ホワイトハウス陥落の悪夢から2年。アメリカ大統領ベンジャミン・アッシャー(アーロン・エッカート)のもとに一本の電話が入る。それはイギリスの首相が不可解な死を遂げたという報せだった。各国首脳はロンドンで行われる葬儀のため集結。街は史上最高度の警護態勢が敷かれるが、突如首脳たちを狙った同時多発テロが勃発する。数々の歴史的建造物が崩壊し、犠牲者が増え続ける中、ベンジャミン・アッシャーとシークレットサービスのマイク・バニング(ジェラルド・バトラー)は、命からがら逃げ出すことに成功。この世界的危機を回避すべくテロリストに立ち向かっていく……。(movie walkerより)
これね~、前作見てなかったんです。もうひとつの、ジェイミー・フォックスが大統領をやった映画、あちらを見たのは鮮明に覚えているんですけどね。それでかなり迷ったのですが、娘が「どうしても見たい」と言い張るものですから。なんか、いい評判を聞いたようで。
さて、映画は登場人物が前作とかなり共通している模様。冒頭のシーンも、なんか物語がつながっている感じ。やっぱり前作を見ておくんだった。軽く後悔。しかし、そんなことをつらつらと考えている暇もなく話は急展開。イギリスの首相が急死したとの速報が入り(そんなバカな!)急遽大統領はロンドンで行われる葬儀に参加することに。
シークレットサービスを辞することを考えていたジェラルド・バトラーも、そんなこと言い出すチャンスもないまま同行することに。ちなみに妻のマリア・ベロは妊娠中。えぇっ!二人とも、いくつで結婚したんでしょうねぇ。
ともかく、あんまり計画する暇もなくロンドンへ行くことになった二人。現地では当然世界中から各国の首相が集まっています。と、そのとき勃発する大規模テロ。もう、おかしいほどめちゃくちゃです。ロンドン中が燃える、ビッグベンは崩れ落ちる、橋は落ちる・・・。なんなんですか。いくら映画とはいえ、よくここまで描いたと思います。イギリスもよう文句言わんかったんやなぁ。イタリアの首相は若い愛人とデートしているところで建物ごし死ぬし、日本の首相は「渋滞してるねぇ。間に合うのかな」などとタクシードライバーと話している間に「あ~~ぁ」と橋ごと落ちてゆくし、そのくせアメリカ大統領だけ助かるし、もうコメディ映画かと思いました。
しかしその後の展開もなかなかにすごい。次から次へと行動を起こすテロリスト集団。緻密な計画に基づき、あらかじめあちこちに同胞を仕込んであります。彼らにだって、テロを起こす大義名分はあるのです。アメリカは無人機で殺戮を繰り返しているんですから。それは冒頭で描かれます。
ここで、助かったはずのアメリカ大統領もウソのような追撃を受けます。「主人公は助かるんだよな」と安易に構えていた私は椅子から落ちそうになりました。もう、ジェラルド・バトラーも怒り炸裂。味方とはっきり認識できる人以外は、誰かれ構わず撃ちまくります。さすがの大統領も「今の・・・殺す必要が?」と質問するほどです。まぁどちらの気持ちもわからんではないです。
切羽詰まると「マイク」「ベン」と呼び合う二人。もはや見ている方は「???」と疑うほど親密な二人は、手に手を取り合って(?)助け合います。しかし、いくら親しくても、大統領を「ベン」と呼んでいいのか?よくわかりませんが。日本でも親しいSPには「シンゾウ」なんて呼ばれたりしてるのかしら(笑)。
アメリカ現地から対策の指揮を執るのは副大統領のモーガン・フリーマン。彼の方が大統領に見えちゃったりしますよねぇ。なかなかに手に汗握る展開の後、そもそもの陰謀も暴かれます。こちらの理由がつまらなかったりするのですが。
設定すべてを「映画だから」と笑い飛ばせることができるなら、これほど痛快な映画はありません。しかし、まさか第3弾を作るってこと、ないよなぁ。