田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

ライド・オン(龍馬精神 Ride On)

2024年08月31日 15時00分22秒 | 日記

ジャッキー・チェン最新作/『ライド・オン 龍馬精神』(原題:龍馬精神、Ride On)/中国発売/リージョン・フリー/ブルーレイ 商品细节 |  Yahoo! JAPAN Auction | One Map by FROM JAPAN

映画「ライド・オン」本予告60秒 5月31日(金)全国公開

【Liu Haocun】Jackie Chan & Wu Jing's New Film

 初主演作「タイガー・プロジェクト ドラゴンへの道序章」から50年を経て、2024年で70歳を迎えるジャッキー・チェンの主演作。一線を退いたベテランスタントマンがあることをきっかけにふたたび危険なスタントに挑む姿を描いたアクション作品。

かつて香港映画界伝説のスタントマンと言われたルオ・ジーロン。現在は第一線から退き、愛馬のチートゥとともに、エキストラなどの地味な仕事をこなす日々を送っている。債務トラブルをきっかけに、チートゥが競売にかけられることとなったルオは、苦肉の策で、疎遠になっていた法学部の学生である一人娘のシャオバオに助けを求める。そんなルオに、愛馬との共演というスタントマンのオファーが舞い込んでくる。年齢的にも危険をともなう撮影だったが、ルオはチートゥを守るため、危険なスタントシーンに挑戦していくこととなる。

数々のアクション作品に出演してきたジャッキー・チェンがスタントマン役を演じるのはこれが初めて。日本公開時には吹き替え版も上映され、ジャッキー・チェンの吹き替えを数多く担当し、2023年3月末をもって声優業引退を発表していた石丸博也が、本作のために限定復帰し、吹き替えを担当した。(映画.comより)

 

 

<2024年7月15日 劇場鑑賞>

 ジャッキーの映画は数々見れど、スタントマン役がなかったと気づかずにここまで来ました。そうだったのですね。今回のジャッキーもアクションに衰えはありません。カッコよかったですね~。物語は上にある通りです。馬のチートゥが”ほとんど人間”みたいに擬人化されているのと、娘が若すぎ・美人過ぎなところが、映画独特のファンタジーだと思いました(笑)。娘の彼氏を試す”頑固おやじ”ぶりもとても可笑しく、でもその試練に素直に耐えてる彼氏も健気で感心しました。娘ちゃん(「ワン・セカンド永遠の24フレーム」「崖上のスパイ」のリウ・ハオツン)、逃げない彼氏でよかったね。

 あと、3番目の写真にあるウー・ジン。彼はジャッキーにスターにしてもらった愛弟子の役で出てたんだけど、彼はよく見かける俳優さんですね。最近だけでも「MEG ザ・モンスターズ2」「流転の地球 太陽系脱出計画」と立て続けでお目にかかりました。アクションもできますしね。なかなかに男前です。

 ジャッキーの映画ですから、最後はうるうる感動のハッピーエンド。気分も最高です。さすがジャッキー。映画はこうでないと。おすすめです~。

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ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ(The Holdovers)

2024年08月26日 18時52分55秒 | 日記

The Holdovers (2023) - IMDb

The Holdovers (2023) - IMDb

The Holdovers - Movies - Buy/Rent - Rakuten TV

1970年冬、ボストン近郊にある全寮制のバートン校。
クリスマス休暇で生徒と教師の大半が家族と過ごすなか、生真面目で融通が利かず、
生徒からも教師仲間からも嫌われている考古学の教師ハナム(ポール・ジアマッティ)は、
家に帰れない生徒たちの“子守役”を任命される。
学校に残ったのは、勉強はできるが家族関係が複雑なアンガス・タリー(ドミニク・セッサ)。
食事を用意してくれるのは寮の料理長メアリー・ラム(ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ)。
メアリーは一人息子のカーティスをベトナムで亡くしたばかり。
息子と最後に過ごした学校で年を越そうとしている。
クリスマスの夜。
「ボストンへ行きたい。スケートしたり、本物のツリーが見たい」
と言い出すアンガス。
はじめは反対していたハナム先生だが、
メアリーに説得され「社会科見学」としてボストン行きを承諾する。
ボストン、考古博物館にて。
「今の時代や自分を理解したいなら、過去から始めるべきだよ。
 歴史は過去を学ぶだけでなく、いまを説明すること」

