田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

アリー スター誕生(A Star Is Born)

2019年02月21日 16時52分18秒 | 日記

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 歌の才能を見いだされた主人公がスターダムを駆け上がっていく姿を描き、1937年の「スタア誕生」を皮切りに、これまでも何度か映画化されてきた物語を、新たにブラッドリー・クーパー監督&レディー・ガガ主演で描く。音楽業界でスターになることを夢見ながらも、自分に自信がなく、周囲からは容姿も否定されるアリーは、小さなバーで細々と歌いながら日々を過ごしていた。そんな彼女はある日、世界的ロックスターのジャクソンに見いだされ、等身大の自分のままでショービジネスの世界に飛び込んでいくが……。世界的歌姫のガガが映画初主演でアリー役を熱演。もともとはクリント・イーストウッドが映画化する予定で進められていた企画で、「アメリカン・スナイパー」でイーストウッドとタッグを組んだクーパーが初監督作としてメガホンをとり、ジャクソン役でガガとともに主演も果たした。(映画.comより)

 

 

 

 

 私はバーブラ・ストライサンドのファンですが、実は「スター誕生」を見てません。(「追憶」も「サウス・キャロライナ」も大好きなんですが)なので、このお話は今回が初めてです。予告で「アーティスト」みたいだな、とも思ったし、話としては普遍的なものだと思います。ただ、今回はガガの演技がよかった!!ガガはいままでもちょい役でいくつか映画を見ましたが、なにせ本業は歌手。まぁこんなものだろうと思っていました。ところが!さすがですねぇ。必死な感じがまたいい。ある意味特異な風貌を生かし、「みんな、私の顔が嫌いだと言うの」というセリフのなんと自然なことか。また軌道に乗ってからの、少女の「あなたが大好きよ。美しいわ」という何気ない一言と、「え?私が美しいって?」とマジ顔で驚くガガの表情。いいですね、自分に自信が持てなくて生きづらさを感じている無数の少女たちの心に響いたでしょうね。

 でも、いったん歌い始めた時の力強さはどうでしょう。あぁガガは歌手だったんだ、とその演技に酔いしれていた観客を目覚めさせるには充分でした。でもここで普通の女の子たちは「あ、やっぱり私はダメかも」って思ってしまうかもね(笑)。あまりに魅力的なんですもの。

 よくある話とは言え、彼女の人気に比例して落ちてゆくブラッドリー・クーパー。そのつらかった人生もフラッシュバックで垣間見られ、年配のツアーマネージャーとの衝撃の関係も明かされます。そして、どれだけ人気が出ようとも彼を見放さないガガ。これはこれで彼女の人生だったと思うのです。彼女の選択ですから。でも、彼女を抱える会社は、当たり前ですがどんどん彼女を売り出していきたい。マネージャーのブラッドリーに対する忠告は、見ていてつらかった。ある意味「そんなこと、他人が言うんだ・・・」と思いました。仕方がない面もあるかとは思いますが、私はキツいと思いました。人って、そんなに割り切って生きてゆけないのでは。みんなが良い両親に恵まれ幸せに育まれるわけではない。どうにもならない辛さを抱えている人だって。なんだか辛かったです。

 旧作がどんなストーリーだったのかは知りません。でも今回の作品は、ガガの熱演もあり、とても見ごたえのある映画に仕上がっていました。おススメです。

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ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生(Fantastic Beasts: The Crimes of Grindelwald)

2019年02月17日 14時35分36秒 | 日記

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 大ヒットファンタジー「ハリー・ポッター」シリーズの原作者J・K・ローリングが自ら脚本を担当し、同シリーズと同じ魔法ワールドを舞台に、魔法動物学者ニュート・スキャマンダーの冒険を描いた「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」から続く物語。アメリカからイギリスに戻ってきたニュートは、アメリカ合衆国魔法議会が捕らえた強大な魔法使いグリンデルバルドが逃げ出したことを知る。恩師のダンブルドアから特命を受け、パリに向かったニュートは、仲間の魔法生物たちとともにグリンデルバルドの行方を追う。前作に続きデビッド・イェーツ監督がメガホンをとり、ニュート役の主演エディ・レッドメインほかメインキャストが続投。若き日のダンブルドア役をジュード・ロウが演じる。(映画.comより)

 

 

 

 

 「いつまで作るハリー・ポッター」と思ってました(笑)。じゃぁ見るな、って感じですが、正直に言います。おもしろかった!さすがに、飽きさせないためにいろんな趣向を練ってあります。まだ続くのでしょうね、謎もまだまだありますが、ともかく今回は、若きダンブルドア先生と教え子ニュート、そこへ前作のキャラクターたちが総出で冒険を繰り広げます。ニュート・スキャマンダーの兄さんも重要キャラとして登場。さすがにイギリス映画、その兄弟関係は、バッチさん演じるシャーロック・ホームズと皮肉屋の兄マイクロフトの姿とダブります。あと、新しい魔法動物たちの姿も。

 囚われていた”黒い魔法使い”グリンデルバルドが逃げ出したことで、魔法界が混乱。ダンブルドア先生は「君にしかできない」と、ニュートに彼の捜索を頼みます。なぜ、ニュート?子供のころのダンブルドア先生との授業風景の回顧が挟まれます。また、その出自がわからず、自分が何者かを強く知りたがる魔法使いのクリーデンス(エズラ・ミラー)の話など、すべての話が最終的には同じ方向に。

 どうなんでしょうね、話が壮大になればなるほど焦点が似通ってくるのか、グリンデルバルドの演説は人々を引きつけ、その強いリーダーシップはヒトラーを想起させますし、その”善意の悪意”はサノス(アベンジャーズのジョシュ・ブローリン)を想起させます。それはそれでおもしろいのですが、行きつくところは同じなのかなぁ、と言う気もします。

 結局エズラ君は何者かなど、まだわからないこともたくさんあるので、次回作に期待します。J・K・ローリングさん、最初からこれだけのことを考えて「ハリー・ポッター」を執筆したのであれば(って、そうでしょうけれど)、たいしたものですね。びっくりします。

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くるみ割り人形と秘密の王国(The Nutcracker and the Four Realms)

2019年02月11日 16時22分03秒 | 日記

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 チャイコフスキーのバレエで広く知られる「くるみ割り人形」を、ディズニーが実写映画化。監督は「ギルバート・グレイプ」のラッセ・ハルストレムと、「キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー」のジョー・ジョンストンが務め、くるみ割り人形に導かれて不思議な世界に迷い込んだ少女の冒険を壮大なスケールで描き出す。愛する母を亡くし心を閉ざした少女クララは、クリスマスイブの夜にくるみ割り人形に導かれ、誰も知らない秘密の王国に迷い込む。「花の国」「雪の国」「お菓子の国」「第4の国」という4つの王国からなるその世界でプリンセスと呼ばれ戸惑うクララだったが、やがて「第4の国」の反乱によって起きた戦いに巻き込まれていく。「インターステラー」のマッケンジー・フォイが主演。キーラ・ナイトレイ、モーガン・フリーマン、ヘレン・ミレンら豪華キャストが脇を固める。さらにバレエ界からも、ミスティ・コープランドやセルゲイ・ポルーニンといったトップダンサーたちが参加した。(映画.comより)

 

 

 

 「くるみ割り人形」という言葉自体は聞きなじみがありますし、有名なバレエだということくらいは知ってます。ただ、ちゃんと見たことがなくて、物語もちゃんとは知りませんでした。そのため、今回の豪華絢爛なディズニー映画は、物語を把握するつもりで鑑賞。上映時間も短くて見やすい。その時の私にはもってこいの映画となりました。

 映画だけでは詳しい説明はないのですが、主人公クララはたぶん裕福な貴族の娘。何らかの理由(たぶん病気)で母親を失い、忙しくて家を空けがちだった父親に当たり散らしている、しっかりしているというよりは、自分の能力を過信しているわがまま娘といった感じ。今日もゴットファーザー(モーガン・フリーマン)主催のパーティがあって、顔を出さないといけないのですが「行かない」とすねています。姉妹がいるようなのですが、彼女は素直で行儀よくしています。そんなクララは、それなりに頭はよく、モーガンにはよくかわいがられているようです。そして、パーティの夜、鍵をめぐる謎解きと共に、くるみ割り人形に導かれて秘密の王国に迷い込んだ彼女は、見たこともない世界で新たな経験をするのです。

 日本にいると、くるみ割り人形というものにそもそも疎遠なのですが、若い兵隊の形とか、そんなに精巧にできているものなのですね。俳優が演じても違和感がないほどに。お話は、ちょっと「アリス・イン・ワンダーランド」みたいな、若い女性の自分探し、って感じに仕上がっていて、わりと平凡な感じでした。しかし、画面は綺麗!さすがはディズニー。目を見張るばかりの豪華さでした。キーラ・ナイトレイがまた、いい。こういう感じのキーラ、好きですね。

 秘密の王国では、母のおかげで”プリンセス”と言って、あがめられることになります。やっぱり、女の子の自分探しには「プリンセスであること」が必須条件なんですね。こんな突っぱった子でも(笑)。まぁ最初からお金持ちですしね。そんなこんなで、女性らしく、優しくなっていくわけです。

 映画はわかりやすく仕上がっているので、私のように話をまったく知らなかった人間にも見やすいものでした。主役の女の子もかわいい。彼女、「インターステラー」で、ジェシカ・チャスティンの幼少期を演じた子です。大きくなって!この映画の監督がラッセ・ハルストレムだというのが意外ですが、撮り直しのスケジュールが合わなくて、ジョー・ジョンストンに引き継いであるみたいです。上にも書きましたが、短くて見やすいので、気軽に見るのにおススメです。

 

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彼が愛したケーキ職人(The Cakemaker)

