田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

人生、ここにあり!

2011年08月28日 16時00分51秒 | 日記
イタリアでは「バザリア法」というのがあって、精神病の患者さんたちを外に出して、一般社会で暮らせるよう地域づくりに挑戦しているのですね。

といっても、施行は1983年。随分前です。今の日本では考えられないですね。もちろん、日本でもそれなりに環境は変わって来てはいますけれど。

それで、お話は、主人公でもある熱血型破り男が、労働組合を追い出され、行きついた先が、精神病院の閉鎖によって社会に出ることになった元患者たちの協同組合だった、というものです。

素材としてはわりとあるものだと思います。社会的弱者を主人公にすると、感動作を作りやすいですし、賞も取りやすい(笑)。(もちろん、そんなものを狙ったわけではないでしょうが)

で、お話は111分の映画でもありますし、最初はトントン拍子に進みます。
視点は完全に主人公の側に立ち、「精神病がどうした。そんなの薬をたくさん飲ませて個性を潰しているだけだ」と言わんばかりです。

このへんは非常にあぶなっかしい。今に何かが起きるのではないかと、見ている方はヒヤヒヤします。

そして・・・そうはうまくいかないから「病気」なのですね。やがて主人公は大きく頭を打つことになります。

「俺はバカだった。精神病のことなどなんにも知らないのに、治せる気でいた。」と自分の人生も見失ってしまいます。何につけても直情型なのですね。

しかし、そこは映画。実話に基づいている、という触れ込みではありますが、人々に希望を与える話に収束してゆきます。

その後、イタリアではどんなふうな展開を見せているのでしょうか、この「バザリア法」は。

もちろん、この話のようにうまくいく場合もあるでしょうが、そうではなかったときにどうしているのでしょうか。

なんだか、今のイタリアの現状に興味を持ってしまいました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

木洩れ日の家で

2011年08月27日 23時36分18秒 | 日記
ちらしには「ワルシャワの森 古い木の屋敷 愛犬フィラ そして私、91歳」と書いてあるので、もっとほのぼのした映画かと思ってました。

しかし、案外現実的な映画で、最後はホッとする終わり方をするものの、年輩になって一人で住む現実や、あんなにかわいかった息子との思うようにいかない関係、そしてかわいくない孫など、ドキッとする場面が結構ありました。

昔は立派だった家も今ではすっかり古くなり、年輩の女性一人で住んでることもあり、事あるごとに「あばらや」と言われるのです。

「早く壊した方がいい」と言われたり、お隣には「売ってくれないか」と持ちかけられたり、なんだか「立ち退き」を強要されているようなのに、息子に「引っ越してもいいのよ」と話すと「いやいや、それは無理なんだ」とか「きっとうまくいかない」とか「来るな」と言わんばかり。

あげくにこの息子、秘密裏に「自分に譲渡してくれるだろう」と見込んで、さっさと売買契約を結んでしまうのです。

太っちょの孫(女の子)は食べてばかりで下品だし、そのくせ、子供なのに「その指輪が欲しいわ」などとのたまうし。

この映画は誰の立場に肩入れして見るかで、随分印象が違うと思うのです。

息子に共感して見れば「この母親はうるさかっただろうな」とか思えるところもあるし、母親に共感して見れば「つらいだろうなぁ」と思うこともあるし。

それでも、ある一定以上の年齢の人ならば(年齢を気にせず「自分は違う、若い」と思っている人は除く)、たとえば真夜中にヒューズが飛んで、それを直そうとしてもうまくいかず、「まったくいまいましい」とつぶやく彼女の気持ちは理解できると思います。

「あるよなぁ、こんなこと」って思ってしまいました(笑)。

しかし、あまりに現実的なので、「おばあちゃんが木洩れ日の射す庭で座っているようなほのぼの系だと思っていたのに・・・」って戸惑いました。

でも、確かにこのおばあちゃん、チャーミングです。若い頃はさぞかし美人だったのでしょうね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カーズ2 2D

2011年08月21日 15時59分42秒 | 日記
行って来ました!3Dメガネをかけれない3歳の息子のために、隣の府まで2D・吹き替え版を見に。

おもしろかったですねぇ~。レースシーンは2Dでもかなりの迫力で。

メーターのおとぼけぶりはちょい過剰かとも思いましたが、でもさすがに牽引車。部品やエンジンの知識は素人じゃありません。007ばりのスパイもさすがにそこだけはメーターの知識に感心するしかないのです。

しっかし、このベテランスパイ、すんごい車でしたね。次から次へと出てくる仕掛け。アニメじゃないと表現できないだろうけれど、あれだけの備えがあると、ナイトライダーも真っ青ですね!

字幕版の声優がなにげに豪華だったようで、残念な気もするんだけれど、まぁその分画面を楽しめたと思っておくことにします。


しかし、主題が今っぽかったですね。代替エネルギーなんて、ホントに切羽詰まった課題だし、こんな弱点があったら困るけど、でも安全でクリーンな代替エネルギーはみんなの希望だもんね。

「絵」もきれいでしたね~~。日本はなんだか「?」な感じだったけれど、イギリスとかイタリアとか、ほんとによく特徴をとらえていてきれいに描けてましたね。さすがです。

今回はメーターとマックィーン、その仲間たちの友情がテーマだと思うんだけど、レース中にメーターについて行っちゃあかんでしょ、とも思いました。まったく、破天荒なお話です(笑)。


続編を思わせない終わり方もgoodでした。(え?そんなことない?)


