田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

おおかみこどもの雨と雪

2012年07月29日 22時25分16秒 | 日記

 
 19歳の大学生花は、あるときおおかみおとこと運命的な恋に落ち、やがて雪と雨という姉弟が誕生する。彼らは、人間とおおかみの両方の血を引くおおかみこどもとしてこの世に生まれたのだが、そのことは誰にも知られてはならなかった。人目を忍びながらも家族四人で仲良く都会の一角で暮らしていたが、ある日、一家を不幸が襲い……。(シネマトゥディより)



 お話としては、あり得ないことのように見えるのですが、ほんわかしたアニメで純粋な女子大生と優しいおおかみ男の恋を描かれると、なんだか本当にあることのように思えてきます。

年子で授かったおおかみ子供たち。元気な雪とおとなしい雨。お父さんも精一杯やってくれていたのですが、雨が生まれて間もない頃、亡くなってしまいます。おおかみの姿のまま・・・。

小さな小さな子供たちを抱えて、花の奮闘が始まります。でもいかんせん、おおかみこども。夜泣きがすごかったり、夜に遠吠えをしたりして、そのうち都会の片隅では住んでいられなくなります。

一大決心をした花は、子供たちを連れて人里離れた村に引っ越します。花には慣れない田舎暮らしですが、子供たちがのびのび走り回ることができ、周りも畑や森ばかりです。

そこでやっと、ゆっくり暮らせる・・・しかし、子供たちは大きくなります。やがて学校へ上がる年齢にも、友達が出来る年齢にもなります。

子供なりにいろんな経験をして、やがて自分の道をみつけて生きてゆかねばなりません。親も、いつまでも子供のそばにいることはできません。
おおかみとして生きる・・・あるいは、人間として生きる・・・。そのどちらにも寄り添うことはできないのです。

その、子供たちが巣立っていくまでのお話です。

花はとてもがんばりやで、子供たちのお父さんのことも忘れずにいるし、子供たちのことも精一杯愛していて、彼らのために奔走するその姿は涙を誘うほどです。

とっても心温まるお話なんですが、ただひとつ、生活臭がまったくないのが不思議でした。

花は夫が死んでから、大学を休学して子育てするのですが、それからいろいろあって子供たちと田舎に移り、そこでの生活に慣れてから簡単な仕事をみつけるまで、ずっと夫の残してくれた貯金を取り崩して生活してる、って前提なんですね。

何年もまったく働かずに、それでいてさほど苦しい様子もなく、田舎で見つけた仕事も、「高校生のバイトのほうがマシ」と言われるほどの、お金にならない仕事。

田舎に移ってすぐに野菜なんかをせっせと植えているのを見て、「こんな苗も結構するんだろうな」なんて考えてしまった私。

不純な私は、「ここのお父さん、いったいどれくらいの貯金を残してあったのだろう」と考えてしまいました。ひょっとしたら、おおかみ男だから長~~く生きて来たのかもしれませんね。

ともかく、若いお母さん(人間)と子供たち(おおかみこども)の成長に的を絞ったお話です。つまらない勘繰りを入れてはいけません(笑)。

でも、こんなこと、本当にあるのかな・・・。愛した人はおおかみ男だった・・・。でも、どこか、ロマンチックな感じもしますね。私でも、やっぱり受け入れるかな。
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ミッドナイト・イン・パリ(midnight in paris)

2012年07月24日 23時00分21秒 | 日記

 

 ウディ・アレン監督が、パリを舞台に撮りあげた幻想的なラブコメディー。1920年代のパリを敬愛する主人公がタイムスリップし、自分が心酔してやまないアーティストたちと巡りあう奇跡の日々をつづる。脚本家として成功しているけれど、実は小説家になりたい主人公にオーウェン・ウィルソン。彼の現実主義の婚約者にレイチェル・マクアダムス。


