田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

墓泥棒と失われた女神(La chimera)

2024年09月29日 18時43分08秒 | 日記

La chimera - Wikipedia

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 「幸福なラザロ」「夏をゆく人々」などで高く評価されるイタリアのアリーチェ・ロルバケルが監督・脚本を手がけ、愛の幻想にとらわれた墓泥棒の数奇な運命を描いたドラマ。

1980年代、イタリア・トスカーナ地方の田舎町。忘れられない恋人の影を追う考古学愛好家の青年アーサーには、紀元前に繁栄した古代エトルリア人の遺跡を発見できるという不思議な力があった。アーサーはその能力を利用して墓泥棒の仲間たちと埋葬品を掘り起こしては売りさばいて日銭を稼いでいる。そんなある日、アーサーたちは希少価値を持つ美しい女神像を発見するが、事態は闇のアート市場をも巻き込んだ騒動へと発展していく。

「ゴッズ・オウン・カントリー」のジョシュ・オコナーがアーサー役で主演を務め、「ブルーベルベット」のイザベラ・ロッセリーニ、「ハングリー・ハーツ」のアルバ・ロルバケルが共演。2023年・第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。(映画.comより)

 

 

<2024年8月12日 劇場鑑賞>

 「幸福なラザロ」は録画したかな?と思うのですが、見てません。都会へ出る機会があり、この日は3本、都会でしか上映されていない映画をチョイスして鑑賞しました。まずは「墓泥棒と失われた女神」です。少しわかりづらい映画でした。主人公アーサーはケチな墓荒らしなんですが、冒頭からある女性の幻影を追っています。それはしかし、ばんやりした映像であったり、背中を向けている映像であったりして、女性の顔が鮮明に写ることはなかったと思うのですが、ともかく行方不明なのか、あるいは亡くなっているのか、そんな、そばにいない女性を求め続けて追っているようです。

 そして、その彼女の母親がイザベラ・ロッセリーニ演じる大女優です。今は引退してお弟子さんを取っているようなのですが、その邸宅には、娘なのかお弟子さんなのかよくわからない女性たちが、わらわらといるのです。この辺がよくわかりません。で、彼女たちは「ジャンヌ・デュ・バリー 国王最後の愛人」の娘たちみたいに文句ばっかり言ってるんです、イザベラに。なんかよくわかりません。大女優の愛を独り占めでもしたいのでしょうか。また、イザベラ・ロッセリーニも、アーサーがいつか娘を見つけてくれるかもしれないと思っているので、彼に親切にしています。

 で、墓泥棒にも、仲間と、発掘したものを買い取ってくれる仲買人がいて、この仲買人も当たり前なのですが、したたかだったりします。そんな中、ある”すごいもの”を発掘してしまったアーサーたちは、揉め事に巻き込まれていくのです。

 ここで、アーサーは”遺跡を発見できる”という才能がある、と描かれてましたが、少し前に見た昔の映画、確か「エル・スール」だったと思うのですが、その映画の主人公(いや主人公の父親と言った方がいいかも)にも同じ才能がありました。そちらの映画を持た時は「なに、その才能。そんなのあるの」と疑っていたのですが、他でもこんなふうに普通に描かれるということは、実際にわりとあるのでしょうね。どんな才能でしょうね。ピピッとくるのかしらん。

 

<ここからネタバレ>

 冒頭から追い求めている女性の影は、ラストシーンとつながります。これはハッピーエンドなのかどうか、見る人によるかもしれません。私はハッピーエンドなんじゃないかな、と思いました。ここの描写は、私は気づかなかったのですが、「彼女も自分(アーサー)も死んでいるということではないのか」という人もいるようです。あるいはそうなのかもしれません。

<ネタバレ終わり>

 どちらにしても、墓荒らしはいけません。若くて元気なんだから、まともに働きましょう。

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ツイスターズ(Twisters)