アンガスはハナム先生の言葉を真剣に聞き入る。
「とてもわかりやすい。授業でも怒鳴らずそう教えてよ」
古本市、ボーリング場、映画館……ボストンを楽しむふたり。
しかし、実はアンガスがボストンに来たのには、ある目的があった。
ハナム先生も二度と会うはずのなかった大学時代の同級生と偶然出会う。
お互いに誰にも言っていない秘密が明かされていく……。(公式ウェブサイトより)
 
 
 
<2024年7月15日 劇場鑑賞>
 時期がずれたとは言え、こんな名作を田舎でも上映してくれてありがとう。名優ポール・ジアマッティの作品にはずれなし。いい映画でした。舞台は名門と言われるバートン校。ポール・ジアマッティは少々理屈っぽくて頑固者の教師ハナム。厳しいので生徒たちにも不人気なようです。そして今年もやって来たクリスマス休暇。今回の主人公アンガスは、母と旅行する予定だったので、ウキウキ。帰れない生徒たちをバカにしていました。しかし、母は新しい夫との旅行を優先し「今回はとどまっていてね」などと電話してきます。「また行くから」と、いい母親ぶった口ぶり。アンガス、ショック!しかも、居残り仲間は何人かいて、そのうちの一人の父親が、都合がついたのかヘリコプターでお迎え。ついでに他の生徒たちも「スキー旅行に招待しましょう」ということだったのに、アンガスの母とだけ連絡がつかず、保護者の承諾を得ることができなかったアンガスだけが参加できない事態に。うわ!これ、マジで嫌ですね。浮かれてばかりいないで電話くらい出ろよ!って感じです。ちょっと想像したくない辛さ。
 
 しかし、現実として、留守番を任されてしまったハナム先生とアンガス、そして料理長の女性メアリーの3人だけが学校に残ることになったわけです。料理長は、たった一人の息子をベトナム戦争で失い、悲しみが大きすぎてどこにも行けなかったのです(時代設定1970年)。ここは息子の母校でもありますし。
 
 そんなこんなで始まった共同生活。もちろん最初はうまくいきません。アンガスが怪我をしたり、抜け出そうとしたり、あるいは他の職員にさそわれて3人でパーティに参加して、ハナム先生がげんなりすることがあったり。でも、クリスマスイヴには3人でメアリーの手作り料理を食べて心があったかくなりました。そして迎えたクリスマス。アンガスが「ボストンに行きたい」と言い出します。本当は学校から出てはいけなかったのですが、メアリーの説得により”課外授業”ということにして出かけました。メアリーは、妊娠中の妹に会い、一抜け。残りは男二人の珍道中となります。
 
 
<ここからネタバレ>
 アンガスがボストンに行きたがった理由がわかります。精神科に入院している父親の具合が悪く、4年くらい前からはいよいよ妙なことばかりを言いだしているのです。母親もかなり手を尽くしたようですが、ダメだったのです。冒頭でアンガスの母親に対して抱いていた”むかつき”をここで収めることになります。アンガスは、素直に「僕にも遺伝しているのでは?僕もゆくゆくああなるのでは?」という不安を吐露します。ハナム先生、「君の過去が人生の方向を決めたりしない」「父親と君は違う」ときっぱり言って聞かせます。
 
 かたや、ハナム先生も旧友にばったり出くわします。旧友はもちろん偉くなってます。彼の言葉の端々で、ハナム先生が優秀だったことがわかります。しかし、ハナム先生は努力して仕上げた卒業論文を同級生に横取りされていたのです。そして、その盗んだ相手が有力者の息子だったがために「それは自分が書いたものだ」という主張が認められなかったばかりか、却って盗作疑惑をかけられ、大学を退学になっていたのです。そう、実は大卒ではなかったのです。今、先生をやれているのは、学長が教え子だから。そんな背景ゆえ、いつもどことなく卑屈だったのですね。ひどい。なにそれ。でも、世の中って、そういう奴が得てしてうまく出世して、大きな顔をしているのでしょうね。そんなものなのかも、とも思いますが、それにしてもヒドい。
 
 そうやっていろいろなことを共有した二人に、もうわだかまりはありません。これからは仲良くやれるかも、と思ったところでラスト。アンガスの両親(母親と義父)が学校へやって来て、「息子が父親に会いに行ったと聞いた。やっと施設に入れたのに、”また家族みんなで暮らしたい”と言って職員に暴力を振るったらしい。だから会うなと言っていたのに。息子の性根をたたき直すために陸軍学校に入れたいので、退学させたい」と校長に直談判に来たのでした(”むかつき”復活・笑)。驚く二人。当然アンガスは陸軍学校なんて想像もできません。お父さんに会いたかっただけなのに。そこで、ハナム先生は苦渋の決断をしました。「息子さんをやめさせる必要はありません。私が会うように勧めたのです」。先生を信じた両親は退学を断念しました。
 
