写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

まさに緑の絨毯

2015年03月25日 | 木工・細工・DIY

 ここ半月ばかり、裏庭のデコボコの地面をトンボでならし、おまけにそれほどの必要性もないのに、レーザー水準器を買ってきて、ならした地面をまあまあ水平な面にするという作業をした。さて次の仕事は、夏に向かっての雑草対策である。

 「雑草のように 強くたくましく育つ」とはよく言う例えだが、植えた覚えもないのに、そこいら中に雑草は生えてきて、放っておいても大きく育ち、手に負えなくなる。この対策として、ここ数年間、黒色の防草シートを敷きつめていたが、なにぶん薄いものだったので到る所が破れて見苦しくなっていた。

 古くなった黒いシートを取り外し、もっといいものがないかと探してみた。市内のホームセンターを回ってみるが、畑に使用する黒色の従来品しか販売していない。ネットで探してみると、色も厚さも織り方も材質もいろいろなものがある。今の世の中、何か買おうと思えば、ありとあらゆるものはネット販売で買うことが出来る。

 今まで0.6mm厚さのものであったが、今度は4mmと分厚くて丈夫な不織布の絨毯のようなものを買うことにした。畑ではなく庭なので緑色を選んだ。発注して4日後、クロネコヤマトの元気なお兄さんが長さ2m、重さが10kg余りあるロール状のシートを肩に担いで持ってきてくれた。

 錦帯橋の桜も開花したという熱い日の差す今日(25日)、奥さんと2人で朝早くから敷きつめていった。幅が2mのものを3列半敷くと丁度測って注文したように、1巻き25mものが全て無くなった。思わず顔を見合わせて「うまいかい買い方だったねえ」と笑った。

 美しく手入れされた公園の芝生や、無数のチューリップやラベンダーが生えそろった大地を眺めた時に「絨毯を敷き詰めたよう」と形容するが、我が狭い裏庭は、正真正銘の「緑の絨毯を敷き詰めた庭」に変身した。早速奥さんがコーヒーメーカを持ち出して来てドリップする。「まるでホテルオークラの庭園か」とは思えないが、「まるで芝生を敷き詰めたよう」と逆発想。比喩もややこしや、ああややこしや。