2024年09月23日 17時46分13秒 | 日記

Twisters (film) - Wikipedia

Twisters Eyes $50M Opening: Box Office

侮るなかれ! いい意味で裏切られる知的で爽快な竜巻映画──『ツイスターズ』 | GQ JAPAN

 超巨大竜巻が多数発生したオクラホマを舞台に、知識も性格もバラバラな寄せ集めチームが竜巻に立ち向かう姿を描いたアクションアドベンチャー。

ニューヨークで自然災害を予測して被害を防ぐ仕事をしている気象学の天才ケイトは、故郷オクラホマで史上最大規模の巨大竜巻が連続発生していることを知る。彼女は竜巻に関して悲しい過去を抱えていたが、学生時代の友人ハビから必死に頼まれ、竜巻への対策のため故郷へ戻ることに。ケイトはハビや新たに出会ったストームチェイサー兼映像クリエイターのタイラーらとともに、前代未聞の計画で巨大竜巻に挑む。

「ザリガニの鳴くところ」のデイジー・エドガー=ジョーンズが気象学の天才ケイト、「トップガン マーヴェリック」のグレン・パウエルがストームチェイサーのタイラー、「トランスフォーマー ビースト覚醒」のアンソニー・ラモスがケイトの友人ハビを演じた。「ミナリ」のリー・アイザック・チョン監督がメガホンをとり、「レヴェナント 蘇えりし者」のマーク・L・スミスが脚本を担当。(映画.comより)

 

 

<2024年8月11日 劇場鑑賞>

 若い頃、「ツイスター」というヘレン・ハントとビル・パクストンの映画を見ました。若かった私は、かなり怖いと思ったのですが、後に「あんな風に人間の力でしがみついて助かるわけがない」などと意見されてしまいました(笑)。

 そして今回。さすがに知識も技術も飛躍的に進歩しての公開なので、見応えはあるだろうと思っていました。結論から言うと、その通りでした。私は素人なので、「そんなに同じところに頻発するものなのかな」とは思いましたけれど。住民は住んでいられないですよね、あんなに頻繁にツイスターが来たら。まぁ、そんな現象もあるのかもしれませんが。

 冒頭、主人公の女性ケイトは、チームで竜巻を観測していたときに、予算欲しさに無理をしてしまい、仲間を失います。今までうまくやれていたので、油断があったのでしょうね。人はどうしても、大きく失敗しない限り「大丈夫だろう」と思ってしまいます。「今までできたのだから」と。そしてそのショックから逃げるように、現場勤めではなく事務職を選びます。もちろん、気象関係なのですが。才能のある彼女はその予測も正確で、上司にも信頼されています。そんな中、故郷オクラホマにたくさんの竜巻がやってくることを予想した旧友から、また現場に出ないかと誘われます。彼女の「先見の目(明ではない)」は、やはり誰もが認めるところで、貴重だったのです。彼女は1週間の約束で参加を決心します。

 現場に言ってみると、本当にいろんな人たちが集まっていました。まるでお祭り騒ぎです。そのなかでもピカイチに目立っていたのが、グレン・パウエル演じるタイラーですね。ちょっとハンサムなのを自認し、イケイケでチャラい発言を繰り返していますが、実は勉強家で、独学であらゆることを学んでいたのです。そして、まだ若いケイトにちょっかい出すように見えて、その実、彼女の才能を認めていくのです。

 なかなかにおもしろい映画でした。グレン・パウエル、今すごい人気ですね。作品が次々と日本にもやって来ていますね。個人的には、最近田舎でも公開されてた「ヒットマン」はたった1週見送っただけで夜のみの上映となり、見逃してしまいましたが。主人公のケイトは、クールな女性でカッコいいな、と思っていたら、「ザリガニの鳴くところ」の主演女優だったのですね。あの映画、結構好きです。長年の恋がやっぱり実らなかったアンソニー・ラモスがかわいそうでした。いい人なのに。ケイト役のデイジー・エドガー=ジョーンズ、これからも注目していきたいです。

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みんなのヴァカンス(A l'abordage)

2024年09月22日 18時21分49秒 | 日記

À l'abordage - Téléfilm (2020) - SensCritique

Guillaume Brac pour

À L'abordage movie review : À L'abordage and young love's sweet song of ...