 学校を去って行くハナム先生を見送るアンガス、メアリー。「君は大丈夫だ」と言われたアンガスは一回り大きくなっているはずです。また、先生も晴れやかな表情。これから何らかの方法で勉強し直すのか、あるいは好きなこと(歴史の先生だった)を伸ばして今度こそ自分らしく働くのか、そんな雰囲気を大いに漂わせています。
 
 
<ネタバレ終わり>
 気持ちのいいラストでした。ハナム先生は優秀なんだから、もっと早く自分の道を見つけられたのに、とも思いましたが、でも人生のタイミングって、ふいにやって来るってことなんでしょうね。ちなみにハナム先生は”斜視”だという設定でした。ポール・ジアマッティの演技があまりに自然で、「あれ?ポールって、斜視だったけかな」と本気で思いました。もちろん、演技です。見れてよかった~。
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密輸 1970(밀수)

2024年08月25日 18時13分06秒 | 日記

밀수 - Datos, trailer, plataformas, protagonistas

영화 '밀수' 조인성의 변신, 밀수왕 권 상사 - 스타연예 - KBS연예

밀수 개봉 21일 만에 456만 돌파…범죄도시3 이어 2023 흥행 톱2 등극 공식 | 텐아시아

 1970年代半ば、韓国の漁村クンチョン。海が化学工場の廃棄物で汚され、地元の海女さんチームが失職の危機に直面する。
リーダーのジンスクは仲間の生活を守るため、海底から密輸品を引き上げる仕事を請け負うことに。
ところが作業中に税関の摘発に遭い、ジンスクは刑務所送りとなり、彼女の親友チュンジャだけが現場から逃亡した。
その2年後、ソウルからクンチョンに舞い戻ってきたチュンジャは、
出所したジンスクに新たな密輸のもうけ話を持ちかけるが、ジンスクはチュンジャへの不信感を拭えない。
密輸王クォン、チンピラのドリ、税関のジャンチュンの思惑が絡むなか、
苦境に陥った海女さんチームは人生の再起を懸けた大勝負に身を投じていくのだった……。(公式ウェブサイトより)

 

 

<2024年7月14日 劇場鑑賞>

 おもしろかったです。海女さんたちが潜って作業しているその傍に、バーンと大きな化学工場が建ってて、まぁ汚染水を垂れ流すことったら。かわいそうな貝や海藻たち。みんな死んじゃってます。なんで規制がないの、と単純に思ったのですが、経営者側が権力者たちに賄賂を渡してあるわけですね、もちろん。一庶民の力ではなんともなりません。こんな田舎でいまさら他の仕事があるわけでなし、海女さんたちは、その特技を生かして密輸に加担することになります。手筈はこうです。いけないものを密輸するグループは、海上で売買が成立した時点ですべてのブツを海に沈めてしまいます。そして「怪しい」と捜索に入る当局には「いえいえ、なにも積んでませんよ」と、当たり障りのないものを見せます。何も発見できなかった当局はすごすご帰る。そしてのちに海女さんたちが船でやって来て素潜りし、引き上げる・・・そんな感じです。

 しかし、最初は「今回だけ」と思っていても、他に仕事もないし、やっぱり続けてしまいます。すると、ブツはどんどんエスカレートして危険なものに。よくある話ですが、「これが最後」と挑んだ大博打で、捕まってしまうのです。海女さんたちと他に荷物積み下ろしや交渉などを請け負う男ら、皆が捕まる中、一人だけ隠れおおせた女性がいます。チュンジャです。捕まった女性たちが服役している間に「あいつがチクったに違いない」「今頃ガッポリお金を手にしているはず」とか、憎悪が憎悪を呼んで妄想が増幅し、出所するころにはみんな何の証拠もなく犯人はチュンジャだと確信していました。

 出所した後も厳しい生活が待っています。海女さんの仕事なんて減る一方。危険を冒してサメがいるとされる沖まで出て、獲物を取って来る女性も。しかし、やはりある日サメに襲われ、足を片方失ってしまいます。もうみんな八方塞がりです。そんなところに、派手な格好をしたチュンジャが儲け話を持って帰って来ます。しかし、彼女もなんだかヤバそうだし、そもそも憎悪一辺倒の海女さんたちは彼女を受け入れられません。

