「屋敷女」「レザーフェイス 悪魔のいけにえ」など数々の恐怖映画を手がけるジュリアン・モーリー&アレクサンドル・バスティロ監督が、湖底に沈んだ謎の屋敷で思いがけない恐怖に遭遇する若い男女の姿を描いたホラー。
世界各地の廃墟などを撮影した動画で登録者数を増やしているYouTuberカップルのティナとベンは、フランスのある湖に沈められた、いわくつきの屋敷を撮影しようと現地を訪れる。湖畔で知り合ったピエールに案内してもらい水中に潜り、不気味な屋敷にたどり着いた2人は早速、屋敷内を探索し、撮影を開始する。しかし、そんな彼らの前に不思議な現象や幻影が次々と現れる。危険な雰囲気を察知した2人は屋敷から出ようとするが、いつの間にか出口は塞がれていた。空気残量も少なくなり、パニックに陥る彼らにさらなる恐怖が襲いかかる。
謎の屋敷に挑む男女を演じたのは、ミック・ジャガーの息子ジェームズ・ジャガーと人気モデルのカミーユ・ロウ。(映画.comより)
<2022年9月25日 劇場鑑賞>
ハナからB級チックだったのですが、田舎に降りて来た珍しい映画はとりあえず鑑賞する主義。それでなくても、主たる情報からは取り残されている”近畿のおまけ”和歌山ですから(古いネタですみません)。そう言えば、もうすぐ来るインド映画大作「RRR」も、主演俳優たちと監督がそろい踏みで舞台挨拶するんですってね、もちろん東京で。一度でいいから、大スターが来ないかな、和歌山に。中継の舞台挨拶でなく。
映画に関係ないことをすみません。とにかく、鑑賞。短く仕上げてあって見やすいし、主演カップルも美男(?)美女で目にも楽しい。でも、話はやっぱりB級でした。
登録者数を増やしたいユーチューバーの二人。冒頭は、偶然だとは思いますが、ウクライナの廃墟となっている病院のレポ。今だったら不謹慎でこんなことできないかもしれないのですが、ともかくボロボロの病院を探検していてそれなりに気色悪いし怖い。でも、ユーチューブには類似のものもすでにあったりするんでしょうね、思うように登録者数が伸びません。そこで、とある海底にそのまま沈んでいると言われる屋敷を探してアップすることに。どんな秘境かと思って訪ねた海岸は、人がいっぱいいるポピュラーなところでした。げんなりする二人。すると、偶然そのビーチでのんびりしていたおじさん(ピエール)が「それは実は地元民しか知らない場所なんだ。案内してあげようか、相応の報酬で」と持ち掛けてきたものですから、彼氏は二つ返事で頼むことに。
そして3人は、どんどん山の中へ。大丈夫なのかと思うほどの山中に、ぽっかりと海岸がありました。ここを潜ると屋敷が沈んでいるのだそうです。ピエールを残して完全装備で潜り始める二人。そこには確かに屋敷があったが、それはただの屋敷ではなかったのだった・・・という話です。しかし、ユーチューバーって、なんでも持ってるのね。酸素ボンベとか。しかも、潜ってそれを使いこなす技術も持ってないといけない。危険を察知する能力も必要だし、こんな器用な人たち、何も必死になって”いいね!”を稼がなくても、普通に自分主体で仕事して”デキる”人になれるんじゃなかろうか、と思いました。もちろん、ユーチューバーも仕事でしょうけれど。
映画だから突っ込んじゃいけないんだろうけれど、そんな目立つものが沈んでいるのなら、もうとっくに誰かが暴いているだろうし、”偶然”そこにいた地元民が、”自分たちだけ”に秘密を教えてくれるはずはないわけです。初対面なんですから。手練れの詐欺師で、身ぐるみ剥がされたうえで殺される、あるいはケガを負わされる可能性だってあるのですから、あまりに不用心です。せめて外部にもう一人仲間がいて、絶えず連絡を取るくらいのことはしないと。
理路整然とした話ではなく、スーパーナチュラルな話です。なので「そんなアホな」と思ってしまうとシラケます。ここは、主演のカップルの彼氏のほうが、かのミック・ジャガーの息子(!)だということで、見てよかった、ということにします。あんまりお父さんに似てないのね。デヴィット・ボウイほどではないけれど。(「月に囚われた男」の監督がデヴィット・ボウイの息子だったのですが、ぜ~んぜん似てなかった。)