田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

ブレードランナー 2049(Blade Runner 2049)

2017年12月31日 15時36分34秒 | 日記

リドリー・スコット監督がフィリップ・K・ディックの小説をもとに生み出した1982年公開の傑作SF「ブレードランナー」から、35年の時を経て生み出された続編。スコット監督は製作総指揮を務め、「メッセージ」「ボーダーライン」などで注目を集めるカナダ出身の俊英ドゥニ・ビルヌーブ監督が新たにメガホンをとる。脚本は、前作も手がけたハンプトン・ファンチャーと、「LOGAN ローガン」「エイリアン コヴェナント」のマイケル・グリーン。前作から30年後の2049年の世界を舞台に、ブレードランナーの主人公“K”が、新たに起こった世界の危機を解決するため、30年前に行方不明となったブレードランナーのリック・デッカードを捜す物語が描かれる。前作の主人公デッカードを演じたハリソン・フォードが同役で出演し、「ラ・ラ・ランド」のライアン・ゴズリングがデッカードを捜す“K”を演じる。(映画.comより)

 

 

長い映画でしたね~。私は、前作「ブレードランナー」はリアルタイムで見てなくて最近見たのですが、やっぱり余計な知識が自然と入っているからか、あんまり楽しめなくて、「ふぅぅん」とか「そうなんだ」くらいにしか思えませんでした。それよりか「ショーン・ヤングだ!」とか「ル、ルトガー・ハウアー!」などと感動してしまって、邪念バリバリでした(笑)。やっぱり映画は生き物ですね。そのとき見ないと感動も薄れてしまいます。もったいない。

ということで、新作です。お話は目新しかったのかなぁ。映像はスタイリッシュだったと思うのですが、まぁそれも前作からそうでしたし、技術は進歩してるんでしょうけれど素人にはその差はあんまりわからない。今をときめくライアン・ゴズリングが出てるとか、「スターウォーズ」ばりにハリソンが往年の「自分」を演じるとか、結局話題はそこでしょうか。

 

<ここからちょっとネタバレ>

 とにかく、今回は自分が「ブレードランナー」つまり「人造」だと自覚している「K」が、いろいろ違反者を追ううち、レプリカントに出産能力があった?とか、自分の記憶はどうせ植え付けられたものだと思っていたけれど、ひょっとして自分はちゃんと生を受けて育てられた?要するに本当の記憶だった?とか、人生をさまようようになってゆく様が描かれます。「見飽きたような展開」と思いながらも、つい主人公を応援してしまい、「幸せな結末だといいな」と夢想するのですが、やはり現実はそう甘くはありません。

なんだか切ない結末を「そうだろうよ」と受け入れながらも、一抹の寂しさを感じ、またこういう話をわざわざ「ブレードランナー続編」でやる必要があったのか、とも思うわけです。いや、もちろん話はうまくつながっているんですけどね、前作と。

まぁ現実にこういう風になってしまうかもしれない未来、案外そんなこともないかもしれない未来、いろんなことを考えながら見るには最適な映画なのですが、願わくばもう少し見やすい長さにして欲しかった。でも、ライアンもジャレット・レトも、ハリソンも、皆よかったと思います。さすがの存在感でした。疲れていないときに、どうぞ。

コメント

エルネスト

2017年12月22日 07時12分19秒 | 日記

 

 キューバ革命の英雄チェ・ゲバラと共闘した日系人の生涯を、オダギリジョー主演、阪本順治監督で描いた日本とキューバの合作映画。フィデル・カストロらとともにキューバ革命を成功させ、1967年にボリビア戦線で命を落としたエルネスト・チェ・ゲバラ。医者を志してキューバの国立ハバナ大学へ留学した日系2世のフレディ前村ウルタードは、キューバ危機の状況下でゲバラと出会う。彼の魅力に心酔した前村はゲバラの部隊に参加し、ボリビアでゲバラとともに行動する。ゲバラからファーストネームである「エルネスト」を戦士名として授けられた前村は、ボリビア軍事政権へと立ち向かっていく。オダギリが主人公の前村を演じ、日本からは永山絢斗が記者役で出演。(映画.comより)

 

 

 こういう日本人がいたこと、知りませんでした。まして写真家でもあったゲバラ氏が独断で広島を訪ねたこと、また「これだけのことをされて、君たちはどうしてアメリカに対して怒らないんだ」と素直な疑問を口にしていたことなど、知らないことだらけでした。自分は、ベネチオ・デル・トロの「チェ・ゲバラ」の2部作や「モーターサイクル・ダイアリーズ」も見ましたし、そこそこ知っているつもりでした。恥ずかしい。

