見たかった映画がやっと田舎にも降りてきました。ヤッホーということで早速鑑賞です。
結論から言うと、よかったですねぇ。途中、話がやや極端で「??」と思う部分もあったのですが、最後は本当にうまくまとめました。しっかり感動作に仕上がっています。
ランボーに憧れるわりにはひょろっとしているウィル、彼はとってもいい子なのですが、家庭が厳粛な「プリマス同胞教会」の信者のため、テレビもラジオも音楽も、映画もゲームも、とにかくいろんなものがダメで(何でも俗世界の娯楽を断ち切るためとか)、授業で見るテレビ(ビデオ)さえ禁じられている始末。
かたやリー・カーターは学校きってのワルで、悪いことはたいがいやってます。この二人が、運命のいたずらか、知り合っちゃうんですねぇ。
最初は「こんな二人、仲良くなれるわけがない」と、見ている方もハラハラするのですが、それがやっぱり子供の特権、なんだかんだいっても純粋なんでしょうね。うま~く友達になっちゃうわけです。
リー・カーターの家で初めて見た「ランボー」に感化されたウィル、柄にもなく突っ走るようになり、カーターと一緒に見よう見まねでカメラを回し、映画を作ろうとし始めます。最初は厳しく叱っていたお母さんも、いつしか厳粛一筋でイライラばかりしている自分に気づき始める・・・。短く言えばそんなはなしです。
そこに、学校へやってきた交換学生のフランス人生徒たちが絡み、ちょっと我々日本人には理解しがたいほどのぶっとび場面が多くなります。この辺が好き嫌いを分けるかもしれません。
しかし、とにもかくにも、ハッピーエンディングで締めるのですが、この場面がうまい!たまらなくうまい!今まで持っていた「あのぶっとび場面はなに?」といった感じのモヤモヤは一度に吹き飛んでしまいます。
監督が、かの「銀河ヒッチハイクガイド」の人だと聞いて納得。あの映画でも、凡人の私には理解できない場面がいくつもあったのだった・・・。
しかし、主役の子供たち、うまかったですねぇ。リー・カーターの悪そうな面構え!「コーラス」(フランス映画)に出ていた、少年院から連れてきたという、本当のワルの少年を思い出しました。(彼も本当に怖い顔をしていた。)
しかし、あんなに規律の厳しい宗教、あるんですねぇ。なんか、信じられません。日本にもあるのかな、支所。「兄弟」と呼び合うところが「同志」と呼ぶ中国映画を想起させますね(笑)。
子供といえども、いろんな意味で受難の時代。強くあらねばならないのですね。