田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

記憶の棘(birth)

2013年02月28日 08時09分21秒 | 日記

 

 ニューヨークで家族と暮らすアナは、30代の未亡人。10年前に夫のショーンを心臓発作で亡くして以来、悲しみにくれていたが、最近になりようやく新しい恋人、ジョゼフのプロポーズを受ける決意がついた。ところが2人の婚約パーティーの夜、ひとりの少年がアナのもとを訪ねてくる。少年は「僕はショーン、君の夫だ」とアナに告げる。最初は信じていなかったアナだが、死んだ夫と自分しか知らない出来事を、ショーン少年が話し出すうち、疑いが生じ出す。「彼は本当に生まれかわりかもしれない」と。(goo.映画より)

 

 今頃すみません。この作品をスキップしてたので、ずっと気になってたのです。見てみて、案外短い作品だったので驚きました。なんとなく重厚な感じかな、と思ってましたので。

相変わらず美しいニコール・キッドマンが主演。こんな髪型してたっけ?っていうほどのベリーショート。でも、背が高いだけに、似合ってたかどうかは微妙です。ついこの前のアカデミー賞授賞式のシャーリーズ・セロンのような。

それで、この作品は、ネタバレしちゃうと絶対見れないと思うので、感想を書くのは非常に難しいのですが、最初は「美しい未亡人」「ミステリアス(妙に大人びた)少年」「人間に本当に生まれ変わりはあるのか、といった哲学的な思想」などが絡み合い、いったいどうなるんだろう、とドキドキさせられます。

しかし、期待した割には、ラスト近くで明らかになった真実のチープなこと!しょーもな。

もちろん、少年(「X-MEN:ファイナル・ディシジョン」のキャメロン・ブライト)は真剣にニコール扮するアナを愛していただろうし、アナだってすべてに関して真剣に臨んでいたはず。

それなのに・・・悲しいですね。愛とはこうも儚いものなのか。明らかになった真実よりも、アナが置かれたポジションのほうに重みを感じました。少年は大人でしたね、ある意味誰よりも。

ところで、このキャメロン、一時良く見かけたのに最近見ませんね。日本に作品が来てないだけなのか、勉学に集中しているのか。どちらにしても、将来が楽しみな俳優さんですね。

 

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ムーンライズ・キングダム(moonrise kingdom)

2013年02月25日 08時11分25秒 | 日記

 

 「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」「ダージリン急行」のウェス・アンダーソン監督が、1960年代の米東海岸ニューイングランド島を舞台に、12歳の少年と少女が駆け落ちしたことから始まる騒動を、独特のユーモアとカラフルな色彩で描いたドラマ。周囲の環境になじめない12歳の少年サムと少女スージーは、ある日、駆け落ちすることを決意。島をひとりで守っているシャープ警部や、ボーイスカウトのウォード隊長、スージーの両親ら、周囲の大人たちは2人を追いかけ、小さな島に起こった波紋は瞬く間に島中に広がっていく。ウェス・アンダーソン作品常連のビル・マーレイ、ジェイソン・シュワルツマンをはじめ、ブルース・ウィリス、エドワード・ノートン、フランシス・マクドーマンド、ティルダ・スウィントンら豪華キャストが出演。(映画.comより)

 

 この摩訶不思議ウェス・アンダーソンワールドをどう説明したものか。まったくもって、凡人の私にはつかみどころのない映画でした。

こういう映画って必ず、実力派俳優さんたちが、普段のイメージとはかけ離れた役で出たがりますよね。今回は島でたった一人の警官・ブルース・ウィリスを筆頭に、ちょっと間抜けヅラのボーイスカウト隊長役にエドワード・ノートン、監督常連のビル・マーレイ、彼のワイフであり、な、なんとブルースと不倫関係にあるという主婦にフランシス・マクドーマンド。しかしこの二人、本当に男女の関係だったのかどうかは疑問です。

これはイメージ通りかもしれないけれど、冷たそう~な福祉員にティルダ・スウィントン。一番驚いたのは、エドワードが憧れる、隣町のボーイスカウト隊長にハーヴェイ・カイテル!お久しぶりじゃあ~りませんか。お元気だったのですね。そしてもちろん、常連ジェイソン・シュワルツマンも出ています。

主役は逃避行を繰り広げた少年少女のはずなんだけど、周りの大人が個性的過ぎて目立っちゃってます。

物語はなんだかよくわからないけれど、つまらないことに凝ってて(笑)、例えば某スカウトでトランポリンをしている少年がいるのですが、これが本当に地区優勝者の少年だったり。

大人の俳優さん達も肩の力が抜けているように見えます。なんとはなしに、ほんわかした映画です。

主役の少年少女は、「変な奴」扱いだったけど、わりときれいな顔をしていて、案外美形になるんじゃないかとも思います。

気を緩めたいときにどうぞ。

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ゼロ・ダーク・サーティ(zero dark thirty)

2013年02月24日 17時41分29秒 | 日記

 

 

 
 911全米同時多発テロの首謀者にしてテロ組織アルカイダの指導者、ビンラディンの殺害計画が題材のサスペンス。CIAの女性分析官の姿を通し、全世界を驚がくさせた同作戦の全貌を描き出す。メガホンを取るのは、アカデミー賞で作品賞などを受賞した『ハート・ロッカー』のキャスリン・ビグロー。『ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜』などで注目のジェシカ・チャステインが、狂気にも似た執念でビンラディンを追跡する主人公を熱演。リアル志向のアクションやドキュメント風の映像も見ものだ。(yahoo.映画より)


 
 う・・・ん、長かった。劇場では宣伝・予告も含めて2時間50分。水分を控えて臨みました。

まるでドキュメンタリーを見ているような、感情的なシーンや主観的なシーンをつとめて排除し、事実だけを淡々と描いたような作り。これはもちろん、監督や制作者の意図なんだろうけれど、正直に言うと、あまりに淡々とし過ぎて素人には少し退屈に映りました。

盛り上がりがあるわけではなく、実際にビン・ラディンを仕留めたときでも(それが隠密だったこともあり)、とにかく淡々と描かれます。

もちろん、これだけの組織ですから、若い女性であるジェシカ・チャスティンは、男たちにナメられてかかる場面も多々あります。最後、ビン・ラディンの死体を確認した時でさえ、「girl」呼ばわりされるのです。でも、それは単に事実だろうし、監督もさりげなく盛り込んでいるとはいえ、そこを強調したかったわけではなかろうと思うのです。

冒頭、いきなり拷問のシーンがありますが、かの事件で拷問が行われていたことは周知の事実。まだ映画で描かれているのはソフトに仕上げてあるんでしょうね。現実なんて想像したくないですが。

ちなみにこの、拷問されるアンマルを演じたレダ・カテブと言う俳優さん、最近見ました。「愛について、ある土曜日の面会室」で、ほとんど主役を張っていた人でした。

これは、これだけの事実(と思われること)を調べ上げて映画にした、ってことが偉業なんでしょうね。内容からすれば、素晴らしい映画に違いないと思います。

ジェシカ・チャスティンも素晴らしかったです。こんなにきれいな人だったかな、と思いました。CIAも、こんな同僚がいると雰囲気違ってくるでしょうね。

しかし、そもそも国同士が、こんなにお金を使って、こんなに犠牲を払って争わなければならない、ということが悲しいですね。なんでこうなるのかな。双方の犠牲者にも家族がいて、持っている愛情は同じなはずなのに。また、これだけの予算、争い事ではなく貧困対策や福祉に使えれば、どれだけの人が救われるか。戦争映画を見ると、いつもそういう考えが堂々巡りします。この作品は戦争映画には分類されないかもしれないけれど。
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ゴーストライダー2(Ghost Rider: Spirit of Vengeance)

2013年02月23日 14時50分16秒 | 日記

 

 ニコラス・ケイジ主演で、マーベル・コミックの人気キャラクターを実写映画化した「ゴーストライダー」(2007)の続編。父親を救うため悪魔と契約し、自らの中に復讐の妖精=ゴーストライダーを宿したジョニー・ブライズは、時折、本人の意思とは関係なくあふれでるゴーストライダーの闇の力を押さえつけることに苦しんでいた。そんなある日、ある僧侶から、最強の悪魔が新しい体として狙っている少年を助けてくれという依頼が舞い込む。「アドレナリン」シリーズのマーク・ネベルダイン&ブライアン・テイラーが監督を務めた。(映画.comより)

 

 

あはは!おもしろかった!ストーリーなんて、あってないようなもの。突っ込みどころ満載だし(笑)。しかし、悪魔がなんでキアラン・ハインズに変わったのかな。より若い体を欲したのかしら。もちろん、キアランも素晴らしい俳優ですが、やっぱりフォンダ御大のほうが渋かった。あくまで個人的な好みですが。

前作から7年。その間、ニコラス・ケイジの映画はたくさん見て来たので、今回「2」でおもいっきりおでこが広くなってても、あんまり気付かずそんなものかと思ってました。DVDで「1」を見た娘に「え~、おでこめっちゃ広がってる~~。うっそう~」と言われても、ニコラスはいつもああなのに、何言ってんだろ、と思ってました。

しかし、レヴューを捜すうちに発見しました、「1」では、さわやかなヅラをかぶっていたんですね。今見るとなんともおかしい。いや、それはそれで素敵ですが。

今回はガールフレンドが絡むこともなく、ひたすらライダー道をまっしぐら。自分の意志とは関係なく顔を出す悪魔と決別できる手助けをしてやる、という申し出に乗り、某宗教の秘密基地まで(悪魔に狙われた)少年を保護し連れてゆくのです。

少年は、母親である女性が、命を助けてもらう代償に産んだ悪魔の子。ゆくゆくは悪魔の後を継がなければならない(あるいは、悪魔が少年の体に乗り換える)宿命です。

そうは言っても、産んだ限りは自分の子。母は悪魔から逃れるために、あの手この手で少年を守り抜いてここまで来たのです。

しかし、悪魔は悪魔。危険な奴を雇って非道に追いかけて来ます。

この間、ニコラスと少年に疑似的に親子のような友情が生まれたり、秘密基地では案外簡単にニコラスが悪魔を取り除くことができたり(ヲィッ!)、あんなに強い悪魔がなんで人を雇って追わせていたのか疑問だったり(最初から自分でやれば早かったはず)、そもそも悪魔なのになんで自分の子を見失っていたのかと思ったり。

考えれば考えるほど、突っ込みどころは満載なのですが(笑)、そこはアメコミなので、燃えながら走るヤマハ(!)のバイクとライダーのカッコよさにしびれながら鑑賞できれば充分かと。

しかし、いいですねぇ。私も悪魔に憑かれたい(笑)。カッコ良すぎじゃないですか。職場まで燃えるバイクで出勤すれば一躍ヒーローだ!クビになるかな。

ニコラスを今回の任務(?)に誘う黒人さんに「マイティ・ソー」で門番をやっていたイドリス・エルバ。彼もカッコいいバイクに乗ってましたね。

あと、注目なのは少年役のファーガス・リオーダン。ちょっと「T2」のエドワード・ファーロングのような、繊細な感じの美少年です。ママ役のビオランテ・プラシドも魅力的。いい人材を捜して来ましたね。

ともかく、「1」を知らなくてもなんら支障ないし、な~んにも考えずに楽しめ、かつスカッとする映画。これはこれで秀作だと思います。

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ルビー・スパークス(Ruby Sparks)

2013年02月19日 22時24分31秒 | 日記

 

 「リトル・ミス・サンシャイン」のジョナサン・デイトン&バレリー・ファリスが同作以来6年ぶりに手がけた監督作。スランプ中の若手作家と現実世界に出現した小説のヒロインが繰り広げる恋を描いたラブストーリー。脚本を執筆し、タイトルロールを演じたのは、映画監督エリア・カザンの孫娘ゾーイ・カザン。19歳で天才作家として華々しくデビューしたものの、その後10年間にわたりスランプに陥っているカルヴィンは、夢で見た理想の女の子ルビー・スパークスを主人公に小説を書き始める。するとある日、目の前にルビーが現れ、カルヴィンと一緒に生活を始める。しかし、ルビーが自分の想像の産物であることを隠そうと、カルヴィンは周囲と距離を置き、そのことに寂しさを覚えたルビーは、新しい仲間たちと交流を広げていく。そうして次第に関係がぎこちなっていく2人だったが……。(映画.comより)

 

 つい最近、「ルーパー」でお目にかかったポール・ダノ。彼がメガネをかけて、いかにも才能がありそうな若手作家に扮し、一度はもてはやされたものの、その後スランプな真面目青年を好演しています。

みなに期待されている分、そのプレッシャーはかわいそうなほどで、一番もどかしいのは自分だろうに、行く先々で期待を口にされ、ますます落ち込む日々です。そして彼には、優しいけれどおせっかいな兄がいて、これがいちいちわかったようなことをのたまうのです。

このへんは、本当によくある、”自分は男と女のことを良く理解している”と思い込んでいる男で、余計なアドバイスをポールにいちいち吹き込みます。必ずいますよね、こんな奴。ちょっと「50:50」に出てくる、主人公の悪友のような。

ともかく、お話としてはあり得ないのですが、男性にとっては夢である「理想の女性」が現実となって現れるのです。しかも、自分の書いたとおりの容姿・才能を持って。

そりゃたまらんでしょうよ(笑)。最初はビビっていたポールも、そのうち気をよくして彼女とすっかり親しくなります。この辺までは見ている方も「アホらし」と思うわけですが、やっぱりいつまでも架空の女性とうまくつきあえるものではありません。

だんだん、「ラースと、その彼女」のように、彼女が自立しようとし始めるのです。慌てる男。すると、どうします?大概の人は彼女をコントロールしたくて、どんどん文章を自分好みに書き連ねていきますよね。その通りにするのです。

すると、文章では加減がわからないから、例えば「彼女はボクなしでは生きてゆけない」な~んて書いちゃうと、途端に四六時中ベタ~~~っとへばりついて離れなくなるんです。困りましたね(笑)。

そんなこんなで、ありそうでなさそう、いえ、なさそうだけどありそうなことが次々起こりだし、お話はどんどんあらぬ方向に展開してゆきます。でも、それがなんとはなしに納得できちゃったりするんですね。

最初は「男の偏見ばなし」か、といぶかっていたのですが、これがなかなかにおもしろい展開でした。

主人公の二人は現実でもfall in loveみたいで、若いって本当にいいですね!

ただ一つ、一番ラストのシーンのみが、「あ、私ならこれ、付け加えないな。なんとなく、感覚、若いな」と思ってしまいました。そしたら、やっぱり脚本は当のゾーイ・カザンだった!あ~こんな細かいところにオバサン感覚が・・・(笑)。

ということで、楽しめます。

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