2019年02月03日 16時39分58秒 | 日記

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 イスラエルの若手監督オフィル・ラウル・グレイツァ監督が、同じ男性を愛した2人の男女の姿を描き、イスラエルのアカデミー賞といわれるオフィール賞で9部門にノミネートされたほか、国外の映画賞でも多数の映画賞を受賞した作品。ベルリンのカフェで働くケーキ職人のトーマスと、イスラエルから出張でやって来る妻子あるなじみの客オーレンは、いつしか恋人関係へと発展していった。「また1ヶ月後に」と言って、オーレンは妻子が待つエルサレムへ帰っていったが、その後オーレンからの連絡は途絶えてしまう。オーレンは交通事故で亡くなっていた。エルサレムで夫の死亡手続きを済ませた妻のアナトは、休業していたカフェを再開させ、女手ひとつで息子を育てる多忙な毎日を送っていた。アナトのカフェに客としてトーマスがやってきた。職を探しているというトーマスにアナトは戸惑いながらも雇うことにするが……。(映画.comより)

 

 

 

 

 なんて優しい映画。こんなに優しい映画は久しぶりな気がします。話の設定上、受け入れられない方ももちろんいらっしゃるかと思いますが、私は好きです。もし自分が妻であっても、トーマスであっても、彼(オーレン)を愛せると思うし、また、自分がオーレンであっても、妻とトーマスが仲良くなることを喜べると思います。「そんなことは、想像の範囲だから言えるのだ」と言われるとそれまでですが、私も長らく自分とつきあってきたので、やっぱりそうだろうと思うのです。

 イスラエルの映画は「ハンナ・アーレント」や「オオカミは嘘をつく」「ハッピーエンドの選び方」や「パラダイス・ナウ」、あと「シリアの花嫁」とか「スペシャリスト/自覚なき殺戮者」なんてのも見ました。どれも見ごたえがありましたね。公開数が限られているから、厳選されているのかもしれませんね。「ハンナ・・・」と「スペシャリスト・・・」は同じ題材を扱ったもの。ハンナの「悪の凡庸」という言葉にはうなったものでした。「ハッピーエンド・・・」もよかったですね~。笑わせてホロリとさせて。歳を取って死ぬ、とはどういうことかと考えさせられました。

 さて、この映画です。舞台はエルサレム。みんな、厳格なユダヤ教徒です。そんな中、妻と息子が一人いるビジネスマンのオーレンは、時々出張でドイツへ赴き、ある時ふと立ち寄ったカフェでケーキ職人のトーマスと出会うのです。腕のいいケーキ職人であるトーマスと、親交を深めるうちに恋に落ち、ドイツにいる間は一緒に過ごすようになります。でも、ある時を境にドイツに帰って来なくなるのです。取り乱すトーマス。そして、その理由を知ったトーマスは、落ち着きを取り戻したころ、エルサレムの彼の妻のカフェを訪ねるのです。取り乱していたのは、突然夫を失った妻とて同じこと。それでも、生活は続き、子供も育てていかねばなりません。なんとかカフェを再開した妻アナトは、「仕事を探している」というトーマスを雇います。

 腕のいいトーマスのおかげで、お店は繁盛。アナトの心も少しずつほぐれていきますが、事実をいつまでも隠しおおせるわけもなく、ユダヤ教の厳しい戒律も相まってトーマスは行き場を失います。

 無知な私は、この映画で「異教徒はオーブンでものを焼いてはいけない」などという決まりを始めて知りました。日本人にとっては「なにそれ」レベルのつまらないことだと思うのですが、オーレンの息子の誕生日にと、黙ってクッキーを焼いたトーマスはアナトと共に、アナトの兄に責め立てられることになります。また「女一人だから」という理由で、男性(今回は兄)がいちいち干渉してくるのがとてもウザイと思いました。それも、宗教がら男性優位なのか(たぶんそう)偉そうに説教するのです。人が立ち直ろうとしているときに。見ていて腹が立ちました。放っておいてほしい。女だって一人で生きて行ける。と思うのは、私が日本人だからで、ずっとそういう環境で生きていると、男性家族に干渉されてもそんなものだと思うのでしょうけれど。

 トーマス役のティム・カルクオフは、新人らしいのですが、色白の肌やガタイの良さなど、見るからに”ドイツ人”で、若いけれども無口な職人がとてもハマっていて説得力がありました。また、ガタイが良くても、そこはかとなく繊細さを漂わせていて、唯一無二の存在感でしたね。これからを期待します。

 次々と登場するスイーツは、目にも鮮やかでとてもおいしそう。「私も行きたい!」と思わせます。後から何かで読んだのですが、色彩が統一されているのだそうです。エルサレムでは、登場時間は短いのですが、オーレンの母親も出てきます。彼女のトーマスに対する態度が秀逸です。やっぱり母親って、素晴らしい。

 映画全体が、優しさのベールをまとったような仕上がりでした。ラストシーンも、私は好きです。個人的にはハッピーエンドだと思っています。あ~スイーツの食べ歩きを始めようかな。

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