女の子、もてない男、水遊び、サイクリング、嫉妬、諍い…
勢いにまかせて夏を謳歌しようとする若者たちの姿を、『女っ気なし』のギヨーム・ブラック監督が優しい眼差しで描いた青春映画

夏の夜、セーヌ川のほとりで、フェリックスはアルマに恋をする。夢のような時間を過ごすが、翌朝、アルマは家族と共にヴァカンスへ旅立ってしまう。フェリックスは、親友のシェリフ、相乗りアプリで知り合ったエドゥアールを道連れに、アルマを追って南フランスの田舎町ディーに乗りこんでいく。自分勝手で不器用なフェリックスと、生真面目なエドゥアール、その仲を取り持つ気の優しいシェリフ。
サイクリング、水遊び、恋人たちのささやき。出会いとすれちがい、友情の芽生え…。3人のヴァカンスも、みんなのヴァカンスも、まだはじまったばかり──。

映画『みんなのヴァカンス』は、『7月の物語』(17)に続いて、ギヨーム・ブラック監督がフランス国立高等演劇学校の学生たちと制作した。俳優は長篇映画に出演するのがはじめての学生たちで、スタッフもできるだけ若い人、長編映画に参加したことが少ない人を揃えた。製作にフランス・ドイツ共同出資のテレビ局であるアルテが加わっており、テレビ放映用に企画された作品であったが、その高いクオリティーが評価され、第70回ベルリン国際映画祭パノラマ部門に選出、国際映画批評家連盟賞特別賞を受賞し、2021年にはフランスで劇場公開された。
ロケ地はパリからおよそ600km南に離れたドローム県の小さな町ディー。撮影スタッフは12人という少人数で、撮影中に町の住人に追い払われることなく、町中を俳優たちと歩いて移動して撮影された。脚本は物語の大筋のみにとどめ、つねにその時の光の変化や撮影現場の雰囲気を作品に取り込めるように、撮影での即興の余地を残したという。(ユーロスペース ウェブサイトより)

 

 

<2024年8月4日 劇場鑑賞>

 ミニシアターでギョーム・ブラック監督の作品を三つ(一つは併映)見ましたが、この作品が一番おもしろかったです。主人公は男3人。まずはフェリックス。彼はアルマと言う女性と夢のように楽しい時間を過ごし、もう恋人同士だと思い込んでいます。でも、アルマは次の日から家族でバカンスに出掛けてしまうのです。彼女が忘れられないフェリックスは、早速後を追います。しかも「彼女はきっとびっくりして、超よろこぶに違いない」と固く信じて。しかし、お金も車もないので、親友のシェリフを誘って相乗りのパートナーを見つけます。真面目なシェリフは、上司に「祖母が亡くなったから休暇をください」と頼む時も戸惑っているのが見え見えで、「本当に亡くなった時は休暇が出ないからな」と言われてしまいます。しかも、フェリックス、パートナーを探すときに女性のアカウントを借りてるんですね。ですから、女性二人組だと信じてやって来たエドゥアールは怒りマックスです。これ、詐欺ですよね。乗せるほうが女性だったら本気で訴えられるのでしょうが、こちらも男、しかもこっちも節約のために相乗り仲間を募ったのですから、今更引き返せません。ブツブツ言いながらも、でっかい黒人さん二人と、痩せ型の白人優男との旅路が始まります。

 大きな車でもないのに、縦にも横にもかさ高い男二人、しかも車内でお菓子を食うわ、文句を言うわ。かわいそうなエドゥアール。しかもママから電話があって「私の可愛い子猫ちゃん」な~んて言われたものですから、旅の間中「子猫ちゃん」呼ばわりされることになります。かわいそうなエドゥアール。でも、母親に愛されることは大事なのよ、って心の中で応援しました。

 道中、フェリックスが余計な回り道をさせたせいで、車は地上にあった突起物に接触。修理しなければならなくなり、3人は足止めを食らいます。なんとか黒人さん二人の目的地ディーには到着するのですが、実家に帰る予定だったエドゥアールも、ママに言い訳してとどまることになりました。そこで起きる悲喜こもごもを描いたのが、この映画です。

