田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

スカーフェイス(scarface)

2012年06月29日 00時23分21秒 | 日記
 
 
 キューバ移民がコカイン密売で暗黒街のボスにのしあがり、そして自滅してゆくまでを描く。監督はブライアン・デ・パルマ。主演はアル・パチーノ。

1980年5月、キューバからアメリカへの出国が自由になる。親・親戚がいる人たちや政治犯などが、続々と出国する。前科者のトニー・モンタナ(アル・パチーノ)とその友人マニー・リベラ(スティーヴン・バウアー)は、最初は移民キャンプに送られるが、そこでマフィアの仕事をひとつ仕上げて自由の身となる。

シャバに出てからは、トニーは持ち前の度胸と機転、ふてぶてしさで、のし上がってゆく・・・。





こちらも80年代の映画ですが、今回は録り置きの映画です。長いのでつい、後回しにしてました。

アル・パチーノは、その顔立ちもあって、ついマフィアのイメージも強いのですが、いかんせん大きくない。それに、「Godfather 1」の頃のように若くない。おじさんと言うほどではないにしても、どうにも私には、のし上がってゆくまでの、小さな体で精一杯威勢を張ってる姿が滑稽に見えました。

まぁ、マフィアのボスに気に入られる要素は持っていたと思います。私も、ひょっとしたら彼に乗せられて信用してしまうタイプかもしれません。

それでも、あれだけ成功する才能を持っていながら、成功するほど、何に対しても疑心暗鬼になってゆく、その器の小ささが残念でした。

もちろんそれを描いた作品なのですが(笑)。

どこかに書いてあって、まさにそうだと思ったのですが、アルにはある種の「飢餓感」がつきまとっているような感じなのです。幼い頃から、厳しい社会で必死に生きて来て、いわば「社会を肯定することができない」そんな感じです。

そう思うと、なんだかかわいそうな気もします。平凡な人間だったら、なにごともなく済んだだろうに、なまじある種の才能があったがために、器以上に大きくなってしまった・・・そこから起きる悲劇だと思います。

それでも、爆破するはずだった標的の車を”予想外に子供たちが同乗していた”という理由で、恨みを買ってでも取りやめたことは褒めたいと思います。

(何だったかな、随分前にテレビドラマのようなもので、マフィアがらみの番組を見たことがあります。その話の中で、子供まで殺した男は大変非難されていました。確かナスターシャ・キンスキーが出ていて、ギリシャ神話を想起させる、結局は息子を手にかけるはめになる、というような話だったと思います。wowowで見たかなぁ、と思います。何だったか、今となっては題名のかけらも思い出せません。)


ともかく、最後は悲劇です。壮絶な殺し合い。アルは、瀟洒な屋敷も可愛い妹も、右腕だった友人も、み~んな失った上に殺されてしまいます。

これがマフィアの世界なんでしょう。でも、私は「Godfather」より怖かった。自分が歳を取っただけかもしれませんけど。

私、普段は「お金があるほうが幸せ」と思っている俗人ですが、この話は怖かった・・・。映画を見て、「凡人でよかった」とこれほど思ったのは初めてです。(大げさですよね・笑)

名作なはずです。あ、ミシェル・ファイファーが綺麗でした。
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月の輝く夜に(moonstruck)

2012年06月27日 22時04分34秒 | 日記
 
 
午前10時の映画祭より


 最初の夫に死なれ、それ以来独身のロレッタ(シェール)は、友人のジョニー(ダニー・アイエロ)にプロポーズされ、彼を愛していたわけではありませんが、いい人だし受け入れます。

そして彼に頼まれ、絶交している弟を訪ねます。それがニコラス・ケイジ。彼は片方の手が義手で、それは兄のせいだと恨んでいます。そんなわけではないのですが・・・。

そんな彼をシェールはなだめすかし、1人暮らしの彼にお料理を作ってあげます(ちゃんとエプロンしてる!)。なんでも率直に話す彼女に、斜に構えていたニコラスも徐々に打ち解け、あろうことか彼女に惚れてしまいます。