 しかし、これは書いても差し支えないかと思うので書きますが、チュンジャは若い頃身を守るために犯した犯罪歴を持っていて、そのため海女さんとしてこんな田舎に潜んでいたのであって、警察に捕まるわけにはいかなかったのです。決してみんなを裏切ったわけではなく、彼女たちの苦境を知っているからこそ、何とかしようと戻ってきたのです。

 仲間は海女さんだけではなく、常日頃から権力を笠に着た男たちに踏みつけられている水商売の”かわいい女”や、他のおばさんもいます。もちろん、一筋縄ではいかない密輸王(これが無駄にイケメン)もやって来るし、チュンジャに対する憎悪の払拭にも時間がかかり、なかなか一つになれずに苦戦する彼女たちなんですが、最終的には”世紀の大博打”に一丸となって臨みます。私も同じおばさんとして「それ行け!やれ行け。失敗するな」と心から応援しました(笑)。

 まさに痛快エンターテイメントでした。少し長いですが、楽しみたいときにいいかもです。ただ、人がわりと死にます。そこは笑えないわけですが、映画だと割り切って。

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フェラーリ(Ferrari)

2024年08月24日 23時31分19秒 | 日記

Ferrari | Rotten Tomatoes

Video: First teaser trailer of 'FERRARI' movie is released

New Film

 マイケル・マン監督がアダム・ドライバーを主演に迎え、イタリアの自動車メーカー・フェラーリ社の創業者エンツォ・フェラーリを描いたドラマ。ブロック・イェーツの著書「エンツォ・フェラーリ 跳ね馬の肖像」を原作に、私生活と会社経営で窮地に陥った59歳のエンツォが起死回生をかけて挑んだレースの真相を描く。

1957年。エンツォ・フェラーリは難病を抱えた息子ディーノを前年に亡くし、会社の共同経営社でもある妻ラウラとの関係は冷え切っていた。そんな中、エンツォは愛人リナとその息子ピエロとの二重生活を妻に知られてしまう。さらに会社は業績不振によって破産寸前に陥り、競合他社からの買収の危機に瀕していた。再起を誓ったエンツォは、イタリア全土1000マイルを縦断する過酷なロードレース「ミッレミリア」に挑む。

妻ラウラをペネロペ・クルス、愛人リナをシャイリーン・ウッドリーがそれぞれ演じた。2023年・第80回ベネチア国際映画祭コンペティション部門出品。(映画.comより)

 

 

<2024年7月14日 劇場鑑賞>

 息子を亡くすというのは、本当に悲しいことですね。自分も、想像できないです。っていうか、想像したくないです。私は後を追ってしまうかもしれません。ましてや、絶対に跡取りが必要な男にとっては、その絶望はいかばかりかと思います。もちろん、悲しみはどんな人にとっても同じでしょうが。

 そんな中、彼にはもう一つの家庭があったことがバレてしまいます。これは難しいですね。正妻にちゃんと息子がいた上で認めるのと、失ってしまった後で知るのとでは、ショックの大きさが違い過ぎる気がします。もちろん、子供に罪はないことはわかっているでしょうが、やはり息子を失った喪失感は埋められないと思うのです。

 そんな話や、あとやはり財政・経営の問題ですね。夢を追う仕事というのは、お金の問題がついて回ります。いかにフェラーリと言えども、いつも滑沢な資金があるわけではなかったのですね。

 そんなこんなで、レースのシーンはあんまりなくて、どちらかというと終始暗い雰囲気の映画でした。名優アダム・ドライバーがずっと苦虫を嚙み潰したような顔で演技し、とてもうまいのですが、フェラーリのカッコいい走りを期待した人は肩透かしだったかなと。いや、レースのシーンもあるのですが。

 レーシングドライバーも、ちょっと有名になるとモデルの目立つ彼女を連れて来たり(目立つから次から連れて来るな、と言われても、彼女の方からやって来たり。モデルですからいっぱい写真に写らないとね)、またあるドライバーは貴族の彼女を連れて来たり。アダム・ドライバーも大変です。「あれは母親の責任だ。母親がそう望むから貴族の彼女を作り、無理していいところを見せようとするから失敗するんだ」と喝破していました。いろいろですね。

 車が颯爽と走るところを見るのなら、「fast&furious」のほうがいいかな。「ford vs ferrari」とか「ラッシュ プライドと友情」とかね。今回はとにかく”大人の映画”でした。

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終電車(Le dernier metro)

