田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

リトル・ランボーズ

2011年02月27日 22時36分38秒 | 日記

見たかった映画がやっと田舎にも降りてきました。ヤッホーということで早速鑑賞です。

結論から言うと、よかったですねぇ。途中、話がやや極端で「??」と思う部分もあったのですが、最後は本当にうまくまとめました。しっかり感動作に仕上がっています。

ランボーに憧れるわりにはひょろっとしているウィル、彼はとってもいい子なのですが、家庭が厳粛な「プリマス同胞教会」の信者のため、テレビもラジオも音楽も、映画もゲームも、とにかくいろんなものがダメで(何でも俗世界の娯楽を断ち切るためとか)、授業で見るテレビ(ビデオ)さえ禁じられている始末。

かたやリー・カーターは学校きってのワルで、悪いことはたいがいやってます。この二人が、運命のいたずらか、知り合っちゃうんですねぇ。

最初は「こんな二人、仲良くなれるわけがない」と、見ている方もハラハラするのですが、それがやっぱり子供の特権、なんだかんだいっても純粋なんでしょうね。うま~く友達になっちゃうわけです。

リー・カーターの家で初めて見た「ランボー」に感化されたウィル、柄にもなく突っ走るようになり、カーターと一緒に見よう見まねでカメラを回し、映画を作ろうとし始めます。最初は厳しく叱っていたお母さんも、いつしか厳粛一筋でイライラばかりしている自分に気づき始める・・・。短く言えばそんなはなしです。

そこに、学校へやってきた交換学生のフランス人生徒たちが絡み、ちょっと我々日本人には理解しがたいほどのぶっとび場面が多くなります。この辺が好き嫌いを分けるかもしれません。

しかし、とにもかくにも、ハッピーエンディングで締めるのですが、この場面がうまい!たまらなくうまい!今まで持っていた「あのぶっとび場面はなに?」といった感じのモヤモヤは一度に吹き飛んでしまいます。

監督が、かの「銀河ヒッチハイクガイド」の人だと聞いて納得。あの映画でも、凡人の私には理解できない場面がいくつもあったのだった・・・。

しかし、主役の子供たち、うまかったですねぇ。リー・カーターの悪そうな面構え!「コーラス」(フランス映画)に出ていた、少年院から連れてきたという、本当のワルの少年を思い出しました。(彼も本当に怖い顔をしていた。)

しかし、あんなに規律の厳しい宗教、あるんですねぇ。なんか、信じられません。日本にもあるのかな、支所。「兄弟」と呼び合うところが「同志」と呼ぶ中国映画を想起させますね(笑)。

子供といえども、いろんな意味で受難の時代。強くあらねばならないのですね。

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永遠のこどもたち

2011年02月20日 21時37分54秒 | 日記

ネタバレあり

 

 

ホラーだとはあまり知らなくて、なんとなく、評判にもなってるし・・・くらいで見てみました。

でも、感動してしまいました・・・。最後は涙です。

偉大なる母性愛。確かにホラーの要素はあるのですが、私自身、霊とかいうのはあると思っているので(なぜなら、自分ももしかして、強く思い残すことがあったら、さまようような気がするから)、母の執念で子供を探し続ける姿は感動モノでした。

ただ、息子を見つけたときに、もちろん時間がたっているから亡くなっているわけですが、それが自分のせいだとわかったときはショックでした。まさかこういう展開になるとは・・・。これは正気ではいられません。私だったとしても、彼女と同じ行動をとるでしょう。

しかし、その後に幸福なラストシーンが用意されています。これは人により、解釈は違うと思いますが、私はhappy endingだと思いますね。

以前からの伏線が効いて、母はウェンディ。小さいみんなはピーターパンです。だって、もともとみんな、仲良しのお友達だったんですもの。ウェンディだけが大きくなっていても、やっぱりお友達なのです。いい終わり方ですね。こんな世界があるのなら、私も行きたい。

個人的にはここで終わってもよかったと思います。最後はご主人が何かを見たような顔で終わるのですが、これは蛇足だったような・・・。監督、製作ともに男性だったから、どこかで、かかわらせたかったのかも。