 ひ弱そうに見えたエドゥアールが、意外にサイクリングをずっとやってるスポーツマンだったり、せっかくアルマを追いかけてきたフェリックスなのに”なんだか雲行きが怪しそう”ということで、他の二人が気を遣うようになったり、なんか調子のいいナンパ男が現れたり。また、時間ができたので現地の”渓流ツアー”にみんなで参加したら、またまたナンパ男も一緒だったり。一方、おとなしいシェリフは小さな子供を連れた若い母親と出会い、子供の面倒をみてあげるようになりました。優しいシェリフは、子供をあやすのも上手だったのです。でも、その母親にもそれなりのバックグラウンドがあったり。なんだかんだといろんな話が展開します。でも、どれもみんな「あるある」な感じで、楽しんで見ることができました。総じて、みんながいい奴だったってことも、見やすかった理由の一つかもしれません。これはおすすめだと思います。

 

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宝島(2019)(L'Ile au tresor)

2024年09月16日 23時24分34秒 | 日記

L'Île au trésor (Treasure Island) - Film documentaire 2018 - AlloCiné

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 「女っ気なし」「やさしい人」などのギョーム・ブラック監督が、パリ近郊の街セルジー・ポントワーズにあるレジャー施設「レジャー・アイランド」でのひと夏を切り取ったドキュメンタリー。

エリック・ロメール監督作「友だちの恋人」の舞台として知られ、ブラック監督自身も幼少時に頻繁に訪れたというレジャー・アイランド。バカンス客で溢れるその施設には派手なアトラクションは一切なく、水と緑の土地が広がっている。

美しい陽光が降りそそぐ中、施設に忍び込もうとする少年たちや、女性をナンパする青年たち、過去を懐かしむ老人、施設の管理や警備をする従業員たちなど、老若男女さまざまな人々の自然な姿を映し出していく。(映画.comより)

 

 

<2024年8月4日 劇場鑑賞>

 和歌山のミニシアターで、ギョーム・ブラック監督の特集をしていたので、一度に3本鑑賞。先日投稿した「遭難者+女っけなし」が1本目。この「宝島」が二本目です。同じ監督とは言え、映画の傾向はだいぶ違って、今回はほぼドキュメンタリーのような作りになっています。

 舞台となったレジャー・アイランドは、監督も幼少期によく来ていたとのこと。しかし、昔は無料だった施設がいつの間にか有料になっていたらしく、今作ではその入場料をケチる若者や、こっそり忍び込む子供、また保護者が一緒でないという理由で入れない子供たちも描かれます。世の中はバカンスの季節でも、ずっと働いている親たちもいるということです。

 若者たちはナンパに励み、いいホテルに泊まっているという年配の男性は、若い女性とのおしゃべりを楽しんでいます。とにかく、全編レジャー・アイランドを舞台にした悲喜こもごものお話。何も大きなことは起きないのだけれど、「そうだよねー」みたいな場面の連続。退屈と言えば退屈なのかもしれませんが、これが多分、現実。私は楽しめました。日本人は、夏だからといって、長い休暇は取らないけどね。

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遭難者(Le naufrage)+女っ気なし(Un monde sans femmes)

2024年09月15日 15時52分02秒 | 日記

映画『遭難者』同監督の『女っ気なし』の前日譚のよう|フクイヒロシ(映画垢)

見出し画像

以上「遭難者」2枚

ギヨーム・ブラック監督『女っ気なし』DVD

女っ気なし/(併映短編)遭難者 - 上田映劇

以上「女っけなし」2枚

ヴァカンスの終わり、思い出の始まり

フランス北部ノルマンディ地方の小さな港町オルトを舞台に、シルヴァンが出会うやさしい物語。ちょっぴり太めで、彼女がいないシルヴァン。そんな彼が、ヴァカンスでパリから訪れた美しい母娘と過ごす夏の日々を、甘く切なく描きます。

『女っ気なし』 Un monde sans Femmes
2011年/フランス/カラー/58分/DCP
夏の終わり。地元の青年シルヴァンが管理するアパートを、ヴァカンスに来た母娘が訪れる。明るくて奔放な母と少し内気な娘。3人は海水浴や買い物をして仲良く過ごしていたが、やがてヴァカンスの終わりが近づき…