冒頭は、理想に燃えて医学部に進学した前村さんなど、若き医学生たちが描かれます。奨学金を得て進学してきた彼らは、より優秀です。それで、政変著しいキューバにおいて、ゲバラもドクターだったからか、あるいはゲバラ自身で将来のある若い人たちに会う機会を積極的に作っていたのか、ともかく彼らはゲバラの話を聞く機会を得ます。そしてその熱い話と人柄に惹かれた前村さんは「これから自分がすべきことは?」と尋ねます。すると「自分のすべきことなんか、人に聞くな」と諭されます。「理想を強く持っていれば道は開ける」そんな意味のことも言ってたと思います。いや、本当に、「人に聞くな」のインパクトが強かったです。まったくそうですよね。

母国ボリビアで政変が起きたときも、居ても立ってもいられず、学校を休学して「母国での政治活動に参加する」と言いだし、学校長に「国は君たちの優秀さに未来を賭けてお金を出している。それを裏切るつもりか」と諭されます。結局折衷案として、僻地での予防接種や基本の単位を取得することを条件に、休学を許可してもらいます。

それでも、理想に燃える人生というのは障害も多く、うまくはいかないものです。母国ボリビアで死ねたことがせめてもの救いかもしれません。彼は志半ばにして、ボリビア軍の兵士に捕まり、処刑されてしまうのです。まだ25歳の若さでした。悲しいですね、これほど優秀な若者がこんなに簡単に亡くなってしまうなんて。

私は、この映画のおかげで、日系にこんな若者がいたことを知り、とても勉強になりました。ただ、一観客として(あくまで素人目線で)言わせてもらうと、ただ事実を羅列しただけで映画全体のメリハリに欠け、話全体がわかりづらい感じになっていたように思います。阪本順治監督の作品は、「闇の子供たち」のように大きな衝撃を受けたものもあるのですが、「KT」やこの作品のように、名作のはずなのに印象が散漫なものもあるように思います。もちろん、受取手(私)の能力にも問題があるのでしょうけれど。

しかしながら、オダギリジョーの熱演には目を見張るものがありました。スペイン語も、吹き替えてあるのかと思うほど自然で、また、普段はあれほど存在感のあるスターでありながら、この映画では真面目で感じのいい青年を自然な感じで演じきっていました。うまいものですね。今作は、オダギリジョーを見るだけでも価値があるかもしれません。機会があれば、是非。

コメント

アメイジング・ジャーニー 神の小屋より(The Shack)

2017年12月13日 07時18分43秒 | 日記
 
 
 
 自費出版ながら口コミで評判が広がり、アメリカでベストセラーとなった小説を、「アバター」のサム・ワーシントンやオスカー女優のオクタビア・スペンサーら、豪華キャスト共演で映画化。愛娘を失い失意の底にいた男の人生が、男を救おうと現れた不思議な男女3人との出会いを通じて思わぬ方向へと向かう姿を描く。日本のモデルで女優のすみれが3人のうちの1人として出演し、ハリウッドデビューを飾った。愛する妻子に囲まれ幸せに暮らしていたマックだったが、末娘のミッシーがキャンプ中にさらわれ、姿を消してしまう。捜索の末、廃れた山小屋で血に染まったミッシーのドレスが見つかり、警察が追っている連続殺人犯の凶行と考えられたが、ミッシーの遺体は見つからなかった。それから年月を経てもマックの悲しみは消えず、残された妻子との溝も深まっていた。そんなある日、マックのもとに「あの小屋へ来い」という奇妙な招待状が届き……。(映画.comより)

 

 

 

 すごい映画でしたね~。普通~~に田舎で公開してるから(サム・ワーシントンだし)、珍しい映画がやってるな、くらいで行ったら、すんごい”宗教映画”だった。難しい!とにかく、普通の映画とは違います。物語もどう説明すればいいのか・・・。

主演のサム・ワーシントンは、幼少期、どうしようもないDVの父親に悩まされます。目の前で母親に暴力をふるうのはもちろん、息子にも容赦はありません。いよいよ行き詰まったサムは”ある決断”をします。

大人になったサムは、真面目に働き、妻と3人の子供に恵まれた普通の父親になっています。どちらかと言うとおとなしい男性で、過去を知っていると、何かを背負っているように見えなくもありません。しかし、そうでなかったら、本当に「真面目で口数の少ない男性」にしか見えず、幸せそうです。しかし、故郷を出る決断はできなかったのか、あるいはここで生きて行く決心をしたのか、”あの背景”を知っている人がそのまま周りにいる状況で生活しています。