それにしても、ジェラルディン・チャップリンは名女優ですね。いつもながら、すごい存在感です。彼女が霊媒をしてくれているとき、こちらにいる人たちにも子供たちの声が聞こえるのに、そしてやっぱりいろんなことが現実に起きてるのに(今までもね)、心理士やご主人は彼女たちを嘘つき呼ばわりする。この辺が理解できなかったですね。

報酬も求めていないし、私なら主人公同様、信じますね。法外なお金を要求された時点で疑いますけど(笑)。

なんかこう・・・これは心理劇にありがちだと思うのですが、いろんなことを見たり聞いたりした人間が、それが本当のことであればあるほど、「自分は正常だ」と思っている人たちに異常呼ばわりされる。挙句には精神病扱いされたり、「ショックだったのよ」などとわかったようことを言われたり、する。

だから、「あ、もうこれはダメだな」と思ったら、自己主張せずにひっそりと解明してゆく。これが一番ですね。この主人公の女性も、最後は上手に言い訳をつくって一人になる。そしてチャレンジする、ありとあらゆることに。

この屋敷を知り尽くしていた彼女だからこそ、たどりつけた結末。そこには言いようのない悲しい過去があったりするのだけれど、結局は彼女が救いとなる。よかったですね。

ともかく、美しいお話でした。私は「パンズ・ラビリンス」より、こっちが好きかな。ま、監督がそもそも違うわけですが(笑)。

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ウォールストリート

2011年02月19日 23時05分17秒 | 日記

ひさしぶりのマイケル・ダグラス。いい味出してましたね~、渋い。

なんか、ここのところ、体調悪くて(というかがん治療で)げっそりやせた写真を見たものですから、心配していたのですが、なんのなんの、すばらしい演技でしたね。治療前にあれだけお元気だったのなら、復活も期待できますね。

さて、お話はマイケルが、前回のインサイダー取引で8年の服役後、出所するところから始まります。8年と言う割には歳を取っているわけですが、そこは映画ですからパスすることにします(笑)。

しかし、著書を出したりテレビに出たりと、復活をもくろみます。そこで、絶縁状態だった娘のフィアンセ(ウォール街で働く青年)が、接触してくるわけです。これがシャイア・ラブーフ。シャイアも、一計があるからこそ近づいてくるわけで、単に親切心で親子の仲を取り持とうとしているわけではありません。

それにしても、マイケルや悪役(?)のジョシュ・ブローリン、シャイアの師たるフランク・ランジェラなど、豪華な俳優陣に比して、若者二人(シャイアとキャリー・マリガン)がとってもあぶなっかしく見えたのは、自分が歳とったせい?

キャリーにしても、自分の家族が崩壊し、兄が死んでしまったのはすべて父親のせいだと思い込んでいる。物事はそんなに単純じゃないはず。許す、許さないとか、そんなに一方的な話ではないと思う。実際、マイケルが兄のためにいろいろ手を尽くしていたこともわかってくるんだけど。

シャイアも、師と仰ぐ人の自殺にショックを受け、その原因となったジョシュに復讐を試みる。で、最初はうまくいくように見える。でも、あまりにトントン拍子で「このままめでたし、めでたし、だったら怒るようなぁ」と思ってしまった。私がひねくれているのだろうけど、な~んか、幼い。

相手は百戦錬磨。まぁ、もちろん、絵に描いたようには復讐は進まない。

ひねくれついでにもう一つ言うと、キャリーが非営利の会社で働いてるっていうのもわざとらしい。そこまで父親(のやったこと)を毛嫌いしている女性が、なんでウォール街の人とつきあってるわけ?なんか、彼女も矛盾していると思う。もちろん、監督はそこも描きたかったのかもしれないけれど。

でも、基本、よくできたおもしろい映画でした。

ラストはほんのりハッピーエンディング。でも、この先はわからないですよね。そんな感じでした。

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ザ・タウン

2011年02月13日 17時43分59秒 | 日記

<ネタバレあり>

 

 

なかなかに渋い映画でしたね~。ベン・アフレックがいい味出してました。

私は、弟のケイシーよりこのベンの方が好きなのですが、若い頃はイモ役者だと言われてましたよね(今もか?)。なんでかな?なかなか見栄えがするから、却って期待されてしまうのかな。

彼はいろいろ映画に出てましたけれど、私は「世界で一番パパが好き!」が一番好き(笑)!子供と一緒に学芸会かなんかの舞台で演じて、ウケなかったときに「シット!」と舞台上で言ってしまってるときのベンが最高だった。(変わってるかな?)