肝心の兄は、母の危篤で故郷シシリーへ帰ってしまい、なんだかんだと弟に関わらなければならなくなってしまったシェール。加えて、彼女の父の浮気や勤め先の夫婦(親戚)、いろんなことが絡みながらお話が進んでいきます。

少し前の映画ですから、考えや行いが古いこともありますが、アメリカに住む陽気なイタリア人たちの生活がうまく描かれ、はははと笑ったりドキドキしたり。

そして最後は大団円のハッピーエンド。本当に笑ってしまいました。劇場でも、みんなの笑い声が聞こえていました。

こんな作品だったのですね。

いままでシェールの映画と言っても、比較的最近のものしか知らなかったので、なんだか目が覚めたような感じがしました。ちょっとアンジェリカ・ヒューストンみたいな雰囲気で。

なんか、これは日本人である私の偏見なんでしょうけど、イタリア系の年輩のおじさんたちって、みんなゴッドファーザーに見える(笑)。

若くて面食らうニコラス・ケイジも、うまく溶け込んでましたね。

あ~ぁ、私もシェールのような恋がしたいなぁ(笑)。
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ハングリー・ラビット(seeking justice)

2012年06月24日 18時59分44秒 | 日記
 
 
 ”代理殺人”の罠に落ちた男がたどりつく、衝撃の真実・・・

  ニューオリンズの高校教師ウィル(ニコラス・ケイジ)は、音楽家の妻ローラ(ジャニュアリー・ジョーンズ)と幸せな日々を送っていた。ある夜、帰宅途中にローラが暴行されてしまい、病院で激しく動揺するウィルに、謎の男サイモン(ガイ・ピアース)が近づき静かに囁いた__。
「やつを代わりに始末してやろうか?」
それは、正義という名の下に行われる”代理殺人”の提案だった。
哀しみと怒りのあまり、その誘いに乗ったウィルだが、半年後、今度は自分が誰かの代わりに人を殺すように迫られてしまう__。



 なかなかにおもしろかったです。題材はちょい月並みです。でも、難しくなく、またニコラスもガイもすごくうまくて、ぐいぐい引き込まれてしまいました。

それに、また出た(笑)美しい妻、ジャニュアリー・ジョーンズ。「アンノウン」の記憶も新しいところ。彼女は本当に「美しい妻」にピッタリですね。ちょっとショーン・ペンの元妻に似た感じで。

でも、彼女は強姦された上にボコボコにされたけれど、まだ命があってよかった。ニコラスの他に出てくる人たちは、みんなもっと悲惨で殺されているのがほとんどだった。悲しい・・・。

だから、この「seeking justice」というグループが、こっそり世直しを行おうとする、その気持ちはよく理解できました。

日本でだって、被害者の情報は丸裸にされるのに、加害者の人権ばかりが守られる・・・ですよね。今は随分改善されたとはいえ、まだまだ加害者にばかり手厚いように思います。これは、普通の国民のほとんどが感じていることだと思います。

アメリカでも似たようなことが起きているのですね。文明社会が高度に発達すると、避けられない段階なのかもしれません。

随分前に「狼たちの街」という映画もありましたね。ニック・ノルティたちの法を越えた活躍に、すっきりしたものでした(でも、結果的には復讐されましたよね・泣)。

ともかく、いつの世も理不尽なことはあるものです。でも、彼らの何がいけなかったって、範囲を拡大しすぎたこと。本当に世直しなら、反感も少ないと思うけど(もちろん、いけないことだけど)、自分たちに邪魔になる奴、たとえば事件性を嗅ぎつけたジャーナリストとか、そんな、なんにもしてない人まで殺め始めたら、収拾がつかなくなるのは当たり前のこと。

それに、一度恩を売った奴に次の殺人を頼むなんて、リスクが大きすぎる。素人なのに。もちろん、巻き込んでおけば外にばらさない、ってことはあるかもしれないけれど。

とにかくそんなこんなで、「普通の国語の先生」だったニコラスが、次々と命を張った行動に出ます。普通の教師にこんなことできるのか、などとヤボなことは言ってはいけません。ニコラスは、いつだってヒーローなのです。