そんな中、家族(奥さんを除く)で出かけたキャンプで、本当に一瞬、目を離した隙に末娘がいなくなります。上の二人がカヌー(ボート?)に乗っていて、女の子が「パパ、見て。ほら立てるよ」と言って立ち上がり、「危ないぞ」とそちらを見て注意しただけです。案の定ボートはひっくり返り、「大丈夫か」などとそちらに気をとられていただけ。周りには他の家族もたくさんいたし、知り合いもいました。そんな数分の間なのに、今まで目の前に座っていた末娘がいない。そして見つからない。本当に身につまされる話です。こんな数分、目を離すなんて誰にでもあること。だって目の前にいたし。ショックで倒れそうでした。

死体が出ないまま痕跡だけが発見され、近頃多発している同様の事件と同じ犯人だろうと言われます。父親の目をそらせてしまった娘は自己嫌悪に悩み、自分を責める父は家族にも心を閉ざし、家族の体裁は保っていますが皆心はバラバラです(ある意味仕方がないと思いますが)。

そんなとき、一通の不思議な手紙が届きます。「あの小屋へ来い 父より」・・・半信半疑なサムですが、やはり行ってみることにします。ここからが後半です。

ここから後は素人にはどっしり思い内容です。ほとんど宗教映画と言っていいと思います。神様が3人出てきて、○○の神様とか、種類(?)があるようです。”大神様”がオクタヴィア・スペンサー、そして若い女性の神様がすみれです。そして延々考え・信条のお話。でも、究極には「許し(赦し?)」にたどり着くってことかなぁ、と思います、個人的には。無宗教な人間にはしんどい映画でしたね。と同時に、これほどの宗教映画が、それと知られずに普通に公開されていることが驚きでした。

心して見ることをおすすめします。

コメント

ローガン・ラッキー(Logan Lucky)

2017年12月06日 07時10分09秒 | 日記

Logan Lucky

Logan Lucky Poster

2013年の「サイド・エフェクト」を最後に映画監督業を退き、テレビ界で活躍していたスティーブン・ソダーバーグが、新人レベッカ・ブラウンのオリジナル脚本を映画化し、再び長編劇場映画でメガホンをとった映画監督復帰作。アメリカ最大のモーターカーイベント、NASCARレースを舞台に、一攫千金を狙った計画に挑む強盗団の姿を、アダム・ドライバー、チャニング・テイタム、ダニエル・クレイグらの共演で描くクライムエンタテインメント。足が不自由で仕事を失い、家族にも逃げられて失意の人生を送るジミー・ローガンは、まもなく開催されるNASCARレースのさなかに大金を盗み出すという大胆な計画を練る。戦争で片腕を失った元軍人で冴えないバーテンダーの弟クライドと、美容師でカーマニアの妹メリーを仲間に加えたものの、不運続きな自分たちだけでは心もとないジミーは、服役中の爆破のプロ、ジョー・バングに協力を求めるが……。(映画.comより)

 

 

 

 一度引退した監督が、脚本を気に入り復活。どんな作品かと思っていたら、「オーシャンズ11」の設定を少し変えただけの物語だった・・・。確かにおもしろい。いろんなどんでん返しもあるし、主人公たちはなかなかどんぐさくて、「オーシャンズ」みたいにスタイリッシュじゃない。見ていて「大丈夫なのか!」とハラハラもするし、なんでこれで失敗しないのか謎だし、設定もアホすぎる。でも、物語の基本は同じだと、個人的には思います。

まぁそれでも、今度は”庶民”という設定なので、チャニング・テイタムも真面目に働いて、なにかあったわけでもないのに、足が悪いというだけで「保険料が高くなるからやめてくれ」と会社に言われるあたりは、見たくなかった現実を見せられた感じがして気分が悪かったです。ヒドいもんです。

ことほどさように、細かいことをチェックすれば、いろんな社会風刺が織り込まれているのでしょうね。ともかく、いろんな意味で人生追い詰められたチャニングが、弟や妹、知人を総動員して一発逆転を狙います。そして、(元々は庶民だから?)協力してくれた人々やがんばっている人たちにはお礼を惜しまない、そして「自分の分(ぶ)」以上のものは欲しがらない・・・そんな感じです。ある意味爽快、本当は賢いのかバカなのか、わからんですねぇ(笑)。

俳優さんたちも豪華なので、見ていて楽しいです。こないだガリガリにやせて日本で布教活動をしていたアダム・ドライヴァーは、片手のバーテンダーに。覚えてなかったけど、プレスリーの孫娘さんはカーマニアの美容師に。我らが007は、なんとも悪い面構えに!相変わらず色気に乏しいヒラリー・スワンクはFBI捜査官に。チャニングの元妻はケイティ・ホームズ。よく見ないとわからないほど化けているのがセス・マクファーレン。今をときめくキャサリン・ウォーターストンや出番は少ないけれど、セバスチャン・スタンも。みんな、ソダーバーグ監督が好きなのね。

でも、頭をからっぽにしては、楽しめません。話が複雑なので、理解するには必死に見る必要があります。がんばりましょう。

コメント