写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

テラコッタ

2006年06月07日 | 生活・ニュース
 ハートリーの朝の用をすませてやった後、庭に置いた手作りのガーデン・チェアーに腰掛け新聞を読んだ。

 妻は朝早くから、バラの手入れ・菜園への水やりと忙しく立ちふるまっている。朝食をとることもなく一生懸命にやっていた。

 新聞を読み終え、ハートリーを連れて家に入った。しばらくして、うっすらと汗を滲ませた妻も入ってきた。

 「あっ、もうこんな時間?」時計を見ると10時を回っている。「今日は、ブランチね」と言いながら、朝食とも昼食ともいえない食事の準備が始まった。

 部屋の中でリードを放してやったハートリーは、そそくさとキッチンに入って行く。「いけません!出なさい!」厳しく叱る声がする。

 「お父さ~ん、繋いでおいてよ」と責められる。犬がいるとダイニングのフローリングの床は傷だらけ、キッチンセットにもいくつかの爪跡がついている。

 「ハートリーがこんなに傷をつけてしまって……。この部屋の床を、テラコッタにしたいわ」と恨みがましくのたまう。

 確かに木製のフローリングよりか、陶器製であるテラコッタの方が傷がつかなくて良いように思える。

 それならいっそのこと、家の中の床全部をテラコッタにすれば、土足で歩けるので、ハートリーもいちいち足を拭いて家に入らなくてもすむ。

 いいかもしれない。と、ここまで考えてみたが、四六時中はき物を履いているのでは、てん足になりそうな気もするし気も休まらないだろう。
  
 テラコッタのことからこんなことを考えるとは、「何てこった」と思いなおし、新じゃがで作ってくれた、うす切りポテトのハーブ炒めと茹で玉子のブランチをおいしく頂いた。
  (写真は、1本の枝に3色の花をつけた「何てこったアジサイ」)

2 コメント

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正人和室家さん (ロードスター)
2006-06-11 08:21:45
正人和室家さんのコメントからは、いろいろ教えられることが多いです。

いつの間にか私を追い越しはるか遠くへ行ってしまいました。これからもよろしくご指導くださいね。
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空木(ウツギ) (正人和室家 )
2006-06-10 21:35:24
我が家も休みの日は同じくブランチです。

もう梅雨入りかな?でも今日は晴天。

小庭の5箇所のアジサイ(別名おたくさ)も咲き始めています。

久々のゴルフ練習場で、葉がアジサイに似た赤と白の二色の花がたくさんついた花があり、図々しくさし木にするのでわけてもらいました。聞くとアジサイではなく、ウツギ(空木)という「ハコネウツギ」という低木花でした。

早速インターネットで調べて見たら、「夏は来ぬ」の歌に「卯の花のにおう垣根にホトトギス・・・」と歌われたている卯の花のようでした。

「におう」は「よい匂い」ではなく、美しく咲き誇っているといった意味だそうです。学校で歌ったことはありますが、知りませんでした。
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