か前に「クローバーフィールド HAKAISHA」という映画を見てムッとしたクチです。それは意図してでしょうけど、かなりB級っぽい作りで、しかも結局なんだったのか全然わからなかった。人々が必死に逃げ惑う(それはそれで必死さはよく表現されていたけれど)姿が描写されるだけで、とても救いのない映画だったと思います。いや、現実の世の中に救いがないのはよくわかっています。実際に宇宙から侵略者があったとしても、またとてつもない疫病が蔓延したとしても、必ず救いがわき出るわけではないでしょうし、「何言ってるんだ。そんなわかりきった映画が見たいのか」と言われればそれまでですが、「なに?」と当時思ったのを覚えています。なので、実際、続編のようなタイトルがついたこの映画を最初は避けていたのですが、名優ジョン・グッドマンが出ていたのと、ウェブでの評判がなかなかよかったこと、最終的には他の映画とハシゴするのにピッタリのタイミングで上映されていたという「縁」で鑑賞したのでした。

さて、ガタガタ言ってないで感想を書くとします(すみません)。

結論から言うと、「クローバーフィールド HAKAISHA」よりは見やすかったです。人々はただ逃げ惑うだけではなく、例えばジョン・グッドマンなんかは先手を万全に打ってあったわけです。で、「監禁された」と被害者意識バリバリだったメアリー・エリザベス・ウィンステッド(彼女って、「ダイハード」でブルース・ウィリスの娘をやってた子なのね。ということは、「グラインドハウス」で、屈強で野卑な男の元に置き去りにされちゃってたあの子ね・笑。全然わからなかったけれど)も、だんだん状況を把握するにつれ、彼に逆らわなくなるんだけれど、でもやっぱり行動が怪しい。誰をどこまで信じていいのか(と言ってもジョンともう一人の青年しかいないけど)混乱した彼女はやっぱり逃げ出すしかない。

でも実際逃げ出してみると・・・。

という「第9地区」か「28日後」かと思うような構成です。いや「アイ・アム・レジェンド」かも。

ともかく、こういう映画が好きな人はたまらんだろうと思います。単に好みの問題でしょう。でも、現実だったら怖いなぁ・・・。私は、ぼやっとしている間にさっさと駆られるタイプ。行動するより先に考えてしまうタイプなのがいけません(笑)。でも、俳優さんたちはみなよかったです。この映画にB級臭が漂わないのは、ジョン・グッドマンのおかげでしょうね。ちなみに冒頭でメアリーが別れを電話で切り出しているシーン。声だけの出演となっているこの彼氏、ブラッドリー・クーパーらしいです。えぇっ!

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エクス・マキナ(Ex Machina)

2016年07月14日 13時19分41秒 | 日記

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 「28日後...」「わたしを離さないで」の脚本家として知られるアレックス・ガーランドが映画初監督を務め、美しい女性の姿をもった人工知能とプログラマーの心理戦を描いたSFスリラー。第88回アカデミー賞で脚本賞と視覚効果賞にノミネートされ、視覚効果賞を受賞した。世界最大手の検索エンジンで知られるブルーブック社でプログラマーとして働くケイレブは、滅多に人前に姿を現さない社長のネイサンが所有する山間の別荘に滞在するチャンスを得る。しかし、人里離れた別荘を訪ねてみると、そこで待っていたのは女性型ロボットのエヴァだった。ケイレブはそこで、エヴァに搭載されるという人工知能の不可思議な実験に協力することになるが……。「スター・ウォーズ フォースの覚醒」「レヴェナント 蘇えりし者」のドーナル・グリーソンが主人公ケイレブを演じ、「リリーのすべて」のアリシア・ビカンダーが美しい女性型ロボットのエヴァに扮した。グリーソンと同じく「スター・ウォーズ フォースの覚醒」に出演したオスカー・アイザックがネイサン役を務めている。(映画.comより)

 

 

 

 

 う…ん、何とも言えない映画でした。人工知能(ai)が人より勝っている、とか、最後はaiが暴走する、とか、時はすでにそういう話ではなくて、筋としては「ai長者のネイサンが、ある若者を選んで”チューリングテスト”を命じる」というもの。よくできた人工知能は美しい女性の形をしていて、半分スケルトン状態とはいえ、美しくてけなげな彼女(エヴァ)に、テストを施す彼(ドナルド・グリーソン)は徐々に惹かれていってしまう・・・そんなお話です。でも、話は二転三転し、誰がどこまで手綱を握っているのか、本当にわからなくなります。

けなげに見えるエヴァが実はどこまで実力を持っているのか。すべてをコントロールされているはずの施設で時々起きる停電はなんなのか。選ばれた「彼」もプログラマーですから、主君を裏切りパソコンをリ・プログラムすることだってできるのです。果たして停電している間もネイサンによる監視は続いているのか。ネイサンがはべらせている「英語を理解しない使用人・キョウコ」は、本当になにも理解していないのか。話は単純ではありません。

ここで、ある資料から「ブルーブック」(舞台となる企業の名)とは、20世紀を代表する哲学者であるルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインの本のタイトルから拝借されていることを知りました(劇中でも触れられていたらしいのですが記憶にありません)。ウィトゲンシュタインは、「語ることのできない事柄については、沈黙しなければならない」つまり「哲学の混乱の最大の理由とは、言葉があればそれに対応する何かを無理にでも探そうとする考え」と指摘、つまり哲学が手助けできる対象とは人々が確実に経験でき、手で触れ、目で見、耳に聞こえる自然科学にのみ限定されると考えたのだそうです。

それがどう「エクスマキナ」に絡むかと言うと、”我々は誰かに話しかける時、その言葉を共通理解可能なものとして使用しているのだが、それは本当だろうか。本当のその言葉は意図した通りの結果をもたらすのだろうか。相手にちゃんと伝わって、理解されているのだろうか。それを立証できるのだろうか”ということなのだそうです。つまるところ言語による意思疎通とは、共通のルールのなかでお互いが言葉による理解を求め、そして認めることで成立する。そしてお互いが理解を演じる上で必要とされるルールこそが、共同体であり、それがウィトゲンシュタインの言語ゲームの概念であって、言語におけるコミュニケーションとはサッカーなどのスポーツ同様に、共通のルールや規則を共有した中で行われるゲームであるというのだ。

そう、互いに惹かれあったように見えるプログラマーの彼とaiのエヴァは、互いの意思を理解したと演じる言語ゲームの存在に自覚的であるか否かという点が決定的に違い、戦慄の結末へと向かってしまうのです。

なぜなら、aiはヒトよりずっとすごい効率で、こちらの考えや嗜好データを集積し、人間の欲望や無意識の行動を事前に予測し、対応することができるからです。いうなれば行動を管理し、仕向けることができるからなのです。極論を述べると、パソコンやスマートフォンの画面を通して、人工知能は自らの手を汚すまでもなく、人間が互いを殺しあうように仕向けることもできるかもしれない。しかし人間はそれが人工知能の仕業とは考え至らない。洗脳されていることに気づかずに行動してしまうだろうから。

長くなりました。とにかく、ラストは戦慄です。ヒトはどうなっちゃうのでしょうか。関係ないけど、昨今のテロ事件を見るにつけ、やっぱり人類は一度滅びるのかもしれないな、なんて思う今日この頃です。

 

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