 なんとも幸せな物語!少しくらいのイヤなことなら、忘れてしまえそうな楽しいお話です。

主人公のオーウェンは、小説を書くことに憧れている、夢見がちなロマンチスト。1920年代の黄金期のパリに憧れ、かの時代に生まれたかったと、今をちょっぴり儚んでいる乙女ちゃんのような男子。

一方のレイチェルは、裕福なおうちに生まれ育ったけれど、現実的な女性。

最初から価値観の違いが次々描かれていて、この二人がどういう経緯で恋に落ちて婚約したのか、少し不思議。

レイチェルの憧れの男性(学生時代の教授。確かに上品な知識人だが、あまりにその知識をひけらかすので、興ざめする。演ずるはマイケル・シーン。彼も多才ですね!)まで現れて、余計ややこしい展開になります。

そして、パリ観光を楽しむ彼らに、いろいろアドヴァイスというか、解説してくれるガイドの女性にカーラ・ブルーニ!今となっては、前大統領夫人ですね。やっぱりきれいでした。

リッチなディナーなんかを楽しむ彼女と離れて、1人夜のパリをさまようオーウェンに、どこからともなく迎えの車が。誘われるままに乗りこむと、着いたところは、なんと憧れの1920年代の華やかなるパリだった!!

不思議なことに、朝になったらいつものホテルに戻ってるのに、また夜になったら行けるのです。何度でも行けるものだから、彼は自分の小説を有名小説家に校正してもらうこともできちゃいます。もちろん、彼女や彼女の両親からは夜な夜な出掛けることを疑われるわけですが。

そして、そこでピカソの愛人(マリオン・コティヤール)に惚れちゃうオーウェン。彼女もまんざらでもなさそう。でも、彼女は「こんな時代はつまらない。ベル・エポックの時代が一番よ!私はそこへ行きたいわ」などと言う。

そこで、オーウェンは彼女を連れて同じようにタイムスリップすることに成功!キャ~、なんて素敵!そこにはロートレックもいるじゃないですか。

しかししかし、そこで出会った文化人たちが言った言葉は・・・「こんな時代はつまらない。やっぱりルネサンスの時代に生まれたかったよ」

そこで、オーウェンはショックを受けます。「そうか、そういうものなのか」

初めて夢見る夢子ちゃんから目が覚めたオーウェン。現実に戻って生きてゆく決心をします。そして、その道理をマリオンにも説くのですが、彼女には理解できません。「私は、この時代がいいの。ここに残るわ」

そして現実に戻り、婚約者との価値観の違いをお互いに確認し合い、別れを選択します。

ラストは「500日のサマー」みたいです。今度こそ、雨のパリを素敵と感じる、価値観を共有できそうな彼女と仲良くなるのかな・・・と思わせぶりでフェイド・アウトしてゆきます。

でも、なんだか幸せな終わり方で、いいなぁ~って思いました。

私は脚本や小説は書いてないから、自分に置き換えれば、往年の名女優や有名俳優、有名監督に次々会える・・・そんな感じでしょうか。う・・ん、それでオーウェンのように、人生の次のステップに行けることはないだろうけれど、やっぱり幸せな気分になって、「帰りたくない」なんて思うかもしれませんね。

ちょけた感じの印象が強いオーウェンが、意外にハマっていたのが拾い物でした。

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少年は残酷な弓を射る(we need to talk about kevin)

2012年07月22日 17時02分34秒 | 日記
 
 
 自由奔放に生きて来た作家のエヴァ(ティルダ・スウィントン)は、キャリアの途中で子供を授かった。ケヴィンと名付けられたその息子は、なぜか幼い頃から母親であるエヴァにだけ反抗を繰り返し、心を開こうとしない。やがてケヴィンは、美しく賢い、完璧な息子へと成長する。しかしその裏で、母への反抗心は少しも収まることはなかった。そして悪魔のような息子は、遂にエヴァの全てを破壊するような事件を起こすが・・・。



 この作品、いろいろ言われてたので心して見ました。しかし、心構えがすごすぎたのか、ちょっと拍子抜けしてしまいました。

なんか、物足りないんですね・・・。実際、私がよくわかってないだけかもしれないんですけど、母と息子の関係性が飛び飛びな描写で、いまひとつ充分ではないように思いました。

