田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

抱擁のかけら

2011年11月29日 08時18分42秒 | 日記
いまごろすみません。録りおいてある作品をひとつ、さばいたもので・・・。

当時はとても見たかったのに、限られた劇場でしか上映してなくて泣く泣く諦めたのを覚えています。

お話は単純です。美しいペネロペ・クルス。彼女はある会社の社長秘書をしていますが、あまり裕福なおうちではなく、癌なのに病院を放り出された父親をどうしてよいかわからず泣き顔になっているところを社長に助けられるのです。

年輩のリッチな社長が美しくて若い女性に特別なはからいを見せるのですから、その下心はわかってますね。彼女は彼の言いなりになります。

ところが、いくら愛されていても愛人生活って飽きてくるのですね。なんでもあるのに満たされない。

もともと女優に憧れていたペネロペは、なにか生きがいを見つけようと、あるオーディションを受けます。ところが、この映画監督が彼女に一目ぼれしてしまうのですね。

社長が自分の息子を監視役にどれだけはべらせていても、一度始まった情熱を抑えることはできません。二人はあっというまに情熱的な愛にのめり込みます。

もちろん、社長は放ってはおきません。ここから復讐が始まるのです。


しかし、この映画は時勢を交互に持ってきているので、冒頭は現在の映画監督、ある理由で盲目となり、脚本を書きながら質素に生きている年輩の紳士として登場します。そして若かりし頃のお話が挟み込まれてゆくのです。


監督はペドロ・アルモドバル。この映画のペネロペは本当に美しい。


しかし・・・さすが情熱の国、スペイン。私が歳をとりすぎているのか、あるいは単に民族性の違いか。その情熱にはついてゆけませんでした。

日本人はタテマエの民族だから、どうにも理性が先に立ってしまいます。

「あれだけ世話になっておいて、好きな男ができた途端、あんなに強く出るのは違うんとちゃう?」とか、「おっちゃん(社長ね)も、あれだけ若くて美しい女をモノにしたんだから、いつかこういう日が来るって思ってなかったのかな」とか、「監督も、なんにも言わずに突然彼女とふたりで逃避してしまうなんて、おとなげないでしょう」とか(だって、そんなことするから勝手に映画を編集されて公開されてしまうのよ。いまどき、たった二人の世界に逃げ込むなんて、10代の子でもしないよね~)、そんなことをいろいろ思ってしまって、主人公たちの情熱に共感できませんでした。


やっぱ、歳とっちゃったかな・・・。今の私には無理だな・・・。

ま、こんな世界もあるということで。
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