あと、最初に付いてた「トイストーリー」の短編もよかったです。今回はケンとバービーのペアが主役。かわいらしいお話でした。

(関係ないですが、息子が「けん」という名前なので、映画の中で「ケン」と呼ばれるたび、ピクピク反応していたのが笑えました。)


またまた関係ないですが、映画のあとに寄ったオムライス屋さんで、出てきた子供用の食器が「トイストーリー」だった!!

なんだか、ディズニー・ピクサー一色の一日となったのでした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ツリー・オブ・ライフ

2011年08月20日 23時08分53秒 | 日記

す、すごすぎる。

寡作の監督、テレンス・マリック。それゆえに少々過大評価されてる気がしないでもない、この監督のすごすぎる独自の世界。

ここまで自分の世界を追求するなんて、ある意味マネのできない生き方だと思う。

もちろん、生活のために撮らなくてもいい、とか、ある程度自由の効く人でないとこんな生き方はできないと思うけれど、表現や美に対するこだわりと商業ベースの排除・・・その上で、これだけの俳優が慕ってくれるというのは、監督としては理想でしょうね。

私は凡人なので、延々幻想的な「絵」を見せられても「きれいだな」くらいにしか思えないし、そこに突然恐竜まがいなものが出て来ても「?」と思うばかりで理解はできなかったけれど、これでパルムドールを取ってしまうんだもの。やっぱりすごいこと。

で、監督独自の世界は理解できなかったけれど、ブラピ演じる「貧乏をしてるわけじゃないけれど、ちょい負け組。それゆえ子供には厳しく、筋の通らない暴力や理論を押し付ける。もちろん、妻に対しても」という父親像は、いかにもいそうで(いや、きっといるだろう)、胸が痛くなりました。ちょっと「17歳の肖像」のお父さんを想起させるような。もっと乱暴だけれど。

長男である息子がついおぼえてしまう「殺意」も理解できる。

みんな精いっぱい生きているんだけれど、折り合わない息子と父親、あるいは娘と母親、もちろん父親と娘でも、それはいつの時代も、どこの国でも同じなんだと痛感させられる。

こんな生々しい話とあの幻想的な(「ラブリーボーン」のような)「絵」と宗教的な「絵とセリフ」を融合させてしまうなんて・・・やっぱりすごい。


それでも、難解なことに変わりはなく、映画の途中で数人の観客が出て行ってしまいました。もともと少なかったのに・・・(笑)。

完全に明るくなるまでいたのは、私ともう一人、計2人でした。

まぁ、映画自体も長かったですものね。

ともかく、万人にお勧めはできませんが、「自己完結しているものが好き」とか「空調が効いたところでゆっくり眠りたい」とかいう人にはお勧めだと思います。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トランスフォーマー ダークサイドムーン

2011年08月18日 15時14分43秒 | 日記
ぐふふ、行ってきました、IMAXで!
よかったですねぇ~、かなりの迫力。結構人も入ってました。やはり、少し割高でもあの画像は見る価値ありと、多くの人が判断してるのねっ!

物語の荒唐無稽さは、もうここまでいくと尊敬。よくまぁ、アポロ11号にこれだけの話をくっつけたものだわ。って、案外本当だったりして(笑)。

まぁ、それは考えづらいとしても、目のつけどころがすごい。

今回、パトリック・デンプシーが出てることは知らなかったので、「おぉ!」と思ってしまいました。いろんな役をするんですねぇ。

ロージーちゃん、かわいい!まぁこれだけかわいいと、何をしても許されるわなぁ。しかし、今回は他に大物が出てたからか、よりロボットたちの活躍がクローズアップされてたからか、シャイア・ラブーフの存在感が薄いように思いました。もっと言うと、いなくても話は進んだような・・・。

まだロージーちゃんのほうが、その存在が必須だったんじゃないだろうか。

ともかく、ここで「もう出ない」と言ったシャイアは賢い。

大物俳優、ジョン・マルコビッチ。彼も本気でふざけてますね。私、彼のことだから「実はロボットだった!」とか言って後半にバーン!と再び登場するのかと勘繰っていました。普通のおじさんで残念。



しかしなぁ・・・あれだけの技術を持ちながら、結局は権力争いに帰結しているロボットたちが悲しかった。まぁ、みんながそうってわけじゃなく、自分たちの星のため、と思っていたロボットもいたわけだけれど、それでも、争いが古典的ですよね、中世の話でも違和感ないかも。

そんなところにうっすら郷愁を感じながらも、この大ぶりな娯楽大作に「夏休みはこうでなくっちゃ!」とも思う自分もいるわけで。

あ、そうそう。ロボットにも年齢を感じさせる顔があるのね、って今回気がつきました。同じように歳を取るのでしょうか。顔つきもそれに合わせて変わる??是非彼らに質問したいところです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする