スパイダーマンの宿敵として知られるマーベルコミックの人気キャラクター「ヴェノム」を、「マッドマックス 怒りのデス・ロード」「ダンケルク」のトム・ハーディ主演で映画化。サム・ライミ監督作「スパイダーマン3」にも敵として登場したヴェノムを、「ゾンビランド」「L.A. ギャング ストーリー」のルーベン・フライシャー監督のメガホンで、新たなダークヒーローとして描く。「誰もが望む、歴史的偉業」を発見したというライフ財団が、ひそかに人体実験を行い、死者を出しているという噂をかぎつけたジャーナリストのエディ・ブロック。正義感に突き動かされ取材を進めるエディだったが、その過程で人体実験の被験者と接触し、そこで意思をもった地球外生命体「シンビオート」に寄生されてしまう。エディはシンビオートが語りかける声が聞こえるようになり、次第に体にも恐るべき変化が現れはじめる。(映画.comより)
予告を見た時から、チビ息子が「絶対見たい」と言い張っていた映画。マーベルワールドをよく知っているわけでもないのに、どうして興味があったのか疑問。単におどろおどろしい雰囲気が好きだっただけかもしれません。よって吹き替えで鑑賞。R15でなくてよかった~。
さて、映画です。またもやトム・ハーディだし、マーベルは似たような映画をいくつ作ったら気が済むんだ、とか思ってました。でも、正直おもしろかった!エディ(トム・ハーディ)の破天荒さ、寄生するヴェノムの人なっつこさ、研究熱心さから倫理的には大いにはみ出してしまうけど、知性と優しさがキラッと光る悪役(ライフ財団のリーダー)と。どれもがとても魅力的でバランスが取れていました。
お話は、少し前に見た「プレデター」を髣髴とさせるもので、宇宙のかなたから地球を侵略するためにやってくる、とか、複数いてリーダーと立場の弱いやつがいるとか、妙にいい奴だったりとか、犬こそ飼ってないけど、ちょっとデジャヴ。まぁプレデターは寄生しないけどね。それを言うと、「クワイエットプレイス」の怪物も目も見えなかったけれど、見かけがおどろおどろしいところがプレデターかヴェノムみたいだったよね。そんなこと連想するのは私だけ?
マーベルもいろんなつながりがあるみたいで、ヴェノムもいろ~んなバックグラウンドがあるようです。言及されないけれど、過去の出来事でスパイダーマンとの確執とか、ラストに映るウッディ・ハレルソンは何者か、とか。私はよく知らずに鑑賞しましたが、アメリカの子供たちは当然知っているという前提で作られているのでしょうね。日本の子供たちで、ドラえもんを知らない子がほぼいないのと同じくらいに。
寄生体は、何体か地球に降り立ったようです。それぞれ、その時々に応じて一番使える(?)媒体に寄生する(要するに媒体を次々変えてゆく)ようなのですが、トムハに寄生した奴は彼のことが気に入り、バディとなります。いや、気の弱さから移動をためらっているだけかもしれません。ともかく、「ジキルとハイド」になるわけです。でも、舞台はあくまで地球ですから、やっちゃいけないことをトムハが教えたり。なんか、ほとんどコメディかも。
トムハは最初こそ苦しそうだったけれど、人間にはない能力を授かったのですから、ある意味無敵。それなりの敵も出てくるのかもしれませんが、ちょっと「いいなぁ」とも思いました(笑)。あ、そうそう。終盤、ティーンエイジャーばりにミニスカートで走り回るミシェル・ウィリアムズに違和感バリバリでした。確か、弁護士先生でしたよね、それなりの。誰ですか、衣装係は(笑)。
ともかく、続編が楽しみです。