中南米に古くから伝わる怪談「ラ・ヨローナ」を題材に、「死霊館」シリーズのジェームズ・ワン製作で描くホラー。愛する夫に浮気をされ、嫉妬に狂った結果、夫が世界で一番愛する我が子を溺死させてしまった女、ヨローナ。そのことを後悔し、嘆き苦しんだ彼女は自ら川に身を投げた。呪いとなってこの世をさまようヨローナは、子どもたちをさらっていく。1970年代のロサンゼルス。ソーシャルワーカーのアンナは子どもたちが危険にさらされているという、ある母親からの助けを無視してしまうが、それは泣き声を聞いた子どもが必ず連れ去られてしまうヨローナの呪いだった。そして、ヨローナが次のターゲットとして狙いを定めたのは、アンナの2人の子どもたちだった。「グリーンブック」「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン」のリンダ・カーデリニがアンナ役を演じる。監督は「死霊館」第3弾でメガホンをとる新鋭マイケル・チャベス。(映画.comより)
こういうたぐいの映画が、都会と同じタイミングで田舎でも上映されていることはとても珍しく、ちょっと目を惹きました。それで、ホラーに詳しくもないのに行ってしまいました。
物語は上にある通り、深く愛し合った二人なのにあっさり裏切られてしまった女性が、”彼が最も愛するもの”を奪おうとして、我が子を手にかけてしまう、というものでした。実をいうと、この話、記憶にあります。確かパゾリーニ監督の「王女メディア」です。他にも似たようなものがあったかもしれません。ともかく、かなり驚愕したので覚えています。もちろん、パゾリーニ監督の作品はギリシャ神話が元になっているので、もっと重厚なお話になってましたし、”子殺し”が話のメインではなかったと思います。でも、他の部分をすっかり忘れてしまうほど(コラッ!)のインパクトでした。
「王女メディア」は、あまりのことに啞然とする夫、という場面で終わったと思うのですが、今回は違います。我が子を殺めてしまった(溺死させた)女性は深く後悔し、息子たちを取り戻そうとしてしまいます。でも、亡くなっているので取り戻すことはできません。結果、子供を求めて永遠に彷徨うことになるわけです。まぁ映画ですからなんでもありなのでしょうが、人の怨念って、そんなに長く存続するものなのでしょうか。生きてる人間にはわからないから、言っても仕方がないのでしょうけど。
で、現在では、「水の音がすると、女が子供をさらいに来る」と言って、鍵のかかった部屋に子供たちを閉じ込めている母親がいると、”気のふれた女”とか”子供を虐待している母親”とか言われて子供たちは保護されます。母親を押さえつけてね。これは、当然のことで、きっと私でも「女がさらいに来る!」とか言ってる母親がいると、「気持ちの悪い人」と思うでしょう。しかし、今回この母親の懸念は本当なので、子供たちは保護された施設であっさりいなくなってしまうのです。そして溺死しているところを発見されます。保護したケースワーカーは何が何だかわかりません。なんでプロのスタッフがいる施設から誰にも見つからずに連れ出せたのか?なんで遠く離れたところで溺死なんかしているのか。そして、次はそのケースワーカーの子供たちが狙われるのです。ここから、エクソスト(神父さん)と共に、母と子供の壮絶な戦いが始まります。
怨霊との戦いは、今までの映画と比べてそんなに目新しいものはありません(と思う)。ただ私は、今度はどこの子供にするのか、というその選定基準がよくわからなかったので??でした。
ともかく、あんまり人(特に男)を深く愛しすぎないことですね(そこか!笑)。人口の半分は異性なんですから、さっさと次のを見つけることです。あるいは一人でいるか。なんにしても、子供に罪はないので、矛先を間違わないことだと思いますね~。感想のシメ、間違ってます?(笑)