田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

レディ・バード(Lady Bird)

2018年08月20日 18時24分00秒 | 日記

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「フランシス・ハ」「20センチュリー・ウーマン」などで知られる女優のグレタ・ガーウィグが、自身の出身地でもある米カリフォルニア州サクラメントを舞台に、自伝的要素を盛り込みながら描いた青春映画。「フランシス・ハ」や「ハンナだけど、生きていく!」などでは脚本も手がけ、「Nights and Weekends」(日本未公開)では共同監督を務めた経験もあるガーウィグが、初の単独監督作としてメガホンをとった。カリフォルニア州のサクラメント。閉塞感漂う片田舎の町でカトリック系の女子高に通い、自らを「レディ・バード」と呼ぶ17歳のクリスティンが、高校生活最後の年を迎え、友人やボーイフレンド、家族、そして自分の将来について悩み、揺れ動く様子を、みずみずしくユーモアたっぷりに描いた。主人公クリスティンを「ブルックリン」「つぐない」でアカデミー賞候補にもなった若手実力派のシアーシャ・ローナン、母親マリオン役をテレビや舞台で活躍するベテラン女優のローリー・メトカーフが演じた。第90回アカデミー賞で作品賞ほか6部門にノミネート。ガーウィグも女性として史上5人目の監督賞候補になった。(映画.comより)

 

 

 

 

 

  おもしろかったですねぇ。年齢的にも、こういう青春真っ只中の映画なんて、いまさらなぁ・・・と思ってました。ただ、シアーシャ・ローナンは只者ではないはずと思っていたところ、この作品、ちゃんと田舎に降りてきたのです。これは運命!結果、おもしろかった!偏見を持っていて本当に悪かったです。

 この痛々しさが青春ですねぇ。自分も母親が嫌いだった。日本に住んでいるので、さすがに「私を”レディバード”と呼んで」などと主張する文化はなかったけれど、なにから書いていいかわからないほど主人公の感情が理解できました。でも、このお母さんはまだ優しいほうなんじゃないのかなぁ。父親がまともに働けない状況でも(私の父も母が外向きの仕事を持った途端、仕事を辞めてきた。いやそれまでも充分貧乏だったけれど。主人公のお父さんは心身の病気だから悪気はないんだろうけれど、結果からみると同じ)、プロムの衣装を高くないもの、でもレディバードの好みのものを工夫して選んでくれるし、行動の節々に優しさを感じました。兄さんの彼女が同居してるなどは、日本では考えづらい状況で、それをどう理解していいのかわからないけれど、優秀だったといわれる兄に「アファーマティブだっただけでしょ」と言い放つところや、車で母とけんかしてどうしようもなかったときに、いっそ車から飛び降りるなど、破天荒なところはさすが。でもきっと「医者代がいるじゃないの!自分で払いなさいよ」と言われているだろうけれど。

 どういう状況に陥っても、暴力をふるわないところはさすがにアメリカ。甲斐性なしの父親が子供にいい顔をするのも(要するに優しい)定番。でもこれが難しいんだけどね。たいがいは余計に暴力的になったり、理解に苦しむ行動をとったりするからね(うちの父親なんかは、そう)。働けない原因がはっきりわかっているからやりやすいのかもね。

 でも、母親が働いたって(そして父親も働いていても)貧乏は貧乏。日本でもアメリカでも一緒よね。私が若いころは、みんな中学生くらいになるとバイトしてた。今では考えられないけれどね。自分も大学生になるころは1週間7日で8日バイトしてたな。使う暇がなくて貯まったりした(笑)。忙しすぎてレディバードみたいに彼氏ができたりもしなかった(いや、たぶん私がかわいくないからor性格が悪いからです)。

 でね、レディバードはかわいいから(?)、やっぱり恵まれていると思うんです。知り合う仲間が「アイ、トーニャ」みたいに”悲惨な奴しかいない”っていうことが全然なくて、紆余曲折があるとは言え、それなりに素敵な男の子たちとお付き合いするんです。だからやっぱり”違う世界の話”とも思いました。まぁわからないですけどね。自分の主観が入ってしまうと、みんな「私のほうが悲惨」って思うものなのかもしれないし。あと、ちょっと脱力してしまったのはラストの展開。あれだけ派手に親子げんかもしてたのに、母親の愛情や自分の境遇に対する感謝に、急に目覚めすぎ(笑)。確かに映画はコンパクトにまとめられてて見やすい時間の上映だったけど、急にきれいにまとまりすぎて「ん?」と思いました。レディバードが賢かったのか、やっぱりとことん悲惨ではなかったからか。

 でも、良作でした。グレタ・ガーウィグ、女優として出演していた「20センチュリーウーマン」しか見てないけれど、他の作品も見ないといけませんね。そんなことを強く思った次第でした。お勧めです!

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