前もって”母を異常なほど憎んでいる息子”という知識を入れていなかったら、あんまり理解できなかったかも。

キャリアを諦めなければならなかった女性、という設定はよくあることですし、多かれ少なかれ女性は、子供を持つことで自分を犠牲にしなければなりません。

それでも、エヴァは一生懸命やってますし、おうち自体も裕福です。やりたいことを諦めたうえに貧乏する、なんて女性も多いことを思えば、充分恵まれていますし、エヴァも精一杯やっていたはずです。

なんでこんな物足りなさを感じるのかな、と思っていたら、どうも話がエヴァの視点でしか描かれていないからのようです。

難しいかもしれないけれど、もっとケヴィンの視点からも描かれていれば、印象は随分変わっていたはず。

つまり、母親に異常なほど反抗すると言っても、それはエヴァの視点でしかない、ということです。そこを観客に考えさせるように作ってあるのかもしれませんが、もっとケヴィンの意見が入れば。

あとからウェブなどで、ケヴィン(年長)役のエズラ・ミラーが、インタビューで「ケヴィンは鋭い洞察力の持ち主で、本心を隠して善き家族を演じようとする母親が我慢ならないんだ」と述べていますが、そこそこの歳ならいざ知らず、赤ん坊の頃からそんなこと、考えるでしょうか。

映画では、赤ん坊の頃からエヴァといるときだけ泣きやまなかったりするのですが、どうなんでしょう。私は物理的に無理があるように思いました。一日のほとんどを母親と過ごす赤ちゃんにとって、それほど泣き続けられるものでしょうか。もう、ダミアンだとしか思えません(笑)。

幼少期も父親にだけいい顔をする怖い子供、妻の言い分を取りあわない夫・・・なんだか既視感。「エスター」?「インシディアス」?

ともかく、妻がいくら訴えても却って妻を病気呼ばわりする夫、という設定もよくありますね。

と、本筋には関係ないところでいろいろ考えながら(笑)、でもこの息子は、意識していたかどうかは別問題にして、結局母が好きだったんじゃないだろうか、というのが私の意見です。





ここからネタバレ



 妹のペットは水道管に詰まらせるし(「危険な情事」を想起)、 あんなにかわいい歳の離れた妹を平気で傷つけるし(失明だなんて!)、最終的には父も妹も殺してしまう。

それなのに、母にはなんら手を下していない。

あれほど恐ろしい殺戮をしても、母は「ポリティカル・コレクト」に従い、きちんと面会に来てくれることを見透かしているだろうし、母は自分を見捨てないだろうと踏んでいるフシがあると思います。

しかし、私一人の個人的な感想を言わせてもらうと、ラストの抱擁・・・あれは、「もう来ない」を意味すると思いますね。最後と思って抱擁したんじゃないでしょうか。多分、母はこのまま街を離れて「子供離れ」をするんじゃないでしょうか。

もちろん、違うかもしれません。私個人の願望が入ってしまっているのかもしれません。

しかし、怖いことは本当に怖いです。だって、いくら母を憎んでいたとしても、こんなことすれば服役しなきゃいけないのは自分だし、そりゃ母も社会的制裁を受けるだろうけれど、一番人生を棒に振るのは自分。だから、なんでそこまでするのかは不可解ですね。

本当に嫌いなら、しゃべりたくもない、顔も見たくないはず。それなのに、いちいち母に反抗してきたケヴィン。それに、母をどん底に落とすことが目的なら、一番効果があるのは、ケヴィン、あなたの自殺ですよ。(ひどいこと言ってごめんなさい)

でも、自分と母だけ残った・・・。やっぱり私は、彼はお母さんが好きだった・・・と思いますね。
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ラムダイアリー(the rum diary)