それにしても、一般民に溶け込んでいるメンバーはともかく、ガイを始めとする監視役の男たちが、みんなスキンヘッドで怖すぎる!「こんなの、目立つだろ!」と思ったのは、私だけでしょうか。

世直し隊のメンバーは、ありとあらゆるところに入り込んでいるため、ニコラスがあんなにがんばったにもかかわらず、スッキリとは終わりません。

さて、続編でも作るつもりでしょうか。それとも、余韻を狙ったものでしょうか。
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私が、生きる肌(la piel que habito)

2012年06月23日 00時15分18秒 | 日記

 

 愛に狂わされた天才医師は、今は亡き妻にそっくりの美女を創り上げる・・・。神にも背く禁断の行為。あなたは、これを愛と呼べるか。(映画チラシより)


 いや~、好きですね。こういう映画。久々に濃密な映画を見たような気がします。さすがアルモドバル!本当に素敵です。アントニオ・バンデラスも男前!「イケメン」なんて、軽いものではありません。大人の男の色気、しっとりと知的、しかも情熱的な男を演じています。

それにしても、アルモドバル監督とアントニオは、「アタメ」以来タッグを組んでなかったのですね。意外な気がしました。わりと一緒にいるようなイメージ(笑)。

さて、この映画はネタバレなしに感想を書くことは非常に難しいところです。本当に、衝撃的で、でも魅力的な映画、としか言いようがありません。

冒頭、若くて美しい女性が映し出されます。なにやら体にピッタリしたボディスーツのようなものを身につけています。どうやら、監禁されているようですが、でも世話を焼く女性もいて、結構自分の欲しいものなんかも言ってます。

アントニオが仕事から帰ると、彼女に話しかけたり、部屋に入って行ったりします。彼女は、彼から逃げようとしたり、あるいは自ら迫ってみたりと、予想のつかない行動をします。でも、部屋にはモニターが付いていて、監視されていることは確かなようです。

アントニオ演ずる医師は、皮膚研究の権威で、広大な屋敷でより高度な人工皮膚の開発に没頭しています。見るからに成功している感じですが、でもなにか怪しい。

過去と現在を行き来する映像で、物語は徐々に徐々に、ゆっくりと紐解かれて行きます。







ここからはネタバレ。注意。


この広大な邸宅には使用人の女性がいます。演ずるはマリサ・パレデス。彼女は、アントニオの親の代からの使用人で、実はアントニオは彼女の子です。奥様が不妊症だったゆえ、望まれたのです。でも、本人は知りません。そして、彼女にはもう一人息子(セカ)がいて、彼はそのまま使用人の子として大きくなりました。彼は、どうしようもないワルでアホですが、そこが良かったのか?やがてアントニオの妻と愛し合うようになり、駆け落ちします。

ところが、その途中で交通事故。車は炎上してしまいます。セカは自分だけさっさと逃げてしまいます。全身に大やけどを負って虫の息の妻を助けたアントニオは、日々治療に専念します。

しかし、ある日娘の声を聞いた妻は、ふらふらと思わず立ちあがり、ガラスに映った自分の姿を見てしまいます。

絶望した妻は投身自殺。目の前で母の自殺を見てしまった娘は精神を病み、入院するようになります。

ある日、友人の結構披露宴があり、そこに娘を連れだしたアントニオ。しかし、彼が目を離したすきに若い男にナンパされ、犯されてしまいます。(この男・ビセンテの日常も描かれます。彼は決して悪い人ではないのですが、相手が普通の女性ではないと知らなかったために、彼女の態度を”誘っている”と誤解してしまうのです)

ますます混乱してしまった娘。そして、とうとう彼女も自殺してしまいます。

なにもかも失ったアントニオ。残るは復讐のみ。

まずビセンテを誘拐。そして、少しずつ、少しずつ、彼を変えてゆきます。つまり、膣形成に始まって皮膚、顔、すべてを妻そっくりの女性に変えてゆくのです。(膣を安定した大きさにするために出してきた、大小様々な大きさのアレには失笑。一番の見どころかもしれません)