ジェイローとの映画は見ることが出来なかったけれど(あんまり上映してなかったよね、特に田舎では見れなかったと思う)、ともかく、結構好きです。

そのベン、今回は地元から出ることが出来ない、頭は切れるけど女性に対しては口下手でどんぐさい男を好演してました。

「ハートロッカー」のジェレミー・レナーも、すぐに切れるけど友情に厚い男を好演。あとの二人もよかったなぁ・・・。ちょっとロバート・カーライルの「フェイス」を思い出しました。

しかし、ほんとに素朴な疑問なんだけれど、これほど優秀な男たちが、なんでこんなことをしているのだろう。きっと、普通に勤めていても、頭角を現せたはず。もちろん、普通の平凡な生活なんて、まっぴらごめん、と思っているのなら仕方がない。でも、人間はいつまでも若くない。こんな生活は続かないことは、彼らならわかっていたはず。それとも、本当に自分が思い立ったときにサッと足が洗えると思っていたのだろうか。

「フェイス」でロバートも言っていたじゃないですか、「まともに働いてたら、倍は稼いでる」って。じゃ、なんでリスクを冒して強盗なんかするの。才能があるのに。賢いのに。

人間って、わからないね・・・。まぁ、私が凡人なだけかもしれないけれど。

主人公のベンだけが助かったのは「どうよ」と思うけど(笑)、心が痛む映画でした。

あ、そうそう。この前亡くなったピート・ポスルスウェイトが怖~い役で出ていてびっくりしました。あんな役もやったのね・・・。えらく痩せてました。

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2011年02月11日 17時46分21秒 | 日記

こういう映画を作ろう、って発想するあたりがアメリカ人っぽいなぁ、と思いました。

だって、ご本人はまだまだ若く、トップでご活躍されてる。その人生をアレンジして映画にしよう、というのですから、日本だったらすごく遠慮しちゃって美化されちゃうかも。っていうか、多分そんなこと、チャレンジする人もいないと思う。(例があればごめんなさい)

しかも、本人とは合意できてない。なのに、作ってしまう。すごいなぁ・・・と思いました。

さて、真実はどうなのかはさておき、映画自体はそのスピード感といい、主人公たちの頭のレベルの高さと言い、圧倒される映画でした。

主役を演じた役者も、すごいセリフの量だったでしょうねぇ。たいしたものです。一番普通っぽい役を演じたアンドリュー・ガーフィールドが、どんぐさい印象を受けたくらいです。

みんなものすごいスピードでしゃべる、しゃべる。しかもいちいちがもっともで筋が通ってる。主人公のジェシー・アイゼンバーグだけではなく、ジャスティン・ティンバーレイクは言わずもがな、同じハーバードの双子の兄弟、あげくに学長まで、みんなものすごい個性の持ち主。

人の意見はまず聞かない、自分の意見はとことん主張する、そのためなら人を遮ってでも弾丸のようにしゃべる・・・、ともかく、見ているこちらがどっと疲れました。

あれだけ自分に自信がもてれば生きやすいでしょうね。そんなことないのかな。

頭の回転が速い人たちの世界って、あんななのかなぁ・・・と思うと、凡人にはついてゆけないな、いや、もちろん、むこうも「入ってくるな」と思っているだろうけれど(笑)、しんどい世界だなぁと思いました。アホな私には縁のない領域です。

才能のある人たちって、人種が違う。若くしてセレブな人生って、憧れるけど・・・。

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