2012年07月20日 23時42分31秒 | 日記
 
 
 ジョニー・デップが敬愛してやまないジャーナリストの故ハンター・S・トンプソンの原作を自身の製作・主演で完全映画化。ジョニーの本作へかける情熱は絶大なもの。ゆえに「こんな楽しそうなジョニーは見たことない!」というくらい、最高の素顔に出会える作品となっている。


 さて、そうです、本当にその通りなんです。ジョニーは本当に楽しそうに演じていますし、彼らの世界自体がハチャメチャです。でも、それ以上でもそれ以下でもありません。話が終わった後で「で?」と思うくらい、だからってなにもないんです。

ジョニーが前にも出演した「ラスベガスをやっつけろ」とほとんど同じノリです。まぁ、本当にそういう世界だったんでしょうから、他に描きようがないのかもしれませんが、とにかく自堕落なんです。


1960年南米プエルトリコに、地元新聞に記事を書くため、ジャーナリストのジョニーがやって来ます。しかし、新聞社とは名ばかりで、みな朝から浴びるようにラム酒を飲む、飲む。出勤して来ない社員もいます。

いいなぁ~~、こんなことしててお給料もらえるのだったら、私もここで働くなぁ・・・と思ったりしました。

まぁ彼らには彼らの才能があるのでしょう。

ともかく、珍しいアメリカ人のジャーナリストだということで、地元の権力者サンダーソン(アーロン・エッカート)に目をつけられかわいがられるジョニー。しかし、彼は、アーロンの美しいガールフレンド(アンバー・ハード)に横恋慕してしまうのです。彼女の方もまんざらでもなさそう。

そして、島の開発に絡む陰謀に加担させられそうになったジョニーは・・・おや!急に正義の味方か?彼女も慕ってくれている。それ、がんばれ!

と思ったら、やっぱり?!会社が倒産?そりゃそうだよね、誰もマトモに働いてなかったもんね。

急に大金ができるわけもない。じゃ、アーロンの船でもかっぱらうか、彼女と共に・・・。

え?結局、なんだったの?え・・・っと、ラム酒を飲んで、美人に横恋慕して、悪事を暴こうとしたけどできなかった、ここは逃げろ・・・こんな話だったかな。

それが結構だらだら描かれるから、やや退屈でした。

しかし、ジョニーは実生活でも、長年のパートナーを捨ててアンバーに走ったと聞きました。あんなに愛妻家(結婚はしてないけど)に見えたのに、ある程度の年齢になったら、やっぱり若い美人に乗り換えるのね。私はそっちの方がショックでした。(映画の話に関係なくてゴメン)
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崖っぷちの男(man on a ledge)

2012年07月13日 23時42分55秒 | 日記

 
 「アバター」のサム・ワーシントンが主演を務めた衝撃のサスペンス。ある計画を実行するために偽装自殺を企てた男の命がけの戦いを描く。


 お話はそう入り組んだものではありません。その筋が徐々にわかってくるとは言え、サム(とその弟のジェイミー・ベル)はいかにもいい人っぽくて、最初から悪人に見えないし、自殺を試みているサムが指名した、交渉人のエリザベス・バンクスもハマリすぎ(笑)。かの「スリーデイズ」の意志の強そうな奥さんね、ラッセル・クロウの。


で、観客はそのうち、彼が確固たる理由があって行動していることを知ります。彼が衆目を集めているうちに、弟とその彼女(美人!しかもセクシー!)が、プロ並みの手口でなにやらよからぬことをやっています。

そこへ、「ザ・成功している男」エド・ハリスが登場します。一見、関係なさそうな彼らが、やがて繋がってきます。

話は単純明快なので、見ているこちらは「それ!がんばれ!」と、つい力が入ってサムを応援してしまいます。

そして、絵にかいたようなラスト。すっきり爽快です。

しかし、私個人的には、一番の拾い物はサムとジェイミーのパパを演じた、ちょっとデレク・ジャコビに似た感じの男性、彼ですね~。息子たちは、パパがいなかったら、この計画は絶対成功しなかったのです。

誰かな。他にも出てるのかな。おじさん趣味ですみません。誰がご存じな方、教えてください。
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