使用人のマリサは「似すぎている。危険です」と警告しますが、アントニオは聞き入れません。

そして、やはり妻にそっくりだから情が移ったのか、やがて彼女に愛されようとするようになります。

そこへ、かの使用人の息子、セカが突然逃げてきます。また悪いことをしているのです。モニターに映った女性を見て「生きてたのかよ!」と一瞬で勘違いし、あっという間に彼女に襲いかかります。しかし、帰宅したアントニオに射殺されておしまい。

その同じ夜、なんとアントニオも初めて彼女(彼?)を抱こうとします。しかし、「まだ痛い」と言われてまた待ちます。

そうこうしているうちに、本当に彼女はアントニオを慕うようになり、彼も気を許して外出を許可したりします。

しかし彼女は、あるとき新聞の行方不明者の顔写真のなかに自分(ビセンテだったころの顔)を発見し、激しく動揺します。

そして・・・やっぱり、自分を偽ることはできなかったのです。すっかり気を許したドクターと使用人を射殺、母の元に女性の姿のまま、帰るのです。


いま、このあらすじを書いていてもドキドキします。本当に見応えがあったなぁ。凡人な私は、「浮気した奥さんをそんなに慕わなくても、さっさと若い子を探せばいいじゃん。お金もあるんだから」な~んて思ったわけですが、さすが、ラテン男は情熱的。

ただ、終わり方が意外にあっさりしてたので、「ん?」と思いました。もちろん、それでよかったのでしょうが。

とにかく、おすすめです。

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ジェイン・オースティン 秘められた恋(becoming jane)

2012年06月19日 08時16分16秒 | 日記

 

  ジェイン・オースティン(アン・ハサウェイ)は、言葉を巧みに操り、知的でウィットに富んだ物語を書いたことで、世界に輝きをもたらした作家として知られている。その彼女の人生に、情熱的なロマンスが訪れていた。20歳のときにトム・ルフロイ(ジェームズ・マカヴォイ)と出会い、ジェインは恋に落ちる。二人の間には、ジェインが描く物語以上にリアルでロマンチックな関係が築きあげられていた。


 「高慢と偏見」「分別と多感」などを書いたジェイン。生涯独身を貫いた、と伝えられている女性が、実は情熱的な恋をしていた・・・というのはわりと聞くような気がします。

バックグラウンドが全然違いますが、「エリザベス」なんかもそうだと思いますし、「若草物語」の作者だって、ウィノナが主演でクリスチャン・ベイルに恋をしていたじゃないですか(随分古い映画ですが)。

ともかく、美貌も文才もある女性が、恋の一つや二つ、していないわけはありません。素晴らしい文章が書けたのも、ある程度は経験がないととも思います。


舞台は1700年代の終わり。女性は政略結婚が当たり前だった時代、貧しいオースティン家は、娘を裕福な家に嫁がせたいと思っていました。

しかし、才気あふれるジェインは愛のある結婚がしたかったのです。そんなとき、ぶつかりあいながらも、もどかしい愛を見つけるのです。でも、彼にも事情が。女が働いて稼ぐ、なんてことが考えられなかった時代、裕福ではない彼にも、実家に面倒をみなければならない家族がいたのです。

結局、素晴らしい作品を発表しながらも、生涯独身をつらぬいたジェイン。それなりの結婚をしながらも、彼女を忘れられず、娘にジェインと名付けたトム。時代の罪ですね・・・。

それにしても、ジェームズ・マカヴォイは本当にコスチューム劇が似合いますね。誠実そうな顔をしているからかな。

ジェインに求婚した大金持ちの男性。彼が本当はいい人だとわかるので、とても残念でした。その時点で折れて結婚すればいいのに、とか、月並みな私は思ってしまいました。マギー・スミス演じる祖母が意地悪そうでしたが、でも自分たちは若い。祖母なんてそのうち・・・(爆)。

ま、才能のある人は違うのです。ちょっと、ミス・ポターを思い出しました。そういえば、あの作品もイギリスでしたね!

アン・ハサウェイがとってもイギリスちっくでした。

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