写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

岩国検定CD改訂版

2014年12月23日 | 岩国検定

 第3回岩国検定は、11月30日に予定通り終了した。試験に先立って9月から、テキストブック「いわくに通になろう」のCD版を発売した。付録として、第1回と第2回の検定試験問題を掲載しておいた。試験前日までに83枚を買ってもらった。思っていた以上の売り上げであった。

 第3回の検定試験を終えたあと、このたびの試験問題を追加掲載したCDの改訂版を作っておいた。一般に向けて広報するわけでもなく、単に最新版の状態にして手元に置いておこうと思っただけである。そんな先日、見知らぬ人から電話がかかって来た。

 「岩国検定の問題が欲しいのですが、手に入れることはできませんか?」という。岩国在住の若い男性であった。素直に質問に答えればいいようなものだがひとつ聞いてみた。「なぜ、問題が欲しいのですか?」。岩国に長年住んでいながら、岩国のことをよく知らない。遠来の友達を案内して錦帯橋へ行っても、何も説明できない。岩国のことを少し勉強しておこうと思って、と答える。

 「それなら、過去の問題も掲載した『いわくに通になろう』というテキストブックのCDがあります。それを見て下さい」というと、翌日そのCDを買いに我が家までやって来た。真面目そうで明るく応対出来る青年であった。手渡す時、「パソコンの画面で読むのではなく、プリントアウトして本にしておくといいですよ」と言っておいた。

 その翌日、改訂版に載せた第3回の問題の中に、間違ったか所があることが見つかり、この青年にCDを取り換えたい旨の電話を入れておいた。今日、寒い中、自転車に乗ってきてくれた。訂正したCDを渡した時「本文は変わっていないのですか?」と聞いてくる。「本文? ええ、変わっていませんが何か?」「昨日、全部プリントアウトしたところなので…」「本にしたのですね。手に取って読めるのはいいですよね。CD版と同じサイズにですか?」「倍のA4版にしました」「それは大きくて読みやすいですね」。

 そんな会話を残し、青年は何度もお辞儀をして帰っていった。「いわくに通になろう」のファンが又一人増えた。本とCD合わせて500人近くの人の手に渡った。年に1枚でいい。口コミでCDが少しずつでも市民の手に広がって行って欲しい。