<ネタバレあり>
なんかすごい邦題ですねぇ・・・。
で、出演もジェラルド・バトラーやジェイミー・フォックスだし、監督もF・ゲイリー・グレイ。私、この監督の「ミニミニ大作戦」が好きなんです。マーク・ウォルバーグとシャーリーズ・セロンが素敵なカップルでしたね!シャーリーズは本当にきれい。あと、「get it off」!!私、これは名作だと思いますね。
そんなこんなで結構期待してました。でも、結論から言うと・・・主演のジェラルドは、完全に方向性を見失っていました。あれでは誰も同情しないし、もうあそこまで行くと狂気。途中からは、ほとんど「ソウ」の世界でした。
あの映画(「ソウ」ね)も、最初はそれらしい理由づけがされてるんだけれど、明らかに狂気ですよね。少しばかりの知性は伴なうとしても。
もちろん、監督もそれを言いたかったのかもしれません。「報復なんて狂気ざたなんだぞ」と。
でも、ハンニバル・レクター並みの知能戦を期待していた私としてはちょっとがっかり。
ジェラルドは、拘置所に入れられてるのに犯罪が起きる。検察も警察もわけがわからない。そのうち、「みんな彼に遊ばれてるんだよ」などと証言するやつも出て来て、どんなからくりなんだろうとすごく期待する(少なくとも、私は期待した)。
でも、ふたを開けてみると・・・地下にトンネルを掘って、自分が出入りしていただけだった。なんとも期待はずれなからくり!いまどきこんな結論で「えぇぇ~~!」なんて驚く人がいるのだろうか。(ここは驚くところではなかったのかもしれないが・・・)
しかし、きっかけは納得できました。ジェラルドはあんなひどい目にあったのに、あんな露骨な司法取引が行われてははいけません。軽罪の男にすべての罪をかぶせて、残忍な主犯はすぐに放免なんて。これは、いかに善人面のジェイミー・フォックスといえども(関係ないか・・・)、やりすぎです。
せっかくのこの物語の設定が、どうしてうまくいかせなかったのか・・・。
F・ゲイリー・グレイなのに、少し残念です。
とはいえ、予想できない方法で関係者が処刑(?)されていくさまは、やはり驚きでした。それだけに、もう少し見応えのあるおとなな作品に仕上げてあればなぁ・・・と残念でなりません。