併映短編
『遭難者』 Le Naufrage
2009年/フランス/カラー/25分/DCP/
監督:ギョーム・ブラック/出演:ジュリアン・リュカ、ヴァンサン・マケーニュ、アデライード・ルルー
フランス北部の小さな港町オルトで、自転車がパンクしたリュック。それを見た地元の青年シルヴァン。シルヴァンはリュックを助けようとするが…。

監督:ギョーム・ブラック 
フランスで『女っ気なし』『遭難者』が新人監督の作品としては異例のロングランとなり、ヌーヴェル・ヴァーグを継承する新しい才能の出現と高く評価された、今後の活躍に期待が集まる監督。

(横浜のミニシアター ジャック&ベティさんの公式ホームページより)

 

 

<2024年8月4日 劇場鑑賞>

 一つ一つは短いので併映。二つ見れると、なんだか得した気分です(笑)。

 まずは「遭難者」。カッコいい自転車に乗った若い男リュックが、パンクしてやけくそになってます。車で通りがかったシルヴァン(次作「女っけなし」の主人公)が声を掛けますが、リュックは「大丈夫」と答え、シルヴァンはお菓子を渡しただけで走り去ります。ところが、その後またパンクが重なり、結局リュックはシルヴァンのいる街に一泊することに。二人はダイナーで再会し、「俺、一人だし、泊まっていいよ」な~んて言われますが、リュックは「ホテル取ったから」と遠慮します。しかし、夜中にお腹がすいて外に出るも、店はどこもクローズド。自宅にいたシルヴァンに結局ごちそうになることに。シルヴァンの自宅は、そのゆるい体型から想像できるそのままで、散らかってるしテーブルはなんだか汚い。私も「うわ」と思ったけど、空腹なリュックは冷凍食品(多分)をごちそうになります。

 

<ここからネタバレ>

 お酒も飲んで、寝ちゃったリュック。彼女とメールをやり取りしてたけど、な~んかうまくいってるのかな?って感じ。そんなことを感じ取ってのかもしれないけれど、シルヴァンは、勝手に読んで「迎えに来て」って勝手に彼女にメールしちゃう。これ、ダメです。彼女がいないシルヴァン、「どんなメールをやりとりしてるのかなぁ」って興味を持ったのかもしれませんが、こっそり読んだら秘密にしないと。でも、彼女は次の日に迎えに来ます。リュック、腹が立つし呆れもするのですが、とにかく来ちゃったし。でも、なんだか彼女ともすれ違う。でも二人はラスト、海岸で再会してリュックは涙を流す。

 ラスト、はっきり言ってわからなかったです。シルヴァン、いい奴なんだけど、勝手にメール送るっていくらなんでも怖すぎるし、リュックが最後に涙っていうのも、わからなかったからか、忘れてしまってました。まぁ、シルヴァンの人となりを説明する作品ってことで理解しています。

 

 続いて「女っけなし」。主人公のシルヴァンは、海辺の田舎町で貸しアパートを持っていて、夏の間はバカンスに来る人に提供しています。今年は母娘のコンビがやって来ました。どちらも魅力的な女性。ずっと一人のシルヴァンは、ちょっとソワソワしています。なんでも頼まれればやるし、いろいろ気が付く限りサービスを提供しています。近所の年輩女性に「僕って、魅力的?」なんて聞いたりして(笑)。そんな母娘も、仲良しに見えてなんか難しそうです。まぁそうですよね、母と娘ですもの。

 

<ここからネタバレ>

 母も好意を持ったのか、娘に対する心の内を話してくれたりしました。でも、結局は近所に住むシルヴァンの友人(もっと見栄えがする)とデートしてたのです。娘は、母とうまくいかないからか、あるいはシルヴァンが優しいから心を許したのか、最後の日にやって来て彼と一夜を共にするのです。ここは「えぇっ」と思いました。まぁフランス映画ですものね。

 そんなひと夏の物語。こちらはほんわかした映画でした。

 

 ギョーム・ブラック監督の映画は、「リンダとイリナ」以来ですが、こちらのほうがおもしろかったかな。話題の監督の作品見れてよかったです。

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