2024年08月19日 18時31分19秒 | 日記

Le Dernier métro en DVD : Le Dernier métro - AlloCiné

Le Dernier métro, le monument de Truffaut

Le Dernier Métro », François Truffaut passe aux aveux

 フランスの名匠フランソワ・トリュフォーが、ナチス占領下のパリで文化の灯を守るため奮闘する演劇人たちの姿を、ロマンスを絡めながらサスペンスフルに描いたドラマ。1981年・第6回セザール賞で作品賞・監督賞など10部門を総なめし、トリュフォー最大のヒット作となった。1942年、ドイツ軍に占領されたパリ。モンマルトル劇場の看板女優マリオンは、ユダヤ人であるため国外へ逃れた支配人兼演出家の夫ルカに代わって劇場を切り盛りしている。実はルカは劇場の地下に身を潜めており、毎夜のマリオンの訪問を心待ちにしていた。しかしマリオンは、新作舞台で相手役に起用された新人俳優ベルナールに惹かれていく。ヒロインのマリオンをカトリーヌ・ドヌーブ、新人俳優ベルナールをジェラール・ドパルデューが演じた。(映画.comより)

 

 

<2024年7月8日 録画鑑賞>

 ドヌーヴの代表作の一つでありながら、実は未見でした。今回、wowowでドヌーヴの作品がまとめて放映されていたので、早速録画。見れてよかった。

 話は上にある通り。ナチス占領下のパリなんて、うっかりなにか発言して揚げ足を取られたり、どこに監視の目が光っているかわからない時代です。そんな時代に演劇をやっているなんて、危ないですね。この劇場の支配人兼ドヌーヴの夫であるルカは、ユダヤ人であることを理由に、出国しました。表向きはそうなっていますが、実際は地下に潜んで演劇をも見守っているのです。夜になって妻が訪ねて来てくれることだけが楽しみになってます。これは危険ですね。すぐにでもその状況が解消されるメドがあるのならいいですが、そんな地下生活、長続きしないと思います。最も、彼らも「戦争はもうすぐ終わるに違いない」と踏んでのことかもしれないですが。

 劇場のほうも、ナチスにおべっかを使っていろいろ見逃してもらえるよう働きかける幹部がいたり、美しいドヌーヴが彼に連れられてナチスに顔が利く役人に挨拶に行ったりと、まぁやらなければならないことも多々あるわけです。そんな中、新作を演じるのに、若手の男優を雇います。これがジェラール・ドパルデューですね。彼は、すでにキャリアもあり、演技も申し分なかったのですが、実は「反ナチス」活動をしていたのです。もちろん、彼はひた隠しにして演じているわけですが、この事実が後々尾を引くことになります。

 あらすじとしては、ドヌーヴとドパルデューが惹かれあうのですが、その辺がわかりづらかったです。フランス人の恋愛観って、本当に独特だと思うのですが、地下にいて上には出て来ない夫まで「妻は君に惹かれている」と喝破しているのです。そんなものなのかな。ドヌーヴは、大変な思いをしながらも夫に尽くしていたと思うし、プロなんだから、いちいち新しく雇った俳優と恋愛なんかするのかな、とも思いましたが、ふたりが結ばれるシーンも唐突に(な感じがしました)現れるし、まぁそうなんでしょうね。ドパルデューに対して、何度も「ウィ、ウィ」と言うドヌーヴのセリフが印象に残りました。

 新作の劇は成功を収め、みんなでお祝いしたりもするのですが、やはりドパルデューのリベラル思考が引き金となり、おおごとになってしまいます。また、文化人ルカが地下に潜んでいることも、やはりどこかから嗅ぎつけられ捜索されます。しかし、ドヌーヴは巧みに”生活の証拠”を隠し、怪しまれながらもいったんは事なきを得ます。また、ドパルデューもいったん劇場を去ることを決心していたのですが、ドヌーヴ(と地下にいるルカ)と共に、執念で上演を続け、無事に終戦を迎えるのです。

 以上、話としてはどこかで聞いたような気がしないでもないような話ですが、私個人的には、映画は淡々としていてインパクトに欠けたような気がしました。筋はわかるのですが、全体的にどれもが中途半端に描かれているので、結局主題は何だったのか。まぁそれはフランスの価値観が私に理解できないだけなのかもしれませんが。きっとそうなのでしょうね。フランソワ・トリュフォー監督の最大のヒット作だと言うのですから。

 ドヌーヴは本当に美しかった。ドパルデューもまだ横に大きくなってない(笑)。ルカとのフランス独特の三角関係も、日本人の私はちょっと憧れます。うまくいくんだもんな~。

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